有価証券報告書-第106期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/26 16:15
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【項目】
61項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における参天製薬グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の国内医療用眼科薬市場は、網膜疾患治療剤および抗アレルギー剤を中心に堅調に推移しました。
海外医療用眼科薬市場も、EMEA・アジアで堅調に推移しています。
また、国内一般用眼科薬市場は、前連結会計年度と比べ拡大しています。
このような市場環境の下、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(ア)財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ296億円増加し、3,885億円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ21億円減少し、1,009億円となりました。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末に比べ316億円増加し、2,876億円となりました。
(イ)経営成績
当連結会計年度の経営成績は、コアベースでは、売上収益2,249億円(前年同期比13.0%増)、コア営業利益454億円(同14.3%増)、親会社の所有者に帰属するコア当期利益334億円(同14.8%増)となりました。
IFRS(フル)ベースでは、売上収益2,249億円(前年同期比13.0%増)、営業利益387億円(同19.1%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益352億円(同62.2%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、配当金の支払い、長期借入金の返済による支出があった一方、当期利益が353億円あったことなどにより、前連結会計年度末と比べ170億円増加し、693億円となりました。
③生産、受注及び販売の実績
参天製薬グループは単一セグメントであり、当連結会計年度における実績は次のとおりです。
(ア)生産実績及び商品仕入実績
金額(百万円)対前年度増減率(%)
生産実績150,6867.7
商品仕入実績49,3899.5

(注)1 生産実績の金額は販売価格によっており、消費税等は含まれていません。
2 商品仕入実績の金額は仕入価格によっており、消費税等は含まれていません。
(イ)受注実績
参天製薬グループは販売計画、在庫状況を基礎として生産計画を立案し、これによって生産を行っていますので受注生産は行っていません。
(ウ)販売実績
金額(百万円)対前年度増減率(%)
販売実績224,94213.0

(注)1 最近2連結会計年度における、主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
株式会社スズケン38,50619.342,46318.9
株式会社メディセオ31,41115.833,68015.0

2 上記金額には、消費税等は含まれていません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による参天製薬グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
①重要な会計方針及び見積り
参天製薬グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しています。
なお、参天製薬グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載しています。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(ア)経営成績等
ⅰ 財政状態
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減額
資産358,906388,46329,557
資本255,929287,55731,629
負債102,977100,905△2,072
親会社所有者帰属持分比率71.1%73.6%2.5ポイント

当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末と比べ296億円増加し、3,885億円となりました。これは現金及び現金同等物の増加が160億円、売上収益の増加に伴う営業債権及びその他の債権の増加が77億円あったことなどによるものです。
資本は、前連結会計年度末と比べ316億円増加し、2,876億円となりました。これは利益剰余金の増加が259億円あったことなどによるものです。
負債は、前連結会計年度末と比べ21億円減少し、1,009億円となりました。これは営業債務及びその他の債務の増加が58億円、未払法人所得税等の増加が44億円などがあった一方、繰延税金負債の減少が51億円、金融負債の減少が50億円、その他の金融負債の減少が32億円あったことなどによるものです。なお、繰延税金負債の減少の主な要因は米国連邦法人税率引下げによる取崩しです。
以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末と比べ2.5ポイント増加し、73.6%となりました。
ⅱ 経営成績
イ.コアベース ※1
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度対前年度増減率
売上収益199,096224,94213.0%
コア営業利益39,68745,37814.3%
コア当期利益29,12533,45814.9%
親会社の所有者に帰属する
コア当期利益
29,13133,44514.8%

[売上収益]
前連結会計年度と比べ13.0%増加し、2,249億円となりました。
主力の国内医療用医薬品事業において継続的に伸長するとともに、海外事業においてもEMEA・アジアで当社製品は順調に市場浸透し、高い成長率を維持しています。
事業別の状況は次のとおりです。
(単位:百万円)
国内海外合計
金額対前年度
増減率
金額対前年度
増減率
金額対前年度
増減率
医療用医薬品141,0678.5%65,90023.3%206,96712.8%
一般用医薬品14,30115.1%293121.8%14,59416.3%
医療機器2,5270.5%56153.6%2,5831.8%
その他75887.4%40△69.8%79848.6%
合計158,6539.1%66,28923.4%224,94213.0%

(注) 外部顧客に対する売上収益を表しています。
<医療用医薬品>◇国内
前連結会計年度と比べ8.5%増加し、1,411億円となりました。各疾患領域の主力製品の売上推移は次のとおりです。
・緑内障・高眼圧症治療剤領域
「タプロス点眼液」 96億円(対前年度増減率 + 0.2%)
「タプコム配合点眼液」 25億円(対前年度増減率 + 9.9%)
「コソプト配合点眼液」 114億円(対前年度増減率 + 0.3%)
・角結膜疾患治療剤領域
「ヒアレイン点眼液」 108億円(対前年度増減率 △ 9.1%)
「ジクアス点眼液」 128億円(対前年度増減率 +16.4%)
・抗アレルギー点眼剤領域
「アレジオン点眼液」 169億円(対前年度増減率 +37.7%)
・網膜疾患治療剤領域
「アイリーア硝子体内注射液※2」 515億円(対前年度増減率 +14.1%)
◇海外
EMEA
円換算ベースで前連結会計年度と比べ22.1%増加し、350億円となりました。
医薬情報提供などの普及促進活動に注力し、緑内障・高眼圧症治療剤「タフロタン」、「サフルタン」、「タプティコム」、「コソプト」、「トルソプト」、角結膜疾患治療剤「アイケルビス」が市場に浸透しています。
アジア
円換算ベースで前連結会計年度と比べ30.7%増加し、306億円となりました。
「ヒアレイン」、「クラビット」等主力品の普及促進活動の展開により、中国や韓国で着実に成長するとともに、ベトナムやタイなどのアセアン諸国においても高い成長率を維持しています。
<一般用医薬品>前連結会計年度と比べ16.3%増加し、146億円となりました。
インバウンド需要の取り込みに加え、「サンテボーティエシリーズ」、新「サンテメディカルシリーズ」、「ソフトサンティアシリーズ」などの高価格帯品が好調を維持しています。また、「サンテFXシリーズ」では、人気アニメとのコラボレーション企画が奏功しています。
<医療機器>前連結会計年度と比べ1.8%増加し、26億円となりました。
高屈折率のアクリル素材を光学部に用いたフォールダブル眼内レンズ「エタニティ」シリーズの普及促進活動に引き続き注力しています。
<その他>その他の売上収益は8億円となりました。サプリメント製品の販売、株式会社クレール(連結子会社)での無塵・無菌服のクリーニング業によるものです。
[コア営業利益]
売上総利益は、前連結会計年度と比べ144億円増加し、1,386億円となりました。売上原価率は、前連結会計年度と比べ0.7ポイント増加し、38.4%となりました。
販売費及び一般管理費は、海外事業の拡大に伴い、前連結会計年度と比べ71億円増加し、688億円となりました。
研究開発費は、前連結会計年度と比べ16億円増加し、244億円となりました。
以上により、コアベースでの営業利益は、前連結会計年度と比べ14.3%増加し、454億円となりました。
※1 参天製薬グループではIFRS適用を機に、IFRSによる業績(「IFRS(フル)ベース」)から一部の収益および費用を控除した「コアベース」での財務情報を経常的な業績を示す指標として開示しています。IFRS(フル)ベースによる業績からコアベースでの業績への調整において控除する以下の収益および費用とそれらに係る法人所得税費用を調整し、コアベースを算出しています。
・製品に係る無形資産償却費
・その他の収益
・その他の費用
・金融収益
・金融費用
・販売費及び一般管理費のうち企業買収に係る一過性費用
※2 製造販売元であるバイエル薬品株式会社とのコ・プロモーション製品です。
ロ.IFRS(フル)ベース
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度対前年度増減率
売上収益199,096224,94213.0%
営業利益32,47938,69119.1%
当期利益21,72435,26162.3%
親会社の所有者に帰属する
当期利益
21,73135,24762.2%

[売上収益]
コアベースからの調整はありません。
[営業利益]
売上総利益、販売費及び一般管理費、研究開発費について、コアベースからの調整はありません。
製品に係る無形資産償却費は、前連結会計年度と比べ5.1%増加し、67億円となりました。これは主に、米メルク社から2014年に譲受けた眼科製品に関する無形資産、ならびに2015年より欧州で販売を開始した「アイケルビス」に関する無形資産の償却によるものです。
その他の収益は、前連結会計年度と比べ10.9%減少し、4億円となりました。その他の費用は、前連結会計年度と比べ50.0%減少し、4億円となりました。
これらにより、IFRS(フル)ベースの営業利益は、前連結会計年度と比べ19.1%増加し、387億円となりました。
[親会社の所有者に帰属する当期利益]
親会社の所有者に帰属する当期利益は、米国における連邦法人税率引下げに伴う法人所得税費用の減少などもあり、前連結会計年度と比べ62.2%増加し、352億円となりました。売上収益に対するその比率は、15.7%となりました。
なお、翌期については、国内事業に加えてEMEAおよびアジアの海外事業が成長を牽引し、売上収益は2,370億円、対前期5.4%増を予想しています。また、事業開発や研究開発を中心に戦略的な中長期の成長投資に資源配分する一方で費用コントロールやオペレーションの効率化を図り、コア営業利益は480億円、対前期5.8%増を見込んでいます。
また、参天製薬グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりです。
ⅲ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(イ)資本の財源及び資金の流動性についての分析
ⅰ 資本政策
キャッシュ創出力を最大化し、安定的株主還元のもと、効果的な成長投資を実施してまいります。
・成長のため投資を積極的かつ効果的に実施
・利益率・資本効率の最適化
・安定的、持続性を重視した株主還元を継続
ⅱ キャッシュ・フロー
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度増減額
営業活動による
キャッシュ・フロー
10,84342,84332,000
投資活動による
キャッシュ・フロー
△28,201△8,25919,942
財務活動による
キャッシュ・フロー
△28,657△17,63111,026
現金及び現金同等物の
期末残高
52,28269,28317,001

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ170億円増加し、693億円となりました。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、428億円の収入(前連結会計年度は、108億円の収入)となりました。これは営業債権及びその他の債権の増加が71億円、法人所得税の支払いが70億円などあった一方、当期利益が353億円、減価償却費及び償却費が109億円あったことなどによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、83億円の支出(前連結会計年度は、282億円の支出)となりました。これは投資の売却による収入が29億円などあった一方、無形資産の取得による支出が60億円、有形固定資産の取得による支出が40億円あったことなどによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、176億円の支出(前連結会計年度は、287億円の支出)となりました。これは配当金の支払いが106億円、長期借入金の返済による支出が83億円あったことなどによるものです。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末と比べ170億円増加し、693億円となりました。
設備投資については、製造設備および研究開発用機器の更新に加え、米メルク社より譲受けた眼科製品の内製化のための投資、グローバルな製品供給基盤の強化を目的とした生産体制・拠点再編に伴う設備投資および事業のグローバル展開を支えるためのIT基盤への投資等を行いました。
これらの設備投資資金は、自己資金により充当しました。
資金調達については、機動的な事業開発活動のための効率的な調達を目的に、2018年3月に総額300億円のコミットメントライン(特定融資枠)契約を締結しています。
(経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報)
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
(のれんの償却)
日本基準では、のれんの償却については、効果が発現すると見積られる期間にわたり均等償却を行っていましたが、IFRSでは移行日以降、償却をせず毎期減損テストを行っています。
この結果、IFRSでは、日本基準に比べて、連結純損益及びその他の包括利益計算書の「販売費及び一般管理費」が1,679百万円減少しています。
(研究開発費の資産計上)
日本基準では、製品および技術の導入契約に伴い発生した一時金等の費用のうち、主に当局の承認が得られる前に発生したものを研究開発費として費用処理していましたが、IFRSでは、これらの費用のうち、資産計上の要件を満たしたものを「無形資産」として計上しています。
この結果、IFRSでは、日本基準に比べて、連結純損益及びその他の包括利益計算書の「研究開発費」が210百万円減少しています
当連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
(のれんの償却)
日本基準では、のれんの償却については、効果が発現すると見積られる期間にわたり均等償却を行っていましたが、IFRSでは移行日以降、償却をせず毎期減損テストを行っています。
この結果、IFRSでは、日本基準に比べて、連結純損益及びその他の包括利益計算書の「販売費及び一般管理費」が2,431百万円減少しています。
(研究開発費の資産計上)
日本基準では、製品および技術の導入契約に伴い発生した一時金等の費用のうち、主に当局の承認が得られる前に発生したものを研究開発費として費用処理していましたが、IFRSでは、これらの費用のうち、資産計上の要件を満たしたものを「無形資産」として計上しています。
この結果、IFRSでは、日本基準に比べて、連結純損益及びその他の包括利益計算書の「研究開発費」が1,838百万円減少しています。

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