有価証券報告書-第64期(令和2年3月1日-令和3年2月28日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2020年3月1日~2021年2月28日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大に伴う国内外の経済活動の停滞や縮小により、景気は急速に悪化しました。国内では緊急事態宣言が2020年4月と2021年1月に発出され、欧米各国でも都市封鎖(ロックダウン)が繰り返されており、ワクチン接種が開始されたものの、依然として先行き不透明な状況が続いております。
化粧品業界におきましても、メイクアップ製品を中心に、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受けております。国内では2020年2月以降、商業施設の営業時間短縮・臨時休業や、消費者の外出自粛ならびにマスク着用の常態化により個人消費が減退、さらに、わが国への入国規制強化による訪日外国人旅行者の急減に伴うインバウンド需要の激減により、化粧品需要は大きく減少いたしました。海外においても、世界規模で拡大する新型コロナウイルス感染症の影響等により化粧品需要は大きく減少、先行き不透明な状況が続いておりますが、中国市場では経済活動の再開によって消費は回復に転じており、地域による跛行性が見られる状況です。
このような事業環境のもと、当社グループにおきましては、国内では化粧品需要の減少と2度にわたる政府の緊急事態宣言発出を受け、国内生産拠点ならびに本社において在宅勤務や生産縮小などの対応を余儀なくされ、また、フランス拠点におきましても政府による都市封鎖(ロックダウン)などの影響で工場操業度が一時著しく低下するなど、グループ全体の事業活動に多大な影響が及びました。
当社グループでは、2017年度からスタートした「中期事業戦略ビジョン(2017-2021)」のもと、「生産能力の増強」ならびにグループシナジーの創出を通じた「グローバリゼーションの加速化」の実現に取り組みましたが、想定外の新型コロナウイルス感染症拡大と影響の長期化により、厳しい環境のもとで事業活動を強いられております。「生産能力の増強」施策として取り組んだ「つくば工場第3期拡張工事」や海外子会社における設備投資によって実現した生産能力を活用しきれない状況が続いており、2021年3月には吹田工場閉鎖(2021年8月末)の決定を余儀なくされております。
当面は、新型コロナウイルス感染症下における化粧動向を反映した処方・生産技術の開発ならびに品質や安全性の向上に加え、ニューノーマルの時代に即した事業戦略の再構築などを通じて、業績の速やかな回復に向け更なる努力を重ねてまいります。
以上の結果、当連結会計年度における財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
a.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高9,143百万円(前連結会計年度比25.1%減)、営業損失831百万円(前連結会計年度は営業利益449百万円)、経常損失588百万円(前連結会計年度は経常利益405百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失848百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益283百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(日本)
日本は、売上高6,842百万円(前連結会計年度比31.3%減)、営業損失964百万円(前連結会計年度は営業利益303百万円)となりました。
(仏国)
仏国は、売上高2,372百万円(前連結会計年度比0.4%減)、営業利益123百万円(同11.7%減)となりました。
b.財政状態
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ26百万円増加し、15,550百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ861百万円増加し、12,460百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ834百万円減少し、3,090百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は959百万円となり、前連結会計年度末に比べ205百万円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、405百万円(前連結会計年度は377百万円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、2,077百万円(前連結会計年度は3,223百万円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果増加した資金は、1,872百万円(前連結会計年度は2,934百万円の増加)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度において、日本セグメントの生産実績に著しい変動がありました。これは、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う受注高の減少によるものであります。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度において、日本及び仏国セグメントの受注高及び受注残高に著しい変動がありました。これは、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う市場環境の悪化によるものであります。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.当連結会計年度において、日本セグメントの販売実績に著しい変動がありました。これは、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う市場環境の悪化によるものであります。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
4.当連結会計年度において佐藤製薬㈱は、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
5.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等の分析等
1)経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、①新型コロナウイルス感染症対策としての外出自粛やマスク着用の常態化によるメイクアップ化粧品の消費需要の減少、②訪日外国人旅行者によるインバウンド需要の激減、③世界的な新型コロナウイルス感染症拡大による海外向け製品受注の減少、ならびに④新製品企画の先送りの影響が大きく、フランス連結子会社は売上高ほぼ横ばいを保ったものの、連結では前連結会計年度より3,064百万円(25.1%)減少して9,143百万円となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、売上高が大幅に減少する中で「つくば工場第3期拡張工事」竣工に伴い諸費用が増加したこともあり、前連結会計年度より1,309百万円(76.5%)減少して402百万円となりました。売上高に対する比率は、前連結会計年度より9.6ポイント下回って4.4%となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度より27百万円(2.2%)減少して1,234百万円となりました。売上高に対する比率は、前連結会計年度より3.2ポイント上回って13.5%となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業損失は、前連結会計年度の営業利益より1,281百万円悪化して831百万円となりました。
(営業外損益、経常損失)
当連結会計年度の営業外収益は、補助金収入285百万円等の計上により前連結会計年度より300百万円(733.4%)増加して340百万円、営業外費用は前連結会計年度より12百万円(15.1%)増加して98百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常損失は、前連結会計年度の経常利益より994百万円悪化して588百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は、吹田工場閉鎖に伴う128百万円の特別損失の計上や、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、繰延税金資産を取り崩し、法人税等調整額を88百万円計上したこと等により、前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益より1,132百万円悪化して848百万円となりました。1株当たり当期純損失は、前連結会計年度の1株当たり当期純利益より540円24銭悪化して404円93銭となりました。
2)財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、4,719百万円(前連結会計年度末は5,731百万円)となり、前連結会計年度末に比べ1,011百万円減少いたしました。これは主に、売上高の減少に伴う売上債権や棚卸資産の減少等によるものですが、科目別では受取手形及び売掛金が722百万円、電子記録債権が59百万円、商品及び製品が26百万円、仕掛品が61百万円、原材料及び貯蔵品が147百万円、その他が237百万円減少し、現金及び預金が243百万円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、10,831百万円(前連結会計年度末は9,793百万円)となり、前連結会計年度末に比べ1,038百万円増加いたしました。これは主に、つくば工場2号棟改修工事やつくば工場倉庫用地取得等を主因として、有形固定資産が945百万円、投資その他の資産が89百万円増加したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、3,547百万円(前連結会計年度末は4,363百万円)となり、前連結会計年度末に比べ815百万円減少いたしました。これは主に、売上高の減少に伴う買入債務の減少等によるものですが、科目別では支払手形及び買掛金が324百万円、電子記録債務が450百万円、未払金が358百万円、賞与引当金が37百万円減少し、短期借入金が403百万円増加したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、8,912百万円(前連結会計年度末は7,235百万円)となり、前連結会計年度末に比べ1,676百万円増加いたしました。これは主に、つくば工場2号棟改修工事やつくば工場倉庫用地取得等の資金調達を主因として、長期借入金が1,649百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、3,090百万円(前連結会計年度末は3,925百万円)となり、前連結会計年度末に比べ834百万円減少いたしました。これは主に、株主資本が、親会社株主に帰属する当期純損失848百万円等により901百万円減少し、その他の包括利益累計額が66百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は19.9%(前連結会計年度末は25.3%)となりました。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営に重要な影響を与える可能性のある要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。これらのリスクの回避に努めるとともに発生した場合の対応に万全を期してまいります。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上高営業利益率及び自己資本比率の向上を重要な経営指標としております。
当連結会計年度の売上高営業利益率は、新型コロナウイルス感染症の影響で営業損失を計上したことから、前連結会計年度より12.8ポイント下回って△9.1%となりました。自己資本比率も前連結会計年度より5.4ポイント下回って19.9%となりました。
また、連結売上高は、新型コロナウイルス感染症の影響で前連結会計年度より30億円減少したことから、「中期事業戦略ビジョン(2017-2021)」の最終年度である2021年度の目標として掲げた150億円に対して、91億円となりました。
d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における所在地別セグメントの業績の概況は、次のとおりです。
(日本)
新型コロナウイルス感染症の拡大によって国内外の化粧品需要が急速に減少した結果、国内・海外化粧品メーカー各社からの受注が減少したことから、売上高は前連結会計年度比31.3%減の6,842百万円となりました。利益面では、売上高の大幅減少に加えて「つくば工場第3期拡張工事」竣工に伴う諸費用の増加等により、営業損失964百万円(前連結会計年度は営業利益303百万円)となりました。セグメント資産は、売上高減少に伴い営業運転資本が減少する一方で設備投資等もあり、前連結会計年度比0.2%増の13,904百万円となりました。
(仏国)
子会社テプニエ社の所在する欧州は、当連結会計年度(1~12月)において、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で景気が低迷するなかで、テプニエ社も一時期化粧品製造ラインの操業休止を余儀なくされましたが、堅調な受注と生産を反映し、売上高は前連結会計年度比0.4%減の2,372百万円とほぼ横ばいを保ちました。利益面では、設備投資に伴う諸費用の増加等により、営業利益は前連結会計年度比11.7%減の123百万円となりました。セグメント資産は、売上高減少に伴う営業運転資本の減少等もあり、前連結会計年度比8.2%減の2,547百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フロー
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、405百万円(前連結会計年度は377百万円の増加)となりました。これは主に、減価償却費812百万円、減損損失94百万円、売上債権の減少額794百万円、たな卸資産の減少額246百万円、未払消費税等の増加額320百万円等による増加と、税金等調整前当期純損失717百万円、貸倒引当金の減少額72百万円、仕入債務の減少額783百万円、未払金の減少額329百万円等による減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、2,077百万円(前連結会計年度は3,223百万円の減少)となりました。これは主に、つくば工場2号棟改修工事やつくば工場倉庫用地取得等の有形固定資産の取得による支出1,902百万円、無形固定資産の取得による支出66百万円、子会社に対する長期貸付けによる支出113百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果増加した資金は、1,872百万円(前連結会計年度は2,934百万円の増加)となりました。これは主に、短期借入金の増加額75百万円、長期借入れによる収入3,460百万円と長期借入金の返済による支出1,508百万円、リース債務の返済による支出101百万円、配当金の支払額52百万円等によるものであります。
(現金及び現金同等物の期末残高)
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、上記の要因により、959百万円となり、前連結会計年度末に比べ205百万円増加いたしました。
b.資本の財源及び資金の流動性
1)資金需要
当社グループの資金需要は、主に運転資金需要と設備資金需要の2つがあります。
運転資金需要の主なものは、当社グループ製品の製造のための原材料の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等によるものであります。また、設備資金需要としては経常的な機械設備等の買い換え取得に加え、当連結会計年度ではつくば工場2号棟改修工事やつくば工場倉庫用地取得等に関わる資金需要がありました。
2)財務政策
当社グループは、メイン銀行をはじめ取引金融機関と円滑な取引関係を維持しつつ、健全な財務体質の維持に注力しております。経常的な設備等の買い換え取得や運転資金については、内部資金を活用すると共に金融機関からの短期借入金及び長期借入金により資金調達を実施しております。また、当連結会計年度のつくば工場2号棟改修工事やつくば工場倉庫用地取得等に関わる資金需要に関して長期の安定資金を金融機関から調達しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。その作成には、決算日における資産・負債の報告金額および偶発的資産・負債の開示、ならびに報告期間における収益・費用の報告金額に影響を与える見積りおよび仮定が必要となりますが、この判断および見積りには決算日までに入手可能なすべての情報と過去の実績を勘案して、合理的な根拠に基づいて継続的に評価しております。
従って、連結財務諸表作成時点で実施した見積りおよび将来の予測が、予測不可能な事象の発生によって実際の結果が著しく異なることも考えられます。当社グループとしては、以下に記載する会計上の見積りは当社グループにとって重要であると判断しております。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
a.収益の認識
当社グループの売上高は、原則として、発注書に基づき顧客に対して製品を出荷した時点で計上されます。ただし、海外への出荷に関しては、製品が船または飛行機に積み込まれた時点で売上高に計上されます。しかしながら、当社グループの製品群の中には、製品の瑕疵がある期間を経過しないと発見されないものがあり、こうした不良返品が発生した場合には、収益が減少する可能性があります。
b.たな卸資産
当社グループは、製品、仕掛品及び原材料は総平均法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)によって評価しております。不良品、陳腐化品等は決算日時点で100%評価減し、滞留在庫も滞留期間・将来の出荷可能性を勘案して、収益性が低下していると判断される滞留在庫は一定の基準に基づいて評価を切り下げております。しかしながら、法律の改正や行政の指導等で、突然、使用不可能となる原料が発生することがあり、こうした不測の事態が発生した場合には、収益が減少する可能性があります。
c.有形固定資産
当社グループは、有形固定資産の簿価について、それが回収できなくなる可能性を示す兆候がある場合は、減損の有無を、事業用資産についてはグルーピングした各事業単位の将来キャッシュ・フローの見積りに基づいて判定し、遊休資産については個別に比較可能な市場価格に基づいて判定しております。しかしながら、将来キャッシュ・フローの回収予想額が、将来の予測不能な事業上の前提条件の変化によって減少したり、公示価格等が下落したりすることで、減損損失が発生する可能性があります。
d.繰延税金資産
当社グループは、回収可能性がないと判断される繰延税金資産に対して評価性引当額を設定し、適切な繰延税金資産を計上しております。回収可能性の判定は、各々の納税単位での実績情報とともに将来の課税所得を予測して十分な課税所得が発生するかどうかを判断しております。従って、将来の予測不能な事業上の前提条件の変化によって回収可能性がなくなることがあり、評価性引当額を追加で設定する可能性があります。また、税制の変更等によって繰延税金資産が減額する可能性があります。
e.貸倒引当金
当社グループは、売上債権の回収可能性を評価しております。これらの回収可能性を評価するためには、各取引先の現在の信用度等、多くの情報に基づいて判断する必要があります。従って、市場環境の変化等から、顧客の経営状態悪化が発生し、支払い能力が低下した場合には、貸倒引当金を追加で計上する可能性があります。
なお、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 追加情報 (1)新型コロナウイルス感染症の感染拡大における会計上の見積りに関する追加情報」に記載しているため、記載を省略しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2020年3月1日~2021年2月28日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大に伴う国内外の経済活動の停滞や縮小により、景気は急速に悪化しました。国内では緊急事態宣言が2020年4月と2021年1月に発出され、欧米各国でも都市封鎖(ロックダウン)が繰り返されており、ワクチン接種が開始されたものの、依然として先行き不透明な状況が続いております。
化粧品業界におきましても、メイクアップ製品を中心に、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受けております。国内では2020年2月以降、商業施設の営業時間短縮・臨時休業や、消費者の外出自粛ならびにマスク着用の常態化により個人消費が減退、さらに、わが国への入国規制強化による訪日外国人旅行者の急減に伴うインバウンド需要の激減により、化粧品需要は大きく減少いたしました。海外においても、世界規模で拡大する新型コロナウイルス感染症の影響等により化粧品需要は大きく減少、先行き不透明な状況が続いておりますが、中国市場では経済活動の再開によって消費は回復に転じており、地域による跛行性が見られる状況です。
このような事業環境のもと、当社グループにおきましては、国内では化粧品需要の減少と2度にわたる政府の緊急事態宣言発出を受け、国内生産拠点ならびに本社において在宅勤務や生産縮小などの対応を余儀なくされ、また、フランス拠点におきましても政府による都市封鎖(ロックダウン)などの影響で工場操業度が一時著しく低下するなど、グループ全体の事業活動に多大な影響が及びました。
当社グループでは、2017年度からスタートした「中期事業戦略ビジョン(2017-2021)」のもと、「生産能力の増強」ならびにグループシナジーの創出を通じた「グローバリゼーションの加速化」の実現に取り組みましたが、想定外の新型コロナウイルス感染症拡大と影響の長期化により、厳しい環境のもとで事業活動を強いられております。「生産能力の増強」施策として取り組んだ「つくば工場第3期拡張工事」や海外子会社における設備投資によって実現した生産能力を活用しきれない状況が続いており、2021年3月には吹田工場閉鎖(2021年8月末)の決定を余儀なくされております。
当面は、新型コロナウイルス感染症下における化粧動向を反映した処方・生産技術の開発ならびに品質や安全性の向上に加え、ニューノーマルの時代に即した事業戦略の再構築などを通じて、業績の速やかな回復に向け更なる努力を重ねてまいります。
以上の結果、当連結会計年度における財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
a.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高9,143百万円(前連結会計年度比25.1%減)、営業損失831百万円(前連結会計年度は営業利益449百万円)、経常損失588百万円(前連結会計年度は経常利益405百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失848百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益283百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(日本)
日本は、売上高6,842百万円(前連結会計年度比31.3%減)、営業損失964百万円(前連結会計年度は営業利益303百万円)となりました。
(仏国)
仏国は、売上高2,372百万円(前連結会計年度比0.4%減)、営業利益123百万円(同11.7%減)となりました。
b.財政状態
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ26百万円増加し、15,550百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ861百万円増加し、12,460百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ834百万円減少し、3,090百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は959百万円となり、前連結会計年度末に比べ205百万円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、405百万円(前連結会計年度は377百万円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、2,077百万円(前連結会計年度は3,223百万円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果増加した資金は、1,872百万円(前連結会計年度は2,934百万円の増加)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) | 前年同期比(%) |
| 日本(千円) | 6,811,555 | 68.6 |
| 仏国(千円) | 2,303,256 | 98.0 |
| 合計(千円) | 9,114,812 | 74.3 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度において、日本セグメントの生産実績に著しい変動がありました。これは、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う受注高の減少によるものであります。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 5,696,633 | 64.9 | 2,497,488 | 69.9 |
| 仏国 | 1,963,172 | 80.3 | 692,831 | 62.3 |
| 合計 | 7,659,806 | 68.3 | 3,190,320 | 68.1 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度において、日本及び仏国セグメントの受注高及び受注残高に著しい変動がありました。これは、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う市場環境の悪化によるものであります。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) | 前年同期比(%) |
| 日本(千円) | 6,771,498 | 68.7 |
| 仏国(千円) | 2,372,071 | 100.7 |
| 合計(千円) | 9,143,569 | 74.9 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.当連結会計年度において、日本セグメントの販売実績に著しい変動がありました。これは、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う市場環境の悪化によるものであります。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年3月1日 至 2020年2月29日) | 当連結会計年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| ㈱井田ラボラトリーズ | 1,390,879 | 11.4 | 1,011,528 | 11.1 |
| 佐藤製薬㈱ | 1,286,543 | 10.5 | - | - |
4.当連結会計年度において佐藤製薬㈱は、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
5.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等の分析等
1)経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、①新型コロナウイルス感染症対策としての外出自粛やマスク着用の常態化によるメイクアップ化粧品の消費需要の減少、②訪日外国人旅行者によるインバウンド需要の激減、③世界的な新型コロナウイルス感染症拡大による海外向け製品受注の減少、ならびに④新製品企画の先送りの影響が大きく、フランス連結子会社は売上高ほぼ横ばいを保ったものの、連結では前連結会計年度より3,064百万円(25.1%)減少して9,143百万円となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、売上高が大幅に減少する中で「つくば工場第3期拡張工事」竣工に伴い諸費用が増加したこともあり、前連結会計年度より1,309百万円(76.5%)減少して402百万円となりました。売上高に対する比率は、前連結会計年度より9.6ポイント下回って4.4%となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度より27百万円(2.2%)減少して1,234百万円となりました。売上高に対する比率は、前連結会計年度より3.2ポイント上回って13.5%となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業損失は、前連結会計年度の営業利益より1,281百万円悪化して831百万円となりました。
(営業外損益、経常損失)
当連結会計年度の営業外収益は、補助金収入285百万円等の計上により前連結会計年度より300百万円(733.4%)増加して340百万円、営業外費用は前連結会計年度より12百万円(15.1%)増加して98百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常損失は、前連結会計年度の経常利益より994百万円悪化して588百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は、吹田工場閉鎖に伴う128百万円の特別損失の計上や、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、繰延税金資産を取り崩し、法人税等調整額を88百万円計上したこと等により、前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益より1,132百万円悪化して848百万円となりました。1株当たり当期純損失は、前連結会計年度の1株当たり当期純利益より540円24銭悪化して404円93銭となりました。
2)財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、4,719百万円(前連結会計年度末は5,731百万円)となり、前連結会計年度末に比べ1,011百万円減少いたしました。これは主に、売上高の減少に伴う売上債権や棚卸資産の減少等によるものですが、科目別では受取手形及び売掛金が722百万円、電子記録債権が59百万円、商品及び製品が26百万円、仕掛品が61百万円、原材料及び貯蔵品が147百万円、その他が237百万円減少し、現金及び預金が243百万円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、10,831百万円(前連結会計年度末は9,793百万円)となり、前連結会計年度末に比べ1,038百万円増加いたしました。これは主に、つくば工場2号棟改修工事やつくば工場倉庫用地取得等を主因として、有形固定資産が945百万円、投資その他の資産が89百万円増加したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、3,547百万円(前連結会計年度末は4,363百万円)となり、前連結会計年度末に比べ815百万円減少いたしました。これは主に、売上高の減少に伴う買入債務の減少等によるものですが、科目別では支払手形及び買掛金が324百万円、電子記録債務が450百万円、未払金が358百万円、賞与引当金が37百万円減少し、短期借入金が403百万円増加したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、8,912百万円(前連結会計年度末は7,235百万円)となり、前連結会計年度末に比べ1,676百万円増加いたしました。これは主に、つくば工場2号棟改修工事やつくば工場倉庫用地取得等の資金調達を主因として、長期借入金が1,649百万円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、3,090百万円(前連結会計年度末は3,925百万円)となり、前連結会計年度末に比べ834百万円減少いたしました。これは主に、株主資本が、親会社株主に帰属する当期純損失848百万円等により901百万円減少し、その他の包括利益累計額が66百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は19.9%(前連結会計年度末は25.3%)となりました。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営に重要な影響を与える可能性のある要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。これらのリスクの回避に努めるとともに発生した場合の対応に万全を期してまいります。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上高営業利益率及び自己資本比率の向上を重要な経営指標としております。
当連結会計年度の売上高営業利益率は、新型コロナウイルス感染症の影響で営業損失を計上したことから、前連結会計年度より12.8ポイント下回って△9.1%となりました。自己資本比率も前連結会計年度より5.4ポイント下回って19.9%となりました。
また、連結売上高は、新型コロナウイルス感染症の影響で前連結会計年度より30億円減少したことから、「中期事業戦略ビジョン(2017-2021)」の最終年度である2021年度の目標として掲げた150億円に対して、91億円となりました。
d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における所在地別セグメントの業績の概況は、次のとおりです。
(日本)
新型コロナウイルス感染症の拡大によって国内外の化粧品需要が急速に減少した結果、国内・海外化粧品メーカー各社からの受注が減少したことから、売上高は前連結会計年度比31.3%減の6,842百万円となりました。利益面では、売上高の大幅減少に加えて「つくば工場第3期拡張工事」竣工に伴う諸費用の増加等により、営業損失964百万円(前連結会計年度は営業利益303百万円)となりました。セグメント資産は、売上高減少に伴い営業運転資本が減少する一方で設備投資等もあり、前連結会計年度比0.2%増の13,904百万円となりました。
(仏国)
子会社テプニエ社の所在する欧州は、当連結会計年度(1~12月)において、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で景気が低迷するなかで、テプニエ社も一時期化粧品製造ラインの操業休止を余儀なくされましたが、堅調な受注と生産を反映し、売上高は前連結会計年度比0.4%減の2,372百万円とほぼ横ばいを保ちました。利益面では、設備投資に伴う諸費用の増加等により、営業利益は前連結会計年度比11.7%減の123百万円となりました。セグメント資産は、売上高減少に伴う営業運転資本の減少等もあり、前連結会計年度比8.2%減の2,547百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フロー
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、405百万円(前連結会計年度は377百万円の増加)となりました。これは主に、減価償却費812百万円、減損損失94百万円、売上債権の減少額794百万円、たな卸資産の減少額246百万円、未払消費税等の増加額320百万円等による増加と、税金等調整前当期純損失717百万円、貸倒引当金の減少額72百万円、仕入債務の減少額783百万円、未払金の減少額329百万円等による減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、2,077百万円(前連結会計年度は3,223百万円の減少)となりました。これは主に、つくば工場2号棟改修工事やつくば工場倉庫用地取得等の有形固定資産の取得による支出1,902百万円、無形固定資産の取得による支出66百万円、子会社に対する長期貸付けによる支出113百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果増加した資金は、1,872百万円(前連結会計年度は2,934百万円の増加)となりました。これは主に、短期借入金の増加額75百万円、長期借入れによる収入3,460百万円と長期借入金の返済による支出1,508百万円、リース債務の返済による支出101百万円、配当金の支払額52百万円等によるものであります。
(現金及び現金同等物の期末残高)
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、上記の要因により、959百万円となり、前連結会計年度末に比べ205百万円増加いたしました。
b.資本の財源及び資金の流動性
1)資金需要
当社グループの資金需要は、主に運転資金需要と設備資金需要の2つがあります。
運転資金需要の主なものは、当社グループ製品の製造のための原材料の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等によるものであります。また、設備資金需要としては経常的な機械設備等の買い換え取得に加え、当連結会計年度ではつくば工場2号棟改修工事やつくば工場倉庫用地取得等に関わる資金需要がありました。
2)財務政策
当社グループは、メイン銀行をはじめ取引金融機関と円滑な取引関係を維持しつつ、健全な財務体質の維持に注力しております。経常的な設備等の買い換え取得や運転資金については、内部資金を活用すると共に金融機関からの短期借入金及び長期借入金により資金調達を実施しております。また、当連結会計年度のつくば工場2号棟改修工事やつくば工場倉庫用地取得等に関わる資金需要に関して長期の安定資金を金融機関から調達しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。その作成には、決算日における資産・負債の報告金額および偶発的資産・負債の開示、ならびに報告期間における収益・費用の報告金額に影響を与える見積りおよび仮定が必要となりますが、この判断および見積りには決算日までに入手可能なすべての情報と過去の実績を勘案して、合理的な根拠に基づいて継続的に評価しております。
従って、連結財務諸表作成時点で実施した見積りおよび将来の予測が、予測不可能な事象の発生によって実際の結果が著しく異なることも考えられます。当社グループとしては、以下に記載する会計上の見積りは当社グループにとって重要であると判断しております。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
a.収益の認識
当社グループの売上高は、原則として、発注書に基づき顧客に対して製品を出荷した時点で計上されます。ただし、海外への出荷に関しては、製品が船または飛行機に積み込まれた時点で売上高に計上されます。しかしながら、当社グループの製品群の中には、製品の瑕疵がある期間を経過しないと発見されないものがあり、こうした不良返品が発生した場合には、収益が減少する可能性があります。
b.たな卸資産
当社グループは、製品、仕掛品及び原材料は総平均法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)によって評価しております。不良品、陳腐化品等は決算日時点で100%評価減し、滞留在庫も滞留期間・将来の出荷可能性を勘案して、収益性が低下していると判断される滞留在庫は一定の基準に基づいて評価を切り下げております。しかしながら、法律の改正や行政の指導等で、突然、使用不可能となる原料が発生することがあり、こうした不測の事態が発生した場合には、収益が減少する可能性があります。
c.有形固定資産
当社グループは、有形固定資産の簿価について、それが回収できなくなる可能性を示す兆候がある場合は、減損の有無を、事業用資産についてはグルーピングした各事業単位の将来キャッシュ・フローの見積りに基づいて判定し、遊休資産については個別に比較可能な市場価格に基づいて判定しております。しかしながら、将来キャッシュ・フローの回収予想額が、将来の予測不能な事業上の前提条件の変化によって減少したり、公示価格等が下落したりすることで、減損損失が発生する可能性があります。
d.繰延税金資産
当社グループは、回収可能性がないと判断される繰延税金資産に対して評価性引当額を設定し、適切な繰延税金資産を計上しております。回収可能性の判定は、各々の納税単位での実績情報とともに将来の課税所得を予測して十分な課税所得が発生するかどうかを判断しております。従って、将来の予測不能な事業上の前提条件の変化によって回収可能性がなくなることがあり、評価性引当額を追加で設定する可能性があります。また、税制の変更等によって繰延税金資産が減額する可能性があります。
e.貸倒引当金
当社グループは、売上債権の回収可能性を評価しております。これらの回収可能性を評価するためには、各取引先の現在の信用度等、多くの情報に基づいて判断する必要があります。従って、市場環境の変化等から、顧客の経営状態悪化が発生し、支払い能力が低下した場合には、貸倒引当金を追加で計上する可能性があります。
なお、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 追加情報 (1)新型コロナウイルス感染症の感染拡大における会計上の見積りに関する追加情報」に記載しているため、記載を省略しております。