有価証券報告書-第122期(2023/03/01-2024/02/29)

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2024/05/24 15:10
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148項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりです。
①経営成績等
(財政状態)
当社は「医薬品事業」のみを報告セグメントとしており、当連結会計年度の連結業績は以下の通りです。
当連結会計年度末の総資産は3,287億7千9百万円となり、前連結会計年度末と比べて148億6千1百万円増加しました。これは主に、時価評価に伴う投資有価証券の増加、新研究棟建設に伴う建設仮勘定の増加によるものです。
当連結会計年度末の負債合計は616億9千6百万円となり、前連結会計年度末と比べて61億8千7百万円増加しました。これは主に、繰延税金負債の増加によるものです。
当連結会計年度末の純資産合計は2,670億8千2百万円となり、前連結会計年度末と比べて86億7千4百万円増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益による利益剰余金の増加及び為替の変動に伴う為替換算調整勘定の増加によるものです。
(経営成績)
売上高は、1,417億6百万円(前年同期比10.4%増)となりました。
国内市場において、医療用医薬品事業は、2023年4月の薬価改定や継続的な後発品使用促進策による影響を引き続き受けた一方で、2022年6月に腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群及び腱鞘炎への効能追加に関する承認事項一部変更承認を取得した経皮吸収型非ステロイド性疼痛治療剤「ジクトルⓇテープ」等の売上の増加や、2023年6月に販売を開始した原発性手掌多汗症治療剤「アポハイドⓇローション20%」の売上が寄与し、全体では前年同期比2.5%の増収となりました。一般用医薬品事業は、新型コロナウイルス感染症に関する行動規制が緩やかになったことに伴う人流の回復や各種イベントの開催に加え、訪日外国人の増加に伴いインバウンド需要が回復傾向にある中で販促活動の強化を行ったことにより、前年同期比27.0%の増収となりました。なお、2023年7月には、「エスカップⓇ」「ラカルトⓇ」の両ブランドに関連する資産等の一部譲受に関する契約を締結し、2023年10月にエスエス製薬株式会社からの一部譲受を完了しました。また、2024年2月には、「エスカップⓇ」「ラカルトⓇ」の価値最大化を図るべく、新パッケージでの発売を発表しました。
一方、海外市場において、医療用医薬品事業は、米国で後発品の影響を受けたものの、女性ホルモン製剤の需要の高まりや円安の影響もあり、前年同期比5.2%の増収となりました。一般用医薬品事業は、積極的な販売活動により米国やアジアを中心としたその他の地域で売上を伸ばしたことに加え、円安の影響もあり、前年同期比16.5%の増収となりました。
営業利益は、131億6千7百万円(前年同期比13.5%増)となりました。主な要因は売上の増加に伴い売上総利益が増加したことによるものです。
経常利益は、196億4千9百万円(前年同期比22.4%増)となりました。主な要因は営業利益および受取利息の増加によるものです。
親会社株主に帰属する当期純利益は、139億6千9百万円(前年同期比19.0%増)となりました。主な要因は経常利益の増加によるものです。
[地域別売上高]
(単位:百万円)
2023年2月期2024年2月期増減額増減率
売上高128,330141,706+13,375+10.4%
医療用医薬品日本53,13554,437+1,302+2.5%
海外16,67217,545+873+5.2%
米国11,56711,530△36△0.3%
その他地域5,1056,015+909+17.8%
一般用医薬品

その他
日本18,37323,337+4,964+27.0%
海外37,02043,133+6,113+16.5%
米国16,72719,506+2,778+16.6%
その他地域20,29223,627+3,334+16.4%
その他事業日本3,1273,251+123+3.9%

[医薬品事業]
当連結会計年度の国内の医療用医薬品事業につきましては、継続的な医療費抑制策の推進による影響もあり、先行きが不透明な環境下で推移しました。
このような状況の中、当社は、経皮吸収型貼付剤を中心として、デジタルマーケティングを効果的に活用しながら、医療関係者への適正かつ、きめ細やかな学術情報活動、すなわち有効性・安全性に関する情報の提供・収集活動を展開するとともに、ケトプロフェン含有の経皮鎮痛消炎剤「モーラスⓇテープ」及び「モーラスⓇパップXR」、経皮吸収型エストラジオール製剤「エストラーナⓇテープ」、鎮痛効果の高いフェンタニルクエン酸塩含有の経皮吸収型持続性疼痛治療剤「フェントスⓇテープ」、エメダスチンフマル酸塩含有の経皮吸収型アレルギー性鼻炎治療剤「アレサガⓇテープ」、ジクロフェナクナトリウム含有の経皮吸収型持続性疼痛治療剤「ジクトルⓇテープ」などの適正使用促進活動に努めました。
2023年6月には、1日1回就寝前に手掌に塗布することで効果を発揮する、日本初の原発性手掌多汗症治療剤「アポハイドⓇローション20%」の販売を開始し、同時に手汗のお悩み解決情報サイト「みんなの手の汗サイト」をオープンする等、手掌多汗症でお悩みの方々に寄り添う事を目指しています。
経皮鎮痛消炎剤「モーラスⓇテープ20㎎」「モーラスⓇテープL40㎎」の包装袋について、2023年6月に公益社団法人日本包装技術協会が主催する第47回木下賞において「包装技術賞」を、また2023年8月に同協会が主催する2023日本パッケージングコンテストにおいて「適正包装賞」を受賞しました。本受賞は、環境に配慮した包装袋として、一次包装に医療用医薬品で初めてリサイクルPET80%を採用し、廃棄物削減に取り組みながらも従来品と同等の品質を実現したことによるものです。
次に、国内の一般用医薬品事業につきましては、新商品を投入し、店頭・デジタルマーケティングの双方を活用して新規顧客創造活動に努めました。
2023年3月には、鎮痛消炎シップ剤「フェイタスⓇZジクサスⓇシップF」7枚入、同年4月には、鎮痛消炎プラスター剤「サロンパスホットⓇ」3枚入を新発売しました。2024年2月には経皮鎮痛消炎テープ剤「フェイタスⓇ5.0」「フェイタスⓇ5.0 大判サイズ」をリニューアル発売し、優れた殺菌力ときめ細やかな泡立ちで、全身丸ごとしっかり洗浄する「ブテナロックⓇメディカルソープフット&ボディ」「ブテナロックⓇメディカルソープフット&ボディつめかえ用」を新発売しました。
2023年7月には「エスカップⓇ」「ラカルトⓇ」の両ブランドに関連する資産等の一部譲受に関する契約を締結し、2023年10月にエスエス製薬株式会社からの一部譲受を完了しました。また、2024年2月には、「エスカップⓇ」「ラカルトⓇ」の価値最大化を図るべく、新パッケージでの発売を発表しました。
海外の一般用医薬品事業につきましては、販売促進活動に努め、米国のOTC医薬品(一般用医薬品)市場の鎮痛消炎貼付剤市場においてサロンパスⓇブランドが販売額シェア1位(2023年1月から12月累計販売金額)を獲得しています(Information Resources,Inc.)。
また、ユーロモニター社より、「SalonpasⓇ」がOTC医薬品(一般用医薬品)市場の鎮痛消炎貼付剤カテゴリーにおいて、7年連続で販売シェア世界No1ブランドの認定を受け、同時に同カテゴリーにおいて「久光製薬」が6年連続で販売シェア世界No1企業の認定を受け、2023年5月17日に認定証を授与されました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比較して9億4千1百万円増加し、663億6千6百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは181億8千8百万円の収入(前連結会計年度は127億2千7百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益(191億8千6百万円)、減価償却費(51億1千万円)、法人税等の支払額(40億1千7百万円)などによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは25億1千2百万円の支出(前連結会計年度は238億6千8百万円の支出)となりました。これは主に、定期預金の減少額(155億7千2百万円)、有形固定資産の取得による支出(129億2千4百万円)、事業譲受による支出(68億円)などによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは166億9千1百万円の支出(前連結会計年度は146億8千7百万円の支出)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出(97億9千6百万円)、配当金の支払額(65億7千8百万円)などによるものです。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
2020年2月期2021年2月期2022年2月期2023年2月期2024年2月期
自己資本比率(%)80.984.183.581.680.5
時価ベースの
自己資本比率(%)
128.4181.096.494.689.2
キャッシュ・フロー
対有利子負債比率(年)
0.060.300.130.170.11
インタレスト・カバ
レッジ・レシオ(倍)
1,387.1531.8936.7820.7986.7

自己資本比率 : 自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 : 有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ : 営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しています。
3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しています。
③生産、受注及び販売の状況
(生産実績)
当連結会計年度における生産実績をセグメント別に示すと、次のとおりです。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
医薬品事業117,5263.0
合計117,5263.0

(注) 1 金額は販売価格により算定したものです。
(受注実績)
当社グループは受注生産は行わず、全て一般市場の動向等を勘案し、見込生産を行っています。
(販売実績)
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりです。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
医薬品事業138,45510.6
その他3,2513.9
合計141,70610.4

(注) 1 主な相手先の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
大木ヘルスケアホールディングス㈱15,20010.7
㈱メディパルホールディングス13,80310.814,77810.4
アルフレッサホールディングス㈱13,58710.6

(注) 該当年度において販売実績の割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しています。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループ経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
①経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要」に記載しています。
②資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、円滑な事業活動に必要となる流動性の確保と財務の健全性及び安全性の確保を資金調達の基本方針としており、市場環境等を考慮した上で、有効かつ機動的な資金調達を実施していきます。資金需要としては、製品製造費用、商品仕入、研究開発費及び販売費などの運転資金のほか、事業の拡充・発展を目的とした研究開発投資、設備投資が中心となりますが、資金の源泉については、内部資金を充当しています。
③経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、2021年9月17日発表の「第7期中期経営方針」において、ROE(自己資本利益率)8%以上を2025年度の目標としています。
当連結会計年度における、ROE(自己資本利益率)は5.4%(前年同期比0.7ポイント増)となりました。
目標達成に向けた主な取組課題については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。当社グループの連結財務諸表の作成にあたって重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しています。
この連結財務諸表の作成に際し、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いています。これらの見積りは、連結財務諸表作成時において入手可能な情報に基づき合理的に判断し実施していますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。

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