四半期報告書-第138期第1四半期(平成26年4月1日-平成26年6月30日)
有報資料
(1) はじめに
当社は、グローバル製薬企業として、2020年のあるべき姿を示す「ビジョン2020」を策定しています。これは、革新的な医薬品に加え、高品質なブランドジェネリック医薬品(特許の切れた先発品)、ワクチン、一般用医薬品(OTC医薬品)をお届けすることで、健康でありたいという人々の願いに、少しでも早く、少しでも多く、応えていくことを当社の長期目標として定めたものです。
このビジョンの実現に向け、2013年度を起点とする中期成長戦略をスタートさせ、「グローバル化の推進(Globalization)」、「多様性の追求(Diversity)」、「革新への挑戦(Innovation)」を基本方針として、これまでの戦略の深化・発展に取り組んでおります。特に、多様な製品の市場浸透、新製品の早期売上拡大、後期開発パイプラインの確実な推進に取り組み、さらに事業のあらゆる面において競争力のある企業への変革を追求したProject Summitを通じ、強靭かつ効率的なオペレーティングモデルの構築を進めております。
本中期成長戦略を遂行する2年目を迎え、Chief Executive Officer (CEO)とChief Operating Officer (COO)による新たな体制で臨む当年度は、多様な製品ポートフォリオと強固な研究開発パイプライン、ならびに、世界中に事業基盤を有する当社の強みを最大限に活用し、持続的な成長を確かなものとするための変革を引き続き強力に推進してまいります。
<販売関連>当社は、先進国においては、革新的な新薬の発売後の速やかな立ち上げに注力しており、新興国においては、市場成長率を上回る成長の実現に向け、革新的な新薬の上市に加えて、各市場のニーズに合致した製品の販売に向けた取り組みを推進しております。
近年、当社は、代謝性・循環器系疾患、がん、中枢神経系疾患などの幅広い領域において、新製品を販売しており、当年度も、消化器系疾患をはじめ新製品の拡充を進めております。
日本においては、本年4月に、患者さんの新たな治療選択肢として期待される悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス」の販売を開始しました。また、本年6月には、強力で持続的な降圧効果を有し血圧コントロールの改善が期待される高血圧症治療剤「ザクラス配合錠」(高血圧症治療剤「アジルバ」とカルシウム拮抗薬「アムロジピン」の配合剤)と、アスピリン/ランソプラゾール配合剤「タケルダ配合錠」(抗血小板薬「アスピリン」と消化性潰瘍治療剤「タケプロン」の配合剤)の販売を開始しました。重点戦略製品である2型糖尿病治療剤「ネシーナ」については、全ての経口血糖降下薬およびインスリン製剤との併用が可能となる効能・効果の一部変更承認を本年5月に取得しました。さらに、本年6月、サノフィ株式会社と糖尿病治療の啓発活動等に関する日本における協力体制を構築するなど、新たなパートナーとの提携の取り組みについても推進しております。当年度から導入した疾患領域担当MR(医薬情報担当者)体制については、順調に浸透してきており、これからも、専門性を一層高め、医療関係者の多様なニーズに応えてまいります。
米国においては、本年6月、潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「エンティビオ」の販売を開始し、欧州においても、順次販売を開始してまいります。本剤は、既存の治療薬では効果が得られなかった炎症性腸疾患の患者さんに新たな治療選択肢を提供する画期的な製品であり、グローバル製品として大型化が期待されています。米国においては、さらに、本年1月から販売を開始した大うつ病治療剤「ブリンテリックス」が、既存薬と異なる薬理作用によって、多くの患者さんのうつ病治療に貢献するものと期待されています。欧州においても、中枢神経系領域では非定型抗精神病剤「ラツーダ」の速やかな市場浸透に注力しており、新製品の早期の価値最大化を図るべく、疾患領域毎の最適な販売戦略を推進しております。
新興国では、ブランドジェネリック医薬品が好調に推移しており、また、新薬を上市している販売地域も順次拡大しております。市場の成長が見込まれる中国、ロシア、ブラジルを中心とする新興国事業は、当社の中期的な成長を牽引していくものであり、引き続き、市場成長を上回る成長を遂げてまいります。
<研究開発関連>当社の研究開発の意義は、世界中の人々のアンメットメディカルニーズに応えるため、研究開発生産性をより一層向上させ、革新的な医薬品の創出に挑戦し続けることにあります。
短期的な施策としては、臨床第3相試験のプログラムを着実に承認取得に結び付けることに取り組んでおり、潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「エンティビオ」について米欧で同時期に承認を取得できたことは、この取り組みの大きな成果の一つです。
また、中期的な施策としては、研究開発の初期プログラムを迅速に進めるとともに、新規化合物の導入や既存化合物の効能追加の機会を追求しております。一例として、多発性骨髄腫治療剤「ベルケイド」は、未治療のマントル細胞リンパ腫を適応症とした効能追加を検討しており、本年6月の米国臨床腫瘍学会年次集会において、本剤の同適応症を対象とした臨床第3相試験の結果を発表しました。
さらに、長期的な施策として、創薬研究のさらなる活性化につながる次世代の科学技術への投資を推進するとともに、研究機関やコンソーシアムとの連携強化などを図っております。自己免疫疾患などの難病治療法開発に高い専門性を有するマクロジェニクス社と本年5月に提携の合意に至ったのは、このような長期的な施策の一環です。
臨床試験の進捗などを含む研究開発活動の詳細につきましては、「(5)研究開発活動の内容および成果」をご参照下さい。
当社は、230年を超える長い歴史の中で培われた普遍の価値観である「タケダイズム(誠実:公正・正直・不屈)」を経営の根幹に据え、コーポレート・ガバナンスの充実とコンプライアンス※のさらなる徹底を図り、今後も、「優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献する」というミッションの実現に向けて全社一丸となって事業に邁進してまいります。
※当社は、高血圧症治療剤「ブロプレス」の臨床研究(CASE-J試験)に関する当社をめぐる一連の問題について、第三者機関による調査に全面的に協力してまいりました。その結果、当社による「試験データへのアクセス」、「データの改ざんや捏造」、「解析作業への直接的関与」は、いずれも認められなかった一方で、医師主導臨床研究である本試験への、当社による複数の関与や働きかけが存在し、これら関与や働きかけが本試験の公正性・独立性に疑義を生じさせかねないものであったことが本調査において認められました。
当社は、一連の問題を受けて、プロモーション資材の社内審査機関に、法務的観点、医師の視点で審査を行えるメンバーを新たに加え、審査体制を強化し、また、寄付金を評価・審査する委員会の体制も強化しました。本調査結果を踏まえ、今後二度とこのようなことを起こさないよう、引き続き社内各部門の役割の明確化とチェック体制の強化による透明性の確保、当社製品に関連する医師主導臨床研究への不関与の徹底など、再発防止と改善策を徹底してまいります。
なお、本件に関するプロモーション行為の一部が、日本製薬工業協会(JPMA)の定める「医療用医薬品プロモーションコード」違反に該当するという判断を受け、当社は、本年4月より6ヶ月間の同協会副会長としての役職活動停止措置を受けています。
<ご参考>2010年以降に発売した主要製品
[日本]
<2010年 発売>2型糖尿病治療剤「ネシーナ錠(一般名:アログリプチン)」
高血圧症治療剤「ユニシア配合錠(「ブロプレス」とカルシウム拮抗剤(アムロジピン)の合剤)」
抗がん剤「ベクティビックス点滴静注(一般名:パニツムマブ)」
不眠症治療剤「ロゼレム錠(一般名:ラメルテオン)」
2型糖尿病治療剤「メタクト配合錠(「アクトス」とビグアナイド系薬剤(メトホルミン)の合剤)」
2型糖尿病治療剤「アクトスOD錠(口腔内崩壊錠)」
ヘリコバクター・ピロリ二次除菌用組み合わせ製剤「ランピオンパック(「タケプロン」、アモキシシリ
ンおよびメトロニダゾールの組み合わせ製剤)」
<2011年 発売>アルツハイマー型認知症治療剤「レミニール(一般名:ガランタミン)」 (「ヤンセンファーマ株式会
社」からの導入品であり同社と共同販売を実施)
2型糖尿病治療剤「ソニアス配合錠(「アクトス」とスルホニルウレア系薬剤(グリメピリド)の合
剤)」
2型糖尿病治療剤「リオベル配合錠(「ネシーナ」と「アクトス」の合剤)」
<2012年 発売>高血圧症治療剤「アジルバ錠(一般名:アジルサルタン)」
<2013年 発売>高脂血症治療剤「ロトリガ粒状カプセル(一般名:オメガ-3脂肪酸エチル)」
<2014年4月 発売>悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス点滴静注(一般名:ブレンツキシマブ・ベドチン)」
<2014年6月 発売>アスピリン/ランソプラゾール配合剤「タケルダ配合錠(「タケプロン」と低用量アスピリンの合剤)」
高血圧症治療剤「ザクラス配合錠(「アジルバ」とアムロジピンの合剤)」
[北米]
(米国)
<2010年 発売>2型糖尿病治療剤「アクトプラスメットXR(「アクトス」とビグアナイド系薬剤(メトホルミン徐放製
剤)の合剤)」
<2011年 発売>高血圧症治療剤「イダービ(一般名:アジルサルタン メドキソミル)」
<2012年 発売>高血圧症治療剤「イダーバクロー(「イダービ」とサイアザイド系利尿剤(クロルタリドン)の合剤)」
<2013年 発売>2型糖尿病治療剤「ネシーナ(一般名:アログリプチン)」
2型糖尿病治療剤「カザーノ(「ネシーナ」とビグアナイド系薬剤(メトホルミン)の合剤)」
2型糖尿病治療剤「オセーニ(「ネシーナ」と「アクトス」の合剤)」
<2014年1月 発売>大うつ病治療剤「ブリンテリックス(一般名:ボルチオキセチン)」
<2014年6月 発売>潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「エンティビオ(一般名:ベドリズマブ)」
(カナダ)
<2010年 発売>逆流性食道炎治療剤「デクスラント(一般名:デクスランソプラゾール)」
痛風・高尿酸血症治療剤「ユーロリック(一般名:フェブキソスタット)」
<2011年 発売>慢性閉塞性肺疾患治療剤「ダクサス(一般名:ロフルミラスト)」
<2012年 発売>鉄欠乏症貧血治療剤「フェラヘム(一般名:フェルモキシトール)」
[欧州]
<2010年 発売>非転移性骨肉腫治療剤「メパクト(一般名:ミファムルチド)」
<2012年 発売>高血圧症治療剤「イダービ(一般名:アジルサルタン メドキソミル)」
鉄欠乏症貧血治療剤「リエンゾ(一般名:フェルモキシトール)」
悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス(一般名:ブレンツキシマブ・ベドチン)」
<2013年 発売>非定型抗精神病薬「ラツーダ(一般名:ルラシドン塩酸塩)」
2型糖尿病治療剤「ビピディーア(一般名:アログリプチン)」
2型糖尿病治療剤「ビプドメット(「ネシーナ」とビグアナイド系薬剤(メトホルミン)の合剤)」
2型糖尿病治療剤「インクリーシンク(「ネシーナ」と「アクトス」の合剤)」
<2014年7月 発売>逆流性食道炎治療剤「デクスラント(一般名:デクスランソプラゾール)」
潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「エンティビオ(一般名:ベドリズマブ)」
[新興国のうち主なもの]
(ブラジル)
<2011年 発売>慢性閉塞性肺疾患治療剤「ダクサス(一般名:ロフルミラスト)」
(ロシア)
<2012年 発売>慢性閉塞性肺疾患治療剤「ダクサス(一般名:ロフルミラスト)」
(メキシコ)
<2011年 発売>逆流性食道炎治療剤「デクスラント(一般名:デクスランソプラゾール)」
非転移性骨肉腫治療剤「メパクト(一般名:ミファムルチド)」
<2012年 発売>高血圧症治療剤「イダービ(一般名:アジルサルタン メドキソミル)」
<2013年 発売>慢性閉塞性肺疾患治療剤「ダクサス(一般名:ロフルミラスト)」
高血圧症治療剤「イダーバクロー(「イダービ」とサイアザイド系利尿剤(クロルタリドン)の合剤)」
<2014年1月 発売>悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス(一般名:ブレンツキシマブ・ベドチン)」
<2014年4月 発売>2型糖尿病治療剤「ネシーナ(一般名:アログリプチン)」
(中国)
<2013年 発売>2型糖尿病治療剤「ネシーナ(一般名:アログリプチン)」
(2) 業績の状況
当第1四半期の連結業績は、以下のとおりとなりました。
| 売上収益 | 4,111億円 | [対前年同期 | 8億円 | ( 0.2%) | 増] |
| 営業利益 | 637億円 | [ 〃 | 65億円 | (11.3%) | 増] |
| 四半期利益 (親会社の所有者帰属分) | 334億円 | [ 〃 | 25億円 | ( 7.1%) | 減] |
| Core Earnings(注) | 843億円 | [ 〃 | 73億円 | ( 7.9%) | 減] |
| Core EPS(注) | 65円95銭 | [ 〃 | 12円33銭 | (15.8%) | 減] |
(注)Core Earningsは、営業利益から企業買収に係る会計処理の影響や無形資産の償却費および減損などの一時的要因を控除して算定しております。また、Core EPSは、四半期利益からCore Earnings算定上控除した項目と同様の性質を有する項目およびこれらに係る税金影響を控除した利益を基に算定した1株当たり利益であります。
[売上収益]
前年同期から8億円(0.2%)増収の4,111億円となりました。
・国内では重点戦略製品である高血圧症治療剤「アジルバ」、2型糖尿病治療剤「ネシーナ」の売上が前年同期からそれぞれ223.4%および32.4%と大幅に伸長し、米国では多発性骨髄腫治療剤「ベルケイド」、逆流性食道炎治療剤「デクスラント」の売上が伸長しました。また、欧州では悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス」が順調に売上を伸ばしているほか、アジアを含む新興国では消化性潰瘍治療剤「パントプラゾール」が好調に推移しています。これらの増収が高血圧症治療剤「カンデサルタン」、消化性潰瘍治療剤「ランソプラゾール」をはじめとした大型製品の特許切れによる後発品の浸透や、国内における薬価改定による減収を吸収し、全体では8億円の増収となりました。
なお、対前年同期での売上収益の実質的な成長率(注)は、△0.2%となりました。
(注)実質的な成長率: 為替影響および事業売却影響を控除した実質ベースの成長率
・医療用医薬品の主要品目の売上収益は下記のとおりです。
| 高血圧症治療剤 「カンデサルタン(国内製品名:ブロプレス)」 | 365億円 | 対前年同期 | 60億円 | (14.1%)減 |
| 多発性骨髄腫治療剤 「ベルケイド」 | 349億円 | 〃 | 45億円 | (14.6%)増 |
| 前立腺癌・乳癌・子宮内膜症治療剤 「リュープロレリン(国内製品名:リュープリン)」 | 296億円 | 〃 | 39億円 | (11.7%)減 |
| 消化性潰瘍治療剤 「パントプラゾール」 | 258億円 | 〃 | 27億円 | (11.8%)増 |
| 消化性潰瘍治療剤 「ランソプラゾール(国内製品名:タケプロン)」 | 255億円 | 〃 | 46億円 | (15.4%)減 |
| 痛風・高尿酸血症治療剤 「コルクリス」 | 143億円 | 〃 | 7億円 | ( 4.9%)増 |
| 2型糖尿病治療剤 「ピオグリタゾン(国内製品名:アクトス)」 | 123億円 | 〃 | 18億円 | (16.9%)増 |
(注) 売上収益は知的財産権収益を含めて表示しております。
[営業利益]
前年同期から65億円(11.3%)増益の637億円となりました。
・販売費及び一般管理費は、米国における新製品の上市にかかる経費の増加等により70億円(5.4%)増加しましたが、研究開発費は、41億円(5.2%)減少し、752億円となりました。また、有形固定資産売却益の発生に伴い、その他の営業収益は160億円(196.3%)増加しました。その結果、営業利益は増益となりました。
・為替変動影響を排除した販売費及び一般管理費および研究開発費は、それぞれ前年同期から0.3%の増加(うち、一般管理費は8.0%の減少)、および5.8%の減少となりました。
[四半期利益(親会社の所有者帰属分)]
前年同期から25億円(7.1%)減益の334億円となりました。
・営業利益の増益が金融損益の悪化等を吸収できず、四半期利益(親会社の所有者帰属分)は減益となりました。
・基本的1株当たり四半期利益(EPS)は、前年同期から3円13銭(6.9%)減少し、42円40銭となりました。
[Core Earnings]
前年同期から73億円(7.9%)減益の843億円となりました。
・Core Net Profit(注)は、前年同期から98億円(15.9%)減益の519億円となりました。
・Core EPSは、前年同期から12円33銭(15.8%)減少し、65円95銭となりました。
(注)四半期利益から、企業買収に係る会計処理の影響や無形資産の償却費および減損などの一時的要因およびこれらに係る税金影響を控除して算定しております。
セグメント別業績の状況は、次のとおりです。
[医療用医薬品事業]
医療用医薬品事業の売上収益は、前年同期から5億円(0.1%)増収の3,724億円となりました。営業利益は、米国における新製品の上市にかかる経費の増加等により前年同期から112億円(24.5%)減益の346億円となりました。
・このうち国内売上収益は、「アジルバ」、「ネシーナ」をはじめとする2010年以降に発売した製品群の売上寄与がありましたが、薬価改定および後発品の浸透による減収を吸収できず、前年同期から22億円(1.6%)減収の1,380億円となりました。
主な品目の国内売上収益は下記のとおりです。
| 「ブロプレス」(高血圧症治療剤) | 288億円 | 対前年同期 | 41億円 | ( 12.3%)減 |
| 「リュープリン」 (前立腺癌・乳癌・子宮内膜症治療剤) | 144億円 | 〃 | 19億円 | ( 11.6%)減 |
| 「タケプロン」(消化性潰瘍治療剤) | 140億円 | 〃 | 32億円 | ( 18.8%)減 |
| 「アジルバ」(高血圧症治療剤) | 97億円 | 〃 | 67億円 | (223.4%)増 |
| 「ネシーナ」(2型糖尿病治療剤) | 97億円 | 〃 | 24億円 | ( 32.4%)増 |
| 「ベクティビックス」(抗悪性腫瘍剤) | 43億円 | 〃 | 5億円 | ( 10.4%)減 |
| 「アクトス」(2型糖尿病治療剤) | 31億円 | 〃 | 12億円 | ( 27.9%)減 |
・海外売上収益は、後発品の浸透による減収があったものの、米国における「ベルケイド」やアジアを含む新興国における「パントプラゾール」などが好調に推移したことにより、前年同期から27億円(1.2%)増収の2,344億円となりました。
主な品目の海外売上収益は下記のとおりです。
| 「ベルケイド」(多発性骨髄腫治療剤) | 338億円 | 対前年同期 | 34億円 | ( 11.1%)増 |
| 「パントプラゾール」(消化性潰瘍治療剤) | 258億円 | 〃 | 27億円 | ( 11.8%)増 |
| 「リュープロレリン」 (前立腺癌・乳癌・子宮内膜症治療剤) | 152億円 | 〃 | 20億円 | ( 11.8%)減 |
| 「コルクリス」(痛風・高尿酸血症治療剤) | 143億円 | 〃 | 7億円 | ( 4.9%)増 |
| 「デクスラント」(逆流性食道炎治療剤) | 127億円 | 〃 | 16億円 | ( 14.2%)増 |
| 「ランソプラゾール」(消化性潰瘍治療剤) | 115億円 | 〃 | 14億円 | ( 10.7%)減 |
| 「ピオグリタゾン」(2型糖尿病治療剤) | 93億円 | 〃 | 30億円 | ( 47.3%)増 |
| 「カンデサルタン」(高血圧症治療剤) | 76億円 | 〃 | 19億円 | ( 20.4%)減 |
(注) 売上収益は知的財産権収益を含めて表示しております。
[ヘルスケア事業]
ヘルスケア事業の売上収益は、「アリナミン錠剤類」、「アリナミンドリンク類」、「ベンザ類」等の増収により、前年同期から3億円(2.0%)増収の169億円となりました。営業利益は粗利率の改善による売上総利益の増益等により、3億円(5.8%)増益の57億円となりました。
[その他事業]
その他事業の売上収益は、前年同期並みの219億円となりました。営業利益は有形固定資産売却益を認識したことなどにより、174億円(286.4%)増益の234億円となりました。
(3) 財政状態の分析
[資産]
当第1四半期末における資産合計は4兆4,373億円となり、前年度末に比べ1,318億円減少しました。前年度末に比べて期末日レートが円高に推移したことで、のれんや無形資産等の円換算額が減少し、非流動資産が706億円減少しました。また、配当金の支払等により当座資産を中心に流動資産が612億円減少しました。
[負債]
当第1四半期末における負債は前年度末から452億円減少し、1兆9,833億円となりました。
[資本]
当第1四半期末における資本合計は2兆4,540億円となりました。配当による利益剰余金の減少や、前年度末に比べて期末日レートが円高に推移したことによる換算差額の悪化などにより、前年度末から866億円減少しました。
親会社所有者帰属持分比率(注)は53.8%となり、前期末から0.2ポイント減少しております。
(注)日本基準における自己資本比率に相当
[キャッシュ・フロー]
当第1四半期のキャッシュ・フローは431億円のマイナスとなりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは120億円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローは295億円のプラス、財務活動によるキャッシュ・フローは配当金の支払等により793億円のマイナスとなっております。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期において、当社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動の内容および成果
当第1四半期の研究開発費の総額は752億円であります。
当社は、アンメットメディカルニーズが高く、当社の強みが発揮できる「代謝性・循環器系疾患」、「がん」、「中枢神経系疾患」、「免疫・呼吸器系疾患」、「消化器・腎臓系・その他疾患」、「ワクチン」を重点領域と位置付け、経営資源を投下し、画期的新薬の創出に挑戦しています。
当第1四半期における研究開発活動の主な内容および成果は下記のとおりです。
[自社創製品に関する取り組み]
・本年5月、潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「エンティビオ(一般名:ベドリズマブ)」について、米国食品医薬品局(FDA)より、販売許可を取得しました。同月、本剤について、欧州委員会(EC)から販売許可を取得しました。
・本年5月、2型糖尿病治療剤「ネシーナ(一般名:アログリプチン)」について、厚生労働省より、効能・効果を「2型糖尿病」とする一部変更承認を取得しました。これにより、これまで併用効能が承認されていなかった速効型インスリン分泌促進薬を含め、本剤と実臨床において併用が想定される全ての経口血糖降下薬およびインスリン製剤との併用が可能となりました。
・本年5月、酸関連疾患治療薬「TAK-438(一般名:ボノプラザン)」について、米国消化器病週間(Digestive Disease Week)において、本薬の5つの臨床第3相試験結果を発表しました。
・本年6月、前立腺がん治療薬「TAK-700(一般名:オルテロネル)」について、2つの臨床第3相試験において、主要評価項目である全生存期間の改善がみられなかった結果を踏まえ、他に前立腺がんに対して治療オプションが存在することも考慮し、本薬のグローバルでの開発中止を決定しました。
[導入品(アライアンス)に関する取り組み]
・本年4月、当社は、イスラエル「テバ・ファーマシューティカル・インダストリーズ社」と、同社が保有するパーキンソン病治療薬「ラサジリン(一般名)」について、日本における製品化に関する契約を締結したことを発表しました。本契約に基づき、当社は、本薬の日本における開発および製造販売承認申請を行います。
・本年5月、当社は、米国「マクロジェニクス社」と、同社が保有する新薬候補物質である「MGD010」(現在、自己免疫疾患を対象に前臨床試験を実施)について、開発・販売に関するオプション契約を締結しました。
・本年6月、デンマーク「ルンドベック社」より導入した大うつ病治療剤「ブリンテリックス(一般名:ボルチオキセチン)」について、米国臨床精神薬理学会年次総会において、本剤が、大うつ病治療に起因する性機能障害に与える影響を評価した臨床試験結果を発表しました。また、同月、国際神経精神薬理学会において、本剤が、認知機能に与える影響を評価した臨床試験結果を発表しました。
・本年6月、米国「アフィマックス社」より導入した腎性貧血治療剤「オモンティス(一般名:ペギネサタイド)」について、重篤な過敏性反応の原因究明のための調査結果と同社との協議に基づき、本剤の米国における新薬承認申請の取り下げと本剤に関する同社との共同事業を本年9月をもって解消することを決定しました。
・本年7月、当社と米国「ジンファンデル・ファーマシューティカルズ社」は、国際アルツハイマー病学会(Alzheimer's Association International Conference)において、「AD-4833(一般名:ピオグリタゾン)/TOMM40」に関する臨床第3相試験(TOMMORROW試験)※の最新情報を含め、複数の発表を行いました。
※本試験では、認知機能が正常な高齢者を対象に、アルツハイマー病に起因する軽度認知機能障害の5年以内の発症リスクを予見するバイオマーカー(「TOMM40」遺伝子を含む)を用いた評価手法を検証するとともに、同評価手法により発症リスクが高いと診断された高齢者において、低用量「AD-4833」の投与による同疾患の発症遅延効果を評価しています。
[研究開発体制の整備・強化]
・本年4月、当社は、新型インフルエンザワクチン開発・生産体制整備に関する日本政府の財政支援事業(第二次実生産設備整備事業)の追加公募について、助成金交付先として選定されました。
(6) 主要な設備
新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、当第1四半期に著しい変動があった設備は、次のとおりであります。
提出会社において、以下の計画が新たに確定しております。
| 区分 | 事業所名 《所在地》 | セグメントの 名称 | 設備の内容 | 投資予定金額 | 資金調達 方法 | 着手及び完了予定 | ||
| 総額 (百万円) | 既支払額 (百万円) | 着手 | 完了 | |||||
| 新設 | 光工場 《山口県光市》 | 医療用医薬品 事業 | 新製品製造設備 | 6,636 | ― | 補助金 | 2014年6月 | 2017年10月 |