有価証券報告書-第154期(2025/01/01-2025/12/31)

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2026/03/27 10:38
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139項目
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する分析・検討内容は次のとおりです。
(1) 経営成績の状況の概要
当連結会計年度における日本経済は、アメリカの関税政策の影響が企業収益の一部にみられつつも、雇用情勢の改善を背景に緩やかな回復を続け、株価も高水準で推移しました。一方で、不安定な国際情勢や円安の進行などによる物価上昇は景気の下振れリスクとなっています。
メディアの経営環境は大きく変化しています。SNS情報は幅広い世代に浸透し、様々な社会活動に強く影響を与えるようになりました。AIの急速な進化と普及により、メディアでも活用が進む一方で、「ゼロクリックサーチ」のようにビジネスモデルへの負の影響も表面化しています。新聞の総発行部数の減少が続く中、製作・物流コストの高止まりに加え、生産設備の維持や新聞用紙の安定的な調達も課題となっています。
このような状況のもと、当社グループは2030年のグループ長期経営計画の達成に向けて、成長戦略と組織風土のアップデートに取り組みました。AIを顧客に向けたコンテンツやサービスに取り入れるとともに、社内の業務にも積極的に導入し、生産性の向上に努めました。SNSを通じた読者層の拡大にも力を入れました。また、AI時代でも当社のコンテンツやデータを保護し、適正に対価を得るために、著作権順守の啓蒙活動を推進しました。さらに、マネジメント改革を一段と深化させ、多様性を尊重し柔軟性を備えたイノベーティブな組織への変革を進めました。
当連結会計年度の業績は、売上高が3,938億13百万円(前期比3.0%増)、営業利益が168億22百万円(前期比19.1%増)、経常利益が195億85百万円(前期比36.9%増)、税金等調整前当期純利益が210億23百万円(前期比31.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が110億60百万円(前期比32.9%増)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりです。
①メディア・情報事業
当社グループの中核となる新聞関連では、デジタル技術を活用した報道や、分析・解説型のビジュアルコンテンツの拡充、映像ドキュメンタリーの制作など、活字だけではなく読者やデバイスに応じた多様なコンテンツ展開で読者への新しいユーザー体験の提供に努めました。「米国へのフェンタニル密輸 日本経由か」の特報と、調査報道「米中『新アヘン戦争』の裏側」は、各国をむしばむ麻薬汚染の実態について現地取材と独自のデータ分析から迫り、大きな反響を呼びました。また、3月から日経電子版で提供を始めた「Ask! NIKKEI」は、生成AIを活用した革新的な情報提供サービスとして、日本新聞協会の新聞技術賞を受賞しました。また、「日経ヴェリタス・デジタル版」を創刊しました。
日経電子版の12月の有料会員数は106万で、日経MJの紙面ビューアー契約数、人事ウオッチ、NIKKEI Financial、NIKKEI Primeの契約数を合算したデジタル購読数は120万となりました。
英文媒体のNikkei Asiaは、アジア出版者協会(SOPA)のグローバル枠で3年連続の最優秀賞を受賞するなど、グローバルメディアとして質の高いジャーナリズムを発信し続けています。
イベント関連では、大型産業展示会の「日経メッセ」を東京・大阪で開催、国内外から多数の企業が出展し、来場者数は昨年に続き約22万人を記録するなど活況を呈しました。「日経フォーラム アジアの未来」は今年も多くの閣僚級登壇者を迎え、30回目の節目の開催となりました。また、国立西洋美術館などで開催した「西洋絵画、どこから見るか?展」や国立科学博物館などで開催した「鳥展」も好評を得ました。
販売収入は、電子版が堅調に推移しましたが、紙媒体の部数減少により全体としては減収となりました。12月の本紙朝刊販売部数(ABC部数)に電子版有料会員数を加えた購読数は231万となりました。
広告収入は、素材・機械・エネルギー、金融などの業種で前年を上回りましたが、食品・医薬日用品、出版などが下回り、全体では減収となりました。
フィナンシャル・タイムズ・グループは、デジタル有料会員数が堅調に推移し、デジタル広告収入やイベント収入も好調だったことで増収となりました。
出版関連では、医療分野の広告やソリューション事業の売上が増加しましたが、書籍・雑誌販売や雑誌広告が減少して、減収となりました。
デジタル関連では、「日経NEEDS」「日経リスク&コンプライアンス」「日経テレコン」が増収を牽引しました。さらに、3月に提供を開始した生成AIを活用した法人向け情報サービス「NIKKEI KAI」も着実に顧客を獲得しています。機能強化を反映した「Qr1」の価格改定や株式市場の活況を受けた「オンライントレードサービス」の好調もあり、全体で増収となりました。
以上の結果、「メディア・情報事業」の売上高は3,902億63百万円(前期比3.1%増)、営業利益は140億19百万円(前期比22.6%増)となりました。
②その他の事業
賃貸料収入は堅調でしたが、全体では減収となりました。
「その他の事業」の売上高は77億87百万円(前期比1.1%減)、営業利益は27億98百万円(前期比4.0%増)となりました。
(2) 財政状態の状況の概要
総資産は、前連結会計年度末と比較して5.7%増の6,985億52百万円となりました。これは退職給付に係る資産の増加が主な要因です。負債合計は、繰延税金負債の増加などで前連結会計年度末比2.7%増の2,681億82百万円となりました。純資産額は、前連結会計年度末7.6%増の4,303億69百万円となりました。これは、利益剰余金や退職給付に係る調整累計額の増加が主な要因です。この結果、当連結会計年度末の1株当たり純資産額は前連結会計年度末の14,672円79銭に対し、15,858円2銭となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の概要
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ5億66百万円(0.5%)増加し、1,048億54百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動により得られた資金は304億51百万円であり、前連結会計年度に比べ52億1百万円(14.6%)減少しています。これは、消費税の支払額が増加したことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果使用した資金は262億52百万円であり、前連結会計年度に比べ109億29百万円(71.3%)増加しています。これは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果使用した資金は45億25百万円であり、前連結会計年度に比べ88億47百万円(66.2%)減少しています。これは、長期借入れによる収入などによるものです。
(4) 生産、受注及び販売の実績
販売実績
当社グループの生産、販売品目は広範囲かつ多種多様であり、また受注生産形態をとらないものが多いため、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。
このため販売の状況についてのみ「(1) 経営成績の状況の概要」における各セグメント業績に関連付けて示しています。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
メディア・情報事業389,844103.1
その他の事業3,96899.9
合計393,813103.0

(注)1.主要な販売先に総販売実績の100分の10を超える相手先はありません。
2.セグメント間の取引については相殺消去しています。
(5)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績の状況の概要及
び(2) 財政状態の状況の概要」に記載されています。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) キャッシュ・フローの状況の概要」に記載されています。
当社グループの事業活動における運転資金需要のうち主なものは、人件費、材料費、販売費等の営業費用です。投資を目的とした資金需要は、設備投資や事業会社への出資等によるものです。
資金の源泉については、主として営業キャッシュ・フローを源泉とした自己資本に加え、金融機関からの借入れによって安定的に確保することを基本としています。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,048億54百万円となっており、現在必要とされる資金水準を十分に満たす流動性を保持していると考えています。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されています。連結財務諸表を作成する際には、当連結会計年度末日時点の資産・負債及び当連結会計年度の収益・費用を認識・測定するため、合理的な見積り及び仮定を使用する必要があります。
当社グループが採用している会計方針のうち重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」に記載しています。当社グループが用いた会計上の見積りのうち重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。

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