有価証券報告書-第147期(平成30年1月1日-平成30年12月31日)

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2019/03/29 11:11
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当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
(1) 経営成績の状況の概要
当連結会計年度における日本経済は、相次いで発生した自然災害による影響があったものの、企業収益や雇用情勢の改善、設備投資の持ち直しなどから緩やかな回復基調で推移しました。しかし、米国と中国の先端技術や貿易を巡る対立の影響により世界経済の不確実性が増し、先行き不透明感は高まりました。
新聞界においては、無購読層の拡大やメディア構造の変化などを背景に新聞総発行部数は減少傾向にあります。新聞広告も広告媒体の多様化などの影響で、厳しい状況が続きました。
このような状況の下、当社グループは、世界のメディアをとりまく環境の劇的な変化に対応するため、「テクノロジー・メディア」への飛躍を目指しています。その中核となるデジタル事業では、経営資源の最適配置を進め、グループ一体で成長を加速させています。さらに編集とデジタル技術の融合を進めるために、4月に「デジタル連携ハブ」の仕組みを設けました。「Global & Growth(G&G)戦略」も引き続き強力に推し進めました。グローバル事業では、英フィナンシャル・タイムズ・グループ(FT)との協業を一段と進め、収益機会の拡大に取り組みました。
またグループの戦略事業と位置づけているイベント事業の運営を担う「日経イベント・プロ」を設立しました。
当連結会計年度の業績は、売上高が3,552億85百万円(前年同期比0.8%減)、営業利益が129億73百万円(前年同期比23.3%増)、経常利益が144億74百万円(前年同期比10.9%増)、税金等調整前当期純利益が129億11百万円(前年同期比22.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が51億61百万円(前年同期比20.1%減)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりです。
①メディア・情報事業
当事業の中核となる新聞関連では、紙面に先行して、ビジネスパーソンが情報を必要とする時間帯に、必要な情報を届ける「デジタルファースト」の編集体制に本格的に取り組んでいます。
「日経電子版」では、「iPhoneX(テン)生産半減」のニュースを、電子版イブニングスクープや英文媒体「Nikkei Asian Review(NAR)」で同時発信し、世界的に大きな反響を呼びました。さらに3月からはスタートアップ関連コンテンツを拡充しました。日経電子版の有料会員数に、日経産業新聞、日経MJ、日経ヴェリタスの紙面ビューアー契約数、人事ウオッチ契約数を合算したデジタル有料購読数は65万人に達し、無料と合わせた登録会員数全体で422万人に拡大しました。
一方、紙の新聞についても、質の充実を進めるとともに、大阪新工場建設に着手するなど、印刷体制の整備・最適化に努めました。また紙の新聞をインターネットにつなぎ、最新のデジタル技術を活用して新しいサービスを提供する試みとして、新聞広告の効果を「見える化」する仕組みを開発しました。さらに新聞記事や広告から拡張現実(AR)コンテンツを表示するスマホアプリ「日経AR」もリリースしました。
英文媒体「NAR」は、4月にモダンなデザインと軽快な動作を兼ね備えた、より直観的で読みやすいウェブサイトにリニューアルしました。
また3月に、英フィナンシャル・タイムズ(FT)と共同開発した、アジア企業情報とニュースを一体的に提供する英文データサービス「scoutAsia(スカウトアジア)」を発売しました。
販売収入は、紙媒体の部数減少が続きましたが、電子版が好調に推移したことで全体では増収となりました。6月に日経産業新聞、日経MJ、日経ヴェリタスの購読料の改定を行いました。12月本紙朝刊販売部数(ABC部数)に電子版有料会員数を加えた購読数は、296万となりました。
広告収入は、証券、ブランド品、商社・事業所サービスなどの業種が前年を上回りましたが、食品、政府公共機関、住宅・住宅設備などが前年を下回り、全体で減収となりました。また、FTとの共同営業を拡大しました。
FTの業績は、紙媒体の販売や広告が減少したものの、デジタル有料会員の増加などにより全体で増収となりました。
出版関連では、デジタル部門が新規メディアの「日経xTECH(クロステック)」創刊などで販売・広告収入とも大きく伸びました。書籍は「会計の世界史」などのヒット作もあり堅調でしたが、紙の雑誌は厳しい環境が続いており、全体では減収となりました。
デジタル関連では、「日経テレコン」などのWebサービスは「日経スマートクリップ」や「日経バリューサーチ」がけん引する形で増収となりました。データ事業も堅調に推移し、「QUICK FactSet Workstation」も増収となりました。一方で前年に受注した大型統計調査の反動減により、全体では微減収となりました。
以上の結果、「メディア・情報事業」の売上高は3,503億99百万円(前年同期比0.9%減)、営業利益は98億79百万円(前年同期比31.6%増)となりました。
②その他の事業
旅行関連は堅調に推移し、賃貸関連の収入は増収となりました。この結果全体で増収となりました。
「その他の事業」の売上高は95億96百万円(前年同期比5.6%増)、営業利益は30億84百万円(前年同期比2.6%増)となりました。
(2) 財政状態の状況の概要
総資産は、前連結会計年度末と比較して3.0%減の5,793億76百万円となりました。これはのれんの減少が主な要因です。負債合計は、長期借入金が減少したことなどで前連結会計年度末比1.7%減の2,956億14百万円となりました。純資産額は、前連結会計年度末4.3%減の2,837億61百万円となりました。これは、為替換算調整勘定の変動などの影響によるものです。この結果、当連結会計年度末の1株当たり純資産額は前連結会計年度末の10,935円22銭に対し、10,434円54銭となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の概要
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ104億19百万円(10.5%)増加し、1,093億72百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動により得られた資金は400億46百万円であり、前連結会計年度に比べ129億44百万円(47.8%)増加しています。これは、税金等調整前当期純利益が増加したことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果使用した資金は148億10百万円であり、前連結会計年度に比べ47億47百万円(24.3%)減少しています。これは、投資有価証券の売却による収入が増加したことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果使用した資金は140億98百万円であり、前連結会計年度に比べ35億70百万円(33.9%)増加しています。これは、短期借入れによる収入が減少したことなどによるものです。
当社グループの事業活動における運転資金需要のうち主なものは、人件費、材料費、販売費等の営業費用です。投資を目的とした資金需要は、設備投資や事業会社への出資等によるものです。
資金の源泉については、主として営業キャッシュ・フローを源泉とした自己資本に加え、金融機関からの借入れによって安定的に確保することを基本としています。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,093億円となっており、現在必要とされる資金水準を十分に満たす流動性を保持していると考えています。
(4) 生産、受注及び販売の実績
販売実績
当社グループの生産、販売品目は広範囲かつ多種多様であり、また受注生産形態をとらないものが多いため、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。
このため販売の状況についてのみ「(1) 経営成績の状況の概要」における各セグメント業績に関連付けて示しています。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
メディア・情報事業349,90699.1
その他の事業5,378102.1
合計355,28599.2

(注)1.上記金額には、消費税等は含まれていません。
2.主要な販売先に総販売実績の100分の10を超える相手先はありません。
3.セグメント間の取引については相殺消去しています。
(5) 重要な会計方針および見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。

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