有価証券報告書-第114期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/23 13:10
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用や所得環境の改善が進み、景気の緩やかな回復基調が続く一方で米国の政策をめぐる不確実性や地政学リスクの高まりに加え、2月末の中東情勢の急変により景気の先行きが一層不透明さを増している。
繊維業界においては、消費者物価上昇による節約志向から、高級衣料の販売減少が懸念され、また、生産の小ロット化や市場の成熟化、生産現場における人材不足による国内コストの上昇と納期対応の困難化が進んでいる。さらに海外での製品生産が急速に拡大するなど、業界を取り巻く環境は引き続き予断を許さない状況が続いている。
このような状況のもと、当社グループは、染色整理関連事業において「あるべき姿に向かって企業体質強化を図る基盤確立」を目標に掲げ、市場情報の的確な把握・分析・共有を徹底するとともに、得意分野のタイムリーな開発、サスティナビリティをキーワードにした商品の提案強化、及び非価格競争力を磨き受注・生産を強化してきた。自助努力としては「3S・省エネプロジェクト」を通じた費用削減、成約に結び付ける商品開発では、ナイロン素材「バゼロ加工」、新シワ加工「ルフレス」、「モデラ」の提案を強化してきた。また、自社技術総合展の開催を通じた顧客ニーズの把握・取込強化や輸出拡大に向けたRCS(リサイクル・クレーム・スタンダード)認証を取得した。これらの取り組みを通じ、SDGs活動も積極的に推進している。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりである。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前年同期比184百万円減少し、8,543百万円となった。
当連結会計年度末の負債合計は、前年同期比408百万円減少し、5,435百万円となった。
当連結会計年度末の純資産合計は、前年同期比223百万円増加し、3,108百万円となった。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高5,225百万円(前年同期比12.4%減)、営業利益145百万円(前年同期比41.3%増)、経常利益145百万円(前年同期比17.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益145百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失201百万円)となった。
セグメントごとの経営成績は次のとおりである。
染色整理関連事業
染色整理関連事業においては、ファッション関係は、前半に想定を上回る受注減となり、後半は春夏向けのトリアセテート混在商品の受注増に加え、ナイロン素材「バゼロ加工」及び新シワ化工が需要を牽引し、持ち直しの動きが見られたものの、通期では前年水準まで届かなかった。ユニフォーム関係は、企業別注品、官需品、難燃商品がいずれも好調に推移した一方、中東民族衣装関係も円安効果と新商品の受注で堅調に推移した。人工皮革関係は年明け後に新規電材関係の受注が決まり、全体の受注増に寄与した。結果、売上高は前年同期比50百万円増(1.2%増)の3,008百万円となった。テキスタイル販売事業においては、前半は苦戦したが、後半はトリアセテート混商品の受注が好調に推移した。結果、売上高は前年同期比18百万円増(4.1%増)の457百万円となった。また、木材突き板染色加工においては、車両用途の受注が大幅に減少し、新規開発案件が増加したものの、受注獲得には至らなかった。その結果、売上高は前年同期比51百万円減(45.7%減)の60百万円となった。ステープル加工事業では、売上高は前年同期比4百万円増(6.3%増)の81百万円となった。以上の結果、売上高は前年同期比150百万円増(4.2%増)の3,746百万円となり、セグメント利益は17百万円減(35.0%減)の33百万円となった。
発電事業
発電事業においては、昨年11月末以降の1号機稼働停止により、発電事業の売上高は前年同期比891百万円減(37.6%減)の1,478百万円となったが、セグメント利益は前年同期比59百万円増(113.8%増)の110百万円となった。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動において503百万円の資金を得て、投資活動において110百万円の資金を使用し、財務活動において624百万円の資金を使用した結果、736百万円となった。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金収支は503百万円(前連結会計年度709百万円)となった。これは主に、税金等調整前当期純利益が276百万円、減価償却費が436百万円、復旧費用引当金の増加が55百万円あったものの、受取保険金279百万円の入金が翌期になったことによるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金収支は△110百万円(前連結会計年度△154百万円)となった。これは主に、投資有価証券の取得で500百万円、有形固定資産の取得で215百万円の支出があった一方、投資有価証券の償還による収入が510百万円、有形固定資産の売却による収入が98百万あったことによるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金収支は△624百万円(前連結会計年度△600百万円)となった。これは主に、長期借入金の約定返済が724百万円あったものの、長期借入金による収入が100百万円あったことによるものである。
なお、中東情勢の急変及びウクライナ情勢の長期化に伴う、原燃料価格の高騰や物価高騰による消費減速が懸念され、米国の政策をめぐる不確実性が日本を含めた世界経済に負の影響を及ぼす可能性があり、先行きが不透明なことから、当社グループの業績や経営状態に悪影響を及ぼす可能性に備え、経営の安定化を図るべく手元流動性を厚く保持することを当面の方針としている。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループは、染色整理関連事業(織物・編物・不織布の染色加工と付帯業務及び木材突き板染色加工)と発電事業を営んでいる。
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりである。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
染色整理
関連事業
織物の染色加工2,757,126105.2
編物の染色加工22,916126.7
不織布の染色加工225,267106.2
木材突き板染色加工60,65954.3
その他81,311106.3
3,147,281103.5
発電事業売電収入1,478,55362.4
合計4,625,83585.5

(注) 金額は販売価格によっている。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりである。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比
(%)
受注残高
(千円)
前年同期比
(%)
染色整理
関連事業
織物の染色加工2,707,68199.7329,04986.2
編物の染色加工23,666202.93,350119.4
不織布の染色加工236,483115.820,246224.2
テキスタイル販売457,677104.1-0.0
木材突き板染色加工60,65954.3-0.0
その他219,965260.2-0.0
3,706,133103.9352,64589.6
発電事業売電収入1,478,55362.400.0
合計5,184,68787.3352,64589.6

c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりである。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
染色整理
関連事業
織物の染色加工2,760,175101.2
編物の染色加工23,121128.7
不織布の染色加工225,267106.2
テキスタイル販売457,677104.1
木材突き板染色加工60,65954.3
その他219,965253.2
3,746,866104.2
発電事業売電収入1,478,55362.4
合計5,225,42087.6

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去している。
2 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりである。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
中部電力パワーグリッド株式会社2,362,00639.61,453,02427.8
東レ株式会社1,019,60517.11,059,45320.3

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成にあたって、経営陣は過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数字についての判断の基礎となる。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。
とくに、以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が経営成績等に重要な影響を及ぼすと考えている。
なお、物価高騰による消費減速が懸念されるが所得環境の改善や賃金上昇が消費を押し上げる要因となり、緩やかに回復基調で進むと予測している。また、政府の経済対策であるエネルギー補助も消費喚起になると予想している。一方、最大の懸念事項は、中東情勢の急変に伴う原材料価格等の急変が発生する可能性があり、先行きは依然不透明な状況が続くと予想される。また、発電事業において、燃料の品質・価格・数量を含めた安定供給が十分にされないリスクも懸念され、先行き不透明なことから、将来事業計画等の見込数値に反映させることが困難な要素もあるが、期末時点で入手可能な情報をもとに検証等を行っている。
1)固定資産減損
当社グループは、多くの固定資産を保有しており、事業計画や市場環境の変化により前提条件が変更された場合には、損失が発生する可能性がある。
2)繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の判断に際し、将来の課税所得やタックスプランニングを合理的に見積もっている。将来課税所得の見積り額やタックスプランニングが変更された場合には、繰延税金資産が増額または減額される可能性がある。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態の分析
(資産合計)
当連結会計年度末の総資産は、前年同期比184百万円減少し、8,543百万円となった。
流動資産は、前年同期比105百万円減少し、2,515百万円となった。これは主に、流動資産のその他(未収入金等)が353百万円増加したものの、現金預金が228百万円、有価証券が182百万円減少したことによるものである。
固定資産は、前年同期比79百万円減少し、6,027百万円となった。これは主に、投資有価証券が164百万円増加したものの、有形固定資産が243百万円減少したことによるものである。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前年同期比408百万円減少し、5,435百万円となった。
これは主に、繰延税金負債が89百万円、復旧費用引当金が55百万円、リース債務(1年内を含む)が145百万円増加したものの、長期借入金(1年内を含む)が624百万円、未払金(設備未払金を含む)が117百万円減少したことによるものである。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は、前年同期比223百万円増加し、3,108百万円となった。
これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益が145百万円となったことによるものである。
2)経営成績の分析
(売上高及び営業利益)
当連結会計年度における売上高は、前年同期比740百万円減少し、5,225百万円となった。セグメント別売上高については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載している。
売上原価は、国のエネルギー補助金交付縮小や原材料原価及び燃料価格の高騰があったものの、染色整理関連事業の主力の染色加工事業の不採算品の撤退及び価格転嫁による損益改善に加えて、省エネ・工程改善が寄与し費用削減が進み、前年同期比778百万円減少の4,632百万円となった。
販売費及び一般管理費は、前年同期比4百万円減少し、448百万円となった。
その結果、営業利益は前年同期比42百万円増加し、145百万円となった。
(経常利益)
経常利益は、持分法による投資損益が20百万円減少したものの、営業利益の増加により、前年同期比21百万円増加し、145百万円となった。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失に岐阜バイオマスパワーの1号機タービン事故の設備復旧費用を100百万円、投資有価証券償還損を45百万円計上し、法人税等調整額に81百万円計上したものの、経常利益の増加に加え、特別利益に受取保険金を279百万円計上したことにより、145百万円(前年同期 親会社株主に帰属する当期純損失201百万円)となった。
3)キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりである。
当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりである。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、これらの状況を踏まえて、当社グループが業界において強固な地位を占める合繊複合織物の染色整理関連事業に特化し、付加価値商品をタイムリーに提供できる体制を構築するとともに、将来の事業の一角を担うため、テキスタイル販売部での海外事業等を含む自販での事業展開、関連事業部での木材突き板染色の自工メーカー等への品質・量産体制の確立及び新規ステープル加工事業の安定操業を図り、また、子会社である株式会社岐阜バイオマスパワー及び関連会社である株式会社バイオマスエナジー東海の安定操業、安定販売を図っていく。
c.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、染料、薬品等の原材料のほか、製造費、一般管理費等の営業費用である。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものである。資金調達については、自己資金又は金融機関からの借入により資金調達を行い、資金の安定化を図っている。
今後の設備投資計画等については、「第3 設備の状況 3.設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりである。
d.目標とする経営指標の達成状況等
当社グループは、経営基盤を確かなものとするため、事業活動の成果である連結売上高経常利益率を重要な指標として認識している。この指標を重要な指標と位置づけ、安定した収益確保が出来る経営基盤づくりを進め、企業価値を高めるための経営を行っている。
なお、当連結会計年度の連結売上高経常利益率は2.8%(前連結会計年度2.1%)となっている。
e.重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しているとおりである。

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