四半期報告書-第137期第3四半期(平成29年7月1日-平成29年9月30日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間(2017年1月1日~2017年9月30日)における世界経済は、不安定な政情が経済へ与える影響に懸念が残るものの、消費、投資とも引き続き拡大基調にあり、概ね順調に推移しています。日本経済は、堅調な輸出による企業収益の拡大に加え、雇用状況の改善が進む中、消費も緩やかながら持ち直しており、景気は上向き傾向にあります。米国は企業収益、個人消費とも良好で、経済拡大が継続しています。欧州も引き続き企業や消費者の景況感に明るさがみられ、順調に推移しています。中国は当局主導による金融引き締め政策の影響が懸念されるものの、消費が景気を支え、成長を維持しています。また、新興国においては徐々に景気回復が進んでいます。
このような状況において、当社グループは「世界に存在感を示す高収益スペシャリティ化学企業」を実現すべく、2015年度よりスタートした中期経営計画「GS-STEP」において掲げた経営戦略を順次実行しています。
当第3四半期連結累計期間の経営成績につきましては、売上高は前年同期比18,875百万円(5.2%)増の379,663百万円、営業利益は5,848百万円(11.1%)増の58,411百万円、経常利益は5,463百万円(10.6%)増の57,146百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,160百万円(9.2%)増の37,512百万円となりました。
前連結会計年度において「活性炭事業」、「エネルギー材料事業」をその他セグメントに区分していましたが、2017年1月1日のクラレケミカル株式会社の吸収合併に伴い、当連結会計年度にはこれらの事業を「炭素材料事業」に統合し機能材料セグメントへ編入することとしました。なお、当第3四半期連結累計期間の比較及び分析は、変更後のセグメント区分に基づいています。
[ビニルアセテート]
当セグメントの売上高は195,396百万円(前年同期比2.5%増)、営業利益は47,904百万円(同6.4%増)となりました。
① ポバール樹脂は米国市場を中心に販売量が増加し、好調に推移しました。光学用ポバールフィルムは販売量が増加しました。なお、第2四半期より西条事業所の新設備の稼動を開始しました。水溶性ポバールフィルムは引き続き需要が旺盛な個包装洗剤用途を中心に好調でした。PVBフィルムは高付加価値品の拡販が進みました。
② EVOH樹脂<エバール>は、食品包装用途、自動車ガソリンタンク用途ともに販売量が拡大しました。
[イソプレン]
当セグメントの売上高は41,782百万円(前年同期比8.8%増)、営業利益は6,449百万円(同16.8%増)となりました。
① イソプレン関連では、ファインケミカル、熱可塑性エラストマー<セプトン>、液状ゴムは数量が伸長し、順調に推移しました。
② 耐熱性ポリアミド樹脂<ジェネスタ>は、自動車用途、コネクタ用途、LED反射板用途のいずれも数量が伸長し、好調でした。
[機能材料]
当セグメントの売上高は52,055百万円(前年同期比3.7%増)、営業利益は5,729百万円(同67.7%増)となりました。
① メタクリルは、好市況を背景とした収益の改善により、好調に推移しました。
② メディカルは、歯科材料のジルコニア系新素材の販売が寄与し、順調に推移しました。
③ 人工皮革<クラリーノ>は、既存プロセス品ならびに新プロセス品ともに順調に推移しました。
④ 炭素材料は、活性炭の高付加価値品の販売量が増え、順調に推移しました。
[繊維]
当セグメントはビニロンの数量が引き続き拡大しましたが、原燃料価格上昇の影響を受けました。また、生活資材はクラフレックスの高付加価値品の拡販が進み、順調に推移した結果、売上高は38,558百万円(前年同期比8.7%増)、営業利益は4,632百万円(同1.0%減)となりました。
[トレーディング]
繊維関連事業は、国内衣料分野のスポーツ、ユニフォーム用途が堅調であったものの、輸出は苦戦しました。一方、海外縫製事業はベトナムで昨年行った増強投資の効果があり拡大しております。また、資材分野全般も堅調に推移しました。加えて樹脂・化成品関連分野は輸出を中心に順調に推移した結果、売上高は94,636百万円(前年同期比8.5%増)、営業利益は2,863百万円(同8.7%増)となりました。
[その他]
その他事業は、概ね好調に推移しました。この結果、売上高は37,576百万円(前年同期比11.3%増)、営業利益は2,003百万円(同127.6%増)となりました。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
<株式会社の支配に関する基本方針>Ⅰ.当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
昨今、日本の企業社会の構造は大きく変わりつつあります。たとえば、株式の持合いの解消が進み、会社は株主のものとする考え方や株主の声に配慮した経営が一層浸透する一方で、企業買収に対する株式市場、企業社会の理解も深まってきています。こうした中で、企業買収の対象となる会社の経営陣と十分な協議や合意のプロセスを経ることなく、いわば敵対的に、突如として株式の大量買付けを強行する動きが顕在化しています。もとより、当社は、このような敵対的な株式の大量買付けであっても、その具体的な条件・方法等によっては、当社の企業価値・株主共同の利益の向上に資する場合もあると認識しております。そして、当社が資本市場に公開された株式会社である以上、当社の株式の買付提案に応じるべきか否かの判断は、最終的には、個々の株主の皆様によってなされるべきであると考えております。
しかしながら、上記のような一方的な株式の大量買付けの中には、株主の皆様に対して当該大量買付けに関する十分な情報が提供されず、株主の皆様に株式の売却を事実上強要するおそれがあるものや、株主の皆様が当該大量買付けの条件・方法等の検討を行ったり、当社取締役会が代替案の提案等を行ったりするための十分な時間が確保されないもの、その他真摯に合理的な経営を行う意思が認められないもの等の当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なう株式の大量買付けもないとはいえません。
当社といたしましては、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業理念、及び当社の企業価値の源泉をなす重要な経営資源を十分に理解した上で、当社の企業価値・株主共同の利益を中長期的に確保・向上させることを真摯に目指す者でなければならないと考えております。したがいまして、上記のような当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうおそれのある株式の大量買付けを行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。
Ⅱ.基本方針の実現に資する取組み
当社は、企業価値を安定的かつ持続的に向上させていくことこそが株主共同の利益の向上のために最優先されるべき課題であると考え、以下のような事項をはじめ、当社の企業価値・株主共同の利益の向上のための様々な取組みを行っております。これらの取組みは、上記Ⅰ.の当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の実現に資するものであると考えております。
1.中期経営計画に沿った事業の強化・拡大
当社が目指すべき長期的な方向性を示す「長期企業ビジョン」で掲げた「世界に存在感を示す高収益スペシャリティ化学企業」を実現するため、2015年度から2017年度の3ヵ年計画として中期経営計画「GS-STEP」に取り組み、コア事業の深耕、技術革新、次世代成長モデル、経営資源最適配置及び環境への貢献を主要な経営戦略とし、前中期経営計画「GS-Ⅲ」期間に実施した様々な施策の成果を結実させること、ならびに、事業拡大に向けた経営基盤の構築を確実に進めることにより、高収益を実現し、さらなる成長に向けて諸々の戦略を実行してまいります。
2.コーポレート・ガバナンス体制の構築
当社は、経営の効率性と公正性を確保する効果的なコーポレート・ガバナンス体制の構築により、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行い、多様な利害関係者との適切な関係を維持し、社会に対する責任を果たすことが、長期的・持続的に企業価値・株主共同の利益を向上させ、上記Ⅰ.に記載の基本方針の実現に資するものと考えます。当社は、この認識のもとに、以下の諸施策の実施を通じてコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。
① 社外取締役による経営監督機能の強化及び執行役員制度による経営の意思決定と業務執行責任の分離
② 社外監査役による監査機能の充実
③ 社外有識者による社長の業務執行に対する助言を目的とした経営諮問会議の設置
3.株主の皆様への利益配分についての基本方針
当社は、株主の皆様に対する利益配分を経営の重要課題と位置付け、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させるべく、株主の皆様に対する経営成果の還元と将来の成長力の確保に配慮しつつ、適正な利益配分を行うよう努めています。
当社は、中期経営計画「GS-STEP」の実施期間における利益配分として、親会社株主に帰属する当期純利益に対する総還元性向を35%以上、1株当たり年間配当金を36円以上といたします。
Ⅲ.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、2015年3月27日開催の当社第134回定時株主総会の承認を得て、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上のための取組みとして、当社に対する濫用的な買収等を未然に防止するため、以下のとおり、当社の株式の大量買付行為に関する対応策(以下「本プラン」といいます。)を導入しました。
本プランに定められた手続(以下「大量買付ルール」といいます。)では、当社株式の保有割合が20%以上となる買付け等(以下「大量買付行為」といい、かかる買付行為を行う者を以下「大量買付者」といいます。)を行う大量買付者には大量買付行為を行う前に、大量買付行為に対する皆様のご判断及び当社取締役会の評価・検討等のために必要かつ十分な情報を提供していただくこととしております。当社取締役会は、当該情報に基づき所定の評価期間内に大量買付行為に対する意見を取りまとめ、株主の皆様に公表するとともに、必要に応じて大量買付者との間で大量買付行為の条件・方法について協議し、株主の皆様に対する代替案の策定等を行います。
大量買付者が大量買付ルールに従わずに大量買付行為を行おうとする場合には、当社取締役会は、当該大量買付行為を当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なう敵対的買収行為とみなし、新株予約権の無償割当てによる対抗措置を発動することができるものとします。他方、大量買付者が大量買付ルールに従って大量買付行為を行う場合には、当該大量買付行為が当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうものであると明白に認められる場合を除き、原則として当該大量買付行為に対する対抗措置は発動しません。
当社取締役会は、対抗措置の発動に先立ち、社外取締役及び社外監査役で構成される特別委員会に対して対抗措置の発動の是非について諮問し、特別委員会の勧告を最大限尊重するものとします。また、当社取締役会は、特別委員会の勧告または当社取締役会の判断に基づき対抗措置の発動の是非につき株主の皆様のご意思を確認するための株主総会を招集する場合には、当該株主意思確認総会の決議に従うものとします。
なお、本プランの有効期間は、2015年3月27日開催の当社第134回定時株主総会の終了時から2018年に開催される当社第137回定時株主総会の終結時までです。
Ⅳ.上記Ⅱ.の取組みについての取締役会の判断
当社は、企業価値を安定的かつ持続的に向上させていくことこそが株主共同の利益の向上のために最優先されるべき課題であると考え、当社の企業価値・株主共同の利益の向上を目的として、上記Ⅱ.の取組みを行っております。これらの取組みの実施を通じて、当社の企業価値・株主共同の利益を向上させ、それを当社の株式の価値に適正に反映させていくことにより、当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうおそれのある当社株式の大量買付けは困難になるものと考えられます。したがいまして、上記Ⅱ.の取組みは上記Ⅰ.の基本方針に沿うものであり、株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社の役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
Ⅴ.上記Ⅲ.の取組みについての取締役会の判断
上記Ⅲ.の取組みは、十分な情報の提供と十分な検討等の期間の確保の要請に応じない大量買付者、及び当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なう大量買付行為を行いまたは行おうとする大量買付者に対して、対抗措置を発動できることとしています。したがいまして、上記Ⅲ.の取組みは、これらの大量買付者による大量買付行為を防止するものであり、上記Ⅰ.の基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みであります。また、上記Ⅲ.の取組みは、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させることを目的として、大量買付者に対して、当該大量買付者が実施しようとする大量買付行為に関する必要な情報の事前の提供、及びその内容の評価・検討等に必要な期間の確保を求めるために導入されたものです。さらに、上記Ⅲ.の取組みにおいては、株主意思の重視、合理的な客観的要件の設定、特別委員会の設置等の当社取締役会の恣意的な判断を排し、上記Ⅲ.の取組みの合理性を確保するための様々な制度及び手続が確保されているものです。
したがいまして、上記Ⅲ.の取組みは上記Ⅰ.の基本方針に沿うものであり、株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また当社の役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は15,510百万円です。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった西条事業所の光学用ポバールフィルム生産設備は、第2四半期連結会計期間に稼働を開始しました。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間(2017年1月1日~2017年9月30日)における世界経済は、不安定な政情が経済へ与える影響に懸念が残るものの、消費、投資とも引き続き拡大基調にあり、概ね順調に推移しています。日本経済は、堅調な輸出による企業収益の拡大に加え、雇用状況の改善が進む中、消費も緩やかながら持ち直しており、景気は上向き傾向にあります。米国は企業収益、個人消費とも良好で、経済拡大が継続しています。欧州も引き続き企業や消費者の景況感に明るさがみられ、順調に推移しています。中国は当局主導による金融引き締め政策の影響が懸念されるものの、消費が景気を支え、成長を維持しています。また、新興国においては徐々に景気回復が進んでいます。
このような状況において、当社グループは「世界に存在感を示す高収益スペシャリティ化学企業」を実現すべく、2015年度よりスタートした中期経営計画「GS-STEP」において掲げた経営戦略を順次実行しています。
当第3四半期連結累計期間の経営成績につきましては、売上高は前年同期比18,875百万円(5.2%)増の379,663百万円、営業利益は5,848百万円(11.1%)増の58,411百万円、経常利益は5,463百万円(10.6%)増の57,146百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,160百万円(9.2%)増の37,512百万円となりました。
前連結会計年度において「活性炭事業」、「エネルギー材料事業」をその他セグメントに区分していましたが、2017年1月1日のクラレケミカル株式会社の吸収合併に伴い、当連結会計年度にはこれらの事業を「炭素材料事業」に統合し機能材料セグメントへ編入することとしました。なお、当第3四半期連結累計期間の比較及び分析は、変更後のセグメント区分に基づいています。
[ビニルアセテート]
当セグメントの売上高は195,396百万円(前年同期比2.5%増)、営業利益は47,904百万円(同6.4%増)となりました。
① ポバール樹脂は米国市場を中心に販売量が増加し、好調に推移しました。光学用ポバールフィルムは販売量が増加しました。なお、第2四半期より西条事業所の新設備の稼動を開始しました。水溶性ポバールフィルムは引き続き需要が旺盛な個包装洗剤用途を中心に好調でした。PVBフィルムは高付加価値品の拡販が進みました。
② EVOH樹脂<エバール>は、食品包装用途、自動車ガソリンタンク用途ともに販売量が拡大しました。
[イソプレン]
当セグメントの売上高は41,782百万円(前年同期比8.8%増)、営業利益は6,449百万円(同16.8%増)となりました。
① イソプレン関連では、ファインケミカル、熱可塑性エラストマー<セプトン>、液状ゴムは数量が伸長し、順調に推移しました。
② 耐熱性ポリアミド樹脂<ジェネスタ>は、自動車用途、コネクタ用途、LED反射板用途のいずれも数量が伸長し、好調でした。
[機能材料]
当セグメントの売上高は52,055百万円(前年同期比3.7%増)、営業利益は5,729百万円(同67.7%増)となりました。
① メタクリルは、好市況を背景とした収益の改善により、好調に推移しました。
② メディカルは、歯科材料のジルコニア系新素材の販売が寄与し、順調に推移しました。
③ 人工皮革<クラリーノ>は、既存プロセス品ならびに新プロセス品ともに順調に推移しました。
④ 炭素材料は、活性炭の高付加価値品の販売量が増え、順調に推移しました。
[繊維]
当セグメントはビニロンの数量が引き続き拡大しましたが、原燃料価格上昇の影響を受けました。また、生活資材はクラフレックスの高付加価値品の拡販が進み、順調に推移した結果、売上高は38,558百万円(前年同期比8.7%増)、営業利益は4,632百万円(同1.0%減)となりました。
[トレーディング]
繊維関連事業は、国内衣料分野のスポーツ、ユニフォーム用途が堅調であったものの、輸出は苦戦しました。一方、海外縫製事業はベトナムで昨年行った増強投資の効果があり拡大しております。また、資材分野全般も堅調に推移しました。加えて樹脂・化成品関連分野は輸出を中心に順調に推移した結果、売上高は94,636百万円(前年同期比8.5%増)、営業利益は2,863百万円(同8.7%増)となりました。
[その他]
その他事業は、概ね好調に推移しました。この結果、売上高は37,576百万円(前年同期比11.3%増)、営業利益は2,003百万円(同127.6%増)となりました。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
<株式会社の支配に関する基本方針>Ⅰ.当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
昨今、日本の企業社会の構造は大きく変わりつつあります。たとえば、株式の持合いの解消が進み、会社は株主のものとする考え方や株主の声に配慮した経営が一層浸透する一方で、企業買収に対する株式市場、企業社会の理解も深まってきています。こうした中で、企業買収の対象となる会社の経営陣と十分な協議や合意のプロセスを経ることなく、いわば敵対的に、突如として株式の大量買付けを強行する動きが顕在化しています。もとより、当社は、このような敵対的な株式の大量買付けであっても、その具体的な条件・方法等によっては、当社の企業価値・株主共同の利益の向上に資する場合もあると認識しております。そして、当社が資本市場に公開された株式会社である以上、当社の株式の買付提案に応じるべきか否かの判断は、最終的には、個々の株主の皆様によってなされるべきであると考えております。
しかしながら、上記のような一方的な株式の大量買付けの中には、株主の皆様に対して当該大量買付けに関する十分な情報が提供されず、株主の皆様に株式の売却を事実上強要するおそれがあるものや、株主の皆様が当該大量買付けの条件・方法等の検討を行ったり、当社取締役会が代替案の提案等を行ったりするための十分な時間が確保されないもの、その他真摯に合理的な経営を行う意思が認められないもの等の当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なう株式の大量買付けもないとはいえません。
当社といたしましては、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業理念、及び当社の企業価値の源泉をなす重要な経営資源を十分に理解した上で、当社の企業価値・株主共同の利益を中長期的に確保・向上させることを真摯に目指す者でなければならないと考えております。したがいまして、上記のような当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうおそれのある株式の大量買付けを行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。
Ⅱ.基本方針の実現に資する取組み
当社は、企業価値を安定的かつ持続的に向上させていくことこそが株主共同の利益の向上のために最優先されるべき課題であると考え、以下のような事項をはじめ、当社の企業価値・株主共同の利益の向上のための様々な取組みを行っております。これらの取組みは、上記Ⅰ.の当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の実現に資するものであると考えております。
1.中期経営計画に沿った事業の強化・拡大
当社が目指すべき長期的な方向性を示す「長期企業ビジョン」で掲げた「世界に存在感を示す高収益スペシャリティ化学企業」を実現するため、2015年度から2017年度の3ヵ年計画として中期経営計画「GS-STEP」に取り組み、コア事業の深耕、技術革新、次世代成長モデル、経営資源最適配置及び環境への貢献を主要な経営戦略とし、前中期経営計画「GS-Ⅲ」期間に実施した様々な施策の成果を結実させること、ならびに、事業拡大に向けた経営基盤の構築を確実に進めることにより、高収益を実現し、さらなる成長に向けて諸々の戦略を実行してまいります。
2.コーポレート・ガバナンス体制の構築
当社は、経営の効率性と公正性を確保する効果的なコーポレート・ガバナンス体制の構築により、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行い、多様な利害関係者との適切な関係を維持し、社会に対する責任を果たすことが、長期的・持続的に企業価値・株主共同の利益を向上させ、上記Ⅰ.に記載の基本方針の実現に資するものと考えます。当社は、この認識のもとに、以下の諸施策の実施を通じてコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。
① 社外取締役による経営監督機能の強化及び執行役員制度による経営の意思決定と業務執行責任の分離
② 社外監査役による監査機能の充実
③ 社外有識者による社長の業務執行に対する助言を目的とした経営諮問会議の設置
3.株主の皆様への利益配分についての基本方針
当社は、株主の皆様に対する利益配分を経営の重要課題と位置付け、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させるべく、株主の皆様に対する経営成果の還元と将来の成長力の確保に配慮しつつ、適正な利益配分を行うよう努めています。
当社は、中期経営計画「GS-STEP」の実施期間における利益配分として、親会社株主に帰属する当期純利益に対する総還元性向を35%以上、1株当たり年間配当金を36円以上といたします。
Ⅲ.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、2015年3月27日開催の当社第134回定時株主総会の承認を得て、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上のための取組みとして、当社に対する濫用的な買収等を未然に防止するため、以下のとおり、当社の株式の大量買付行為に関する対応策(以下「本プラン」といいます。)を導入しました。
本プランに定められた手続(以下「大量買付ルール」といいます。)では、当社株式の保有割合が20%以上となる買付け等(以下「大量買付行為」といい、かかる買付行為を行う者を以下「大量買付者」といいます。)を行う大量買付者には大量買付行為を行う前に、大量買付行為に対する皆様のご判断及び当社取締役会の評価・検討等のために必要かつ十分な情報を提供していただくこととしております。当社取締役会は、当該情報に基づき所定の評価期間内に大量買付行為に対する意見を取りまとめ、株主の皆様に公表するとともに、必要に応じて大量買付者との間で大量買付行為の条件・方法について協議し、株主の皆様に対する代替案の策定等を行います。
大量買付者が大量買付ルールに従わずに大量買付行為を行おうとする場合には、当社取締役会は、当該大量買付行為を当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なう敵対的買収行為とみなし、新株予約権の無償割当てによる対抗措置を発動することができるものとします。他方、大量買付者が大量買付ルールに従って大量買付行為を行う場合には、当該大量買付行為が当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうものであると明白に認められる場合を除き、原則として当該大量買付行為に対する対抗措置は発動しません。
当社取締役会は、対抗措置の発動に先立ち、社外取締役及び社外監査役で構成される特別委員会に対して対抗措置の発動の是非について諮問し、特別委員会の勧告を最大限尊重するものとします。また、当社取締役会は、特別委員会の勧告または当社取締役会の判断に基づき対抗措置の発動の是非につき株主の皆様のご意思を確認するための株主総会を招集する場合には、当該株主意思確認総会の決議に従うものとします。
なお、本プランの有効期間は、2015年3月27日開催の当社第134回定時株主総会の終了時から2018年に開催される当社第137回定時株主総会の終結時までです。
Ⅳ.上記Ⅱ.の取組みについての取締役会の判断
当社は、企業価値を安定的かつ持続的に向上させていくことこそが株主共同の利益の向上のために最優先されるべき課題であると考え、当社の企業価値・株主共同の利益の向上を目的として、上記Ⅱ.の取組みを行っております。これらの取組みの実施を通じて、当社の企業価値・株主共同の利益を向上させ、それを当社の株式の価値に適正に反映させていくことにより、当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうおそれのある当社株式の大量買付けは困難になるものと考えられます。したがいまして、上記Ⅱ.の取組みは上記Ⅰ.の基本方針に沿うものであり、株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社の役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
Ⅴ.上記Ⅲ.の取組みについての取締役会の判断
上記Ⅲ.の取組みは、十分な情報の提供と十分な検討等の期間の確保の要請に応じない大量買付者、及び当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なう大量買付行為を行いまたは行おうとする大量買付者に対して、対抗措置を発動できることとしています。したがいまして、上記Ⅲ.の取組みは、これらの大量買付者による大量買付行為を防止するものであり、上記Ⅰ.の基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みであります。また、上記Ⅲ.の取組みは、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させることを目的として、大量買付者に対して、当該大量買付者が実施しようとする大量買付行為に関する必要な情報の事前の提供、及びその内容の評価・検討等に必要な期間の確保を求めるために導入されたものです。さらに、上記Ⅲ.の取組みにおいては、株主意思の重視、合理的な客観的要件の設定、特別委員会の設置等の当社取締役会の恣意的な判断を排し、上記Ⅲ.の取組みの合理性を確保するための様々な制度及び手続が確保されているものです。
したがいまして、上記Ⅲ.の取組みは上記Ⅰ.の基本方針に沿うものであり、株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また当社の役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は15,510百万円です。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった西条事業所の光学用ポバールフィルム生産設備は、第2四半期連結会計期間に稼働を開始しました。