有価証券報告書-第92期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、国際情勢に起因する不確実性が高い状況が続きました。エネルギー分野においては、中東地域を中心とした地政学的リスクの高まりを背景として、原油・天然ガス価格が変動しやすい状況となり、エネルギー調達環境の先行きは不透明なものとなりました。また、為替相場の変動や各種コストの上昇等も加わり、事業運営を取り巻く環境は引き続き注意を要する状況にあります。
当社グループ主力事業に関わる石油類・LPガスの仕入価格に影響を及ぼす原油価格・プロパンCPは、ともに直近では中東情勢等の影響により上昇基調にあるものの、通年でみると軟調に推移しました。
このような市場環境の中、当連結会計年度において当社は、2027年4月に迎える創業100周年に向けて、第三次中期経営計画のもと、国内事業の強化及び成長戦略のため、エネルギー事業における主力4社の統合に向けた準備を進めるとともに、リテールサービス戦略の強化のため、サービスの品質を向上させるための人財育成を実施したほか、サービス内容の体系的な整理を進めてきました。また、シナネンエコワーク株式会社の全株式を売却し、事業ポートフォリオの変革を図りました。
以上の結果、売上高は2,987億52百万円(前連結会計年度比5.8%減)、営業利益44億3百万円(前連結会計年度比9.8%増)、経常利益53億82百万円(前連結会計年度比20.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益については44億35百万円(前連結会計年度比40.6%増)となり過去最高益を達成しました。
セグメント毎の取り組み状況は次のとおりです。
[エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)]
売上面は、灯油・ガスの販売において温暖な気候の影響により販売数量が減少したことに加え、プロパンCP価格が前年比で軟調に推移した影響により、減収となりました。
損益面は、前連結会計年度に実施した不採算事業の撤退によるコスト削減により、増益となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるエネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)の売上高は712億27百万円(前連結会計年度比5.5%減)、営業利益は13億37百万円(前連結会計年度比31.2%増)となりました。
[エネルギーソリューション事業(BtoB事業)]
売上面は、軽油については販売量が堅調に推移した一方、その他の油種においては温暖な気候の影響により販売数量が減少したこと等により、減収となりました。
損益面は、電力販売の相対取引における利幅縮小の影響等により、減益となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるエネルギーソリューション事業(BtoB事業)の売上高は2,044億76百万円(前連結会計年度比7.2%減)、営業利益は15億66百万円(前連結会計年度比24.4%減)となりました。
[非エネルギー事業]
主に総合建物メンテナンス事業とシェアサイクル事業の好調により増収増益となりました。
総合建物メンテナンス事業(シナネンアクシア株式会社)は、集合住宅の建物メンテナンス業務のエリア拡大、並びに斎場・病院など施設運営業務が堅調に推移した結果、増収増益となりました。
シェアサイクル事業(シナネンモビリティPLUS株式会社)は、シェアサイクルサービス「ダイチャリ」の拠点開発推進により順調にシェアを拡大しました。加えて、利用件数が堅調に推移したことや価格改定の効果もあり、増収増益となりました。
以上の結果、当連結会計年度における非エネルギー事業の売上高は228億39百万円(前連結会計年度比8.0%増)、営業利益は10億62百万円(前連結会計年度比56.7%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、166億77百万円(前連結会計年度比42.5%増)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は、65億87百万円(前連結会計年度は105億31百万円の収入)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益56億83百万円、減価償却費30億14百万円、子会社株式売却益15億39百万円、売上債権の減少38億50百万円、仕入債務の減少39億72百万円及び法人税等の支払額11億5百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動の結果得られた資金は、1億98百万円(前連結会計年度は27億62百万円の支出)となりました。この主な要因は、固定資産の取得による支出19億80百万円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入18億63百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は、18億5百万円(前連結会計年度は75億94百万円の支出)となりました。この主な要因は、長期借入金の返済による支出3億81百万円、自己株式の取得による支出1億62百万円及び配当金の支払額9億78百万円等によるものです。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりです。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
a.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
b.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式を除く)により算出しています。
c.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用し、利払いは同計算書の利息の支払額を使用しています。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている借入金、社債及びコマーシャル・ペーパーの合計額を対象としています。
③ 生産、受注及び販売の実績
販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間の取引については相殺消去しています。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 概観
当社は、資本効率を重視した企業価値経営への転換を進めており、長期的な株主価値の向上を重要な経営課題と位置付けています。この方針のもと、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの動向を総合的に検討する際には、ROE(自己資本利益率)を重要な経営指標とし、第三次中期経営計画においてもROE8%以上を財務目標として掲げています。
ROEを向上させるためには、適正な資本規模の維持と、各事業における収益性及び安定性の向上という両輪の取り組みが不可欠であると認識しています。当社グループは、財務の健全性を維持しつつ、株主還元と成長投資の最適なバランスを図ることで、株主資本コストを上回るROEを持続的に実現できる事業ポートフォリオへの転換を進めていきます。
当連結会計年度においては、「選択と集中」に基づく事業ポートフォリオ改革を推進し、子会社売却、主力事業の統合等を実施し資本効率の改善を進めております。
今後については、エネルギー事業を基盤としつつ、メンテナンス事業及びモビリティ事業の拡大を通じた収益基盤の多様化を図るとともに、「リテールサービス戦略の強化」や「稼ぐ力の強化」に資する投資を重点的に実施していきます。
また、成長投資と株主還元の最適なバランスを意識したキャッシュアロケーションを推進し、収益性と資本効率の両面から企業価値の向上に取り組むことで、ROE目標の安定的な達成を目指していきます。
② 経営者による財政状態の分析
流動資産
当連結会計年度末における流動資産は626億85百万円となり、前連結会計年度末と比較して1億76百万円減少しました。これは主に、現預金の増加があったものの、売上債権の減少等があったためです。
固定資産
当連結会計年度末における固定資産は453億97百万円となり、前連結会計年度末と比較して23億24百万円増加しました。これは主に、投資有価証券の取得があったためです。
流動負債
当連結会計年度末における流動負債は406億38百万円となり、前連結会計年度末と比較して26億10百万円減少しました。これは主に、仕入債務の減少等があったためです。
固定負債
当連結会計年度末における固定負債は73億19百万円となり、前連結会計年度末と比較して1億35百万円減少しました。これは主に、長期借入金の減少等があったためです。
純資産
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比較して48億94百万円増加し601億24百万円となりました。これは主に、配当金の支払いによる減少があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上及びその他有価証券評価差額金の増加があったためです。なお、自己株式の消却を22億67百万円実施しています。
以上により、自己資本比率は前連結会計年度末と比較して3.5ポイント増加し、55.6%となりました。
③ 経営者による経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度における経営成績は、売上高2,987億52百万円(前連結会計年度比5.8%減)、営業利益44億3百万円(前連結会計年度比9.8%増)、経常利益53億82百万円(前連結会計年度比20.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益44億35百万円(前連結会計年度比40.6%増)となり過去最高益を達成しました。
売上高
当連結会計年度及び前連結会計年度におけるセグメント別の売上高及びその増減は以下のとおりです。
セグメント別の売上高の分析は、① 財政状態及び経営成績の状況に記載のとおりです。
なお、その他・調整額の売上高は、当社が管理している不動産賃貸収入に係る売上であり、2億8百万円(前連結会計年度比0.7%減)となりました。
売上総利益
当連結会計年度の売上総利益は391億32百万円(前連結会計年度比0.1%減)となりました。これは主に、電力販売の相対取引における利幅縮小の影響等によります。
販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は347億29百万円(前連結会計年度比1.2%減)となりました。これは主に、前連結会計年度に実施した不採算事業の撤退によります。
営業利益
当連結会計年度及び前連結会計年度におけるセグメント別の営業利益及びその増減は以下のとおりです。
セグメント別の営業利益の分析は、① 財政状態及び経営成績の状況に記載の通りです。
なお、その他・調整額の営業利益は、当社が管理している不動産賃貸収入に係る売上に加えて、セグメント間消去取引、各報告セグメントに配分されていない全社費用が含まれており、4億37百万円(前連結会計年度比82.0%増)となりました。これは主に、前連結会計年度に実施した不採算事業の撤退によります。
営業外収益及び営業外費用
当連結会計年度の営業外収益は11億43百万円(前連結会計年度比29.8%増)となりました。これは主に、受取配当金の増加とデリバティブ利益の増加によります。
また、当連結会計年度の営業外費用は1億63百万円(前連結会計年度比59.8%減)となりました。これは主に、為替差損の減少と支払利息の減少によります。
経常利益
上記の結果、当連結会計年度の経常利益は53億82百万円(前連結会計年度比20.1%増)となりました。
特別利益及び特別損失
当連結会計年度の特別利益は、18億63百万円(前連結会計年度は29百万円)となりました。これは主に、子会社株式売却益の発生によります。
また、当連結会計年度の特別損失は15億63百万円(前連結会計年度比58.3%増)となりました。これは主に、早期退職制度の実施に伴う特別退職金の計上によります。
税金等調整前当期純利益
上記の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は56億83百万円(前連結会計年度比61.2%増)となりました。
法人税等
当連結会計年度の法人税等は12億44百万円で、前連結会計年度の3億70百万円から8億73百万円増加となりました。その要因は、子会社株式売却益の発生により課税所得が増加したこと等によります。
親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は44億35百万円(前連結会計年度比40.6%増)となりました。
④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
ⅰ キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローの状況・分析・検討内容は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
ⅱ 資金需要
当社グループでは、今後、地域に新たな価値を提供できるようなサービス会社への変革を果たすため、リテールサービスの拡充や販売システム開発・物流効率化、既存事業の拡大、M&Aや営業権の買収のための投資等、継続的な資金需要が見込まれています。それらを実行するための資金調達にあたりましては、社債の発行、新たな借入金、自己株式の活用等の状況に応じて多様な資金調達ができるよう体制を整えています。
ⅲ 財務政策
当社グループは現在、運転資金については、当社及び一部を除く連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入し、各社における余剰資金を当社へ集中し一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っています。借入による資金調達に関しては、一時的な不足資金は、金融機関からの短期借入を行っています。また長期的な資金の需要に対しては必要に応じて金融機関からの長期借入等を行っています。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。連結財務諸表の作成にあたり、期末時点の状況をもとに、種々の見積りと仮定を行っていますが、それらは連結財務諸表に影響を及ぼします。連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目・事象は以下のとおりです。
繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。
将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、当期純損益が変動する可能性があります。
固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しています。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討していますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
貸倒引当金
当社グループは、売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等、特定の債権については個別に回収の可能性を勘案し回収不能見込額を計上しています。
取引先の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、国際情勢に起因する不確実性が高い状況が続きました。エネルギー分野においては、中東地域を中心とした地政学的リスクの高まりを背景として、原油・天然ガス価格が変動しやすい状況となり、エネルギー調達環境の先行きは不透明なものとなりました。また、為替相場の変動や各種コストの上昇等も加わり、事業運営を取り巻く環境は引き続き注意を要する状況にあります。
当社グループ主力事業に関わる石油類・LPガスの仕入価格に影響を及ぼす原油価格・プロパンCPは、ともに直近では中東情勢等の影響により上昇基調にあるものの、通年でみると軟調に推移しました。
このような市場環境の中、当連結会計年度において当社は、2027年4月に迎える創業100周年に向けて、第三次中期経営計画のもと、国内事業の強化及び成長戦略のため、エネルギー事業における主力4社の統合に向けた準備を進めるとともに、リテールサービス戦略の強化のため、サービスの品質を向上させるための人財育成を実施したほか、サービス内容の体系的な整理を進めてきました。また、シナネンエコワーク株式会社の全株式を売却し、事業ポートフォリオの変革を図りました。
以上の結果、売上高は2,987億52百万円(前連結会計年度比5.8%減)、営業利益44億3百万円(前連結会計年度比9.8%増)、経常利益53億82百万円(前連結会計年度比20.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益については44億35百万円(前連結会計年度比40.6%増)となり過去最高益を達成しました。
セグメント毎の取り組み状況は次のとおりです。
[エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)]
売上面は、灯油・ガスの販売において温暖な気候の影響により販売数量が減少したことに加え、プロパンCP価格が前年比で軟調に推移した影響により、減収となりました。
損益面は、前連結会計年度に実施した不採算事業の撤退によるコスト削減により、増益となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるエネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業)の売上高は712億27百万円(前連結会計年度比5.5%減)、営業利益は13億37百万円(前連結会計年度比31.2%増)となりました。
[エネルギーソリューション事業(BtoB事業)]
売上面は、軽油については販売量が堅調に推移した一方、その他の油種においては温暖な気候の影響により販売数量が減少したこと等により、減収となりました。
損益面は、電力販売の相対取引における利幅縮小の影響等により、減益となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるエネルギーソリューション事業(BtoB事業)の売上高は2,044億76百万円(前連結会計年度比7.2%減)、営業利益は15億66百万円(前連結会計年度比24.4%減)となりました。
[非エネルギー事業]
主に総合建物メンテナンス事業とシェアサイクル事業の好調により増収増益となりました。
総合建物メンテナンス事業(シナネンアクシア株式会社)は、集合住宅の建物メンテナンス業務のエリア拡大、並びに斎場・病院など施設運営業務が堅調に推移した結果、増収増益となりました。
シェアサイクル事業(シナネンモビリティPLUS株式会社)は、シェアサイクルサービス「ダイチャリ」の拠点開発推進により順調にシェアを拡大しました。加えて、利用件数が堅調に推移したことや価格改定の効果もあり、増収増益となりました。
以上の結果、当連結会計年度における非エネルギー事業の売上高は228億39百万円(前連結会計年度比8.0%増)、営業利益は10億62百万円(前連結会計年度比56.7%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、166億77百万円(前連結会計年度比42.5%増)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は、65億87百万円(前連結会計年度は105億31百万円の収入)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益56億83百万円、減価償却費30億14百万円、子会社株式売却益15億39百万円、売上債権の減少38億50百万円、仕入債務の減少39億72百万円及び法人税等の支払額11億5百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動の結果得られた資金は、1億98百万円(前連結会計年度は27億62百万円の支出)となりました。この主な要因は、固定資産の取得による支出19億80百万円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入18億63百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は、18億5百万円(前連結会計年度は75億94百万円の支出)となりました。この主な要因は、長期借入金の返済による支出3億81百万円、自己株式の取得による支出1億62百万円及び配当金の支払額9億78百万円等によるものです。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりです。
| 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 52.9 | 49.1 | 52.1 | 55.6 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 34.6 | 49.3 | 61.2 | 78.0 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 13.9 | △11.4 | 0.4 | 0.6 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 4.6 | △9.9 | 121.2 | 107.6 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
a.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
b.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式を除く)により算出しています。
c.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用し、利払いは同計算書の利息の支払額を使用しています。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている借入金、社債及びコマーシャル・ペーパーの合計額を対象としています。
③ 生産、受注及び販売の実績
販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| (単位:百万円) | ||
| セグメントの名称 | 販売高 | 前年同期比増減率(%) |
| エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業) | 71,227 | △5.5 |
| エネルギーソリューション事業(BtoB事業) | 204,476 | △7.2 |
| 非エネルギー事業 | 22,839 | +8.0 |
| その他・調整額 | 208 | △0.7 |
| 連結合計 | 298,752 | △5.8 |
(注) セグメント間の取引については相殺消去しています。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 概観
当社は、資本効率を重視した企業価値経営への転換を進めており、長期的な株主価値の向上を重要な経営課題と位置付けています。この方針のもと、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの動向を総合的に検討する際には、ROE(自己資本利益率)を重要な経営指標とし、第三次中期経営計画においてもROE8%以上を財務目標として掲げています。
ROEを向上させるためには、適正な資本規模の維持と、各事業における収益性及び安定性の向上という両輪の取り組みが不可欠であると認識しています。当社グループは、財務の健全性を維持しつつ、株主還元と成長投資の最適なバランスを図ることで、株主資本コストを上回るROEを持続的に実現できる事業ポートフォリオへの転換を進めていきます。
当連結会計年度においては、「選択と集中」に基づく事業ポートフォリオ改革を推進し、子会社売却、主力事業の統合等を実施し資本効率の改善を進めております。
今後については、エネルギー事業を基盤としつつ、メンテナンス事業及びモビリティ事業の拡大を通じた収益基盤の多様化を図るとともに、「リテールサービス戦略の強化」や「稼ぐ力の強化」に資する投資を重点的に実施していきます。
また、成長投資と株主還元の最適なバランスを意識したキャッシュアロケーションを推進し、収益性と資本効率の両面から企業価値の向上に取り組むことで、ROE目標の安定的な達成を目指していきます。
② 経営者による財政状態の分析
流動資産
当連結会計年度末における流動資産は626億85百万円となり、前連結会計年度末と比較して1億76百万円減少しました。これは主に、現預金の増加があったものの、売上債権の減少等があったためです。
固定資産
当連結会計年度末における固定資産は453億97百万円となり、前連結会計年度末と比較して23億24百万円増加しました。これは主に、投資有価証券の取得があったためです。
流動負債
当連結会計年度末における流動負債は406億38百万円となり、前連結会計年度末と比較して26億10百万円減少しました。これは主に、仕入債務の減少等があったためです。
固定負債
当連結会計年度末における固定負債は73億19百万円となり、前連結会計年度末と比較して1億35百万円減少しました。これは主に、長期借入金の減少等があったためです。
純資産
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比較して48億94百万円増加し601億24百万円となりました。これは主に、配当金の支払いによる減少があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上及びその他有価証券評価差額金の増加があったためです。なお、自己株式の消却を22億67百万円実施しています。
以上により、自己資本比率は前連結会計年度末と比較して3.5ポイント増加し、55.6%となりました。
③ 経営者による経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度における経営成績は、売上高2,987億52百万円(前連結会計年度比5.8%減)、営業利益44億3百万円(前連結会計年度比9.8%増)、経常利益53億82百万円(前連結会計年度比20.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益44億35百万円(前連結会計年度比40.6%増)となり過去最高益を達成しました。
売上高
当連結会計年度及び前連結会計年度におけるセグメント別の売上高及びその増減は以下のとおりです。
| (単位:百万円) | |||
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | |
| エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業) | 75,335 | 71,227 | △4,108 |
| エネルギーソリューション事業(BtoB事業) | 220,427 | 204,476 | △15,950 |
| 非エネルギー事業 | 21,145 | 22,839 | +1,694 |
| その他・調整額 | 210 | 208 | △1 |
| 連結合計 | 317,118 | 298,752 | △18,366 |
セグメント別の売上高の分析は、① 財政状態及び経営成績の状況に記載のとおりです。
なお、その他・調整額の売上高は、当社が管理している不動産賃貸収入に係る売上であり、2億8百万円(前連結会計年度比0.7%減)となりました。
売上総利益
当連結会計年度の売上総利益は391億32百万円(前連結会計年度比0.1%減)となりました。これは主に、電力販売の相対取引における利幅縮小の影響等によります。
販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は347億29百万円(前連結会計年度比1.2%減)となりました。これは主に、前連結会計年度に実施した不採算事業の撤退によります。
営業利益
当連結会計年度及び前連結会計年度におけるセグメント別の営業利益及びその増減は以下のとおりです。
| (単位:百万円) | |||
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減 | |
| エネルギー卸・小売周辺事業(BtoC事業) | 1,019 | 1,337 | +317 |
| エネルギーソリューション事業(BtoB事業) | 2,071 | 1,566 | △505 |
| 非エネルギー事業 | 677 | 1,062 | 384 |
| その他・調整額 | 240 | 437 | +197 |
| 連結合計 | 4,009 | 4,403 | +393 |
セグメント別の営業利益の分析は、① 財政状態及び経営成績の状況に記載の通りです。
なお、その他・調整額の営業利益は、当社が管理している不動産賃貸収入に係る売上に加えて、セグメント間消去取引、各報告セグメントに配分されていない全社費用が含まれており、4億37百万円(前連結会計年度比82.0%増)となりました。これは主に、前連結会計年度に実施した不採算事業の撤退によります。
営業外収益及び営業外費用
当連結会計年度の営業外収益は11億43百万円(前連結会計年度比29.8%増)となりました。これは主に、受取配当金の増加とデリバティブ利益の増加によります。
また、当連結会計年度の営業外費用は1億63百万円(前連結会計年度比59.8%減)となりました。これは主に、為替差損の減少と支払利息の減少によります。
経常利益
上記の結果、当連結会計年度の経常利益は53億82百万円(前連結会計年度比20.1%増)となりました。
特別利益及び特別損失
当連結会計年度の特別利益は、18億63百万円(前連結会計年度は29百万円)となりました。これは主に、子会社株式売却益の発生によります。
また、当連結会計年度の特別損失は15億63百万円(前連結会計年度比58.3%増)となりました。これは主に、早期退職制度の実施に伴う特別退職金の計上によります。
税金等調整前当期純利益
上記の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は56億83百万円(前連結会計年度比61.2%増)となりました。
法人税等
当連結会計年度の法人税等は12億44百万円で、前連結会計年度の3億70百万円から8億73百万円増加となりました。その要因は、子会社株式売却益の発生により課税所得が増加したこと等によります。
親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は44億35百万円(前連結会計年度比40.6%増)となりました。
④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
ⅰ キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローの状況・分析・検討内容は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
ⅱ 資金需要
当社グループでは、今後、地域に新たな価値を提供できるようなサービス会社への変革を果たすため、リテールサービスの拡充や販売システム開発・物流効率化、既存事業の拡大、M&Aや営業権の買収のための投資等、継続的な資金需要が見込まれています。それらを実行するための資金調達にあたりましては、社債の発行、新たな借入金、自己株式の活用等の状況に応じて多様な資金調達ができるよう体制を整えています。
ⅲ 財務政策
当社グループは現在、運転資金については、当社及び一部を除く連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入し、各社における余剰資金を当社へ集中し一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っています。借入による資金調達に関しては、一時的な不足資金は、金融機関からの短期借入を行っています。また長期的な資金の需要に対しては必要に応じて金融機関からの長期借入等を行っています。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。連結財務諸表の作成にあたり、期末時点の状況をもとに、種々の見積りと仮定を行っていますが、それらは連結財務諸表に影響を及ぼします。連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目・事象は以下のとおりです。
繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しています。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。
将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、当期純損益が変動する可能性があります。
固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しています。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討していますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
貸倒引当金
当社グループは、売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等、特定の債権については個別に回収の可能性を勘案し回収不能見込額を計上しています。
取引先の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。