有価証券報告書-第153期(2024/01/01-2024/12/31)

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2025/03/28 10:04
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当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する分析・検討内容は次のとおりです。
(1) 経営成績の状況の概要
当連結会計年度における日本経済は、企業収益や雇用情勢の改善を背景に緩やかな回復を続け、株価も上昇傾向で推移しました。一方、円安の進行などによる物価上昇の影響から個人消費の持ち直しに足踏みがみられ、欧米における高い金利水準の継続、中国における不動産市場の停滞による影響や、アメリカの今後の政策動向など、先行きに対する不透明感は拭えませんでした。
メディアの経営環境は、デジタル技術の急速な進化によって大きく変化しています。SNSの影響力が世代を超えて拡大し、AIの進化はコンテンツの価値を揺さぶっています。SNSやAIが浸透する社会に対応し、魅力的で信頼できるコンテンツやサービスを生み出していく必要があります。また、新聞の総発行部数の減少が続いていることや、製作費や物流関連費をはじめとするコストが高止まりを続けていることも経営に影響を与えています。
このような状況の下、当社グループは「バリュー・パーパス・ミッション」を各事業に落とし込んだ2030年に向けてのグループ長期経営計画の実行段階に入り、報道中心の「News & Insights」、広告中心の「Brand Communication」、情報サービス中心の「Decision-making」、教育・文化中心の「Experience」の4つの事業領域それぞれで、社会に対して価値を提供し、顧客の選択を助ける独自性の高いコンテンツ、サービスの構築に取り組みました。また、ジョブ型人事制度の導入、リスキリング、マネジメント改革を通じた「社員の働きがいを起点として成長する会社」への組織風土の変革を進めました。
当連結会計年度の業績は、売上高が3,822億23百万円(前期比4.3%増)、営業利益が141億29百万円(前期比23.9%増)、経常利益が143億1百万円(前期比11.3%減)、税金等調整前当期純利益が160億8百万円(前期比2.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が83億24百万円(前期比14.3%減)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりです。
①メディア・情報事業
当社グループの中核となる新聞関連では、デジタルを活用した新たな手法による報道の充実や、朝刊紙面、ビジネス報道の刷新による分析・解説型のビジュアルコンテンツの拡充などによって、読者への多様な視点や新しいニュース体験の提供に努めました。「原発処理水を海洋放出へ 福島第一、廃炉へ新段階」、「JAL機炎上、そのとき何が 検証・羽田空港衝突事故」の2つの電子版コンテンツを通じ、オープンソースインテリジェンスと3D表現技術を活用したデジタル時代の新たな報道手法を開拓したとして、新聞協会賞(企画分野)を受賞しました。
また、生成AIなどデジタルビジネス分野の規制や最前線企業の動向を伝える「NIKKEI Digital Governance」をNIKKEI Primeの新しいデジタル媒体として立ち上げました。ビジネス報道の刷新にともない日経産業新聞は3月末で休刊しました。
日経電子版の12月の有料会員数は101万人となり、国内有料デジタルニュース媒体で初めて100万人を突破しました。その他の電子媒体やフィナンシャル・タイムズ(FT)を合わせると日経グループ全体のデジタル有料購読数は370万と前年に続き世界3位の規模となりました。
英文媒体のNikkei Asiaは、アジア出版者協会(SOPA)のグローバル枠で2年連続の最優秀賞を受賞するなど、グローバルメディアとして質の高いジャーナリズムを発信し続けています。
イベント関連では、大型産業展示会の「日経メッセ」を東京・大阪で開催、来場者数は約22万人を記録し、出展数も昨年を上回るなど活況を呈しました。また、「田中一村展 奄美の光 魂の絵画」が好評を博し、当社が手掛けた近代日本画展で最多となる約29万人の来場者を記録しました。
販売収入は、紙媒体の部数減少が続きましたが、電子版が好調に推移したことで全体では増収となりました。4月に日経MJの購読料の改定を行いました。12月の本紙朝刊販売部数(ABC部数)に電子版有料会員数を加えた購読数は235万となりました。
広告収入は、運輸観光など一部の業種で前年を上回りましたが、新聞広告を取り巻く環境は厳しさを増しており、全体では減収となりました。
フィナンシャル・タイムズ・グループは、デジタル有料会員数が堅調に推移し、デジタル広告収入も好調だったことで増収となりました。
出版関連では、書籍・雑誌販売が低迷し、技術、医療メディアの広告も回復基調にあるものの苦戦し、減収となりました。
デジタル関連では、「日経テレコン」が減収となりましたが、「日経リスク&コンプライアンス」「日経スマートクリップ」が堅調に推移しました。また、株式市場の活況を受けオンライントレードサービスが好調だったほか、官公庁の統計調査の売上増もあり、全体では増収となりました。
以上の結果、「メディア・情報事業」の売上高は3,786億71百万円(前期比4.2%増)、営業利益は114億36百万円(前期比32.0%増)となりました。
②その他の事業
賃貸料収入の増加により、全体でも増収となりました。
「その他の事業」の売上高は78億71百万円(前期比5.2%増)、営業利益は26億91百万円(前期比1.6%減)となりました。
(2) 財政状態の状況の概要
総資産は、前連結会計年度末と比較して5.0%増の6,608億41百万円となりました。これは退職給付に係る資産の増加が主な要因です。負債合計は、退職給付に係る負債の減少などで前連結会計年度末比2.1%減の2,610億15百万円となりました。純資産額は、前連結会計年度末10.3%増の3,998億26百万円となりました。これは、退職給付に係る調整額や為替換算調整勘定の変動などの影響によるものです。この結果、当連結会計年度末の1株当たり純資産額は前連結会計年度末の13,261円60銭に対し、14,672円79銭となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の概要
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ82億66百万円(8.6%)増加し、1,042億87百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動により得られた資金は356億52百万円であり、前連結会計年度に比べ92億12百万円(34.8%)増加しています。これは、法人税等の支払額が減少したことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果使用した資金は153億22百万円であり、前連結会計年度に比べ56億37百万円(26.9%)減少しています。これは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が減少したことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果使用した資金は133億73百万円であり、前連結会計年度に比べ3億81百万円(2.9%)増加しています。これは、リース債務の返済が増加したことなどによるものです。
(4) 生産、受注及び販売の実績
販売実績
当社グループの生産、販売品目は広範囲かつ多種多様であり、また受注生産形態をとらないものが多いため、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。
このため販売の状況についてのみ「(1) 経営成績の状況の概要」における各セグメント業績に関連付けて示しています。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)
メディア・情報事業378,251104.2
その他の事業3,972113.1
合計382,223104.3

(注)1.主要な販売先に総販売実績の100分の10を超える相手先はありません。
2.セグメント間の取引については相殺消去しています。
(5)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績の状況の概要及
び(2) 財政状態の状況の概要」に記載されています。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) キャッシュ・フローの状況の概要」に記載されています。
当社グループの事業活動における運転資金需要のうち主なものは、人件費、材料費、販売費等の営業費用です。投資を目的とした資金需要は、設備投資や事業会社への出資等によるものです。
資金の源泉については、主として営業キャッシュ・フローを源泉とした自己資本に加え、金融機関からの借入れによって安定的に確保することを基本としています。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,042億87百万円となっており、現在必要とされる資金水準を十分に満たす流動性を保持していると考えています。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されています。連結財務諸表を作成する際には、当連結会計年度末日時点の資産・負債及び当連結会計年度の収益・費用を認識・測定するため、合理的な見積り及び仮定を使用する必要があります。
当社グループが採用している会計方針のうち重要なものについては、「5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」に記載しています。当社グループが用いた会計上の見積りのうち重要なものについては、「5 経理の状況1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。

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