有価証券報告書-第33期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態及び経営成績の状況の概要は、以下のとおりです。
① 財政状態および経営成績の状況
a. 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における総資産合計は738億80百万円(前年同期比10.4%増)となり、前連結会計年度末に比べ69億42百万円の増加となりました。この増加の主な要因は、不測の事態に備え、事業継続に十分な手元流動性を確保するために金融機関から借入を実施したことにより、現金及び預金が84億49百万円増加したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は483億円(前年同期比8.7%増)となり、前連結会計年度末に比べ38億66百万円の増加となりました。これは、不測の事態に備え、事業継続に十分な手元流動性を確保するために金融機関から借入を実施したことにより、短期借入金及び1年内返済予定の長期借入金が合計で32億75百万円、長期借入金が12億26百万円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は255億79百万円(前年同期比13.7%増)となり、前連結会計年度末に比べ30億76百万円の増加となりました。
この増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益38億円と配当金11億35百万円及び非支配株主持分の4億15百万円の増加等によるものであります。
(自己資本比率)
当連結会計年度末における自己資本比率は29.1%(前連結会計年度比1.0ポイント増)となりました。
b. 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な経済活動の減速等が懸念され、国内においても外出自粛や訪日外国人の大幅な減少により消費低迷が続き、新型コロナウイルス感染症の収束の兆しは見えず、先行きは依然として不透明な状況が続いています。
住宅業界におきましては、国土交通省発表による新設住宅着工戸数は、消費増税に伴う駆け込み需要の反動減に加えて、新型コロナウイルス感染拡大の影響により減少傾向が続き、当社グループの事業と関係の深い「持家」も前年比で減少となる等、厳しい事業環境が続きました。
このような状況のもとで、当社グループは、感染防止策を徹底し、お客様の利便性向上を図るため、住宅展示場をはじめとする営業拠点においては、WEBでの来場予約システムや、インテリア等の生活空間をイメージしていただけるⅤR内覧システムの採用、セミナーのオンライン開催等、デジタルツールを拡充し、非対面型の接客を推進しました。また、かねてより進めていた営業ツール、工事工程管理のIT化により社内外のコミュニケーションにおいても、オンライン打合せやWEB会議を積極的に活用し、営業活動や業務の効率化に努めました。これらの対策を講じたうえで、各事業セグメントにおいて、より一層の収益拡大に取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は1,143億65百万円(前年同期比2.8%減)、営業利益は66億29百万円(前年同期比5.7%増)、経常利益は65億52百万円(前年同期比5.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は38億円(前年同期比61.0%増)となりました。
セグメント別の業績(セグメント間の取引消去前)は次のとおりであります。
(住宅事業)
・注文住宅受注の状況
・販売の状況
(単位:棟)
当事業では、2016年の発売以後、住宅事業を牽引する「Z空調」の累計販売棟数が外部向け販売を含めて1万4千棟を超え、順調に販売拡大しました。さらなる販売拡大に向けて2020年6月に「Z空調」体感ラボ「ZOOON」を開設し、お客様へ「Z空調」の快適さを訴求する活動を推進しました。
また、住宅展示場等への集客及び対面営業のみに頼らない方策としてSNSを活用した情報発信やWEBサイトからの集客強化、不動産事業者との関係構築、販売代理店網拡大による顧客紹介促進に加え、WEBツールやアプリを活用してお客様とのコミュニケーションを深化することにより受注拡大に努めました。この結果、緊急事態宣言下において住宅展示場への来場者数が一時的に減少した影響を受けたものの、各施策の効果により自社WEBサイトからの反響増加が住宅展示場への来場者減少の影響を補い、受注棟数及び受注金額は前年同期を上回りました。
販売棟数及び売上高は、消費増税の反動減により注文住宅の期首受注残が前年を下回っていたことから、売上高、販売棟数ともに前年同期を下回りました。利益面においては、売上総利益率改善の取組みに加え、不動産事業の統合効果や販売管理費削減に努めた結果、前年同期を上回りました。
この結果、売上高は854億57百万円(前年同期比2.2%減)、セグメント利益(営業利益)は62億42百万円(前年同期比7.5%増)となりました。
(不動産投資事業)
当事業では、本年2月に「AKARI上野入谷」、6月に「ペスカトーレ沖縄」を開業し業容拡大に努めましたが、新型コロナウイルス感染拡大によるインバウンド需要消失、外出自粛による国内旅行需要減少等により客室稼働率が低下し、大半のホテルを休業しました。収益物件販売においても新型コロナウイルスの影響による経済停滞懸念から投資マインドが低下し、販売が伸び悩んだことから売上高、利益ともに前年同期を大幅に下回りました。
この結果、売上高は11億18百万円(前年同期比55.5%減)、セグメント利益(営業利益)は27百万円(前年同期比86.5%減)となりました。
(断熱材事業)
当事業では、戸建住宅部門の受注が消費増税の反動減による影響で前年同期を下回ったものの、2020年7月に特許を取得した不燃断熱材「アクアモエン」をはじめ、建築物部門の受注は好調に推移したことから、売上高は前年同期を上回りました。利益面においては、販売管理費を抑制した結果、前年同期を上回りました。
この結果、売上高は218億72百万円(前年同期比2.4%増)、セグメント利益(営業利益)は18億55百万円(前年同期比0.1%増)となりました。
(リフォーム事業)
当事業では、引渡し後10年を経過した注文住宅オーナーへの定期点検を強化し、外壁改修をはじめとした保証延長工事等のリフォーム受注が増加したものの、消費増税の反動減により、新築住宅の引渡棟数減少の影響を受け外構工事の受注が減少したことにより売上高は前年同期を下回りました。利益面では、原価抑制等の取り組みにより売上総利益率が向上し、前年同期を上回りました。
この結果、売上高は33億22百万円(前年同期比3.0%減)、セグメント利益(営業利益)は2億26百万円(前年同期比3.3%増)となりました。
(介護保育事業)
介護事業では、本年12月に老人ホーム4施設を譲渡したことにより、売上高は前年同期を下回りました。保育事業では、2019年4月に開設した保育園2施設の売上が年間を通じて寄与したこと等により、売上高は前年同期を僅かに上回りました。事業全体の利益としては、前年同期は新規保育施設開設に伴う先行費用が発生しましたが、当期はこれらの施設が順調に稼働したことから、前年同期を大幅に上回りました。
この結果、売上高は52億4百万円(前年同期比1.7%減)、セグメント利益(営業利益)は1億55百万円(前年同期比43.3%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ84億49百万円の増加となり、当連結会計年度末の資金残高は、182億99百万円(前年同期比85.8%増)となりました。営業活動で61億21百万円の収入(前年同期は43億4百万円の収入)、投資活動で7億33百万円の支出(前年同期は25億53百万円の支出)、財務活動で30億84百万円の収入(前年同期は15億37百万円の支出)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは61億21百万円の収入(前年同期は43億4百万円の収入)となりました。これは、税金等調整前当期純利益68億69百万円(前年同期は52億76百万円)、未成工事受入金の増加額6億24百万円(前年同期は10億63百万円の減少)、販売用不動産の減少額15億38百万円(前年同期は17億23百万円の増加)があり、一方で未収入金の増加額3億74百万円(前年同期は6億63百万円の減少)、未成工事支出金の増加額1億31百万円(前年同期は2億15百万円の増加)、仕入債務の減少額6億1百万円(前年同期は3億32百万円の増加)、法人税等の支払額27億66百万円(前年同期は18億32百万円)などがあったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは7億33百万円の支出(前年同期は25億53百万円の支出)となりました。これは、投資不動産の取得による支出9百万円(前年同期は14億31百万円の支出)があり、一方で介護保育事業における施設売却に伴う事業譲渡による収入7億63百万円などがあったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは30億84百万円の収入(前年同期は15億37百万円の支出)となりました。これは、短期借入金の純増減額21億96百万円(前年同期は10億64百万円の増加)、長期借入れによる収入41億円があり、一方で長期借入金の返済による支出17億94百万円(前年同期は13億78百万円の支出)などがあったことによるものであります。
(2) 生産、受注及び販売の状況
① 受注実績
当連結会計年度における注文住宅の受注実績は、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 各セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおります。
3 主な相手先別の販売実績については、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の販売先は 該当ありません。
③ 生産実績
当社グループが展開している事業領域においては、「生産」を定義することが困難であるため、生産実績は記載しておりません。
(3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下の通りです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な経済活動の減速等が懸念され、国内においても外出自粛や訪日外国人の大幅な減少により消費低迷が続き、新型コロナウイルス感染症の収束の兆しは見えず、先行きは依然として不透明な状況が続いています。
住宅業界におきましては、国土交通省発表による新設住宅着工戸数は、消費増税に伴う駆け込み需要の反動減に加えて、新型コロナウイルス感染拡大の影響により減少傾向が続き、当社グループの事業と関係の深い「持家」も前年比で減少となる等、厳しい事業環境が続きました。
短期的には新型コロナウイルス感染症の拡大による雇用・所得環境の悪化が懸念される一方、新型コロナウイルス感染症の拡大による環境の変化をきっかけとして、リモートワークの普及、ステイホームにより自宅で過ごす時間が増える等、ニューノーマルとして生活様式や働き方に大きな変化が生じたことによりマンションと比較してワークスペースやプライベート空間を確保しやすい戸建住宅への関心の高まりや、自宅で過ごす時間が増加したことにより、「Z空調」が持つ換気性能や経済性があらためて注目されたこと、及び従前から住宅展示場等への集客及び対面営業のみに頼らない方策としてSNSを活用した情報発信やWEBサイトからの集客強化を推進したこと等が奏功し、住宅事業の受注高は前年同期を上回りました。
b. 経営成績の分析
(売上高・売上総利益)
当連結会計年度の売上高は、消費増税の反動減により住宅事業の期首受注残が前年を下回ったことから引渡し棟数が減少したこと及び、不動産投資事業において新型コロナウイルスの影響による経済停滞懸念から投資マインドが低下し、販売が伸び悩んだこと等により、前年同期と比較して33億22百万円減少し、1,143億65百万円(前年同期比2.8%減)、売上総利益は、前年同期と比較して6億70百万円減少し、260億15百万円(前年同期比2.5%減)となりました。
(販売費及び一般管理費・営業利益・経常利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、過年度に実施した住宅事業内の組織再編効果によるコスト削減、ICTを活用した業務効率化推進、販売管理費抑制に取組み、前年同期と比較して10億30百万円減少し、193億85百万円(5.0%減)となりました。この結果、コロナ禍で過去最高利益を更新し営業利益は66億29百万円(前年同期比5.7%増)、経常利益は65億52百万円(前年同期比5.2%増)となりました。
(特別損益・親会社株主に帰属する当期純利益)
ライフサポート株式会社の介護施設を売却したことに伴い特別利益として事業譲渡益が発生したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期と比較して14億40百万円増加し、38億円(前年同期比61.0%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フロー)
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
当社グループの主な資金需要は、住宅事業における事業用地取得、事業拡大のための投資資金、不動産投資事業における物件取得、建設資金、並びに運転資金であります。それらの財源については、自己資本並びに金融機関から調達した有利子負債等を充当する等、資金使途に応じた幅広い資金調達手段の確保に努めております。
なお、安定的かつ効率的な調達を行うため、金融機関からは十分な当座貸越枠を設定していただいているとともに、当連結会計年度においては不測の事態に備えた借入を実施し、事業継続に十分な手元流動性を確保しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、重要となる会計方針については、第5「経理の状況」「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
当社グループは、引当金、資産の評価等に関して、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行い、その結果を反映して連結財務諸表を作成しております。
なお、新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や収束時期等を含む仮定及び見積りに関する情報は、第5「経理の状況」(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)の(追加情報)に記載のとおりであります。
④経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、2022年12月期に経営上の目標とする指標として売上高営業利益率7.5%、ROE25%を設定しております。2020年12月期においては前述の各要因により、売上高営業利益率は5.8%、ROEは、18.8%となりました。2021年12月期につきましては、売上高営業利益率6.0%としております。
これら目標とする経営指標を達成するための今後の施策として、収益性向上(受注率UP、コスト削減、在庫回転率UP等)のためのKPI設定、配当性向30%以上を目標として継続的・安定的な配当の実施等に取組んでまいります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態及び経営成績の状況の概要は、以下のとおりです。
① 財政状態および経営成績の状況
a. 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における総資産合計は738億80百万円(前年同期比10.4%増)となり、前連結会計年度末に比べ69億42百万円の増加となりました。この増加の主な要因は、不測の事態に備え、事業継続に十分な手元流動性を確保するために金融機関から借入を実施したことにより、現金及び預金が84億49百万円増加したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は483億円(前年同期比8.7%増)となり、前連結会計年度末に比べ38億66百万円の増加となりました。これは、不測の事態に備え、事業継続に十分な手元流動性を確保するために金融機関から借入を実施したことにより、短期借入金及び1年内返済予定の長期借入金が合計で32億75百万円、長期借入金が12億26百万円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は255億79百万円(前年同期比13.7%増)となり、前連結会計年度末に比べ30億76百万円の増加となりました。
この増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益38億円と配当金11億35百万円及び非支配株主持分の4億15百万円の増加等によるものであります。
(自己資本比率)
当連結会計年度末における自己資本比率は29.1%(前連結会計年度比1.0ポイント増)となりました。
b. 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な経済活動の減速等が懸念され、国内においても外出自粛や訪日外国人の大幅な減少により消費低迷が続き、新型コロナウイルス感染症の収束の兆しは見えず、先行きは依然として不透明な状況が続いています。
住宅業界におきましては、国土交通省発表による新設住宅着工戸数は、消費増税に伴う駆け込み需要の反動減に加えて、新型コロナウイルス感染拡大の影響により減少傾向が続き、当社グループの事業と関係の深い「持家」も前年比で減少となる等、厳しい事業環境が続きました。
このような状況のもとで、当社グループは、感染防止策を徹底し、お客様の利便性向上を図るため、住宅展示場をはじめとする営業拠点においては、WEBでの来場予約システムや、インテリア等の生活空間をイメージしていただけるⅤR内覧システムの採用、セミナーのオンライン開催等、デジタルツールを拡充し、非対面型の接客を推進しました。また、かねてより進めていた営業ツール、工事工程管理のIT化により社内外のコミュニケーションにおいても、オンライン打合せやWEB会議を積極的に活用し、営業活動や業務の効率化に努めました。これらの対策を講じたうえで、各事業セグメントにおいて、より一層の収益拡大に取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は1,143億65百万円(前年同期比2.8%減)、営業利益は66億29百万円(前年同期比5.7%増)、経常利益は65億52百万円(前年同期比5.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は38億円(前年同期比61.0%増)となりました。
セグメント別の業績(セグメント間の取引消去前)は次のとおりであります。
(住宅事業)
・注文住宅受注の状況
| 前連結会計年度 (2019年12月期) | 当連結会計年度 (2020年12月期) | 増減率(%) | ||
| 棟数(棟) | 3,171 | 3,407 | 7.4 | |
| 金額(百万円) | 63,894 | 68,630 | 7.4 | |
・販売の状況
(単位:棟)
| 前連結会計年度 (2019年12月期) | 当連結会計年度 (2020年12月期) | 増減率(%) | ||
| 販売合計 | 3,693 | 3,499 | △5.3 | |
| 注文住宅 | 3,177 | 3,031 | △4.6 | |
| 分譲住宅 | 381 | 361 | △5.2 | |
| 戸建賃貸住宅 | 119 | 86 | △27.7 | |
| 賃貸住宅 | 16 | 21 | 31.3 | |
当事業では、2016年の発売以後、住宅事業を牽引する「Z空調」の累計販売棟数が外部向け販売を含めて1万4千棟を超え、順調に販売拡大しました。さらなる販売拡大に向けて2020年6月に「Z空調」体感ラボ「ZOOON」を開設し、お客様へ「Z空調」の快適さを訴求する活動を推進しました。
また、住宅展示場等への集客及び対面営業のみに頼らない方策としてSNSを活用した情報発信やWEBサイトからの集客強化、不動産事業者との関係構築、販売代理店網拡大による顧客紹介促進に加え、WEBツールやアプリを活用してお客様とのコミュニケーションを深化することにより受注拡大に努めました。この結果、緊急事態宣言下において住宅展示場への来場者数が一時的に減少した影響を受けたものの、各施策の効果により自社WEBサイトからの反響増加が住宅展示場への来場者減少の影響を補い、受注棟数及び受注金額は前年同期を上回りました。
販売棟数及び売上高は、消費増税の反動減により注文住宅の期首受注残が前年を下回っていたことから、売上高、販売棟数ともに前年同期を下回りました。利益面においては、売上総利益率改善の取組みに加え、不動産事業の統合効果や販売管理費削減に努めた結果、前年同期を上回りました。
この結果、売上高は854億57百万円(前年同期比2.2%減)、セグメント利益(営業利益)は62億42百万円(前年同期比7.5%増)となりました。
(不動産投資事業)
当事業では、本年2月に「AKARI上野入谷」、6月に「ペスカトーレ沖縄」を開業し業容拡大に努めましたが、新型コロナウイルス感染拡大によるインバウンド需要消失、外出自粛による国内旅行需要減少等により客室稼働率が低下し、大半のホテルを休業しました。収益物件販売においても新型コロナウイルスの影響による経済停滞懸念から投資マインドが低下し、販売が伸び悩んだことから売上高、利益ともに前年同期を大幅に下回りました。
この結果、売上高は11億18百万円(前年同期比55.5%減)、セグメント利益(営業利益)は27百万円(前年同期比86.5%減)となりました。
(断熱材事業)
当事業では、戸建住宅部門の受注が消費増税の反動減による影響で前年同期を下回ったものの、2020年7月に特許を取得した不燃断熱材「アクアモエン」をはじめ、建築物部門の受注は好調に推移したことから、売上高は前年同期を上回りました。利益面においては、販売管理費を抑制した結果、前年同期を上回りました。
この結果、売上高は218億72百万円(前年同期比2.4%増)、セグメント利益(営業利益)は18億55百万円(前年同期比0.1%増)となりました。
(リフォーム事業)
当事業では、引渡し後10年を経過した注文住宅オーナーへの定期点検を強化し、外壁改修をはじめとした保証延長工事等のリフォーム受注が増加したものの、消費増税の反動減により、新築住宅の引渡棟数減少の影響を受け外構工事の受注が減少したことにより売上高は前年同期を下回りました。利益面では、原価抑制等の取り組みにより売上総利益率が向上し、前年同期を上回りました。
この結果、売上高は33億22百万円(前年同期比3.0%減)、セグメント利益(営業利益)は2億26百万円(前年同期比3.3%増)となりました。
(介護保育事業)
介護事業では、本年12月に老人ホーム4施設を譲渡したことにより、売上高は前年同期を下回りました。保育事業では、2019年4月に開設した保育園2施設の売上が年間を通じて寄与したこと等により、売上高は前年同期を僅かに上回りました。事業全体の利益としては、前年同期は新規保育施設開設に伴う先行費用が発生しましたが、当期はこれらの施設が順調に稼働したことから、前年同期を大幅に上回りました。
この結果、売上高は52億4百万円(前年同期比1.7%減)、セグメント利益(営業利益)は1億55百万円(前年同期比43.3%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ84億49百万円の増加となり、当連結会計年度末の資金残高は、182億99百万円(前年同期比85.8%増)となりました。営業活動で61億21百万円の収入(前年同期は43億4百万円の収入)、投資活動で7億33百万円の支出(前年同期は25億53百万円の支出)、財務活動で30億84百万円の収入(前年同期は15億37百万円の支出)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは61億21百万円の収入(前年同期は43億4百万円の収入)となりました。これは、税金等調整前当期純利益68億69百万円(前年同期は52億76百万円)、未成工事受入金の増加額6億24百万円(前年同期は10億63百万円の減少)、販売用不動産の減少額15億38百万円(前年同期は17億23百万円の増加)があり、一方で未収入金の増加額3億74百万円(前年同期は6億63百万円の減少)、未成工事支出金の増加額1億31百万円(前年同期は2億15百万円の増加)、仕入債務の減少額6億1百万円(前年同期は3億32百万円の増加)、法人税等の支払額27億66百万円(前年同期は18億32百万円)などがあったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは7億33百万円の支出(前年同期は25億53百万円の支出)となりました。これは、投資不動産の取得による支出9百万円(前年同期は14億31百万円の支出)があり、一方で介護保育事業における施設売却に伴う事業譲渡による収入7億63百万円などがあったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは30億84百万円の収入(前年同期は15億37百万円の支出)となりました。これは、短期借入金の純増減額21億96百万円(前年同期は10億64百万円の増加)、長期借入れによる収入41億円があり、一方で長期借入金の返済による支出17億94百万円(前年同期は13億78百万円の支出)などがあったことによるものであります。
(2) 生産、受注及び販売の状況
① 受注実績
当連結会計年度における注文住宅の受注実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高 (千円) | 受注残高 (千円) | ||
| 前年同期比(%) | 前年同期比(%) | |||
| 住宅事業(戸建持家) | 68,630,282 | 107.4 | 42,496,104 | 114.7 |
| 住宅事業(賃貸住宅) | 2,807,068 | 63.1 | 2,293,151 | 59.0 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 住宅事業 | 85,457,573 | 97.8 |
| 不動産投資事業 | 1,118,803 | 44.5 |
| 断熱材事業 | 21,872,218 | 102.4 |
| リフォーム事業 | 3,322,557 | 97.0 |
| 介護保育事業 | 5,204,437 | 98.3 |
| その他事業 | 114,850 | 40.1 |
| 合計 | 117,090,440 | 97.4 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 各セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んでおります。
3 主な相手先別の販売実績については、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の販売先は 該当ありません。
③ 生産実績
当社グループが展開している事業領域においては、「生産」を定義することが困難であるため、生産実績は記載しておりません。
(3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下の通りです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な経済活動の減速等が懸念され、国内においても外出自粛や訪日外国人の大幅な減少により消費低迷が続き、新型コロナウイルス感染症の収束の兆しは見えず、先行きは依然として不透明な状況が続いています。
住宅業界におきましては、国土交通省発表による新設住宅着工戸数は、消費増税に伴う駆け込み需要の反動減に加えて、新型コロナウイルス感染拡大の影響により減少傾向が続き、当社グループの事業と関係の深い「持家」も前年比で減少となる等、厳しい事業環境が続きました。
短期的には新型コロナウイルス感染症の拡大による雇用・所得環境の悪化が懸念される一方、新型コロナウイルス感染症の拡大による環境の変化をきっかけとして、リモートワークの普及、ステイホームにより自宅で過ごす時間が増える等、ニューノーマルとして生活様式や働き方に大きな変化が生じたことによりマンションと比較してワークスペースやプライベート空間を確保しやすい戸建住宅への関心の高まりや、自宅で過ごす時間が増加したことにより、「Z空調」が持つ換気性能や経済性があらためて注目されたこと、及び従前から住宅展示場等への集客及び対面営業のみに頼らない方策としてSNSを活用した情報発信やWEBサイトからの集客強化を推進したこと等が奏功し、住宅事業の受注高は前年同期を上回りました。
b. 経営成績の分析
(売上高・売上総利益)
当連結会計年度の売上高は、消費増税の反動減により住宅事業の期首受注残が前年を下回ったことから引渡し棟数が減少したこと及び、不動産投資事業において新型コロナウイルスの影響による経済停滞懸念から投資マインドが低下し、販売が伸び悩んだこと等により、前年同期と比較して33億22百万円減少し、1,143億65百万円(前年同期比2.8%減)、売上総利益は、前年同期と比較して6億70百万円減少し、260億15百万円(前年同期比2.5%減)となりました。
(販売費及び一般管理費・営業利益・経常利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、過年度に実施した住宅事業内の組織再編効果によるコスト削減、ICTを活用した業務効率化推進、販売管理費抑制に取組み、前年同期と比較して10億30百万円減少し、193億85百万円(5.0%減)となりました。この結果、コロナ禍で過去最高利益を更新し営業利益は66億29百万円(前年同期比5.7%増)、経常利益は65億52百万円(前年同期比5.2%増)となりました。
(特別損益・親会社株主に帰属する当期純利益)
ライフサポート株式会社の介護施設を売却したことに伴い特別利益として事業譲渡益が発生したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期と比較して14億40百万円増加し、38億円(前年同期比61.0%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フロー)
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
当社グループの主な資金需要は、住宅事業における事業用地取得、事業拡大のための投資資金、不動産投資事業における物件取得、建設資金、並びに運転資金であります。それらの財源については、自己資本並びに金融機関から調達した有利子負債等を充当する等、資金使途に応じた幅広い資金調達手段の確保に努めております。
なお、安定的かつ効率的な調達を行うため、金融機関からは十分な当座貸越枠を設定していただいているとともに、当連結会計年度においては不測の事態に備えた借入を実施し、事業継続に十分な手元流動性を確保しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、重要となる会計方針については、第5「経理の状況」「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
当社グループは、引当金、資産の評価等に関して、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行い、その結果を反映して連結財務諸表を作成しております。
なお、新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や収束時期等を含む仮定及び見積りに関する情報は、第5「経理の状況」(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)の(追加情報)に記載のとおりであります。
④経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、2022年12月期に経営上の目標とする指標として売上高営業利益率7.5%、ROE25%を設定しております。2020年12月期においては前述の各要因により、売上高営業利益率は5.8%、ROEは、18.8%となりました。2021年12月期につきましては、売上高営業利益率6.0%としております。
これら目標とする経営指標を達成するための今後の施策として、収益性向上(受注率UP、コスト削減、在庫回転率UP等)のためのKPI設定、配当性向30%以上を目標として継続的・安定的な配当の実施等に取組んでまいります。