四半期報告書-第75期第2四半期(2023/07/01-2023/09/30)

【提出】
2023/11/13 9:00
【資料】
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【項目】
40項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、2021年12月31日に行われたZapi Industrie Chimiche S.p.A.及びTrezeta Immobiliare S.r.L.との企業結合について前第2四半期連結会計期間に暫定的な会計処理を行っておりましたが、前連結会計年度末に確定したため、前年同四半期連結累計期間との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(2023年4月1日から2023年9月30日まで)におけるわが国の経済は、ウィズコロナの中で回復基調にある一方、長引くウクライナ情勢、円安や物価上昇による影響など、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
このような状況の中で、当社グループは「ひとの命を守る。ひとの暮らしを守る。ひとを育む環境を守る。わたしたちは、世界中の人々がいつまでも安心して快適に暮らすことのできる社会づくりに貢献していきます。」という経営理念のもとで、それぞれの国に最適な高効力・高品質の商品を提供し、世界中のより多くの人々に安心を届けることを目指しています。
特に、この数年でグループ全体の事業領域と欧州展開をはじめとする地理的な拡大が進んだため、それらの経営基盤強化と事業展開のスピードアップを積極的に進めてまいりました。
その結果、連結売上高は、前年同期比7.4%増の370億90百万円(為替変動の影響を除くと4.9%増)となりました。
国内売上は、家庭用品、園芸用品が市場縮小の影響を受け減収となった中、主力の殺虫剤売上は外出機会の増加により需要が拡大したことで伸長し、前年同期比1.6%増の159億5百万円となりました。一方、海外売上は、主力のインドネシアやイタリアが現地通貨ベースで前年を上回り、さらに円貨ベースでは円安の影響を受けた結果、前年同期比12.2%増の211億84百万円(為替変動の影響を除くと7.7%増)となりました。
次に、売上原価は前年同期比23億17百万円増加し265億19百万円、原価率は71.5%となり、原材料価格の高騰やエネルギーコストの上昇等により前年同期より1.4ポイント増となりました。売上総利益は105億70百万円(前年同期比2.4%増)となりました。
販管費につきましては、人件費、販促経費等が増加した結果、前年同期比4.9%増の91億42百万円となりました。
これらの結果、営業利益は14億28百万円(前年同期比11.1%減)、経常利益は17億64百万円(前年同期比3.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は8億97百万円(前年同期比36.1%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
①日本
殺虫剤部門につきましては、外出機会の増加に伴い殺虫剤市場が前期より拡大したことにより、売上高は86億39百万円(前年同期比2億65百万円増、前年同期比3.2%増)となりました。
家庭用品部門は、主力のアルコール除菌剤の売上が前期を下回った結果、家庭用品合計の売上高は9億00百万円(前年同期比1億72百万円減、16.1%減)となりました。
園芸用品部門は、主力の除草剤が伸長した一方で、園芸用ハンドスプレー、園芸用不快害虫商品の売上が前期を下回った結果、園芸用品合計の売上高は、24億48百万円(前年同期比1億90百万円減、7.2%減)となりました。
防疫剤部門の売上高は、9億83百万円(前年同期比27百万円減、2.7%減)となりました。
その他の部門の売上高は、子会社のフマキラー・トータルシステム㈱のシロアリ施工工事が好調で、30億68百万円(前年同期比1億91百万円増、6.6%増)となりました。
なお、外部顧客に対する売上高は、160億40百万円(前年同期比66百万円増、0.4%増)で、セグメント損失は4億77百万円(前年同期は13百万円のセグメント利益)となりました。
②東南アジア
その他の東南アジア各国の売上が現地通貨ベースで前期を下回りましたが、インドネシアの売上は現地通貨ベースで前期を上回り、さらに円安の影響も受けたため、外部顧客に対する売上高は142億24百万円(前年同期比7億70百万円増、5.7%増)となりました。また、セグメント利益は11億62百万円(前年同期比3億24百万円増、38.8%増)となりました。
③欧州
欧州においては、外部顧客に対する売上高は59億33百万円(前年同期比15億14百万円増、34.3%増)となりました。また、セグメント利益は4億23百万円(前年同期比1億89百万円減、31.0%減)となりました。
④その他
インドとメキシコを中心に販売し、外部顧客に対する売上高は8億91百万円(前年同期比2億11百万円増、31.1%増)となりました。また、セグメント利益は63百万円(前年同期は9百万円のセグメント損失)となりました。
当社グループの業績は、殺虫剤や花粉対策商品、園芸用品など季節商品の売上構成比が高いため、天候によって大きく影響を受けます。主力商品である殺虫剤については、国内の需要期である夏季に向けた製造・出荷が年前半に集中するため、第4四半期連結会計期間から第1四半期連結会計期間の売上高が高くなる一方、需要期を過ぎた第3四半期連結会計期間においては返品が発生する等、季節により売上高や営業損益が偏る季節変動要因があります。
(2)資産、負債及び純資産の状況
当第2四半期連結会計期間末における総資産額は、前連結会計年度末に比べて21億57百万円減少し、552億13百万円となりました。返品資産が5億34百万円、電子記録債権が4億48百万円、投資有価証券が3億53百万円、受取手形が3億44百万円、現金及び預金が3億19百万円、建物及び構築物(純額)が1億29百万円増加した一方で、売掛金が25億17百万円、商品及び製品が26億45百万円減少したこと等によるものであります。
負債につきましては、前連結会計年度末と比べて45億84百万円減少し、298億96百万円となりました。主な要因は支払手形及び買掛金が13億33百万円、未払金が9億83百万円、返金負債が9億2百万円、未払法人税等が1億43百万円、長期借入金が1億17百万円増加した一方で、短期借入金が80億51百万円、電子記録債務が5億79百万円、賞与引当金が1億71百万円減少したこと等によるものであります。
純資産につきましては、前連結会計年度末と比べて24億26百万円増加し、253億16百万円となりました。主な要因は、利益剰余金が5億34百万円、為替換算調整勘定が14億92百万円、その他有価証券評価差額金が2億57百万円増加したこと等によるものであります。
自己資本比率は5.5ポイント増加し41.6%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3億9百万円増加し、65億24百万円となりました。
①営業活動によるキャッシュ・フローの状況
営業活動によって獲得した資金は88億24百万円(前年同期は54億54百万円の獲得)となりました。これは税金等調整前四半期純利益が17億78百万円、減価償却費が7億44百万円、売上債権の減少額が20億86百万円、棚卸資産の減少額が26億63百万円、返品資産の増加額が5億34百万円、返金負債の増加額が8億99百万円あったこと等によるものであります。
②投資活動によるキャッシュ・フローの状況
投資活動によって使用した資金は4億75百万円(前年同期は5億45百万円の使用)となりました。これは有形固定資産の取得による支出が4億7百万円、無形固定資産の取得による支出が59百万円あったこと等によるものであります。
③財務活動によるキャッシュ・フローの状況
財務活動によって使用した資金は85億71百万円(前年同期は57億2百万円の使用)となりました。これは短期借入金の純増減額の減少が80億84百万円、配当金の支払額が3億62百万円あったこと等によるものであります。
なお、当第2四半期連結会計期間末における借入金残高は、前連結会計年度末に比べ78億49百万円減少して、80億43百万円となりました。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、3億58百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。