有価証券報告書-第108期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/23 9:58
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、東京オリンピック開催に向け、企業収益・雇用・所得環境が改善し緩やかな回復基調を示してきたが、米中貿易摩擦の長期化や英国のEU離脱問題など経済動向の不確実性に加え、2019年末に中国で発生した新型コロナウイルスのパンデミックの影響により急激に失速した。
繊維業界においては、少子高齢化や消費動向の変化によるファッション衣料の低迷と消費税増税による消費減速、加えて原燃料の高止まりと働き方改革対応による生産コスト上昇など、業界を取り巻く環境は依然厳しい状況が続いた。
このような経済環境のなかで、当社グループは、持続的な利益創出と利益率改善を念頭に置き、商流変化・素材変化に向けた柔軟な対応とタイムリーな開発を図り受注確保に努めてきた。加えて、5S活動強化による不良損失削減、設備更新などによる生産性向上・省エネなどの経費削減に積極的に取り組むとともに、染料など原材料の高騰に対する加工料金改定に取り組んできた。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりである。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前年同期比1,738百万円増加し、10,697百万円となった。
当連結会計年度末の負債合計は、前年同期比1,394百万円増加し、7,809百万円となった。
当連結会計年度末の純資産合計は、前年同期比343百万円増加し、2,888百万円となった。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高4,977百万円(前年同期比14.6%増)、営業利益466百万円(前年同期比43.4%増)、経常利益478百万円(前年同期比54.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益260百万円(前年同期比88.2%増)となった。
セグメントごとの経営成績は次のとおりである。
染色整理関連事業
染色整理関連事業においては、当事業の主力であるファッション衣料は、織物・ニットの婦人ボトム起毛商品が堅調であったことに加え、得意としている春夏商品において「ナチュラル・天然繊維」というトレンドが継続して、麻ライク及び合繊と麻複合商品が大口SPAを中心に順調に受注できた。もう一つの柱であるユニフォーム関係は、オリンピック関係の大口物件と企業別注ユニフォームなどが好調に推移して大幅な受注増となった。中東民族衣装関係はサウジアラビア及びバングラディッシュ向けで、人工皮革関係はコンシューマーエレクトロニクスを中心に受注増となった。人手不足問題があったが生産性向上と稼働日対応で売上増を図った結果、売上高は前年同期比152百万円増(5.0%増)の3,193百万円となった。テキスタイル販売事業では、ファッション衣料中心に機業場との協業による商品開発強化と新規顧客拡大もあり、売上高は前年同期比84百万円増(53.8%増)の240百万円となった。また、木材突き板染色加工では、主力である自動車用途は、採用車両の販売低迷により大幅な受注減となり、新規開発のスポット商品でカバーを図ったが、売上高は前年同期比8百万円減(15.9%減)の44百万円となった。以上の結果、売上高は前年同期比230百万円増(7.1%増)の3,478百万円となった。セグメント利益は前年同期比35百万円増(58.8%増)の97百万円となった。
発電事業
発電事業においては、連結子会社の株式会社岐阜バイオマスパワーでは、前事業年度が決算期変更を行ったことで9ヶ月決算であること、前事業年度より進めていた発電出力アップが寄与したことにより、発電による売上高は前年同期比407百万円増(37.9%増)の1,483百万円となり、セグメント利益は前年同期比104百万円増(45.9%増)の332百万円となった。
不動産賃貸事業
不動産賃貸事業においては、自社保有の土地等の不動産賃貸を行っており、売上高は前年同期比1.6百万円減(3.3%減)の48百万円、セグメント利益は前年同期比0.6百万円増(1.9%増)の35百万円となった。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益489百万円(前年同期比92.5%増)と増加したものの、連結子会社である株式会社岐阜バイオマスパワーのバイオマス発電所2号機建設に伴う設備支出もあり、前連結会計年度末に比べ83百万円増加し、当連結会計年度末には2,154百万円となった。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動における資金収支は695百万円(前連結会計年度455百万円)となった。これは主に、未払金の減少額79百万円、営業債権の増加額80百万円はあったものの、税金等調整前当期純利益489百万円、減価償却費369百万円によるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動における資金収支は△720百万円(前連結会計年度△971百万円)となった。これは主に、有形固定資産の取得による支出726百万円によるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動における資金収支は108百万円(前連結会計年度△229百万円)となった。これは主に、設備資金ほかとして長期借入金488百万円、社債の発行98百万円の調達を行ったものの、長期借入金の約定返済346百万円、社債の償還18百万円、及びリース債務返済109百万円等によるものである。
なお、新型コロナウイルス感染症の長期化又は感染拡大により、当社グループの業績や経営状態に悪影響を及ぼす可能性に備え、経営の安定化を図るべく手元流動性を厚く保持することを喫緊の方針としている。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループは、染色整理関連事業(織物・編物・不織布の染色加工と付帯業務及び木材突き板染色加工)と発電事業を営んでいる。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりである。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
染色整理
関連事業
織物の染色加工2,551,236105.8
編物の染色加工205,946105.3
不織布の染色加工355,826110.5
木材突き板染色加工44,50484.1
3,157,514105.9
発電事業売電収入1,464,272137.8
不動産
賃貸事業
不動産賃貸収入--
合計4,621,787114.3

(注)1 金額は販売価格によっている。
2 上記の金額には、消費税及び地方消費税額は含まれていない。
3 発電事業で生産実績が増加しているのは、連結子会社である株式会社岐阜バイオマスパワーが前期に決算期を3月31日から12月31日に変更したことによるものである。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりである。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比
(%)
受注残高
(千円)
前年同期比
(%)
染色整理
関連事業
織物の染色加工2,586,156100.3312,63494.7
編物の染色加工167,85169.743,69553.4
不織布の染色加工357,258114.218,648108.3
テキスタイル販売240,459153.8--
木材突き板染色加工44,50484.1--
その他28,30397.6--
3,424,534101.6374,97787.4
発電事業売電収入1,464,272137.8--
不動産
賃貸事業
不動産賃貸収入----
合計4,888,806110.3374,97787.4

(注)1 上記の金額には、消費税及び地方消費税額は含まれていない。
2 発電事業で受注高が増加しているのは、連結子会社である株式会社岐阜バイオマスパワーが前期に決算期を3月31日から12月31日に変更したことによるものである。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりである。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
染色整理
関連事業
織物の染色加工2,603,694104.4
編物の染色加工205,946105.3
不織布の染色加工355,826110.5
テキスタイル販売240,459153.8
木材突き板染色加工44,50484.1
その他28,30397.6
3,478,735107.0
発電事業売電収入1,471,756138.5
不動産
賃貸事業
不動産賃貸収入26,74188.7
合計4,977,232114.6

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去している。
2 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりである。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
東レ株式会社1,221,48628.11,358,67127.3
テス・エンジニアリング株式会社557,73212.8747,20415.0
株式会社エネット496,64311.4709,45314.3

3 発電事業で販売実績が増加しているのは、連結子会社である株式会社岐阜バイオマスパワーが前期に決算期を3月31日から12月31日に変更したことによるものである。
4 上記の金額には、消費税及び地方消費税額は含まれていない。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成にあたって、経営陣は過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数字についての判断の基礎となる。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態の分析
(資産合計)
当連結会計年度末の総資産は、前年同期比1,738百万円増加し、10,697百万円となった。
流動資産は、前年同期比285百万円増加し、3,647百万円となった。これは主に、現金及び預金65百万円、受取手形及び売掛金80百万円、有価証券100百万円増加したことによるものである。
固定資産では、前年同期比1,452百万円増加し、7,049百万円となった。これは主に、以下の理由によるものである。有形固定資産は、減価償却費349百万円を計上したが、設備投資1,939百万円を実施した結果、前年同期比1,532百万円増加し、6,586百万円となった。投資その他の資産は、投資有価証券で81百万円が減少したことにより、前年同期比70百万円減少し、444百万円となった。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前年同期比1,394百万円増加し、7,809百万円となった。
これは主に、1年内償還予定の社債22百万円、1年内返済予定の長期借入金54百万円、リース債務29百万円、未払金948百万円、社債59百万円、未払法人税等98百万円、長期借入金95百万円増加したことによるものである。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は、前年同期比343百万円増加し、2,888百万円となった。
これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益260百万円の計上、非支配株主持分が86百万円増加したことによるものである。
2)経営成績の分析
(売上高及び営業利益)
当連結会計年度における売上高は、前年同期比633百万円増加し4,977百万円となった。セグメント別売上高については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載している。
売上原価は、提出会社である岐セン株式会社において、中国環境問題による染料の異常な高騰など原材料価格の値上がり影響がある一方、5S強化による不良損失削減、省エネ設備更新、高効率染色機導入とボイラー稼動の効率化などによるコスト削減が寄与したものの、株式会社岐阜バイオマスパワーにおいて、前事業年度が決算期変更を行ったことで9ヶ月決算であったこともあり、前年同期比452百万円増の4,059百万円となった。
販売費及び一般管理費は、役員報酬13百万円、その他29百万円の増加により、前年同期比40百万円増の451百万円となった。
その結果、営業利益は前年同期比141百万円増の466百万円となった。
(経常利益)
経常利益は、ステープル加工事業の建屋建設の設備資金を調達したことによるアレンジメントフィー8百万円があったが、持分法による投資利益16百万円増などにより、前年同期比167百万円増の478百万円となった。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、固定資産除却損42百万円、減損損失2百万円、固定資産売却損13百万円、役員退職慰労金7百万円などがあったものの、受取保険金77百万円があったことから、前年同期比121百万円増の260百万円となった。
3)キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりである。
当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりである。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループとしては、これらの状況を踏まえて、当社グループが業界において強固な地位を占める合繊複合織物の染色整理関連事業に特化し、付加価値商品をタイムリーに提供できる体制を構築するとともに、将来の事業の一角を担うために関連事業開拓課を設け、木材の突き板を染色、及びテキスタイル販売部での海外事業等を含む自販での事業展開を図り、また、子会社である株式会社岐阜バイオマスパワー及び関連会社である株式会社バイオマスエナジー東海の安定操業、安定販売を図っていく。
c.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、染料、薬品などの原材料のほか、製造費、一般管理費等の営業費用である。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものである。資金調達については、自己資金又は金融機関からの借入により資金調達を行い、資金の安定化を図っている。
今後の設備投資計画等については、「第3 設備の状況 3.設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであり、所要資金については、自己資金または金融機関からの借入にて充当する予定である。
d.目標とする経営指標の達成状況等
当社グループは、経営基盤を確かなものとする為、事業活動の成果である連結売上経常利益率を重要な指標として認識している。この指標を重要な指標と位置づけ、安定した収益確保が出来る経営基盤づくりを進め、企業価値を高めるための経営を行っている。
なお、当連結会計年度の連結売上経常利益率は9.6%(前連結会計年度7.2%)となっている。
e.重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成している。
詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載している。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大やそれに伴う経済活動停滞による影響が今後1年程度は続くものと想定され、今後、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があるものの、当連結会計年度末時点で、客観的に見積ることは困難であり、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載する仮定に基づき、会計上の見積りを行っている。

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