有価証券報告書-第39期(平成26年9月1日-平成27年8月31日)

【提出】
2015/11/26 9:07
【資料】
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【項目】
120項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度における我が国の経済は、政府による国内経済対策の効果や円安などの影響により、輸出関連企業を中心に企業収益に改善が見られるなど、全体として回復基調にて推移しました。一方で、消費増税の駆け込み需要に対する反動や中国経済をはじめとした海外景気の下振れ懸念など、我が国の景気を下押しするリスクも存在しております。
ブライダル業界におきましては、平成26年の婚姻件数は643,749組で前年比16,864組減少しており、婚姻件数は少子高齢化や非婚・晩婚化の時流のなか、減少傾向が顕在化しております。
このような経済環境のもと、当企業グループは、総合ブライダル「メーカー」としての位置づけを定着させるべく、婚礼衣裳のメーカー機能を軸としてブライダル市場のシェアアップに向け引き続き注力しております。
当連結会計年度に新たに行った事業展開のうち主なものは、次のとおりであります。
平成26年10月には、「銀座クチュールNAOCO 銀座アネックス店」について、東京都中央区の「キラリトギンザ」10階(延床面積550.21㎡)に移転・リニューアルオープンいたしました。
また、同月には、新式場「ル・センティフォーリア 大阪」(大阪市北区)の受注を開始いたしました。なお、同式場は平成27年9月に開業いたしました。
平成26年12月及び平成27年6月には、「Scena D’uno(シェーナ・ドゥーノ)」の新作ドレスコレクションを発表いたしました。
平成27年2月には、蜷川実花さんのファッションブランド「M / mika ninagawa(エム / ミカ ニナガワ)」とのコラボレーションドレスを発表いたしました。
平成27年3月には、当企業グループの経営資源の効率的な活用及び財務体質の強化を図るため、結婚式場の新設予定地(奈良県奈良市)を譲渡いたしました。なお、当該固定資産の譲渡に伴い固定資産売却益205百万円を特別利益として計上いたしました。
平成27年4月には、資本効率の向上及び今後の経営環境の変化等に対応した機動的な資本政策の遂行を図るため、自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による自己株式の取得を行った結果、当社普通株式500,000株(取得価額307百万円)を取得いたしました。
当企業グループは単一セグメントであるためセグメント別の記載を省略しております。
当連結会計年度における事業部門別売上高の状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
以下の売上高の数値につきましては、事業部門内及び事業部門間の取引消去後となっております。
なお、当連結会計年度より、ショップ事業の売上高については、従来から記載しております製・商品売上高とレンタル収入等をあわせて衣裳等取扱収入として追加記載しております。
また、写真事業については、従来、ホールセール事業部門に区分しておりましたが、挙式・披露宴撮影に関する業務提携強化より、同事業の業務提携店舗数が増加しており、その事業内容や販売形態等を考慮した結果、当連結会計年度より、ショップ事業部門に区分を変更しております。この変更に伴い、写真事業の売上高についても、従来はホールセール事業のレンタル収入等に計上しておりましたが、当連結会計年度より、ショップ事業の衣裳等取扱収入のうちレンタル収入等に計上を変更するとともに、前連結会計年度の事業部門別売上高についても、変更後の事業部門別売上高の区分に組み替えて記載しております。
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 平成25年9月1日
至 平成26年8月31日)
当連結会計年度
(自 平成26年9月1日
至 平成27年8月31日)
増減増減率
(%)
ホールセール事業 売上高4,1603,762△397△9.6
製・商品売上高3,1862,771△415△13.0
レンタル収入等974991171.8
ショップ事業 売上高6,9736,375△597△8.6
衣裳等取扱収入3,9053,690△214△5.5
製・商品売上高1,211922△289△23.9
レンタル収入等2,6932,767742.8
リゾート挙式売上高3,0682,685△382△12.5
式場事業 売上高2,7922,242△549△19.7
連結売上高13,92612,381△1,544△11.1

ホールセール事業については、製・商品売上高は受注状況悪化の影響により、前年同期に比べ415百万円減少の2,771百万円となりました。レンタル収入等につきましては、前年同期に比べ17百万円増加の991百万円となりました。この結果、ホールセール事業の売上高は前年同期に比べ397百万円減少し3,762百万円となりました。
ショップ事業については、衣裳等取扱収入のうちレンタル収入等に計上している写真事業の売上高が243百万円(前年同期は104百万円)と堅調に推移したものの、引き続き、国内インショップ店舗の既存店取扱件数が減少傾向にあることから、衣裳等取扱収入は前年同期に比べ214百万円減少の3,690百万円となりました。リゾート挙式事業についてはハワイ、グアムをはじめとする海外リゾート挙式、沖縄をはじめとする国内リゾート挙式ともに苦戦し、リゾート挙式売上高は前年同期に比べ382百万円減少の2,685百万円となりました。この結果、ショップ事業の売上高は前年同期に比べ597百万円減少し6,375百万円となりました。
式場事業については、平成26年10月より新式場「ル・センティフォーリア 大阪」(大阪市北区)の受注を開始したことから、受注組数は1,264組と前年同期に比べ145組増加したものの、前連結会計年度からの受注組数減少の影響により施行組数の合計は前年同期に比べ210組減少の1,106組となりました。この結果、式場事業の売上高は前年同期に比べ549百万円減少し2,242百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は12,381百万円(前年同期比11.1%減)、営業利益は20百万円(同96.1%減)、経常利益は127百万円(同78.5%減)、当期純利益は、固定資産売却益236百万円などの特別利益267百万円を計上した一方で、投資有価証券評価損100百万円などの特別損失132百万円を計上したことから、31百万円(同84.1%減)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが496百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが620百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが386百万円の収入となり、この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ296百万円増加し、1,409百万円(前年同期は1,112百万円)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は496百万円(前年同期比57.3%減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益262百万円、減価償却費557百万円、投資有価証券評価損100百万円、売上債権の減少188百万円の収入があった一方で、固定資産売却益235百万円、差入保証金の増加181百万円、法人税等の支払額169百万円の支出によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は620百万円(前年同期は833百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の売却915百万円の収入があった一方で、有形固定資産の取得875百万円、建設協力金の支払648百万円の支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は386百万円(同575百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる2,650百万円の収入があった一方で、短期・長期借入金の返済1,350百万円、社債の償還495百万円、自己株式の取得307百万円、配当金の支払額138百万円の支出によるものであります。