有価証券報告書-第156期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/24 16:01
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157項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度は、新型コロナウイルス流行が世界的なパンデミックに発展、終息が未だ見通せない状況が継続しています。今年開催予定であった東京オリンピックも延期となり、緊急事態宣言が発令される事態となりました。感染抑制のためには、外出制限やイベント等自粛など、人の往来制限を実施することが不可欠となりますが、リーマンショック以上の経済活動への影響が懸念されます。当社においても輸出や自動車関連の製品では収益減少の影響も出始めております。今後、新型コロナウイルスの影響が長期化した場合には、需要減少による収益減少で当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
一方で、企業におけるテレワークの推進やオンライン活用が加速し、働き方改革が進みました。またインバウンド需要に依存していた構造にも一石を投じる形となりました。
当社は、2020年4月から中期経営計画「FELIZ 115」をスタートしました。2030年にありたい姿を描きバックキャストして策定した5カ年計画です。計画を成功に導くための7つの全社プロジェクトも始動しました。今回のコロナショックは、足元を固めて新計画を進めるチャンスと前向きにとらえています。引き続き、規模でなく独自性で評価されるユニ・トップ企業を目指します。
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ58億29百万円増加し、817億36百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ51億55百万円増加し、474億70百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ6億74百万円増加し、342億65百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高は614億56百万円(前期比3.2%増)、営業利益は41億54百万円(前期比4.3%減)、経常利益は35億24百万円(前期比15.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は20億14百万円(前期比21.9%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を一部変更しております。当第3四半期連結累計期間まで「界面活性剤」及び「アメニティ材料」セグメントに含めておりましたライフサイエンス事業は、新たに「ライフサイエンス」セグメントとして独立させました。当連結会計年度に健康補助食品の新工場を建設し、品質向上と安定供給を図り、早期製品化を目指します。このため、前期比較の金額及び増減率につきましては、変更後の区分に組替えた数値で比較しております。
界面活性剤の売上高は189億70百万円(前期比13.1%減)、営業利益は13億12百万円(前期比15.8%減)となりました。
アメニティ材料の売上高は79億94百万円(前期比0.5%減)、営業利益は2億81百万円(前期比39.5%減)となりました。
ウレタン材料の売上高は84億70百万円(前期比6.2%減)、営業損失は2億35百万円(前期は41百万円の利益)となりました。
機能材料の売上高は208億48百万円(前期比28.4%増)、営業利益は28億32百万円(前期比17.8%増)となりました。
電子デバイス材料の売上高は47億44百万円(前期比13.0%増)、営業利益は3億35百万円(前期は74百万円の利益)となりました。
ライフサイエンスの売上高は4億27百万円(前期比78.5%増)、営業損失は3億70百万円(前期は2億3百万円の損失)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比べて28億47百万円増加し、101億26百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は37億66百万円(前期は32億36百万円)となりました。これは、仕入債務の減少15億46百万円(前期は6億88百万円の増加)などにより資金が減少したことに対し、税金等調整前当期純利益33億64百万円(前期は39億79百万円)、減価償却費27億24百万円(前期は25億55百万円)などにより資金が増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は58億42百万円(前期は56億94百万円)となりました。これは、前期に有価証券の取得として、投資有価証券の取得による支出が9億70百万円、関係会社株式の取得による支出が7億80百万円ありましたが、当期は投資有価証券の取得による支出32百万円のみにとどまりました。また、当期は有形固定資産の取得55億38百万円(前期は37億7百万円)などにより資金が減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、得られた資金は49億46百万円(前期は15億10百万円の支出)となりました。これは、短期借入金の純減少額2億45百万円(前期は6億85百万円)、長期借入金の返済52億89百万円(前期は60億5百万円)、配当金の支払い10億67百万円(前期は7億9百万円)などにより資金が減少したことに対し、長期借入による収入60億円(前期は59億18百万円)、銀行保証付私募債の発行による収入58億61百万円などにより資金が増加したことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前期比(%)
界面活性剤(百万円)14,85284.8
アメニティ材料(百万円)6,454101.3
ウレタン材料(百万円)6,73199.6
機能材料(百万円)10,646137.7
電子デバイス材料(百万円)3,49892.5
ライフサイエンス(百万円)491140.1
合計(百万円)42,675100.4

(注)1.生産実績の金額は平均販売価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度より、セグメント区分の変更を行っており、「前期比(%)」は、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組替えて算出しております。
b.受注実績
当社グループは、受注生産を行っていないため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前期比(%)
界面活性剤(百万円)18,97086.9
アメニティ材料(百万円)7,99499.5
ウレタン材料(百万円)8,47093.8
機能材料(百万円)20,848128.4
電子デバイス材料(百万円)4,744113.0
ライフサイエンス(百万円)427178.5
合計(百万円)61,456103.2

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当連結会計年度より、セグメント区分の変更を行っており、「前期比(%)」は、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組替えて算出しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり採用した会計方針及びその適用方法並びに見積りの評価について
は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載してい
るため省略しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ58億29百万円増加し、817億36百万円となりました。
流動資産は425億95百万円となり、前連結会計年度末に比べ32億34百万円増加しました。これは主に受取手形及び売掛金が4億49百万円減少しましたが、現金及び預金が28億51百万円、商品及び製品などのたな卸資産の合計が4億94百万円増加したことなどによるものです。
固定資産は391億41百万円となり、前連結会計年度末に比べ25億95百万円増加しました。これは主に霞工場で建設中の光硬化樹脂用材料製造設備等により、有形固定資産の合計が35億49百万円増加したことなどによるものです。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ51億55百万円増加し、474億70百万円となりました。
流動負債は236億44百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億76百万円減少しました。これは主に短期借入金が6億69百万円増加しましたが、支払手形及び買掛金が15億39百万円減少したことなどによるものです。
固定負債は238億26百万円となり、前連結会計年度末に比べ57億31百万円増加しました。これは主に当連結会計年度に次期中期経営計画の資金として銀行保証付私募債を発行し、60億円の資金を調達したことなどによるものです。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ6億74百万円増加し、342億65百万円となりました。これは主にコロナショックによる株価下落により、その他有価証券評価差額金が5億65百万円減少しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益20億14百万円及び剰余金の配当10億67百万円により、利益剰余金が9億47百万円増加したことなどによるものです。
2)経営成績
当連結会計年度の業績といたしましては、『機能材料』セグメントのIT・電子用途の光硬化樹脂用材料が顕著に伸長しましたことから、当連結会計年度の売上高は614億56百万円(前期比3.2%増)となりました。
損益面につきましては、『機能材料』セグメントのIT・電子用途等を中心とした高付加価値品の売上高が顕著に伸長しましたが、のれんの償却など営業経費がかさみ営業利益は41億54百万円(前期比4.3%減)となりました。また、社債発行費などが営業外収支を圧迫し経常利益は35億24百万円(前期比15.6%減)となりました。これに固定資産処分損や税金費用を差し引きました結果、親会社株主に帰属する当期純利益は20億14百万円(前期比21.9%減)となりました。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
2015年4月からスタートした5カ年経営計画「REACT1000-飛躍への行動を-」が終了しました。売上高は昨年の過去最高を更新しました。IT・電子用途の光硬化樹脂用材料が顕著に伸びたことが主な理由です。一方、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、昨年から減益となりました。新規事業関連等の研究開発費用や新工場の償却、のれんの償却負担の増加が主な要因です。
c.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報
1) 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
2) 資金需要
当社グループの事業活動による資金需要は主に、製品の原材料の仕入、製品の製造費、外注費及び販売費といった運転資金需要や、新製品を創製するための研究開発費などがあります。また、投資活動による資金需要は主に、生産性の向上や新製品の製造のための設備の購入、IT設備投資及び事業展開上必要な投資有価証券の取得などがあります。
3) 財務政策
当社グループは新5カ年経営計画「FELIZ 115」の資金として銀行保証付私募債を発行し、60億円を調達しました。また、78億円のコミットメントライン契約を締結し、機動的な資金確保にも留意しております。今後も、資本市場からの調達を視野に入れた財務体質の改善強化、あるいは流動資産をはじめとする資産効率の改善に努めます。
なお、海外子会社につきましては、邦銀の現地拠点等から直接に資金を調達しております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
新5カ年経営計画「FELIZ 115」では、2025年3月期を最終年度として、数値目標を掲げました。
①連結売上高 850億円
②連結営業利益 100億円
新型コロナウィルス感染拡大により世界経済の不確実性は先行き不透明な状況ですが、新計画スタート前のコロナショックは足元を固める契機とし、新5カ年経営計画の最終年度の数値目標は変えずに、全社一丸となって実現に励みます。
e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度より報告セグメントの区分を一部変更しており、前期比較の金額及び増減率につきましては、変更後の区分に組替えた数値で比較しております。
(界面活性剤)
界面活性剤の売上高は、総じて低迷しました。
国内では、IT・電子用途は大幅に伸長しましたが、石鹸・洗剤用途、塗料・色材用途、ゴム・プラスチック用途、機械・金属用途は低迷しました。
海外では、ゴム・プラスチック用途、塗料・色材用途はやや低調に推移しましたが、繊維用途はやや低迷しました。
その結果、当セグメントの売上高は189億70百万円(前期比13.1%減)、営業利益は13億12百万円(前期比15.8%減)となりました。
(アメニティ材料)
アメニティ材料の売上高は、総じてやや低調に推移しました。
国内では、ショ糖脂肪酸エステルは食品用途が堅調に推移しましたが、ビニル系高分子材料はゴム・プラスチック用途がやや低調に推移しました。セルロース系高分子材料は農業・農薬用途が堅調に推移し、紙パルプ産業用途が順調に推移しました。
海外では、ショ糖脂肪酸エステルは食品用途が順調に推移しましたが、香粧品用途がやや低調に推移しました。
その結果、当セグメントの売上高は79億94百万円(前期比0.5%減)、営業利益は2億81百万円(前期比39.5%減)となりました。
(ウレタン材料)
ウレタン材料の売上高は、総じて低迷しました。
土木用薬剤は好調に推移しましたが、フロン規制に関連する環境配慮型の合成潤滑油、土木・建築用材料は大きく落ち込みました。
その結果、当セグメントの売上高は84億70百万円(前期比6.2%減)、営業損失は2億35百万円(前期は41百万円の利益)となりました。
(機能材料)
機能材料の売上高は、総じて顕著に伸長しました。
国内では、臭素系の難燃剤はゴム・プラスチック用途が堅調に推移し、光硬化樹脂用材料はIT・電子用途が顕著に伸長しました。
海外では、臭素系の難燃剤はゴム・プラスチック用途が顕著に落ち込みましたが、光硬化樹脂用材料はIT・電子用途が顕著に伸長しました。
その結果、当セグメントの売上高は208億48百万円(前期比28.4%増)、営業利益は28億32百万円(前期比17.8%増)となりました。
(電子デバイス材料)
電子デバイス材料の売上高は、総じて大幅に伸長しました。
ディスプレイ用途のイオン性液体が好調に推移し、太陽電池用途の導電性ペーストは大幅に伸長しました。
その結果、当セグメントの売上高は47億44百万円(前期比13.0%増)、営業利益は3億35百万円(前期は74百万円の利益)となりました。
(ライフサイエンス)
界面活性剤及びアメニティ材料より独立したライフサイエンスの売上高は、前期と比べ1億88百万円増加し、4億27百万円となりました。カイコ冬虫夏草の売上高は堅調に推移しましたが、医薬品原料や天然物からの抽出物の濃縮化、粉末化による健康補助食品等の受託事業の売上高は伸長しました。
営業利益は、のれんの償却が利益を圧迫し、3億70百万円の営業損失(前期は2億3百万円の損失)となりました。ライフサイエンス事業につきましては、次期中期経営計画(5ヵ年)では経営資源を集中投下し、早期に地方創生をからめた新規事業の創生、強化を行い将来の基盤づくりを目指します。

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