有価証券報告書-第54期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/28 13:06
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益および雇用・所得環境に緩やかな回復基調が継続して見られたものの、米国の金融政策の影響や、北朝鮮を始めとした地政学的リスク、米中の関税問題により、金融資本市場が不安定な動きとなるなど、先行き不透明な状況で推移いたしました。
食品業界におきましては、食品の安全・安心への関心が高まる中で、輸入品や原材料価格は安定して推移したものの、個人消費は緩やかな回復にとどまっており、一定の厳しさを残した経営環境で推移いたしました。
このような状況の中、当社グループは、『経営基盤の拡大』と『新事業の成長』をテーマとした第10次中期経営計画の最終年度をスタートさせ、第一に「営業基盤の拡充と市場開拓」、第二に「商品の研究開発と技術開発、およびマーケティング力の強化」、第三に「利益構造の改革」、第四に「全社供給体制の強化と効率化」、第五に「経営効率・経営品質の向上」を重点施策とした取り組みを展開してまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ4,683百万円増加し、24,660百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ1,699百万円増加し、11,708百万円となりました。主な増減要因は、受取手形及び売掛金の増加1,664百万円、原材料及び貯蔵品の増加130百万円、その他に含まれる未収入金の増加151百万円、現金及び預金の減少161百万円、その他に含まれる為替予約の減少123百万円などであります。なお、受取手形及び売掛金の増加は、売上高の増加に加え、当連結会計年度末が金融機関の休業日であったことから、債権の回収が翌連結会計年度にずれ込んだためであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ2,984百万円増加し、12,951百万円となりました。これは、減価償却の進行に伴う減少要因はありましたが、つくば工場の建設によって有形固定資産が大幅に増加したことに加え、増産を目的とした既存工場の設備投資などにより、機械装置及び運搬具(純額)が増加したためであります。
(負債)
負債合計は、前連結会計年度末に比べ3,899百万円増加し、12,798百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ2,313百万円増加し、10,264百万円となりました。主な増減要因は、短期借入金の増加2,631百万円、未払金の増加191百万円、未払法人税等の減少290百万円、その他に含まれる未払消費税等の減少197百万円、その他に含まれる設備等支払手形の減少106百万円などであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ1,586百万円増加し、2,534百万円となりました。主な増加要因は、つくば工場建設に伴う長期借入金の増加1,559百万円などであります。なお、平成29年6月29日開催の当社株主総会の終結の時をもって役員退職慰労金制度を廃止したことにより、前連結会計年度まで計上しておりました役員退職慰労引当金は、当連結会計年度より長期未払金として計上しております。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ784百万円増加し、11,861百万円となりました。主な増減要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上749百万円、その他有価証券評価差額金の増加113百万円、剰余金の配当による減少136百万円などであります。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ7.4ポイント減少し、48.1%となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は、42,946百万円(前連結会計年度比4.9%増加)となり、前連結会計年度を上回ることができました。一方、利益面につきましては、売上高の拡大や売上原価抑制などの増益要因はありましたが、つくば工場(平成29年11月29日竣工)の稼働に伴う諸経費や、営業拠点の整備など、次期成長拡大に繋がる戦略的経費の計上などにより、営業利益は、1,200百万円(前連結会計年度比26.3%減少)となりました。
経常利益は、円高進行に伴うデリバティブの時価評価損の計上などにより、1,186百万円(前連結会計年度比33.3%減少)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、749百万円(前連結会計年度比31.9%減少)となりました。
報告セグメント別の業績は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」を参照ください。
(業務用食品等)
販売面におきましては、「ちらし寿司の日」や「季節ごとの恵方」、「クリスマス」、「年末年始」など各種イベントに合わせた販売促進活動や、主要都市での展示会開催、新製品およびリニューアル品を軸とした新規開拓・深耕拡大への取り組みに加え、北海道、沖縄、甲信越、北陸、千葉など新規エリアにおける拡販体制をさらに強化してまいりました。また、販路拡大に向け、当社としては新たな業態となる外食チェーン、メディカル市場、ベーカリー業態に向けての販売促進活動を実施してまいりました。
加えて、当連結会計年度より「海外事業部」を新設し、海外販売および中国国内販売の展開・推進を加速させてまいりました。
これらの結果、当社主力製品である玉子焼類や味付かんぴょう・しいたけ類の売上は、前連結会計年度並みとなりましたが、蒲鉾類、調理済冷凍食品をはじめとした自社企画ブランド品、水産物を中心とした仕入商品の売上が拡大いたしました。
なお、エリア別に見ますと、西日本エリアの売上高は、19,169百万円(前連結会計年度比0.3%増加)、東日本エリアの売上高は、19,613百万円(前連結会計年度比2.4%増加)、海外・輸出他の売上高は、919百万円(前連結会計年度比9.4%増加)となりました。
生産面におきましては、竣工から間もないつくば工場の稼働状況や、電力料・水道光熱費の上昇などが製造原価の増加要因となりました。しかしながら、鶏卵、椎茸などの当社主要原材料価格が安定して推移したことに加え、省エネ活動や、生産技術力の向上による歩留まり率の改善などの原価低減努力を行った結果、製造原価率は若干の上昇にとどめることができました。
以上の結果、外部顧客への売上高は、39,702百万円(前連結会計年度比1.5%増加)となりましたが、セグメント利益(営業利益)は、2,672百万円(前連結会計年度比12.8%減少)となりました。
(ヘルスフード)
当連結会計年度より「ヘルスフード事業部」を新設し、ヘルスフード事業全体の展開・推進を加速させてまいりました。テレビCMや、紙媒体、電子媒体などで焙煎ごぼう茶の販売促進・広告活動を積極的に行った結果、通信販売の定期顧客数が大幅に増加いたしました。また、ドラッグストアなどでの市販品の売上も、新規開拓やインストアプロモーションの強化により、前連結会計年度実績を大幅に上回る結果となりました。
加えて、「あじかん焙煎ごぼう茶」の新作として、焙煎とブレンド技術を駆使して平成29年10月1日より販売を開始した「国産焙煎ごぼう茶プレミアムブレンド ごぼうのおかげ」の売上は、発売以降順調に拡大しており、生産面におきましても高い生産稼働率を維持することができました。
以上の結果、外部顧客への売上高は、3,244百万円(前連結会計年度比77.2%増加)となり、セグメント利益(営業利益)は、626百万円(前連結会計年度比91.8%増加)と大きく伸張いたしました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ161百万円減少し、1,455百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は、518百万円(前連結会計年度は2,260百万円の獲得)となりました。これは、税金等調整前当期純利益の計上1,173百万円、減価償却費799百万円がありましたが、法人税等の支払679百万円に加え、当連結会計年度末が金融機関の休業日による売上債権の増加などが主な内容となっております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は、3,618百万円(前連結会計年度比125.7%増加)となりました。これは、つくば工場建設に係る投資、生産設備の増強投資・メンテナンス投資、販売促進に係る投資などが主な内容となっております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、得られた資金は、3,969百万円(前連結会計年度は460百万円の使用)となりました。これは、長期借入れによる収入2,550百万円、短期借入金の純増加額2,200百万円、長期借入金の返済による支出558百万円、配当金の支払136百万円などが主な内容となっております。
なお、借入金の期末残高は、前連結会計年度末より4,191百万円増加し、7,122百万円となっております。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度のセグメントの生産実績を製品別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前連結会計年度比(%)
業務用食品等
玉子焼類(千円)11,364,49799.0
味付かんぴょう・しいたけ類(千円)3,199,69293.6
蒲鉾類(千円)1,944,849101.0
その他(千円)1,478,34599.8
業務用食品等 計(千円)17,987,38498.3
ヘルスフード
ごぼう茶関連製品(千円)3,307,553168.6
ヘルスフード 計(千円)3,307,553168.6
合計(千円)21,294,938105.1

(注)1.金額は、販売価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.製品仕入実績
当連結会計年度のセグメントの仕入実績を製品別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前連結会計年度比(%)
業務用食品等
玉子焼類(千円)955,39183.1
味付かんぴょう・しいたけ類(千円)149,38591.8
自社企画ブランド品(千円)6,718,665106.9
その他(千円)676,85091.6
業務用食品等 計(千円)8,500,292102.0
ヘルスフード
ごぼう茶関連製品(千円)1,2745.9
ヘルスフード 計(千円)1,2745.9
合計(千円)8,501,566101.7

(注)1.金額は仕入価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.商品仕入実績
当連結会計年度のセグメントの仕入実績を商品別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前連結会計年度比(%)
業務用食品等
常温食品(千円)1,936,19198.5
冷凍・冷蔵食品(千円)7,063,906105.0
その他(千円)13,36484.6
業務用食品等 計(千円)9,013,462103.5
ヘルスフード
その他(千円)3,986120.0
ヘルスフード 計(千円)3,986120.0
合計(千円)9,017,449103.5

(注)1.金額は仕入価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
d.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は、見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
e.販売実績
当連結会計年度のセグメントの販売実績を製商品別に示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前連結会計年度比(%)
業務用食品等
玉子焼類(千円)12,727,55999.5
味付かんぴょう・しいたけ類(千円)3,285,54098.8
蒲鉾類(千円)1,963,611103.7
自社企画ブランド品(千円)8,479,976104.6
その他(千円)2,478,89796.7
製品計(千円)28,935,585100.9
常温食品(千円)2,428,27599.9
冷凍・冷蔵食品(千円)8,318,454104.3
その他(千円)20,30791.9
商品計(千円)10,767,037103.2
業務用食品等 計(千円)39,702,622101.5
ヘルスフード
ごぼう茶関連製品(千円)3,239,500177.4
その他(千円)4,595105.0
ヘルスフード 計(千円)3,244,095177.2
合計(千円)42,946,718104.9

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10に満たないため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、過去の実績や最も合理的と判断される前提に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
a.貸倒引当金の計上基準
当社グループは、債権の貸倒による損失に備えるため、一般債権につきましては、過年度の貸倒実績率を基礎とした将来の貸倒予測率により、貸倒懸念債権等特定の債権につきましては個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。将来、顧客の財政状態が悪化し、支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。
b.投資有価証券の減損処理
当社グループでは、投資有価証券を保有しておりますが、評価方法は時価のあるものは時価法を、時価のないものは、移動平均法による原価法を採用しております。保有する有価証券につきましては、時価のあるものは株式市場の価格変動リスクを負っていること、時価のないものは投資先の業績状況などが悪化する可能性があることなどから、合理的な基準に基づいて投資有価証券の減損処理を行っております。
当社グループでは、投資有価証券について必要な減損処理をこれまでに行ってきており、現状では減損すべき投資有価証券はありませんが、この基準に伴い将来の市況悪化または投資先の業績不振などにより、現状の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生し、減損処理が必要となる可能性があります。
c.繰延税金資産の回収可能性の評価
当社グループは、繰延税金資産について将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を検討し回収可能見込額を計上しております。しかしながら繰延税金資産の回収可能見込額に変動が生じた場合には、繰延税金資産の取崩し、または追加計上により利益が変動する可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の売上高は、主に「焙煎ごぼう茶」の販売が大幅に拡大し、増収(前連結会計年度比4.9%増加)となりました。
営業利益は、主要原材料価格や為替の変動などの外的要因による業績への影響は小さく、かつ「焙煎ごぼう茶」を中心としたヘルスフードの販売拡大による増益効果がありましたが、平成29年11月に竣工した「つくば工場」の減価償却費負担や、人員増などの先行経費の大幅な増加により、減益(前連結会計年度比26.3%減少)となりました。
経常利益は、前連結会計年度に過去最高益を更新いたしましたが、営業利益の減益に加えて、為替デリバティブの時価評価損を計上したことなどにより、減益(前連結会計年度比33.3%減少)となり、同様の要因で、親会社に帰属する当期純利益も減益となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、持続的な成長拡大のための積極的投資と株主への安定的な利益還元に必要な資金の確保、並びに財務基盤の安定化を目的とし、安定的な営業キャッシュ・フローの創出に努めております。
当連結会計年度末時点において、株主資本の増加を必要とする資本的支出の予定はなく、運転資金及び設備投資資金については、主として自己資金から充当し、必要に応じて金融機関からの借入により調達していく方針です。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、平成33年3月期(2021年3月期)を最終年度とする長期ビジョン「あじかんV20」において、基本方針及び定量目標等を開示しております。その中で「成長期」と位置付け、当連結会計年度を最終年度とする「第10次中期経営計画(第52期~第54期)」については、「一定の利益を維持させる範囲内での成長戦略展開」を基本方針として取り組み、定量目標を達成したことを受け、長期ビジョン「あじかんV20」の定量目標を上方修正するとともに、長期ビジョンの「確立期」と位置付ける「第11次中期経営計画」については、「強い国内事業の実現と新事業の確立」を基本方針として、定量目標及び重点施策について開示しております。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(業務用食品等)
業務用食品等は、増収を維持(前連結会計年度比1.5%増加)しておりますが、当社グループが主力とする中食市場が拡大する一方で、競合他社との販売・価格競争が激しさを増しております。
当連結会計年度においては、茨城県牛久市に新工場を建設し、生産キャパシティの増大と技術力の強化と連動した製品品質の向上による競争力の確保に努めるとともに、新たな業態への販売促進活動の展開ならびに海外での事業展開を加速させるための体制整備に努めてまいりました。
結果、セグメント利益(営業利益)は減益(前連結会計年度比12.8%減少)となりましたが、計画通りの成績と認識しております。
(ヘルスフード)
ヘルスフードは、「焙煎ごぼう茶」の新製品の発売に加え、広告宣伝や販売促進活動が効果を発揮して、通信販売やドラッグストアを中心とした市販品の売上が大幅に伸張しました(前連結会計年度比77.2%増加)。
「焙煎ごぼう茶」の市場規模は、拡大途上にあると認識しており、販売拡大に伴う変動的経費の増加や広告宣伝費、販売促進費を戦略的に使用した結果、セグメント利益(営業利益)は大幅増益(前連結会計年度比91.8%増加)となりました。

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