有価証券報告書-第88期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響による経済活動の停滞が続くなか、一時持ち直しの動きが見られたものの、感染の再拡大により、先行き不透明な状況で推移いたしました。
このような状況のなかで、当社グループは市場が求める安全・安心な製品やサービスを供給することを基本とし、安定的な収益確保に向けた販売体制の強化や生産体制の効率化に取り組んでまいりました。その結果、当連結会計年度の売上高は765億53百万円(前連結会計年度比8.4%減少)、営業利益は41億89百万円(前連結会計年度比18.5%減少)、経常利益は47億71百万円(前連結会計年度比18.1%減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は35億19百万円(前連結会計年度比7.5%減少)となりました。
当社グループのセグメント別の状況は次のとおりであります。
ガス事業
ガス事業を取り巻く環境は、下期にかけて一部の業種において緩やかな持ち直しの動きがみられましたが、鉄鋼、自動車、化学、食品など仕向け先全般において需要が減少しました。
このような事業環境のなか、当事業ではシリンダーガスビジネスの持続的な成長や収益の改善を目指し、生産・販売体制の合理化、安全・保安対策の強化、既存設備の更新などの投資を行ない、地域に密着した営業に努めてまいりました。
『溶解アセチレン』は、鉄鋼、自動車、造船向けの需要の減少と建設、土木における現場工事の一時停止や着工の延期などにより需要が減少し、売上高は前連結会計年度を下回りました。『その他工業ガス等』は、酸素が現場工事及び医療向けの減少、アルゴンが溶接向けの減少、炭酸ガスが溶接及び食品向けの減少、また、LPガス等の石油系ガスが外食産業などの需要の減少と輸入価格の下落に伴なう販売価格の低下により、売上高は前連結会計年度を下回りました。『溶接溶断関連機器』は、設備工事や工作機械等の受注が減少し、売上高は前連結会計年度を下回りました。『容器』は、半導体向けステンレス容器が減少し、売上高は前連結会計年度を下回りました。
以上の結果、当事業の売上高は569億45百万円(前連結会計年度比9.1%減少)、営業収入は3億53百万円(前連結会計年度比2.3%増加)、営業利益は41億28百万円(前連結会計年度比19.5%減少)となりました。
化成品事業
化成品事業を取り巻く環境は、下期に回復が見られたものの、主要仕向け先の需要が大きく減少し、また、原材料が北米の寒波、国内・海外メーカーの設備トラブルによる供給不足などの影響を受ける厳しい状況が続きました。
このような事業環境のなか、当事業では新しい技術の開発に注力し、環境にやさしい製品や付加価値の高い製品の開発に努めてまいりました。
『接着剤』は、ペガールが、新製品の開発により、紙用接着剤及びDIY向け塗料用が増加したものの、その他塗料用、土木用、粘着用、繊維用が減少、また、シアノンが、東南アジア向けが増加したものの、北米、南米向けが減少、ペガロックが、国内、海外向けの需要が減少し、売上高は前連結会計年度を下回りました。
『塗料』は、建築用塗料が高機能品の「ウォールバリアシリーズ」や新製品の「ルーフバリアシリーズ」などの伸長があったものの、経済活動の制限や長雨の影響による改修工事の延期により汎用塗料が減少、また、エアゾール製品の需要が減少し、売上高は前連結会計年度を下回りました。
以上の結果、当事業の売上高は168億76百万円(前連結会計年度比5.5%減少)、営業収入は0百万円(前連結会計年度比変わらず)、営業利益は14億76百万円(前連結会計年度比12.1%増加)となりました。
その他事業
『その他事業』は、食品添加物事業が生活様式の変化に伴ない、外食、土産品等の需要が減少しました。また、ITソリューション事業は、ディスプレイタグ、医療用特殊RFタグが新規に採用されたものの、LSIカード関連が国内、海外向けの需要が減少し、売上高は27億32百万円(前連結会計年度比10.6%減少)、営業損失は8百万円(前連結会計年度は6百万円の営業利益)となりました。
(各事業別の売上高、営業収入および営業利益)
(単位:百万円)
(注) 各事業別営業利益合計55億96百万円と連結損益計算書「営業利益」41億89百万円の差額14億6百万円は、各事業に帰属しない一般管理費であります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、法人税等の支払額が19億42百万円、有形固定資産の取得による支出が39億81百万円、配当金の支払いが8億83百万円、仕入債務の減少が8億80百万円あったものの、税金等調整前当期純利益が52億52百万円(前連結会計年度比9.0%減少)、減価償却費が22億48百万円、売上債権の減少が8億81百万円あったため、4億18百万円の増加(前連結会計年度は1億88百万円の減少)となり、現金及び現金同等物の期末残高は、211億56百万円(前連結会計年度比2.0%増加)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、得られた資金は49億61百万円(前連結会計年度比3.8%減少)と前連結会計年度と比べて1億98百万円減少しました。これは主に売上債権の減少が前連結会計年度と比べて1億87百万円増加、仕入債務の減少が前連結会計年度と比べて7億44百万円減少したものの、税金等調整前当期純利益が前連結会計年度と比べて5億20百万円減少、投資有価証券の売却益が5億4百万円あったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は35億75百万円(前連結会計年度比17.6%減少)と前連結会計年度と比べて7億64百万円減少しました。これは主に定期預金の払い戻しよる収入が前連結会計年度と比べて1億34百万円の減少、連結の範囲の変更を伴なう子会社株式の取得による支出が2億43百万円あったものの、有形固定資産の取得による支出が前連結会計年度と比べ3億36百万円減少、投資有価証券の売却による収入が前連結会計年度と比べて7億37百万円増加したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、使用した資金は9億88百万円(前連結会計年度比1.5%減少)と前連結会計年度と比べて15百万円減少しました。これは主に連結の範囲の変更を伴なわない子会社株式の取得による支出が前連結会計年度と比べて25百万円増加、長期借入金の返済による支出が前連結会計年度と比べて19億89百万円増加したものの、長期借入による収入が前連結会計年度と比べて20億46百万円増加したことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 金額は、製造原価であります。
3 その他事業については、生産活動は行なっていません。
4 上記金額には、消費税等は含まれていません。
(b) 受注の状況
受注生産は行なっていません。
(c) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 上記金額には、消費税等は含まれていません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において、当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり連結会計年度末時点での状況を基礎に、連結貸借対照表及び連結損益計算書に影響を与える項目・事象について見積りを行なう必要がある場合があります。
当社グループでは、連結財務諸表作成に影響を与える重要な項目・事象について見積りは過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により検証し、意思決定を行なっております。これらの見積りは不確実性を伴なうため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループでは、中期経営計画「チェンジ&チャレンジ’20」(2016年4月~2021年3月)を策定し、当連結会計年度は、中期経営計画の最終年度でありコア事業の持続的成長を維持する収益基盤の構築をはかるため、新規事業の拡大への積極的な投資、グループ機能や体制の強化などに取り組んでまいりましたが、上半期は新型コロナウイルス感染症の影響を受け厳しい状況でしたが、下半期かけて一部持ち直しの動きがみられ緩やかな回復基調で推移しました。
(a)財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比べ49億17百万円増加して924億10百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末と比べ1億83百万円減少して498億39百万円となりました。これは主に現金及び預金が4億31百万円、電子記録債権が2億2百万円増加したものの受取手形及び売掛金が7億9百万円減少したことによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末と比べ51億円増加して425億70百万円となりました。これは主に、投資有価証券が時価の上昇により前連結会計年度末と比べ24億61百万円増加、有形固定資産が23億60百万円増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比べ3億34百万円増加して289億97百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末と比べ2億79百万円減少して231億63百万円となりました。これは主に、未払法人税等が1億77百万円減少したことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末と比べ6億14百万円増加して58億34百万円となりました。これは主に、退職給付にかかる負債が4億96百万円減少したものの、繰延税金負債が9億68百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比べ、45億82百万円増加して634億12百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が18億17百万円増加、利益剰余金が26億35百万円増加したことによるものであります。
(b)経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比べ70億44百万円減少して765億53百万円(前連結会計年度比8.4%減少)となりました。
売上高が減少した主な要因は、主力製品である「溶解アセチレン」は、鉄鋼、自動車、造船向け需要の減少と現場工事の一時停止や延期による需要の減少により、売上高は前連結会計年度を下回りました。「その他工業ガス等」は、酸素が現場工事、医療向け、アルゴンが溶接向け、炭酸ガスが溶接、食品向けがそれぞれ需要が減少、また、LPガス等の石油系ガスが外食産業などの需要の減少と輸入価格の下落に伴なう販売価格の低下により減少し、売上高は前連結会計年度を下回りました。「接着剤」はペガールが紙用、DIY向け塗料用が増加したものの粘着用、土木用、塗料用が減少、シアノンは東南アジア向けが増加したものの北米、南米向けが減少、ペガロックは国内外で減少したことにより、売上高は前連結会計年度を下回りました。「塗料」は、建築用塗料が、高機能品や新製品が伸長したものの経済活動の制限や長雨の影響による改修工事の延期により汎用塗料が減少、また、エアゾール製品の減少により、売上高は前連結会計年度を下回りました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度と比べ15億51百万円減少して212億64百万円(前連結会計年度比6.8%減少)となり、売上総利益に営業収入を加えた営業総利益は、前連結会計年度と比べ15億43百万円減少して216億18百万円(前連結会計年度比6.6%減少)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、販売運賃、旅費交通費等の減少により前連結会計年度と比べ5億91百万円減少して174億28百万円(前連結会計年度比3.2%減少)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、販売費及び一般管理費は減少しましたが前連結会計年度と比べ9億51百万円減少して41億89百万円(前連結会計年度比18.5%減少)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、10億57百万円減少して47億71百万円(前連結会計年度比18.1%減少)となりました。
(特別損益)
当連結会計年度において、特別利益として投資有価証券の売却益5億24百万円、特別損失として固定資産減損損失43百万円等を計上しています。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度と比べ5億20百万円減少して52億52百万円(前連結会計年度比9.0%減少)となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は、前連結会計年度と比べ2億6百万円減少して17億19百万円(前連結会計年度比10.7%減少)、非支配株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比べ27百万円減少して13百万円(前連結会計年度比67.0%減少)となりました。その結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比べ2億86百万円減少して35億19百万円(前連結会計年度比7.5%減少)となりました。
なお、セグメント別の売上高及び営業利益の分析については、「第2 [事業の状況] 3 [経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況分析](1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(c)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末におけるキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 [事業の状況] 3 [経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]](1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(d)資金需要と資金調達
当社グループの運転資金需要は、製品製造のための原材料の購入、労務費など製造費用、商品の仕入、販売費及び一般管理費等であります。
また、従来から製造設備及び販売設備の新設、更新等の設備投資を行なっております。当連結会計年度において46億84百万円の設備投資を実施しております。
当社グループの運転資金及び設備投資資金の調達は、自己資金及び銀行借入による調達を主としております。
銀行借入につきましては、主に長期借入金を利用することで安定的な資金を確保するとともに、日常の資金需要の変動については短期借入金により対応しております。
当社グループは、持続的成長と企業価値の向上をはかるために、事業の拡大に必要な資金需要に対応した資金調達をはかり、健全な財務バランスの実現を検討してまいります。
キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率 :自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 :有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ :キャッシュ・フロー/利息支払額
(注)1.いずれの指標も連結ベースの財務数値により計算しています。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により計算しています。
3.キャッシュ・フローは営業キャッシュ・フローを使用しています。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている借入金を対象と
しています。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響による経済活動の停滞が続くなか、一時持ち直しの動きが見られたものの、感染の再拡大により、先行き不透明な状況で推移いたしました。
このような状況のなかで、当社グループは市場が求める安全・安心な製品やサービスを供給することを基本とし、安定的な収益確保に向けた販売体制の強化や生産体制の効率化に取り組んでまいりました。その結果、当連結会計年度の売上高は765億53百万円(前連結会計年度比8.4%減少)、営業利益は41億89百万円(前連結会計年度比18.5%減少)、経常利益は47億71百万円(前連結会計年度比18.1%減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は35億19百万円(前連結会計年度比7.5%減少)となりました。
当社グループのセグメント別の状況は次のとおりであります。
ガス事業
ガス事業を取り巻く環境は、下期にかけて一部の業種において緩やかな持ち直しの動きがみられましたが、鉄鋼、自動車、化学、食品など仕向け先全般において需要が減少しました。
このような事業環境のなか、当事業ではシリンダーガスビジネスの持続的な成長や収益の改善を目指し、生産・販売体制の合理化、安全・保安対策の強化、既存設備の更新などの投資を行ない、地域に密着した営業に努めてまいりました。
『溶解アセチレン』は、鉄鋼、自動車、造船向けの需要の減少と建設、土木における現場工事の一時停止や着工の延期などにより需要が減少し、売上高は前連結会計年度を下回りました。『その他工業ガス等』は、酸素が現場工事及び医療向けの減少、アルゴンが溶接向けの減少、炭酸ガスが溶接及び食品向けの減少、また、LPガス等の石油系ガスが外食産業などの需要の減少と輸入価格の下落に伴なう販売価格の低下により、売上高は前連結会計年度を下回りました。『溶接溶断関連機器』は、設備工事や工作機械等の受注が減少し、売上高は前連結会計年度を下回りました。『容器』は、半導体向けステンレス容器が減少し、売上高は前連結会計年度を下回りました。
以上の結果、当事業の売上高は569億45百万円(前連結会計年度比9.1%減少)、営業収入は3億53百万円(前連結会計年度比2.3%増加)、営業利益は41億28百万円(前連結会計年度比19.5%減少)となりました。
化成品事業
化成品事業を取り巻く環境は、下期に回復が見られたものの、主要仕向け先の需要が大きく減少し、また、原材料が北米の寒波、国内・海外メーカーの設備トラブルによる供給不足などの影響を受ける厳しい状況が続きました。
このような事業環境のなか、当事業では新しい技術の開発に注力し、環境にやさしい製品や付加価値の高い製品の開発に努めてまいりました。
『接着剤』は、ペガールが、新製品の開発により、紙用接着剤及びDIY向け塗料用が増加したものの、その他塗料用、土木用、粘着用、繊維用が減少、また、シアノンが、東南アジア向けが増加したものの、北米、南米向けが減少、ペガロックが、国内、海外向けの需要が減少し、売上高は前連結会計年度を下回りました。
『塗料』は、建築用塗料が高機能品の「ウォールバリアシリーズ」や新製品の「ルーフバリアシリーズ」などの伸長があったものの、経済活動の制限や長雨の影響による改修工事の延期により汎用塗料が減少、また、エアゾール製品の需要が減少し、売上高は前連結会計年度を下回りました。
以上の結果、当事業の売上高は168億76百万円(前連結会計年度比5.5%減少)、営業収入は0百万円(前連結会計年度比変わらず)、営業利益は14億76百万円(前連結会計年度比12.1%増加)となりました。
その他事業
『その他事業』は、食品添加物事業が生活様式の変化に伴ない、外食、土産品等の需要が減少しました。また、ITソリューション事業は、ディスプレイタグ、医療用特殊RFタグが新規に採用されたものの、LSIカード関連が国内、海外向けの需要が減少し、売上高は27億32百万円(前連結会計年度比10.6%減少)、営業損失は8百万円(前連結会計年度は6百万円の営業利益)となりました。
(各事業別の売上高、営業収入および営業利益)
(単位:百万円)
| 事 業 区 分 | 売 上 高 | 営 業 収 入 | 営 業 利 益 | |||
| 金 額 | 前年同期比(%) | 金 額 | 前年同期比(%) | 金 額 | 前年同期比(%) | |
| ガス事業 | 56,945 | 90.8 | 353 | 102.3 | 4,128 | 80.4 |
| 化成品事業 | 16,876 | 94.4 | 0 | 100.0 | 1,476 | 112.1 |
| その他事業 | 2,732 | 89.3 | - | - | △8 | - |
| 合計 | 76,553 | 91.5 | 353 | 102.3 | 5,596 | 86.7 |
(注) 各事業別営業利益合計55億96百万円と連結損益計算書「営業利益」41億89百万円の差額14億6百万円は、各事業に帰属しない一般管理費であります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、法人税等の支払額が19億42百万円、有形固定資産の取得による支出が39億81百万円、配当金の支払いが8億83百万円、仕入債務の減少が8億80百万円あったものの、税金等調整前当期純利益が52億52百万円(前連結会計年度比9.0%減少)、減価償却費が22億48百万円、売上債権の減少が8億81百万円あったため、4億18百万円の増加(前連結会計年度は1億88百万円の減少)となり、現金及び現金同等物の期末残高は、211億56百万円(前連結会計年度比2.0%増加)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、得られた資金は49億61百万円(前連結会計年度比3.8%減少)と前連結会計年度と比べて1億98百万円減少しました。これは主に売上債権の減少が前連結会計年度と比べて1億87百万円増加、仕入債務の減少が前連結会計年度と比べて7億44百万円減少したものの、税金等調整前当期純利益が前連結会計年度と比べて5億20百万円減少、投資有価証券の売却益が5億4百万円あったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は35億75百万円(前連結会計年度比17.6%減少)と前連結会計年度と比べて7億64百万円減少しました。これは主に定期預金の払い戻しよる収入が前連結会計年度と比べて1億34百万円の減少、連結の範囲の変更を伴なう子会社株式の取得による支出が2億43百万円あったものの、有形固定資産の取得による支出が前連結会計年度と比べ3億36百万円減少、投資有価証券の売却による収入が前連結会計年度と比べて7億37百万円増加したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、使用した資金は9億88百万円(前連結会計年度比1.5%減少)と前連結会計年度と比べて15百万円減少しました。これは主に連結の範囲の変更を伴なわない子会社株式の取得による支出が前連結会計年度と比べて25百万円増加、長期借入金の返済による支出が前連結会計年度と比べて19億89百万円増加したものの、長期借入による収入が前連結会計年度と比べて20億46百万円増加したことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| ガス事業 | 8,026,242 | 92.4 |
| 化成品事業 | 9,425,865 | 92.6 |
| その他事業 | - | - |
| 計 | 17,452,107 | 92.5 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 金額は、製造原価であります。
3 その他事業については、生産活動は行なっていません。
4 上記金額には、消費税等は含まれていません。
(b) 受注の状況
受注生産は行なっていません。
(c) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| ガス事業 | 56,945,091 | 90.8 |
| 化成品事業 | 16,876,097 | 94.4 |
| その他事業 | 2,732,779 | 89.3 |
| 計 | 76,553,967 | 91.5 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 上記金額には、消費税等は含まれていません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において、当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり連結会計年度末時点での状況を基礎に、連結貸借対照表及び連結損益計算書に影響を与える項目・事象について見積りを行なう必要がある場合があります。
当社グループでは、連結財務諸表作成に影響を与える重要な項目・事象について見積りは過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により検証し、意思決定を行なっております。これらの見積りは不確実性を伴なうため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループでは、中期経営計画「チェンジ&チャレンジ’20」(2016年4月~2021年3月)を策定し、当連結会計年度は、中期経営計画の最終年度でありコア事業の持続的成長を維持する収益基盤の構築をはかるため、新規事業の拡大への積極的な投資、グループ機能や体制の強化などに取り組んでまいりましたが、上半期は新型コロナウイルス感染症の影響を受け厳しい状況でしたが、下半期かけて一部持ち直しの動きがみられ緩やかな回復基調で推移しました。
(a)財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比べ49億17百万円増加して924億10百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末と比べ1億83百万円減少して498億39百万円となりました。これは主に現金及び預金が4億31百万円、電子記録債権が2億2百万円増加したものの受取手形及び売掛金が7億9百万円減少したことによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末と比べ51億円増加して425億70百万円となりました。これは主に、投資有価証券が時価の上昇により前連結会計年度末と比べ24億61百万円増加、有形固定資産が23億60百万円増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比べ3億34百万円増加して289億97百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末と比べ2億79百万円減少して231億63百万円となりました。これは主に、未払法人税等が1億77百万円減少したことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末と比べ6億14百万円増加して58億34百万円となりました。これは主に、退職給付にかかる負債が4億96百万円減少したものの、繰延税金負債が9億68百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比べ、45億82百万円増加して634億12百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が18億17百万円増加、利益剰余金が26億35百万円増加したことによるものであります。
(b)経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比べ70億44百万円減少して765億53百万円(前連結会計年度比8.4%減少)となりました。
売上高が減少した主な要因は、主力製品である「溶解アセチレン」は、鉄鋼、自動車、造船向け需要の減少と現場工事の一時停止や延期による需要の減少により、売上高は前連結会計年度を下回りました。「その他工業ガス等」は、酸素が現場工事、医療向け、アルゴンが溶接向け、炭酸ガスが溶接、食品向けがそれぞれ需要が減少、また、LPガス等の石油系ガスが外食産業などの需要の減少と輸入価格の下落に伴なう販売価格の低下により減少し、売上高は前連結会計年度を下回りました。「接着剤」はペガールが紙用、DIY向け塗料用が増加したものの粘着用、土木用、塗料用が減少、シアノンは東南アジア向けが増加したものの北米、南米向けが減少、ペガロックは国内外で減少したことにより、売上高は前連結会計年度を下回りました。「塗料」は、建築用塗料が、高機能品や新製品が伸長したものの経済活動の制限や長雨の影響による改修工事の延期により汎用塗料が減少、また、エアゾール製品の減少により、売上高は前連結会計年度を下回りました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度と比べ15億51百万円減少して212億64百万円(前連結会計年度比6.8%減少)となり、売上総利益に営業収入を加えた営業総利益は、前連結会計年度と比べ15億43百万円減少して216億18百万円(前連結会計年度比6.6%減少)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、販売運賃、旅費交通費等の減少により前連結会計年度と比べ5億91百万円減少して174億28百万円(前連結会計年度比3.2%減少)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、販売費及び一般管理費は減少しましたが前連結会計年度と比べ9億51百万円減少して41億89百万円(前連結会計年度比18.5%減少)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、10億57百万円減少して47億71百万円(前連結会計年度比18.1%減少)となりました。
(特別損益)
当連結会計年度において、特別利益として投資有価証券の売却益5億24百万円、特別損失として固定資産減損損失43百万円等を計上しています。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度と比べ5億20百万円減少して52億52百万円(前連結会計年度比9.0%減少)となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は、前連結会計年度と比べ2億6百万円減少して17億19百万円(前連結会計年度比10.7%減少)、非支配株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比べ27百万円減少して13百万円(前連結会計年度比67.0%減少)となりました。その結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比べ2億86百万円減少して35億19百万円(前連結会計年度比7.5%減少)となりました。
なお、セグメント別の売上高及び営業利益の分析については、「第2 [事業の状況] 3 [経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況分析](1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(c)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末におけるキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 [事業の状況] 3 [経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]](1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(d)資金需要と資金調達
当社グループの運転資金需要は、製品製造のための原材料の購入、労務費など製造費用、商品の仕入、販売費及び一般管理費等であります。
また、従来から製造設備及び販売設備の新設、更新等の設備投資を行なっております。当連結会計年度において46億84百万円の設備投資を実施しております。
当社グループの運転資金及び設備投資資金の調達は、自己資金及び銀行借入による調達を主としております。
銀行借入につきましては、主に長期借入金を利用することで安定的な資金を確保するとともに、日常の資金需要の変動については短期借入金により対応しております。
当社グループは、持続的成長と企業価値の向上をはかるために、事業の拡大に必要な資金需要に対応した資金調達をはかり、健全な財務バランスの実現を検討してまいります。
キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 平成29年3月期 | 平成30年3月期 | 平成31年3月期 | 令和2年3月期 | 令和3年3月期 | |
| 自己資本比率 | 63.3 | 64.1 | 63.6 | 66.2 | 67.9 |
| 時価ベースの自己資本比率 | 49.4 | 57.9 | 53.5 | 45.5 | 44.2 |
| キャッシュ・フロー対有利子 負債比率 | 0.8 | 0.6 | 0.7 | 0.8 | 0.9 |
| インタレスト・カバレッジ・ レシオ | 142.8 | 184.0 | 184.0 | 167.6 | 166.3 |
自己資本比率 :自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 :有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ :キャッシュ・フロー/利息支払額
(注)1.いずれの指標も連結ベースの財務数値により計算しています。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により計算しています。
3.キャッシュ・フローは営業キャッシュ・フローを使用しています。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている借入金を対象と
しています。