四半期報告書-第108期第3四半期(平成28年7月1日-平成28年9月30日)
有報資料
(1)業績の概況
当第3四半期連結累計期間のわが国経済は、円高の急速な進行など厳しい環境の中、輸出・生産面に弱さが見られ、雇用環境の改善はあるものの低調な個人消費など景気は足踏み状態が続いた。企業収益は踊り場状態となり、円高の進行を受け製造業を中心に先行きは慎重な見方が拡がった。
海外経済は、米国では一部に弱めの動きが見られるものの景気の回復が続いた。欧州ではテロ事件の発生や難民問題などリスク要因を抱える中、ドイツ・英国においては景気は緩やかに回復した。中国では景気の緩やかな減速が続いた。ASEAN諸国では持ち直しの動きが見られたが、ロシア、ブラジル等の資源国・新興国は減速した。また、6月の英国のEU離脱決定を受け海外経済の不確実性の高まりによる実体経済への影響が懸念される。
石油化学業界においては前提となる原油価格は年初の底打ち後、低位に推移した。国内生産は堅調なアジア需要を背景に高稼働が続いた。また、電子部品・材料業界は、PCの生産は当第3四半期連結累計期間前半は軟調に推移したものの後半に入り出荷が安定化した。スマートフォン向けなど半導体の生産は、当第3四半期連結累計期間前半は国内外で弱めに推移したものの新製品の販売もあり後半は持ち直した。
このような情勢下、当社グループは新連結中期経営計画「Project 2020+」を策定し、当連結会計年度より始動させた。当社グループの持続的成長に向け、「個性派事業」の拡大・強化を図ると共に、事業構造の変革を進め収益基盤の強靭化を推進し、企業価値の向上を図っていく。
当第3四半期連結累計期間の連結営業成績については、売上高は、石油化学セグメントは原料ナフサ価格の下落に伴い製品価格が低下し減収となるなど全てのセグメントが減収となり、総じて4,888億62百万円(前年同四半期連結累計期間比17.7%減)となった。
営業利益は、石油化学セグメントはアジアでの堅調な需給を受け増益となり、化学品、アルミニウム、その他、の3セグメントも増益となった。一方、ハードディスクの出荷が減少したエレクトロニクスセグメント及び、黒鉛電極の市況が低下した無機セグメントが減益となり、総じて前年同四半期累計期間並みとなる254億29百万円(同0.3%減)となった。
経常利益は円高の進行による為替差損の計上等により206億18百万円(同20.6%減)となったが、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同四半期連結累計期間に比し特別損失及び法人税等が大幅に減少したため増益となり、114億93百万円(同173.9%増)となった。
(2)セグメントの状況
(石油化学)
当セグメントでは、当第3四半期連結累計期間のエチレン、プロピレンの生産は、コンビナート内誘導品プラントの定期修理が重なったことにより、前年同四半期連結累計期間に比べ小幅に減少した。
オレフィン事業は、アジア市場における需給は堅調に推移したものの、原料ナフサ価格の下落を受けた製品価格の低下により減収となった。有機化学品事業は、原料価格低下を受け、酢酸ビニル、酢酸エチルの販売価格が低下し減収となった。
この結果、当セグメントの売上高は1,301億45百万円(前年同四半期連結累計期間比27.1%減)となったが、営業利益はアジアでの堅調な需給を受けオレフィン・有機化学品事業共に高い稼働が続いたことに加え原料価格も低下したため、大幅な増益となる133億66百万円(同55.0%増)となった。
(化学品)
当セグメントでは、当第3四半期連結累計期間の液化アンモニアの生産は前年同四半期連結累計期間に比べ増加し、電子材料用高純度ガスの生産も増加した。
基礎化学品事業は、出荷はクロロプレンゴムなど総じて堅調に推移したものの、原料価格の下落を受けアクリロニトリル等の販売価格が低下し減収となった。機能性化学品事業は前年下期のフェノール樹脂事業の譲渡により減収となり、情報電子化学品事業は高水準の出荷が続いたものの円高を受け小幅な減収となった。産業ガス事業は小幅な増収となった。
この結果、当セグメントの売上高は987億94百万円(前年同四半期連結累計期間比7.4%減)となったが、営業利益は、基礎化学品事業におけるアンモニアのリサイクル原料利用比率の上昇等原料価格の低下により増益となり、産業ガス・機能性化学品の両事業もそれぞれ増益となったため97億44百万円(同28.9%増)となった。
(エレクトロニクス)
当セグメントでは、当第3四半期連結累計期間のハードディスクの生産は、サーバー向け出荷は増加したもののPC向け出荷減を補えず前年同四半期連結累計期間に比べ減少した。なお、当第3四半期連結会計期間はPC向け出荷が当第3四半期連結累計期間前半と比べ回復し生産は前年同四半期連結会計期間並みとなった。
ハードディスク事業はこれによる販売数量減に加え円高の影響もあり減収となった。レアアース磁石合金、化合物半導体もそれぞれ減収となった。
この結果、当セグメントの売上高は741億37百万円(前年同四半期連結累計期間比24.7%減)となり、営業利益は83億13百万円(同31.0%減)となった。なお、当第3四半期連結会計期間の営業利益は、ハードディスク事業において、出荷量の回復に加え第2四半期連結累計期間に実行した生産能力の適正化とコスト競争力強化策の効果が顕現し、前年同四半期連結会計期間比増益となった。
(無機)
当セグメントでは、当第3四半期連結累計期間の黒鉛電極の生産は前年同四半期連結累計期間並みとなった。
黒鉛電極事業は、鉄鋼業界における中国の過剰生産の影響によるアジア・米国等での生産調整を受け、市況が低下し減収となった。セラミックス事業は、販売数量の減少により減収となった。
この結果、当セグメントの売上高は375億6百万円(前年同四半期連結累計期間比23.9%減)となり、営業損益は50億24百万円の損失(同56億79百万円減益)となった。
(アルミニウム)
当セグメントでは、当第3四半期連結累計期間のアルミ電解コンデンサー用高純度箔の生産は、好調なエアコン、車載向け部品の生産に対応し、前年同四半期連結累計期間に比べ増加した。
アルミ圧延品事業はこれに加え、昭和電工鋁業(南通)有限公司の中国での出荷も増加し増収となった。アルミ機能部材事業は自動車向け出荷が減少し減収となった。アルミ缶事業はハナキャン・ジョイント・ストック・カンパニーの販売数量の増加により増収となった。
この結果、当セグメントの売上高は724億76百万円(前年同四半期連結累計期間比4.5%減)となったが、営業利益はハナキャン・ジョイント・ストック・カンパニーの出荷増もあり28億4百万円(同11.9%増)となった。
(その他)
当セグメントでは、当第3四半期連結累計期間のリチウムイオン電池材料はスマートフォン向けに加え車載向けの出荷が増加し増収となったが、昭光通商㈱は減収となった。
この結果、当セグメントの売上高は1,075億52百万円(前年同四半期連結累計期間比7.1%減)となったが、営業利益はリチウムイオン電池材料の数量増等により13億82百万円(同14億31百万円増益)となった。
(3)連結財政状態に関する定性的情報
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、売上債権の減少に加え、円高により海外子会社資産の円換算額が減少し、前連結会計年度末比435億23百万円減少となる8,977億91百万円となった。負債合計は、仕入債務の減少等により前連結会計年度末比317億40百万円減少の5,997億99百万円となった。当第3四半期連結会計期間末の純資産は、利益剰余金は増加したものの円高による為替換算調整勘定の減少等により、前連結会計年度末比117億83百万円減少の2,979億92百万円となった。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
(当社グループの対処すべき課題)
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はない。
(株式会社の支配に関する基本方針)
①基本方針の内容
株式会社の支配に関する基本方針は次のとおりである。
「当社は、当社の株主は市場における当社株式の自由な取引を通じて決定されるものであると考えており、特定の者による当社株式の大規模買付行為に関する提案がなされた場合においても、これに応じて当社株式の売却を行うか否かの判断は、最終的には、当社株主の皆様が適切な判断を行うために必要となる十分な情報提供がなされ、かつ熟慮に必要となる十分な時間が与えられたうえでの、当社株式を保有する株主の皆様の意思に基づき行われるべきものと考えております。
しかしながら、大規模買付行為の中には、その目的等からみて企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が買付行為の条件について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社やその関係者に対し高値で株式を買い取ることを要求するもの等、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資することにならないものもあります。
当社は、特定の者による大規模買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させるものであるか否かについて、株主の皆様が、当該買付者及び当社取締役会の双方から必要かつ十分な情報を得たうえで、適切な判断を下すことが望ましいと考えております。一方で、上記の例に該当するような当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大規模買付行為またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者としては適切でないと考えております。」
②基本方針の実現に資する取組み
当社グループは、グループ経営理念「私たちは、社会的に有用かつ安全でお客様の期待に応える製品・サービスの提供により企業価値を高め、株主にご満足いただくと共に、国際社会の一員としての責任を果たし、その健全な発展に貢献します。」のもと、豊かさと持続性の調和した社会の創造に貢献する「社会貢献企業」の実現を目指している。
当社グループは、有機化学、無機化学、アルミニウム加工等を基幹技術に事業を展開しており、これらの異なる基幹技術を深化・融合させることにより創出した他社にない技術力、開拓者精神に溢れ独創性を追求する従業員が、当社グループの企業価値の源泉であり、当社グループは、個性的で競争優位性を持つ技術や製品を開発・提供することにより企業価値を高め、「個性派化学」として市場から高い評価をいただいている。また、製品・サービスの提供、環境への取り組みや地域活動等を通じて株主の皆様、お客様をはじめ、全てのステークホルダーの皆様にご信頼いただくことにより良好な関係を築き上げ、その維持、発展に努めており、これらは、「社会貢献企業」の実現を目指すうえで損なうことのできない貴重な財産と考えている。
当社グループは、平成28年からスタートした5ヵ年の連結中期経営計画「Project 2020+」において、当社が有する多様な事業群の収益基盤強靭化と個性派事業の拡大を進め、激化する国際競争下において市場を絶えずリードする企業グループを目指している。
当社グループは、企業としての社会的責任を全うし、広く社会からの信頼を築きあげていくことが、企業価値の持続的向上と中長期的な企業価値の創出の実現に必要不可欠であると考え、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要課題と認識し、経営の公正性・透明性の向上、監督・監視機能の強化、迅速な意思決定と業務執行の実効性の確保に取り組んでいる。また、コンプライアンスとリスク管理の強化、レスポンシブル・ケアの徹底、情報開示の充実に取り組むと共に、株主、お客様、取引先、従業員、地域社会等の全てのステークホルダーの皆様と適切に協働して事業活動を行うことにより、企業価値ひいては株主共同の利益の持続的向上に努めていく。
③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、上記基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの一つとして、平成26年2月13日開催の取締役会及び平成26年3月27日開催の第105回定時株主総会の各決議に基づき、当社株券等の大規模買付行為等への対応方針(買収防衛策)を更新した。(以下、更新後の対応方針を「本対応方針」という。)
1)本対応方針の概要
(a)本対応方針の発動に係る手続の設定
本対応方針は、当社株券等について、20%以上の保有割合となる買付けを行うこと等を希望する買付者が出現した場合に、当該買付者に対し、事前に当該買付けに関する情報の提供を求め、当該買付けについての情報収集、検討等を行う期間を確保すること、当該買付者が本対応方針に定める手続を遵守しない場合、または、当該買付者による買付けが当社の企業価値ひいては株主共同の利益を害するおそれがあると認められる場合で、かつ、これに対抗することが相当であると認められる場合には、独立委員会への諮問を経たうえで、また、一定の場合には株主意思確認総会を開催し株主の皆様の意思を確認したうえで、一定の対抗措置を採ることなど、当社の企業価値ひいては株主共同の利益が損なわれないための手続を定めている。
(b)対抗措置の内容
上記(a)記載の対抗措置として、当社は、上記(a)記載の買付者による行使は認められないとの条項及び当社が当該買付者以外の者から当社株式と引き換えに新株予約権を取得する旨の条項等が付された新株予約権を、当社株式1株に対し1個の割合でその時点の全ての株主に対して割り当てる手法による新株予約権の無償割当てその他法令または当社定款が取締役会の権限として認める措置を行う。
2)本対応方針の有効期間
本対応方針の有効期間は、平成25年12月期の事業年度に関する定時株主総会終結の時から平成28年12月期の事業年度に関する定時株主総会終結の時までとする。但し、当該定時株主総会の終結時に買収提案を行っている者等が現に存在している場合にはその限りで有効期間が延長される。
3)本対応方針の廃止及び変更
本対応方針の導入後、有効期間の満了前であっても、当社株主総会において本対応方針を廃止する旨の議案が承認された場合、または当社取締役会において本対応方針を廃止する旨の決議がなされた場合には、本対応方針はその時点で廃止される。本対応方針は株主の意向に沿ってこれを廃止させることが可能である。
④上記取組みが基本方針に沿い、当社の株主の共同の利益を損なうものでなく、当社の役員の地位の維持を目的とするものでないこと及びその理由
上記②の各取組みは、中長期的視点から当社の企業価値ひいては株主共同の利益の向上のための具体的な方策として行われているものであり、まさに上記基本方針に沿うものである。また、上記③の本対応方針は、以下のように合理性が担保されており、上記基本方針に沿うと共に、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致するものであり、当社の役員の地位の維持を目的とするものではない。
1)経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則を完全に充足している。また、企業価値研究会が平成20年6月30日に発表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」を踏まえた内容となっている。
2)株主意思を反映する内容となっており、また、当社定款上取締役の任期は1年であり、本対応方針の有効期間中であっても、当社取締役の選任を通じて株主の意向を示すことが可能である。
3)デッドハンド型やスローハンド型の買収防衛策ではない。
4)当社の業務執行を行う経営陣から独立した当社社外取締役、社外監査役及び弁護士、公認会計士、社外の経営者等の社外有識者によって構成される独立委員会への諮問を経ることとなっている。
5)合理的な客観的要件が充足されなければ対抗措置を発動することができない。
6)独立委員会は、必要と判断する場合に、当社の費用で、独立した第三者の助言を得ることができ、これにより、独立委員会による判断の公正さ・客観性がより強く担保される仕組みとなっている。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、130億73百万円である。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はない。
(6)従業員の状況
当第3四半期連結累計期間において、サンアロマー㈱の子会社化等により、「石油化学」セグメントにおいて、当社グループの従業員数が前連結会計年度末比216名増加し、690名となった。またそれ以外のセグメントでは前連結会計年度末比524名減少し、グループ全体の従業員数は10,253名となった。
なお、従業員数は就業人員であり、連結会社外への出向者を除き、連結会社外から受け入れた出向者を含んでいる。
当第3四半期連結累計期間のわが国経済は、円高の急速な進行など厳しい環境の中、輸出・生産面に弱さが見られ、雇用環境の改善はあるものの低調な個人消費など景気は足踏み状態が続いた。企業収益は踊り場状態となり、円高の進行を受け製造業を中心に先行きは慎重な見方が拡がった。
海外経済は、米国では一部に弱めの動きが見られるものの景気の回復が続いた。欧州ではテロ事件の発生や難民問題などリスク要因を抱える中、ドイツ・英国においては景気は緩やかに回復した。中国では景気の緩やかな減速が続いた。ASEAN諸国では持ち直しの動きが見られたが、ロシア、ブラジル等の資源国・新興国は減速した。また、6月の英国のEU離脱決定を受け海外経済の不確実性の高まりによる実体経済への影響が懸念される。
石油化学業界においては前提となる原油価格は年初の底打ち後、低位に推移した。国内生産は堅調なアジア需要を背景に高稼働が続いた。また、電子部品・材料業界は、PCの生産は当第3四半期連結累計期間前半は軟調に推移したものの後半に入り出荷が安定化した。スマートフォン向けなど半導体の生産は、当第3四半期連結累計期間前半は国内外で弱めに推移したものの新製品の販売もあり後半は持ち直した。
このような情勢下、当社グループは新連結中期経営計画「Project 2020+」を策定し、当連結会計年度より始動させた。当社グループの持続的成長に向け、「個性派事業」の拡大・強化を図ると共に、事業構造の変革を進め収益基盤の強靭化を推進し、企業価値の向上を図っていく。
当第3四半期連結累計期間の連結営業成績については、売上高は、石油化学セグメントは原料ナフサ価格の下落に伴い製品価格が低下し減収となるなど全てのセグメントが減収となり、総じて4,888億62百万円(前年同四半期連結累計期間比17.7%減)となった。
営業利益は、石油化学セグメントはアジアでの堅調な需給を受け増益となり、化学品、アルミニウム、その他、の3セグメントも増益となった。一方、ハードディスクの出荷が減少したエレクトロニクスセグメント及び、黒鉛電極の市況が低下した無機セグメントが減益となり、総じて前年同四半期累計期間並みとなる254億29百万円(同0.3%減)となった。
経常利益は円高の進行による為替差損の計上等により206億18百万円(同20.6%減)となったが、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同四半期連結累計期間に比し特別損失及び法人税等が大幅に減少したため増益となり、114億93百万円(同173.9%増)となった。
(2)セグメントの状況
(石油化学)
当セグメントでは、当第3四半期連結累計期間のエチレン、プロピレンの生産は、コンビナート内誘導品プラントの定期修理が重なったことにより、前年同四半期連結累計期間に比べ小幅に減少した。
オレフィン事業は、アジア市場における需給は堅調に推移したものの、原料ナフサ価格の下落を受けた製品価格の低下により減収となった。有機化学品事業は、原料価格低下を受け、酢酸ビニル、酢酸エチルの販売価格が低下し減収となった。
この結果、当セグメントの売上高は1,301億45百万円(前年同四半期連結累計期間比27.1%減)となったが、営業利益はアジアでの堅調な需給を受けオレフィン・有機化学品事業共に高い稼働が続いたことに加え原料価格も低下したため、大幅な増益となる133億66百万円(同55.0%増)となった。
(化学品)
当セグメントでは、当第3四半期連結累計期間の液化アンモニアの生産は前年同四半期連結累計期間に比べ増加し、電子材料用高純度ガスの生産も増加した。
基礎化学品事業は、出荷はクロロプレンゴムなど総じて堅調に推移したものの、原料価格の下落を受けアクリロニトリル等の販売価格が低下し減収となった。機能性化学品事業は前年下期のフェノール樹脂事業の譲渡により減収となり、情報電子化学品事業は高水準の出荷が続いたものの円高を受け小幅な減収となった。産業ガス事業は小幅な増収となった。
この結果、当セグメントの売上高は987億94百万円(前年同四半期連結累計期間比7.4%減)となったが、営業利益は、基礎化学品事業におけるアンモニアのリサイクル原料利用比率の上昇等原料価格の低下により増益となり、産業ガス・機能性化学品の両事業もそれぞれ増益となったため97億44百万円(同28.9%増)となった。
(エレクトロニクス)
当セグメントでは、当第3四半期連結累計期間のハードディスクの生産は、サーバー向け出荷は増加したもののPC向け出荷減を補えず前年同四半期連結累計期間に比べ減少した。なお、当第3四半期連結会計期間はPC向け出荷が当第3四半期連結累計期間前半と比べ回復し生産は前年同四半期連結会計期間並みとなった。
ハードディスク事業はこれによる販売数量減に加え円高の影響もあり減収となった。レアアース磁石合金、化合物半導体もそれぞれ減収となった。
この結果、当セグメントの売上高は741億37百万円(前年同四半期連結累計期間比24.7%減)となり、営業利益は83億13百万円(同31.0%減)となった。なお、当第3四半期連結会計期間の営業利益は、ハードディスク事業において、出荷量の回復に加え第2四半期連結累計期間に実行した生産能力の適正化とコスト競争力強化策の効果が顕現し、前年同四半期連結会計期間比増益となった。
(無機)
当セグメントでは、当第3四半期連結累計期間の黒鉛電極の生産は前年同四半期連結累計期間並みとなった。
黒鉛電極事業は、鉄鋼業界における中国の過剰生産の影響によるアジア・米国等での生産調整を受け、市況が低下し減収となった。セラミックス事業は、販売数量の減少により減収となった。
この結果、当セグメントの売上高は375億6百万円(前年同四半期連結累計期間比23.9%減)となり、営業損益は50億24百万円の損失(同56億79百万円減益)となった。
(アルミニウム)
当セグメントでは、当第3四半期連結累計期間のアルミ電解コンデンサー用高純度箔の生産は、好調なエアコン、車載向け部品の生産に対応し、前年同四半期連結累計期間に比べ増加した。
アルミ圧延品事業はこれに加え、昭和電工鋁業(南通)有限公司の中国での出荷も増加し増収となった。アルミ機能部材事業は自動車向け出荷が減少し減収となった。アルミ缶事業はハナキャン・ジョイント・ストック・カンパニーの販売数量の増加により増収となった。
この結果、当セグメントの売上高は724億76百万円(前年同四半期連結累計期間比4.5%減)となったが、営業利益はハナキャン・ジョイント・ストック・カンパニーの出荷増もあり28億4百万円(同11.9%増)となった。
(その他)
当セグメントでは、当第3四半期連結累計期間のリチウムイオン電池材料はスマートフォン向けに加え車載向けの出荷が増加し増収となったが、昭光通商㈱は減収となった。
この結果、当セグメントの売上高は1,075億52百万円(前年同四半期連結累計期間比7.1%減)となったが、営業利益はリチウムイオン電池材料の数量増等により13億82百万円(同14億31百万円増益)となった。
(3)連結財政状態に関する定性的情報
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、売上債権の減少に加え、円高により海外子会社資産の円換算額が減少し、前連結会計年度末比435億23百万円減少となる8,977億91百万円となった。負債合計は、仕入債務の減少等により前連結会計年度末比317億40百万円減少の5,997億99百万円となった。当第3四半期連結会計期間末の純資産は、利益剰余金は増加したものの円高による為替換算調整勘定の減少等により、前連結会計年度末比117億83百万円減少の2,979億92百万円となった。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
(当社グループの対処すべき課題)
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はない。
(株式会社の支配に関する基本方針)
①基本方針の内容
株式会社の支配に関する基本方針は次のとおりである。
「当社は、当社の株主は市場における当社株式の自由な取引を通じて決定されるものであると考えており、特定の者による当社株式の大規模買付行為に関する提案がなされた場合においても、これに応じて当社株式の売却を行うか否かの判断は、最終的には、当社株主の皆様が適切な判断を行うために必要となる十分な情報提供がなされ、かつ熟慮に必要となる十分な時間が与えられたうえでの、当社株式を保有する株主の皆様の意思に基づき行われるべきものと考えております。
しかしながら、大規模買付行為の中には、その目的等からみて企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が買付行為の条件について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社やその関係者に対し高値で株式を買い取ることを要求するもの等、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資することにならないものもあります。
当社は、特定の者による大規模買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させるものであるか否かについて、株主の皆様が、当該買付者及び当社取締役会の双方から必要かつ十分な情報を得たうえで、適切な判断を下すことが望ましいと考えております。一方で、上記の例に該当するような当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大規模買付行為またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者としては適切でないと考えております。」
②基本方針の実現に資する取組み
当社グループは、グループ経営理念「私たちは、社会的に有用かつ安全でお客様の期待に応える製品・サービスの提供により企業価値を高め、株主にご満足いただくと共に、国際社会の一員としての責任を果たし、その健全な発展に貢献します。」のもと、豊かさと持続性の調和した社会の創造に貢献する「社会貢献企業」の実現を目指している。
当社グループは、有機化学、無機化学、アルミニウム加工等を基幹技術に事業を展開しており、これらの異なる基幹技術を深化・融合させることにより創出した他社にない技術力、開拓者精神に溢れ独創性を追求する従業員が、当社グループの企業価値の源泉であり、当社グループは、個性的で競争優位性を持つ技術や製品を開発・提供することにより企業価値を高め、「個性派化学」として市場から高い評価をいただいている。また、製品・サービスの提供、環境への取り組みや地域活動等を通じて株主の皆様、お客様をはじめ、全てのステークホルダーの皆様にご信頼いただくことにより良好な関係を築き上げ、その維持、発展に努めており、これらは、「社会貢献企業」の実現を目指すうえで損なうことのできない貴重な財産と考えている。
当社グループは、平成28年からスタートした5ヵ年の連結中期経営計画「Project 2020+」において、当社が有する多様な事業群の収益基盤強靭化と個性派事業の拡大を進め、激化する国際競争下において市場を絶えずリードする企業グループを目指している。
当社グループは、企業としての社会的責任を全うし、広く社会からの信頼を築きあげていくことが、企業価値の持続的向上と中長期的な企業価値の創出の実現に必要不可欠であると考え、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要課題と認識し、経営の公正性・透明性の向上、監督・監視機能の強化、迅速な意思決定と業務執行の実効性の確保に取り組んでいる。また、コンプライアンスとリスク管理の強化、レスポンシブル・ケアの徹底、情報開示の充実に取り組むと共に、株主、お客様、取引先、従業員、地域社会等の全てのステークホルダーの皆様と適切に協働して事業活動を行うことにより、企業価値ひいては株主共同の利益の持続的向上に努めていく。
③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、上記基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの一つとして、平成26年2月13日開催の取締役会及び平成26年3月27日開催の第105回定時株主総会の各決議に基づき、当社株券等の大規模買付行為等への対応方針(買収防衛策)を更新した。(以下、更新後の対応方針を「本対応方針」という。)
1)本対応方針の概要
(a)本対応方針の発動に係る手続の設定
本対応方針は、当社株券等について、20%以上の保有割合となる買付けを行うこと等を希望する買付者が出現した場合に、当該買付者に対し、事前に当該買付けに関する情報の提供を求め、当該買付けについての情報収集、検討等を行う期間を確保すること、当該買付者が本対応方針に定める手続を遵守しない場合、または、当該買付者による買付けが当社の企業価値ひいては株主共同の利益を害するおそれがあると認められる場合で、かつ、これに対抗することが相当であると認められる場合には、独立委員会への諮問を経たうえで、また、一定の場合には株主意思確認総会を開催し株主の皆様の意思を確認したうえで、一定の対抗措置を採ることなど、当社の企業価値ひいては株主共同の利益が損なわれないための手続を定めている。
(b)対抗措置の内容
上記(a)記載の対抗措置として、当社は、上記(a)記載の買付者による行使は認められないとの条項及び当社が当該買付者以外の者から当社株式と引き換えに新株予約権を取得する旨の条項等が付された新株予約権を、当社株式1株に対し1個の割合でその時点の全ての株主に対して割り当てる手法による新株予約権の無償割当てその他法令または当社定款が取締役会の権限として認める措置を行う。
2)本対応方針の有効期間
本対応方針の有効期間は、平成25年12月期の事業年度に関する定時株主総会終結の時から平成28年12月期の事業年度に関する定時株主総会終結の時までとする。但し、当該定時株主総会の終結時に買収提案を行っている者等が現に存在している場合にはその限りで有効期間が延長される。
3)本対応方針の廃止及び変更
本対応方針の導入後、有効期間の満了前であっても、当社株主総会において本対応方針を廃止する旨の議案が承認された場合、または当社取締役会において本対応方針を廃止する旨の決議がなされた場合には、本対応方針はその時点で廃止される。本対応方針は株主の意向に沿ってこれを廃止させることが可能である。
④上記取組みが基本方針に沿い、当社の株主の共同の利益を損なうものでなく、当社の役員の地位の維持を目的とするものでないこと及びその理由
上記②の各取組みは、中長期的視点から当社の企業価値ひいては株主共同の利益の向上のための具体的な方策として行われているものであり、まさに上記基本方針に沿うものである。また、上記③の本対応方針は、以下のように合理性が担保されており、上記基本方針に沿うと共に、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致するものであり、当社の役員の地位の維持を目的とするものではない。
1)経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則を完全に充足している。また、企業価値研究会が平成20年6月30日に発表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」を踏まえた内容となっている。
2)株主意思を反映する内容となっており、また、当社定款上取締役の任期は1年であり、本対応方針の有効期間中であっても、当社取締役の選任を通じて株主の意向を示すことが可能である。
3)デッドハンド型やスローハンド型の買収防衛策ではない。
4)当社の業務執行を行う経営陣から独立した当社社外取締役、社外監査役及び弁護士、公認会計士、社外の経営者等の社外有識者によって構成される独立委員会への諮問を経ることとなっている。
5)合理的な客観的要件が充足されなければ対抗措置を発動することができない。
6)独立委員会は、必要と判断する場合に、当社の費用で、独立した第三者の助言を得ることができ、これにより、独立委員会による判断の公正さ・客観性がより強く担保される仕組みとなっている。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、130億73百万円である。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はない。
(6)従業員の状況
当第3四半期連結累計期間において、サンアロマー㈱の子会社化等により、「石油化学」セグメントにおいて、当社グループの従業員数が前連結会計年度末比216名増加し、690名となった。またそれ以外のセグメントでは前連結会計年度末比524名減少し、グループ全体の従業員数は10,253名となった。
なお、従業員数は就業人員であり、連結会社外への出向者を除き、連結会社外から受け入れた出向者を含んでいる。