有価証券報告書-第62期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/27 9:45
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和、海外経済の緩やかな回復を背景に、企業収益や雇用情勢の改善が見られ、国内景気は緩やかに回復しております。
一方、先行きに関しては、米国・中華人民共和国をはじめとする政治経済の不安定さや中東情勢の悪化などによる世界経済への影響が懸念され、国内においても個人消費は底堅くも力強さを欠いており、留意が必要な状況が続いております。
ジェネリック医薬品業界では、2017年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2017」において、「2020年(平成32年)9月までに、後発医薬品の使用割合を80%とし、できる限り早期に達成できるよう、更なる使用促進策を検討する。」ことが決まりました。2018年度にスタートする第3期医療費適正化計画の中にもジェネリック医薬品の使用促進が盛り込まれ、現在のジェネリック医薬品の数量シェア68.9%(2017年10-12月期 日本ジェネリック製薬協会調べ)から、80%目標に向けて、今後もジェネリック医薬品の更なる使用促進策が講じられることが見込まれます。一方、2016年12月に決定された「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」に基づき、現在3つの価格帯に集約されているジェネリック医薬品の価格帯について、「上市から12年が経過した後発品については1価格帯を原則とする」こと等が決まりました。ジェネリック医薬品の1価格帯への集約等は2020年度の薬価改定から適用される見込みです。また、毎年薬価調査、毎年薬価改定に関しては、2018年度から2020年度の3年間の薬価改定の状況から実施する範囲を設定することになり、議論が先送りされました。さらに2018年4月の診療報酬改定では、医薬品の適正使用の推進や減薬に取り組む医療機関や薬局を評価する事項等が織り込まれております。このように、ジェネリック医薬品業界は大きな変化の時期を迎えております。
当社グループにおいては、ジェネリック医薬品の数量シェア目標に対応するべく、生産設備に関しては、引き続き、岡山工場と山形工場の生産能力増強に向けた設備投資を進めてまいりました。山形工場・岡山工場の増改築工事が1月に終了し、大阪・岡山・山形の3工場で105億錠の生産能力(建屋は140億錠まで対応可能)となっております。
販売・流通体制に関しては、6月に新製品12成分35品目を初年度売上高2,600百万円の計画で、12月には新製品8成分22品目を初年度売上高600百万円の計画で販売を開始しております。これら新製品の発売により、当社の製品数は341成分755品目となりました。営業所数に関しては、営業網の拡充及び営業効率の向上のため、3営業所を開設する一方、1営業所を閉鎖したことにより、営業所数は計72ヵ所となりました。また、昨年4月より、医療現場のニーズに沿ったよりきめ細やかな対応を行うため、これまでの営業所と全国の代理店による直販体制に加えて、医薬品卸との協業を開始し、「東和式販売体制」として販売・流通体制の最適化を進めております。今後も当社の製品を全国の医療機関・保険薬局へお届けできるよう努め、信頼され選ばれる企業となれるよう引き続き変革を進めてまいります。
このような活動の結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は、近年の追補品も順調に推移し、93,430百万円(前連結会計年度比10.0%増)となりました。また、売上原価率は53.9%と前連結会計年度に比べて0.1ポイント低下し、売上総利益は43,050百万円(同10.3%増)となりました。
販売費及び一般管理費については、研究開発費等の減少により31,407百万円(同2.4%減)となりました。その結果、営業利益は11,643百万円(同69.5%増)、経常利益は11,717百万円(同58.0%増)となりました。また、連結子会社である大地化成株式会社において、今後の業績見通しや将来の投資回収可能性を検討した結果、固定資産について減損損失1,800百万円を特別損失として計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は6,495百万円(同16.5%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に対して4,399百万円増加し、11,511百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは19,230百万円の収入(前連結会計年度比9,035百万円増)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益9,833百万円(同2,595百万円増)、たな卸資産の減少3,192百万円(前連結会計年度は2,439百万円の増加)などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは20,093百万円の支出(前連結会計年度比2,113百万円減)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出14,476百万円(同6,012百万円減)などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは4,670百万円の収入(前連結会計年度は92百万円の支出)となりました。主な要因は、長期借入れによる収入9,800百万円があったものの、長期借入金の返済による支出2,681百万円、配当金の支払額1,557百万円があったことなどによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
薬効金額(百万円)前年同期比(%)
神経系及びアレルギー用薬15,66999.0
循環器系及び呼吸器用薬39,698104.5
消化器官用薬12,72676.8
ホルモン剤261200.9
ビタミン剤2,951119.0
その他の代謝性医薬品7,064126.3
抗生物質及び化学療法剤5,76392.8
その他9,38767.3
合計93,52394.7

(注)1 当社グループ(当社及び連結子会社)は、医薬品事業の単一セグメントであり、セグメント情報を記載していないため、薬効別生産実績を記載しております。
2 上記金額は売価換算で表示しており、消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績は、次のとおりであります。
薬効金額(百万円)前年同期比(%)
神経系及びアレルギー用薬18067.2
循環器系及び呼吸器用薬374101.2
消化器官用薬3576.1
その他の代謝性医薬品15217.9
抗生物質及び化学療法剤24553.7
漢方製剤4088.3
その他197325.3
合計1,08886.8

(注)1 当社グループ(当社及び連結子会社)は、医薬品事業の単一セグメントであり、セグメント情報を記載していないため、薬効別商品仕入実績を記載しております。
2 上記金額は実際仕入額で表示しており、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は、主として見込み生産を行っているため、記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
薬効金額(百万円)前年同期比(%)
(製品)
神経系及びアレルギー用薬15,389114.8
循環器系及び呼吸器用薬37,692117.7
消化器官用薬15,329111.5
ホルモン剤189155.4
ビタミン剤2,613107.9
その他の代謝性医薬品6,345125.1
抗生物質及び化学療法剤5,235113.4
その他9,45677.4
92,252110.3
(商品)
神経系及びアレルギー用薬315109.5
循環器系及び呼吸器用薬27259.4
消化器官用薬41143.4
抗生物質及び化学療法剤27567.0
漢方製剤3167.8
その他240256.2
1,17788.7
合計93,430110.0

(注)1 当社グループ(当社及び連結子会社)は、医薬品事業の単一セグメントであり、セグメント情報を記載していないため、薬効別販売実績を記載しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3 総販売実績に占める割合が10%以上の相手先がないため、相手先別販売実績の記載はしておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積もり
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高93,430百万円(前連結会計年度比10.0%増)、営業利益は11,643百万円(同69.5%増)、経常利益は11,717百万円(同58.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は6,495百万円(同16.5%増)となりました。
売上高に関しては、今期より医薬品卸との協業を開始したことにより販路が広がり、医療関係者の利便性が向上したこと等により当社製品の採用軒数が増加したこと、対象とする市場規模の大きい2017年度追補品の販売と製品の付加価値の訴求による既存品の販売促進が功を奏したこと等により順調に売上を伸ばし、販売数量が増加し、10.0%の増収となりました。市場の大きい製品については、AG(オーソライズド・ジェネリック)が販売されてシェアを大きく獲得し、また多数の競合品が販売されるなど、競合関係は引き続き厳しいものの、上記取り組みにより堅調に売上を伸ばし、対計画比99.4%の達成率となりました。
営業利益・経常利益に関しては、開発品目の見直しなどにより研究開発費が減少したこと等により販売費及び一般管理費が前連結会計年度比2.4%減となり、営業利益は69.5%増、経常利益は58.0%増と大幅な増益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益については、連結子会社である大地化成株式会社において、今後の業績見通しや将来の投資回収可能性を検討した結果、固定資産について減損損失1,800百万円を特別損失として計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は16.5%増となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、新たに販売する製品の市場の大きさと競合状況、診療報酬改定や薬価制度改革、国のジェネリック医薬品の使用促進目標の変更が挙げられます。当連結会計年度の経営成績に対しては、診療報酬改定や薬価制度改革は無く、国のジェネリック医薬品の使用促進目標の変更は無かったため、大きな影響はありませんでした。
次連結会計年度の経営成績については、2018年4月に行われた薬価改定で当社既存品の薬価が加重平均で低下したものの、ジェネリック医薬品の使用数量等に関連する診療報酬の加算の見直しおよび減算の導入や第3期医療費適正化計画に基づくジェネリック医薬品の使用促進などにより販売数量が増加し、売上の増加に寄与する見込みです。
中期的には、2017年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2017」において、「2020年(平成32年)9月までに、後発医薬品の使用割合を80%とし、できる限り早期に達成できるよう、更なる使用促進策を検討する。」ことが決まり、今後もジェネリック医薬品の数量シェアの増加が見込まれます。一方、2016年12月に決定された「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」に基づき、現在3つの価格帯に集約されているジェネリック医薬品の価格帯について、「上市から12年が経過した後発品については1価格帯を原則とする」こと等が決まり、2020年度の薬価改定から適用される見込みであり、上市後12年が経過した製品数が少なくない当社グループの経営成績にも影響がある見込みです。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次の通りです。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の財源を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金については、自己資金を基本としており、設備投資については、自己資金の他に、金融機関からの借入金や社債発行等による資金調達を基本としております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、当社グループは環境変化への迅速な対応を基本とし、目標とすべき経営指標、比率等を具体的には定めておらず、営業利益の売上高に対する比率は10%以上の確保を意識して従来から経営してまいりました。一方、業界環境としては、2020年9月までにジェネリック医薬品の数量シェアを80%まで高めるという目標が政府によって示されていることから、ジェネリック医薬品メーカーとしての安定供給責任を果たすために、大阪・岡山・山形の3工場への積極的な設備投資による生産能力の増強及び東西にある物流センターの増強に取り組んできました。
工場への設備投資により、短中期的に減価償却費の増加により売上原価が悪化し、売上総利益が減少すると予想しております。しかしながら、中長期における安定的な成長、ならびに長期における持続的な成長を達成するためには必要な投資であると考えております。従いまして、当面は、営業利益の売上高に対する比率は10%程度を目指しつつ、売上高の伸びを重視したいと考えております。

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