四半期報告書-第159期第1四半期(令和4年4月1日-令和4年6月30日)

【提出】
2022/08/05 16:00
【資料】
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【項目】
33項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による影響がいまだ拭えないものの、経済活動再開による回復がみられました。一方で、急激な円安による為替相場の変動や長期化しているロシア/ウクライナ情勢などを起因とする各種原材料価格の高騰により、景気の先行きは依然として不透明な状況が継続しています。
このような環境のもと、当社グループにおいて2020年4月より実行してきた中期経営計画「FELIZ 115」は3年目を迎えました。現在、原油・ナフサをはじめとする原材料、エネルギー価格の高騰の影響を受け利益確保が厳しい局面になっているものの、原材料の確実な確保と価格転嫁の活動を総力を挙げて推進しています。先行投資した霞工場の稼働率アップとライフサイエンス事業の実績化と共に、着実に進めてまいります。
当第1四半期連結累計期間の業績といたしましては、『機能材料』セグメントの海外向け難燃剤が大幅に伸長したことにより、売上高は154億41百万円(前年同期比7.1%増)となりました。
損益面につきましては、製品価格の是正に努めましたものの、原材料価格の高騰によって『界面活性剤』セグメントや『機能材料』セグメントを中心に利益を圧迫したことや将来に向けた研究開発費などが増加したことにより、営業利益は2億91百万円(前年同期比73.4%減)となりました。また、営業外収支は改善したものの、経常利益は3億77百万円(前年同期比58.3%減)となりました。これに税金費用等を計上し、親会社株主に帰属する四半期純利益は98百万円(前年同期比79.9%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
<界面活性剤>界面活性剤の売上高は、総じて堅調に推移しました。
国内では、IT・電子用途、塗料・色材用途は低調に推移しましたが、農業・農薬用途は堅調に推移しました。石鹸・洗剤用途は大幅に伸長しました。
海外では、ゴム・プラスチック用途は低調に推移しました。
その結果、当セグメントの売上高は45億67百万円(前年同期比3.9%増)となりました。
営業利益は、原材料価格高騰の影響を受け3億89百万円(前年同期比36.0%減)となりました。
<アメニティ材料>アメニティ材料の売上高は、総じて堅調に推移しました。
国内では、ショ糖脂肪酸エステルは食品用途が低調に推移しました。セルロース系高分子材料は農業・農薬用途が低調に推移しましたが、エネルギー・環境用途は堅調に推移しました。
海外では、ショ糖脂肪酸エステルは香粧品用途、食品用途が堅調に推移しました。
その結果、当セグメントの売上高は19億45百万円(前年同期比1.6%増)となりました。
営業利益は、原材料価格高騰の影響を受けたことに加え、営業経費がかさみ6百万円(前年同期比93.0%減)となりました。
<ウレタン材料>ウレタン材料の売上高は、総じて低調に推移しました。
フロン規制に関連する環境配慮型の合成潤滑油は堅調に推移しました。公共工事に関連する土木用薬剤は大きく落ち込みました。
機能性ウレタンはIT・電子用途が堅調に推移しました。
その結果、当セグメントの売上高は17億66百万円(前年同期比2.7%減)となりました。
営業利益は、原材料価格高騰の影響を受け1億26百万円の営業損失(前年同期は25百万円の損失)となりました。
<機能材料>機能材料の売上高は、総じて大幅に伸長しました。
国内では、光硬化樹脂用材料はIT・電子用途が低調に推移しましたが、水系ウレタンは繊維用途が堅調に推移しました。難燃剤はゴム・プラスチック用途が堅調に推移しました。
海外では、光硬化樹脂用材料はIT・電子用途が堅調に推移し、難燃剤はゴム・プラスチック用途が大幅に伸長しました。
その結果、当セグメントの売上高は54億87百万円(前年同期比20.6%増)となりました。
営業利益は、原材料価格高騰の影響を受けたことに加え、研究開発費を中心に営業経費がかさみ1億44百万円(前年同期比66.2%減)となりました。
<電子デバイス材料>電子デバイス材料の売上高は、総じて低調に推移しました。
ディスプレイ用途のイオン液体、太陽電池用途の導電性ペーストが低調に推移しました。
その結果、当セグメントの売上高は15億50百万円(前年同期比5.2%減)となりました。
営業利益は、売上高が低調に推移したことにより1億7百万円(前年同期比10.5%減)となりました。
<ライフサイエンス>ライフサイエンスの売上高は、前年同期と比べ19百万円増加し、1億23百万円(前年同期比18.7%増)となりました。カイコ冬虫夏草事業では新ブランド『天虫花草®』の販売を開始し、ブランドイメージの認知の徹底を進めています。医薬品添加物や天然素材からの抽出物の濃縮化、粉末化による健康食品等の受託事業は堅調に推移しました。
営業利益は、売上高は伸長しましたが、ブランドイメージを確立するための営業経費が先行したことにより2億30百万円の営業損失(前年同期は1億34百万円の損失)となりました。
②財政状態の状況
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における流動資産は453億90百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億43百万円減少しました。これは主に商品及び製品などの棚卸資産の合計が8億62百万円増加したものの、現金及び預金が24億81百万円減少したことなどによるものです。固定資産は404億59百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億24百万円増加しました。これは主に有形固定資産の合計が4億1百万円増加したことなどによるものです。
この結果、総資産は858億50百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億19百万円減少しました。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における流動負債は220億62百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億35百万円増加しました。これは主に支払手形及び買掛金が4億27百万円増加したことなどによるものです。固定負債は234億9百万円となり、前連結会計年度末に比べ9億49百万円減少しました。これは主に長期借入金が7億97百万円減少したことなどによるものです。
この結果、負債合計は454億72百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億13百万円減少しました。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は403億78百万円となり、前連結会計年度末に比べ5百万円減少しました。これは主に為替換算調整勘定1億99百万円、その他有価証券評価差額金93百万円が増加しましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益98百万円及び剰余金の配当4億58百万円などにより利益剰余金が3億59百万円減少したことなどによるものです。
この結果、自己資本比率は42.7%(前連結会計年度末は42.5%)となりました。
(2) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、7億70百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5) 従業員数
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数に重要な変動はありません。
(6) 生産、受注及び販売の実績
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの生産及び販売実績に重要な変動はありません。
なお、当社グループでは、受注生産を行っておりません。
(7) 主要な設備
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの主要な設備に重要な変動はありません。