有価証券報告書-第63期(2023/10/01-2024/09/30)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、景気は緩やかな回復が見られました。一方で、国際情勢の動向、原材料価格や資源価格の高騰、物価の上昇、為替の大幅な変動等が国内外の経済活動に与える影響が引き続き懸念され、依然として先行きは不透明な状況で推移いたしました。
香料業界は、国内市場の成熟化、同業者間での競争激化、品質保証に関する要求増加など、依然として厳しい状況にありました。
このような環境の中で、当社グループは製品の品質管理と安全性の確保を第一に、研究・技術開発力の一層の向上に努め、当社独自の高品質・高付加価値製品の開発に注力してまいりました。
当連結会計年度におきましては、売上高は前連結会計年度に比べ6,770百万円(10.4%)増加し、71,645百万円となりました。なお、当社単体の売上高は前連結会計年度比6.7%の増収、主要な海外連結子会社の売上高は、米国子会社が前連結会計年度比19.1%の増収(現地通貨ベースでは同10.0%の増収)、中国子会社が前連結会計年度比12.5%の増収(現地通貨ベースでは同6.3%の増収)、マレーシア子会社が前連結会計年度比26.3%の増収(現地通貨ベースでは同19.8%の増収)となりました。
部門別に見ますと、食品部門は、当社単体、米国子会社、及び中国子会社の売上増加を主因に前連結会計年度比11.6%増加し、63,669百万円となりました。
フレグランス部門は、当社単体の売上が増加したことを主因に前連結会計年度比2.3%増加し、7,975百万円とな
りました。
利益につきましては、営業利益は増収及び売上原価率の改善を主因に前連結会計年度に比べ1,864百万円(24.8%)増加し、9,371百万円となりました。経常利益は為替差損171百万円を計上したものの(前期は為替差益
85百万円の計上)、営業利益の増加を主因に、前連結会計年度に比べ1,538百万円(18.8%)増加し、9,723百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の増加を主因に、前連結会計年度に比べ529百万円(7.9%)増加し、7,201百万円となりました。
なお、当連結会計年度おける損益計算書の換算に適用する主要通貨の日本円への換算レート(期中平均レート)は、下記のとおりです。
1米ドル=150.44円(前年同期138.98円、前年同期比8.2%円安)
1人民元=20.84円(前年同期19.68円、前年同期比5.9%円安)
1マレーシアリンギット=32.37円(前年同期30.71円、前年同期比5.4%円安)
セグメントの経営成績は次のとおりであります。なお、セグメントごとの経営成績については、セグメント間の内部売上高等を含めて表示しております。
(日本)
売上高は、食品部門の売上増加を主因に42,366百万円(前連結会計年度比6.7%増)となりました。セグメント利益は、人件費の増加に伴い販管費が増加したものの、売上高の増加が寄与し4,947百万円(前連結会計年度比9.5%増)となりました。
(アジア)
売上高は、中国子会社及びマレーシア子会社の売上増加を主因に17,140百万円(前連結会計年度比13.7%増)となりました。セグメント利益は、中国子会社が売上高の増加及び売上原価率の改善により増益となったことを主因に4,045百万円(前連結会計年度比30.7%増)となりました。
(米国)
売上高は、米国景気の先行き不透明感から顧客に注文を控える動きがあった前期から増収し15,342百万円(前連結会計年度比19.3%増)となりました。セグメント利益は、売上高の増加、売上原価率の改善を主因に332百万円(前連結会計年度は166百万円のセグメント損失)となりました。
b.財政状態の状況
資産、負債及び純資産の状況
(流動資産)
前連結会計年度に比べ、現金及び預金が1,696百万円、受取手形が307百万円、それぞれ増加した一方で、原材料及び貯蔵品が489百万円減少したことを主因として、流動資産は前連結会計年度に比べ1,576百万円増加し、72,241百万円となりました。
(固定資産)
有形固定資産は、前連結会計年度に比べ、建物及び構築物(純額)が1,420百万円、工具、器具及び備品(純額)が253百万円、それぞれ増加した一方で、建設仮勘定が667百万円減少したことを主因として、前連結会計年度に比べ1,052百万円増加し、36,367百万円となりました。
無形固定資産は、償却が進んだことにより顧客関連資産が1,208百万円減少した一方で、当社の連結子会社であるT.HASEGAWA U.S.A.,INC.がABELEI,INC.の全株式を取得し連結の範囲に含めたことにより、のれんを4,997百万円計上したことを主因として、前連結会計年度に比べ、3,099百万円増加し、22,723百万円となりました。
投資その他の資産は、投資有価証券を売却したことを主因として、前連結会計年度に比べ349百万円減少し、13,171百万円となりました。
(流動負債)
前連結会計年度に比べ、買掛金が898百万円、未払法人税等が678百万円、賞与引当金が374百万円、撤去費用引当金が204百万円、それぞれ増加したことを主因として、流動負債は前連結会計年度に比べ2,641百万円増加し、14,771百万円となりました。
(固定負債)
前連結会計年度に比べ、繰延税金負債が514百万円減少したことを主因に、固定負債は前連結会計年度に比べ625百万円減少し、10,051百万円となりました。
(純資産の部)
前連結会計年度に比べ、利益剰余金が4,650百万円増加した一方で、その他有価証券評価差額金が249百万円、為替換算調整勘定が1,180百万円、それぞれ減少したことを主因として、純資産合計は前連結会計年度に比べ3,362百万円増加し、119,681百万円となりました。
なお、当連結会計年度における貸借対照表の換算に適用する主要通貨の日本円への換算レート(期末日レート)は、下記のとおりです。
1米ドル=142.73円(前連結会計年度末149.58円、前連結会計年度末比4.6%円高)
1人民元=20.46円(前連結会計年度末20.46円、前連結会計年度末と同等)
1マレーシアリンギット=34.79円(前連結会計年度末31.88円、前連結会計年度末比9.1%円安)
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ1,995百万円増加(前連結会計年度は2,531百万円増加)し、31,952百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は13,947百万円(前連結会計年度は8,012百万円増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が10,170百万円、減価償却費が4,038百万円、のれんの償却額が982百万円、仕入債務の増加額が885百万円であった一方で、法人税等の支払額が3,018百万円、投資有価証券売却及び評価損益が800百万円であったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は9,386百万円(前連結会計年度は3,092百万円減少)となりました。これは主に定期預金の預入が3,136百万円、同払戻が3,502百万円であったことと、有形固定資産の取得による支出3,138百万円、投資有価証券の売却による収入907百万円が、子会社株式の取得による支出6,637百万円が、それぞれあったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は2,699百万円(前連結会計年度は2,657百万円減少)となりました。これは主に配当金の支払額が2,549百万円であったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間取引の相殺消去前の数値によっております。
b.商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は仕入価格によっており、セグメント間取引の相殺消去前の数値によっております。
c.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は販売価格で表示しております。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであり、原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績
(売上高)
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a.経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(営業利益)
売上原価は前連結会計年度に比べ2,816百万円増加し、42,001百万円となりました。また、販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べ2,090百万円増加し、20,272百万円となりました。
これらの結果、営業利益は前連結会計年度に比べ1,864百万円(24.8%)増加し、9,371百万円となりました。
(経常利益)
経常利益は、営業利益が増加した一方で、前連結会計年度は為替差益を計上していたのに対し、当連結会計年度は為替差損の計上に転じたことなどの結果、前連結会計年度に比べ1,538百万円(18.8%)増加し、9,723百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益は、投資有価証券の売却益が前連結会計年度より減少したことで、402百万円減少し、800百万円となりました。特別損失は、前連結会計年度に比べ287百万円増加し、353百万円となりました。
税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ848百万円増加し、10,170百万円となりました。税金費用は、前連結会計年度に比べ318百万円増加し、2,968百万円となりました。
これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ529百万円(7.9%)増加し、7,201百万円となりました。
b.財政状態
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.財政状態の状況」に記載のとおりであります。
c.キャッシュ・フローの状況
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
d.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループでは、中期3ヵ年経営計画(連結)(毎期見直しを行うローリング方式)を定め、会社として達成すべき目標を明確にしております。2024年9月期は、売上高66,500百万円、営業利益8,300百万円、経常利益8,800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益6,750百万円の計画(2023年11月10日公表)を掲げ、その実現に取り組んでまいりました。
その後、2024年9月期第3四半期時点で、米国子会社における業績の回復及び円安の好影響、また当社単体の好調を主因として、業績が想定を上回って推移していることから、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の通期業績予想を上方修正(売上高71,300百万円、営業利益9,560百万円、経常利益10,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益7,350百万円)いたしました。
当連結会計年度は、日本国内において、主に食品部門の売上が増加し堅調に推移したこと、海外においても、米国子会社、中国子会社等において売上が増加したことから、売上高は修正計画を上回る結果となりました。利益につきましては、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、当初計画を上回ったものの、売上原価率の改善幅が想定を下回ったことを主因に、上方修正した計画に僅かに未達となりました。
セグメントごとの状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
日本は、食品部門の売上増加を主因に前連結会計年度比増収となりました。セグメント利益は、人件費の増加に伴い販管費が増加したものの、売上高の増加が寄与し前連結会計年度比増益となりました。
アジアは、中国において飲料向けを主因に食品部門の売上が増加したこと、及びマレーシアにおいて東南アジア(インドネシア等)向けを主因に売上が増加した結果、売上高は前連結会計年度比増収となりました。セグメント利益は、中国及びマレーシアにおける増収及び売上原価率の改善を主因に前連結会計年度比増益となりました。
米国は、景気の先行き不透明感から、顧客に注文を控える動きがあった前連結会計年度から大きく増収しました。セグメント利益は、売上高の増加、プロダクトミックスの変化による売上原価率の改善により黒字転換となりました。
今後のわが国経済は、雇用や所得の環境が改善し、日本経済は緩やかに回復することが期待されるものの、国際情勢の動向、原材料価格や資源価格の高騰、物価の上昇、為替の大幅な変動等が国内外の経済活動に与える影響が懸念され、先行きが不透明な状況が続くことが見込まれます。当社グループは、香りにとどまらず、幅広い技術をもって新たな価値と感動を生み出し、より豊かな生活に貢献する会社を目指します。また、少子高齢化に伴う成熟化が進行する国内市場でのシェア拡大に努める一方で、グローバル展開を更に強化し、海外市場での業績拡大を目指してまいります。
e.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、持続的・安定的な発展を通じて中長期的な企業価値の向上を実現していくために、必要かつ可能な範囲を意識して、連結売上高伸長率3.0%以上、2027年9月期に連結売上高営業利益率12.0%、連結売上高経常利益率13.0%を目標としております。
当連結会計年度の連結売上高伸長率は、当社単体、米国子会社、及び中国子会社の売上増加を主因に10.4%となり、連結売上高伸長率3.0%以上の目標を達成いたしました。また、連結売上高営業利益率は、増収及び売上原価率の改善を主因に前連結会計年度比1.5ポイント改善の13.1%、連結売上高経常利益率は、為替差損171百万円を計上したものの(前期は為替差益85百万円の計上)、営業利益の増加を主因に前連結会計年度比1.0ポイント改善の13.6%となりました。当社グループは、引き続きこれらの指標を向上させるべく努めてまいります。
なお、当連結会計年度を含む、直近3連結会計年度の代表的な指標の推移は以下のとおりです。
(単位:%)
f.経営成績に重要な影響を与える要因
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
g.資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業活動及び設備投資のための適切な資金確保を常に目指しており、その財源として安定的な営業キャッシュ・フローの創出を重視しております。
当連結会計年度末の資金の流動性は十分に確保されていると認識しており、また、金融機関との間にコミットメントラインを設定することで、急な資金需要や不測の事態にも備えております。
②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。当社グループが採用している会計方針は、以下の事項及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
連結財務諸表の作成にあたって、当社経営陣は決算日における資産・負債の金額、並びに報告期間における収益・費用の金額のうち、見積りが必要となる事項につきましては、過去の実績・現在の状況を勘案して可能な限り正確な見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これら見積りと異なる場合があります。連結財務諸表に関して、認識している特に重要な見積りを伴う会計方針は、以下のとおりです。
(a)繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(b)退職給付債務及び退職給付費用の算定
当社グループは、退職給付債務及び退職給付費用について、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件には、割引率、発生した給付額、利息費用、年金資産の長期期待運用収益率などの要素が含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来の会計期間にわたって償却されるため、将来の退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。
(c)固定資産の減損
当社グループは、有形固定資産及び無形固定資産等について、減損の兆候を判定しており、必要に応じて減損テストを実施しております。減損テストにおける回収可能価額の算定において、将来のキャッシュ・フロー、割引率等について一定の仮定を設定しております。これらの仮定は、経営者の最善の見積りと判断により決定しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表等において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、景気は緩やかな回復が見られました。一方で、国際情勢の動向、原材料価格や資源価格の高騰、物価の上昇、為替の大幅な変動等が国内外の経済活動に与える影響が引き続き懸念され、依然として先行きは不透明な状況で推移いたしました。
香料業界は、国内市場の成熟化、同業者間での競争激化、品質保証に関する要求増加など、依然として厳しい状況にありました。
このような環境の中で、当社グループは製品の品質管理と安全性の確保を第一に、研究・技術開発力の一層の向上に努め、当社独自の高品質・高付加価値製品の開発に注力してまいりました。
当連結会計年度におきましては、売上高は前連結会計年度に比べ6,770百万円(10.4%)増加し、71,645百万円となりました。なお、当社単体の売上高は前連結会計年度比6.7%の増収、主要な海外連結子会社の売上高は、米国子会社が前連結会計年度比19.1%の増収(現地通貨ベースでは同10.0%の増収)、中国子会社が前連結会計年度比12.5%の増収(現地通貨ベースでは同6.3%の増収)、マレーシア子会社が前連結会計年度比26.3%の増収(現地通貨ベースでは同19.8%の増収)となりました。
部門別に見ますと、食品部門は、当社単体、米国子会社、及び中国子会社の売上増加を主因に前連結会計年度比11.6%増加し、63,669百万円となりました。
フレグランス部門は、当社単体の売上が増加したことを主因に前連結会計年度比2.3%増加し、7,975百万円とな
りました。
利益につきましては、営業利益は増収及び売上原価率の改善を主因に前連結会計年度に比べ1,864百万円(24.8%)増加し、9,371百万円となりました。経常利益は為替差損171百万円を計上したものの(前期は為替差益
85百万円の計上)、営業利益の増加を主因に、前連結会計年度に比べ1,538百万円(18.8%)増加し、9,723百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の増加を主因に、前連結会計年度に比べ529百万円(7.9%)増加し、7,201百万円となりました。
なお、当連結会計年度おける損益計算書の換算に適用する主要通貨の日本円への換算レート(期中平均レート)は、下記のとおりです。
1米ドル=150.44円(前年同期138.98円、前年同期比8.2%円安)
1人民元=20.84円(前年同期19.68円、前年同期比5.9%円安)
1マレーシアリンギット=32.37円(前年同期30.71円、前年同期比5.4%円安)
セグメントの経営成績は次のとおりであります。なお、セグメントごとの経営成績については、セグメント間の内部売上高等を含めて表示しております。
(日本)
売上高は、食品部門の売上増加を主因に42,366百万円(前連結会計年度比6.7%増)となりました。セグメント利益は、人件費の増加に伴い販管費が増加したものの、売上高の増加が寄与し4,947百万円(前連結会計年度比9.5%増)となりました。
(アジア)
売上高は、中国子会社及びマレーシア子会社の売上増加を主因に17,140百万円(前連結会計年度比13.7%増)となりました。セグメント利益は、中国子会社が売上高の増加及び売上原価率の改善により増益となったことを主因に4,045百万円(前連結会計年度比30.7%増)となりました。
(米国)
売上高は、米国景気の先行き不透明感から顧客に注文を控える動きがあった前期から増収し15,342百万円(前連結会計年度比19.3%増)となりました。セグメント利益は、売上高の増加、売上原価率の改善を主因に332百万円(前連結会計年度は166百万円のセグメント損失)となりました。
b.財政状態の状況
資産、負債及び純資産の状況
(流動資産)
前連結会計年度に比べ、現金及び預金が1,696百万円、受取手形が307百万円、それぞれ増加した一方で、原材料及び貯蔵品が489百万円減少したことを主因として、流動資産は前連結会計年度に比べ1,576百万円増加し、72,241百万円となりました。
(固定資産)
有形固定資産は、前連結会計年度に比べ、建物及び構築物(純額)が1,420百万円、工具、器具及び備品(純額)が253百万円、それぞれ増加した一方で、建設仮勘定が667百万円減少したことを主因として、前連結会計年度に比べ1,052百万円増加し、36,367百万円となりました。
無形固定資産は、償却が進んだことにより顧客関連資産が1,208百万円減少した一方で、当社の連結子会社であるT.HASEGAWA U.S.A.,INC.がABELEI,INC.の全株式を取得し連結の範囲に含めたことにより、のれんを4,997百万円計上したことを主因として、前連結会計年度に比べ、3,099百万円増加し、22,723百万円となりました。
投資その他の資産は、投資有価証券を売却したことを主因として、前連結会計年度に比べ349百万円減少し、13,171百万円となりました。
(流動負債)
前連結会計年度に比べ、買掛金が898百万円、未払法人税等が678百万円、賞与引当金が374百万円、撤去費用引当金が204百万円、それぞれ増加したことを主因として、流動負債は前連結会計年度に比べ2,641百万円増加し、14,771百万円となりました。
(固定負債)
前連結会計年度に比べ、繰延税金負債が514百万円減少したことを主因に、固定負債は前連結会計年度に比べ625百万円減少し、10,051百万円となりました。
(純資産の部)
前連結会計年度に比べ、利益剰余金が4,650百万円増加した一方で、その他有価証券評価差額金が249百万円、為替換算調整勘定が1,180百万円、それぞれ減少したことを主因として、純資産合計は前連結会計年度に比べ3,362百万円増加し、119,681百万円となりました。
なお、当連結会計年度における貸借対照表の換算に適用する主要通貨の日本円への換算レート(期末日レート)は、下記のとおりです。
1米ドル=142.73円(前連結会計年度末149.58円、前連結会計年度末比4.6%円高)
1人民元=20.46円(前連結会計年度末20.46円、前連結会計年度末と同等)
1マレーシアリンギット=34.79円(前連結会計年度末31.88円、前連結会計年度末比9.1%円安)
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ1,995百万円増加(前連結会計年度は2,531百万円増加)し、31,952百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は13,947百万円(前連結会計年度は8,012百万円増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が10,170百万円、減価償却費が4,038百万円、のれんの償却額が982百万円、仕入債務の増加額が885百万円であった一方で、法人税等の支払額が3,018百万円、投資有価証券売却及び評価損益が800百万円であったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は9,386百万円(前連結会計年度は3,092百万円減少)となりました。これは主に定期預金の預入が3,136百万円、同払戻が3,502百万円であったことと、有形固定資産の取得による支出3,138百万円、投資有価証券の売却による収入907百万円が、子会社株式の取得による支出6,637百万円が、それぞれあったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は2,699百万円(前連結会計年度は2,657百万円減少)となりました。これは主に配当金の支払額が2,549百万円であったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年10月1日 至 2024年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 日本 (百万円) | 40,712 | 107.9 |
| アジア (百万円) | 14,218 | 117.4 |
| 米国 (百万円) | 15,143 | 109.2 |
| 合計 (百万円) | 70,075 | 110.0 |
(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間取引の相殺消去前の数値によっております。
b.商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年10月1日 至 2024年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 日本 (百万円) | 2,195 | 97.4 |
| アジア (百万円) | 2,100 | 111.6 |
| 米国 (百万円) | - | - |
| 合計 (百万円) | 4,295 | 103.8 |
(注) 金額は仕入価格によっており、セグメント間取引の相殺消去前の数値によっております。
c.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高 (百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高 (百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 39,810 | 108.1 | 2,164 | 104.2 |
| アジア | 17,419 | 129.1 | 1,348 | 149.8 |
| 米国 | 14,700 | 113.3 | 1,324 | 75.5 |
| 合計 | 71,931 | 113.2 | 4,837 | 106.3 |
(注) 金額は販売価格で表示しております。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年10月1日 至 2024年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 日本 (百万円) | 39,543 | 106.2 |
| アジア (百万円) | 16,971 | 113.7 |
| 米国 (百万円) | 15,130 | 119.0 |
| 合計 (百万円) | 71,645 | 110.4 |
(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであり、原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績
(売上高)
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a.経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(営業利益)
売上原価は前連結会計年度に比べ2,816百万円増加し、42,001百万円となりました。また、販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べ2,090百万円増加し、20,272百万円となりました。
これらの結果、営業利益は前連結会計年度に比べ1,864百万円(24.8%)増加し、9,371百万円となりました。
(経常利益)
経常利益は、営業利益が増加した一方で、前連結会計年度は為替差益を計上していたのに対し、当連結会計年度は為替差損の計上に転じたことなどの結果、前連結会計年度に比べ1,538百万円(18.8%)増加し、9,723百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益は、投資有価証券の売却益が前連結会計年度より減少したことで、402百万円減少し、800百万円となりました。特別損失は、前連結会計年度に比べ287百万円増加し、353百万円となりました。
税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ848百万円増加し、10,170百万円となりました。税金費用は、前連結会計年度に比べ318百万円増加し、2,968百万円となりました。
これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ529百万円(7.9%)増加し、7,201百万円となりました。
b.財政状態
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.財政状態の状況」に記載のとおりであります。
c.キャッシュ・フローの状況
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
d.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループでは、中期3ヵ年経営計画(連結)(毎期見直しを行うローリング方式)を定め、会社として達成すべき目標を明確にしております。2024年9月期は、売上高66,500百万円、営業利益8,300百万円、経常利益8,800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益6,750百万円の計画(2023年11月10日公表)を掲げ、その実現に取り組んでまいりました。
その後、2024年9月期第3四半期時点で、米国子会社における業績の回復及び円安の好影響、また当社単体の好調を主因として、業績が想定を上回って推移していることから、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の通期業績予想を上方修正(売上高71,300百万円、営業利益9,560百万円、経常利益10,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益7,350百万円)いたしました。
当連結会計年度は、日本国内において、主に食品部門の売上が増加し堅調に推移したこと、海外においても、米国子会社、中国子会社等において売上が増加したことから、売上高は修正計画を上回る結果となりました。利益につきましては、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、当初計画を上回ったものの、売上原価率の改善幅が想定を下回ったことを主因に、上方修正した計画に僅かに未達となりました。
セグメントごとの状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
日本は、食品部門の売上増加を主因に前連結会計年度比増収となりました。セグメント利益は、人件費の増加に伴い販管費が増加したものの、売上高の増加が寄与し前連結会計年度比増益となりました。
アジアは、中国において飲料向けを主因に食品部門の売上が増加したこと、及びマレーシアにおいて東南アジア(インドネシア等)向けを主因に売上が増加した結果、売上高は前連結会計年度比増収となりました。セグメント利益は、中国及びマレーシアにおける増収及び売上原価率の改善を主因に前連結会計年度比増益となりました。
米国は、景気の先行き不透明感から、顧客に注文を控える動きがあった前連結会計年度から大きく増収しました。セグメント利益は、売上高の増加、プロダクトミックスの変化による売上原価率の改善により黒字転換となりました。
今後のわが国経済は、雇用や所得の環境が改善し、日本経済は緩やかに回復することが期待されるものの、国際情勢の動向、原材料価格や資源価格の高騰、物価の上昇、為替の大幅な変動等が国内外の経済活動に与える影響が懸念され、先行きが不透明な状況が続くことが見込まれます。当社グループは、香りにとどまらず、幅広い技術をもって新たな価値と感動を生み出し、より豊かな生活に貢献する会社を目指します。また、少子高齢化に伴う成熟化が進行する国内市場でのシェア拡大に努める一方で、グローバル展開を更に強化し、海外市場での業績拡大を目指してまいります。
e.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、持続的・安定的な発展を通じて中長期的な企業価値の向上を実現していくために、必要かつ可能な範囲を意識して、連結売上高伸長率3.0%以上、2027年9月期に連結売上高営業利益率12.0%、連結売上高経常利益率13.0%を目標としております。
当連結会計年度の連結売上高伸長率は、当社単体、米国子会社、及び中国子会社の売上増加を主因に10.4%となり、連結売上高伸長率3.0%以上の目標を達成いたしました。また、連結売上高営業利益率は、増収及び売上原価率の改善を主因に前連結会計年度比1.5ポイント改善の13.1%、連結売上高経常利益率は、為替差損171百万円を計上したものの(前期は為替差益85百万円の計上)、営業利益の増加を主因に前連結会計年度比1.0ポイント改善の13.6%となりました。当社グループは、引き続きこれらの指標を向上させるべく努めてまいります。
なお、当連結会計年度を含む、直近3連結会計年度の代表的な指標の推移は以下のとおりです。
(単位:%)
| 2022年9月期 | 2023年9月期 | 2024年9月期 | |
| 連結売上高伸長率 | 11.9 | 4.0 | 10.4 |
| 連結売上高営業利益率 | 12.9 | 11.6 | 13.1 |
| 連結売上高経常利益率 | 14.5 | 12.6 | 13.6 |
f.経営成績に重要な影響を与える要因
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
g.資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業活動及び設備投資のための適切な資金確保を常に目指しており、その財源として安定的な営業キャッシュ・フローの創出を重視しております。
当連結会計年度末の資金の流動性は十分に確保されていると認識しており、また、金融機関との間にコミットメントラインを設定することで、急な資金需要や不測の事態にも備えております。
②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。当社グループが採用している会計方針は、以下の事項及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
連結財務諸表の作成にあたって、当社経営陣は決算日における資産・負債の金額、並びに報告期間における収益・費用の金額のうち、見積りが必要となる事項につきましては、過去の実績・現在の状況を勘案して可能な限り正確な見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これら見積りと異なる場合があります。連結財務諸表に関して、認識している特に重要な見積りを伴う会計方針は、以下のとおりです。
(a)繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(b)退職給付債務及び退職給付費用の算定
当社グループは、退職給付債務及び退職給付費用について、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件には、割引率、発生した給付額、利息費用、年金資産の長期期待運用収益率などの要素が含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来の会計期間にわたって償却されるため、将来の退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。
(c)固定資産の減損
当社グループは、有形固定資産及び無形固定資産等について、減損の兆候を判定しており、必要に応じて減損テストを実施しております。減損テストにおける回収可能価額の算定において、将来のキャッシュ・フロー、割引率等について一定の仮定を設定しております。これらの仮定は、経営者の最善の見積りと判断により決定しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表等において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。