有価証券報告書-第117期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)
有報資料
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、技術立脚の提案型企業として、時代の要請する新たな価値と優れた品質の提供により、顧客や社会から高い信頼を得られるリーディングカンパニーを目指すと共に、社員の個性と能力を十分発揮できる環境を整え、絶えず前進する積極的な姿勢とスピーディな行動で企業価値を増大し、株主の期待に応えることを基本としています。
(2) 目標とする経営指標
第7次中期経営計画(2021年3月期において)
売上高 5,200億円
営業利益 1,000億円
売上高営業利益率 20%以上
ROIC 13%以上
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、2020年のありたい姿として、「ものづくり企業」、「高収益率企業」、「発展的企業」、「人“財”企業」を掲げ、その実現のためのプロセスとして、3年ごとに現業の掘り下げと新ビジネスの種まきを目指す「深化」、新製品・新ビジネスの立上げを目指す「新化」、そして、現業と新ビジネスの加速度的な発展を目指す「進化」の3つのステージに分けた『日特進化論』を策定しており、2020年に全てのステークホルダーに対して、真価(真の価値)を提供することを目指しています。
当連結会計年度は、「進化」の3年とその先の「真価」を見据えた5カ年計画(第7次中期経営計画)の初年度となり、具体的には次の基本方針と取組課題を掲げて各種施策を実行してきました。
(基本方針と取組課題)
①既存事業のさらなる強化
・ 自動車関連事業における新興国市場でのシェア拡大
・ 環境規制対応製品の強化
・ Wells社を活用した自動車関連製品の拡充
・ セラミックパッケージ事業の再生
・ NTKセラテック社を活用した半導体製造装置用部品の拡充
②新規事業の創出
・ 「環境・エネルギー」、「医療」、「次世代自動車」分野での事業化の実現
③強固な経営基盤の構築
・ グローバルな全社最適視点でのスピード経営の実行
・ フェアな処遇によるグローバルでの人材活用
・ 責任と権限の明確化及び横串での統括管理機能を目指した組織改編
上記の基本方針と取組課題のもと、自動車関連事業においては、中国をはじめとした各地域で前連結会計年度を上回る販売を達成しました。テクニカルセラミックス関連事業における半導体関連は、再生計画を計画通り実行し赤字幅の縮小を達成しています。引き続き外部経営人材のもと生産拠点の見直しや製品の「選択と集中」を実施し、2020年3月期での通期黒字化を目指してまいります。
新規事業の創出については、燃料電池事業部を新設し、三菱日立パワーシステムズ社との提携を通じて、燃料電池事業の早期の上市に向けて取り組みを強化しています。また、事業開発事業部を新設し、当社のコア技術と市場ニーズの両面を意識した事業構想で新規事業の創出に向けた体制を整えました。
経営基盤の構築については、前連結会計年度まで「自動車関連事業本部」と「テクニカルセラミックス関連事業本部」の2つの事業本部を置く、事業本部制を採用しておりましたが、当連結会計年度より事業本部制を廃止し、事業部を細分化することで責任と権限を明確化し、経営のスピードアップを図りました。今後は、各地域に権限を委譲する「RHQ(リージョナルヘッドクオーター)」を推進してまいります。
(4) 会社の対処すべき課題
前述の中長期的な経営戦略の推進にあたり、対処すべき課題として以下を設定しています。
①コア技術を活かしたものづくり力の強化
世界トップ製品を生み出し続けるために、セラミックスで培ったオンリーワンのコア技術と新たな技術を融合し、革新的な製品の創出を目指します。生産・技術革新により最適な品質を生み出すことと、世界中のお客さまにコスト競争力のある製品を提供することを両立し続けるため、創立以来掲げている「総員参加」のもと、さらなる価値の創出に取り組んでまいります。
既存事業では、自動車関連事業においてメーカーの継続的な技術サポートを行うことによる技術優位性の確立を目指します。また、テクニカルセラミックス関連事業においては、セラミックICパッケージ事業の再生のための構造改革を推し進め、コア技術の発展へ繋げていきます。
②グローバルな事業展開
急速に変化する時代に対応するため、当社の強みであるグローバルでの生産拠点と販売ネットワークを活用し、スピーディかつ柔軟に事業を展開していく必要があります。既存事業における高い収益力から生み出した利益を環境・エネルギー、次世代自動車、医療等の新規事業の領域へ戦略的に投資し、持続的な成長を目指します。
既存事業においては、調達・製造・販売をさらに海外へ視野を広げることで、市場の拡大と為替変動等の外部環境の変化にも耐えうる体質へと強化していきます。また、新規事業領域となる医療分野では、2016年に株式会社日本エム・ディ・エムとの資本及び業務提携契約を結び、将来的には総合整形インプラントメーカーとして事業展開を目指しています。
③コーポレートガバナンス体制の強化
企業の社会的責任を果たすことで企業価値を高めていくには、経営の健全性・透明性を確保しつつ公正で効率的な経営システムを構築・維持していくことが、重要な経営課題の一つと考えています。
当社は世界基準のコーポレートガバナンス体制のもと、国際的な規範や各国の法令を遵守し、環境に配慮した製品開発や環境貢献をさらに進めていきます。コーポレートガバナンスの強化を図るため、2016年には社外取締役を増員し、経営と執行の分離をより明確にしております。
当社は2016年11月にブラジル経済擁護行政委員会との間で、自動車用スパークプラグの過去の一部取引に関して、ブラジル競争保護法違反の疑いがあるとして、和解金を支払うことで同委員会と合意いたしました。また、2017年1月には韓国におきまして、自動車用酸素センサの過去の一部取引に関して、同国の独占規制及び公正取引に関する法律に違反する行為があったとして、韓国公正取引委員会より課徴金を課す旨の発表がありました。
当社グループといたしましては、法令遵守を重要な経営課題と位置付けており、今後も企業の社会的責任を果たし、全てのステークホルダーから信頼される企業であり続けるために、再発防止策の徹底と全社に対するコンプライアンス教育、啓蒙活動を継続して実施していくことで、信頼回復に努めてまいります。
④多様な人材が活躍できるフェアな企業風土
持続的成長を続けるためには、人種・世代・性別等を超えた多様な人材がグローバル視点で変化を先取りし、積極的に議論を戦わせながら課題をやり切り、最大の経営資源と認識している従業員がさらなる飛躍に向けて挑戦できるフェアな風土と仕組みの構築が必要です。
2013年より継続して女性活躍推進のための取組みを行い、女性自身の意識改革のみならず、企業の風土・意識・環境を変えることに努めてきました。また、グローバルでの人材開発を目的とし、主要海外グループ会社の人事責任者による「グローバル人事会議」を定期的に開催しています。働き方改革の面では、長時間労働の削減・柔軟な働き方の設定に向けて新たな組織を立ち上げ、多様な人材が活躍できる環境づくりを行っています。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、技術立脚の提案型企業として、時代の要請する新たな価値と優れた品質の提供により、顧客や社会から高い信頼を得られるリーディングカンパニーを目指すと共に、社員の個性と能力を十分発揮できる環境を整え、絶えず前進する積極的な姿勢とスピーディな行動で企業価値を増大し、株主の期待に応えることを基本としています。
(2) 目標とする経営指標
第7次中期経営計画(2021年3月期において)
売上高 5,200億円
営業利益 1,000億円
売上高営業利益率 20%以上
ROIC 13%以上
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、2020年のありたい姿として、「ものづくり企業」、「高収益率企業」、「発展的企業」、「人“財”企業」を掲げ、その実現のためのプロセスとして、3年ごとに現業の掘り下げと新ビジネスの種まきを目指す「深化」、新製品・新ビジネスの立上げを目指す「新化」、そして、現業と新ビジネスの加速度的な発展を目指す「進化」の3つのステージに分けた『日特進化論』を策定しており、2020年に全てのステークホルダーに対して、真価(真の価値)を提供することを目指しています。
当連結会計年度は、「進化」の3年とその先の「真価」を見据えた5カ年計画(第7次中期経営計画)の初年度となり、具体的には次の基本方針と取組課題を掲げて各種施策を実行してきました。
(基本方針と取組課題)
①既存事業のさらなる強化
・ 自動車関連事業における新興国市場でのシェア拡大
・ 環境規制対応製品の強化
・ Wells社を活用した自動車関連製品の拡充
・ セラミックパッケージ事業の再生
・ NTKセラテック社を活用した半導体製造装置用部品の拡充
②新規事業の創出
・ 「環境・エネルギー」、「医療」、「次世代自動車」分野での事業化の実現
③強固な経営基盤の構築
・ グローバルな全社最適視点でのスピード経営の実行
・ フェアな処遇によるグローバルでの人材活用
・ 責任と権限の明確化及び横串での統括管理機能を目指した組織改編
上記の基本方針と取組課題のもと、自動車関連事業においては、中国をはじめとした各地域で前連結会計年度を上回る販売を達成しました。テクニカルセラミックス関連事業における半導体関連は、再生計画を計画通り実行し赤字幅の縮小を達成しています。引き続き外部経営人材のもと生産拠点の見直しや製品の「選択と集中」を実施し、2020年3月期での通期黒字化を目指してまいります。
新規事業の創出については、燃料電池事業部を新設し、三菱日立パワーシステムズ社との提携を通じて、燃料電池事業の早期の上市に向けて取り組みを強化しています。また、事業開発事業部を新設し、当社のコア技術と市場ニーズの両面を意識した事業構想で新規事業の創出に向けた体制を整えました。
経営基盤の構築については、前連結会計年度まで「自動車関連事業本部」と「テクニカルセラミックス関連事業本部」の2つの事業本部を置く、事業本部制を採用しておりましたが、当連結会計年度より事業本部制を廃止し、事業部を細分化することで責任と権限を明確化し、経営のスピードアップを図りました。今後は、各地域に権限を委譲する「RHQ(リージョナルヘッドクオーター)」を推進してまいります。
(4) 会社の対処すべき課題
前述の中長期的な経営戦略の推進にあたり、対処すべき課題として以下を設定しています。
①コア技術を活かしたものづくり力の強化
世界トップ製品を生み出し続けるために、セラミックスで培ったオンリーワンのコア技術と新たな技術を融合し、革新的な製品の創出を目指します。生産・技術革新により最適な品質を生み出すことと、世界中のお客さまにコスト競争力のある製品を提供することを両立し続けるため、創立以来掲げている「総員参加」のもと、さらなる価値の創出に取り組んでまいります。
既存事業では、自動車関連事業においてメーカーの継続的な技術サポートを行うことによる技術優位性の確立を目指します。また、テクニカルセラミックス関連事業においては、セラミックICパッケージ事業の再生のための構造改革を推し進め、コア技術の発展へ繋げていきます。
②グローバルな事業展開
急速に変化する時代に対応するため、当社の強みであるグローバルでの生産拠点と販売ネットワークを活用し、スピーディかつ柔軟に事業を展開していく必要があります。既存事業における高い収益力から生み出した利益を環境・エネルギー、次世代自動車、医療等の新規事業の領域へ戦略的に投資し、持続的な成長を目指します。
既存事業においては、調達・製造・販売をさらに海外へ視野を広げることで、市場の拡大と為替変動等の外部環境の変化にも耐えうる体質へと強化していきます。また、新規事業領域となる医療分野では、2016年に株式会社日本エム・ディ・エムとの資本及び業務提携契約を結び、将来的には総合整形インプラントメーカーとして事業展開を目指しています。
③コーポレートガバナンス体制の強化
企業の社会的責任を果たすことで企業価値を高めていくには、経営の健全性・透明性を確保しつつ公正で効率的な経営システムを構築・維持していくことが、重要な経営課題の一つと考えています。
当社は世界基準のコーポレートガバナンス体制のもと、国際的な規範や各国の法令を遵守し、環境に配慮した製品開発や環境貢献をさらに進めていきます。コーポレートガバナンスの強化を図るため、2016年には社外取締役を増員し、経営と執行の分離をより明確にしております。
当社は2016年11月にブラジル経済擁護行政委員会との間で、自動車用スパークプラグの過去の一部取引に関して、ブラジル競争保護法違反の疑いがあるとして、和解金を支払うことで同委員会と合意いたしました。また、2017年1月には韓国におきまして、自動車用酸素センサの過去の一部取引に関して、同国の独占規制及び公正取引に関する法律に違反する行為があったとして、韓国公正取引委員会より課徴金を課す旨の発表がありました。
当社グループといたしましては、法令遵守を重要な経営課題と位置付けており、今後も企業の社会的責任を果たし、全てのステークホルダーから信頼される企業であり続けるために、再発防止策の徹底と全社に対するコンプライアンス教育、啓蒙活動を継続して実施していくことで、信頼回復に努めてまいります。
④多様な人材が活躍できるフェアな企業風土
持続的成長を続けるためには、人種・世代・性別等を超えた多様な人材がグローバル視点で変化を先取りし、積極的に議論を戦わせながら課題をやり切り、最大の経営資源と認識している従業員がさらなる飛躍に向けて挑戦できるフェアな風土と仕組みの構築が必要です。
2013年より継続して女性活躍推進のための取組みを行い、女性自身の意識改革のみならず、企業の風土・意識・環境を変えることに努めてきました。また、グローバルでの人材開発を目的とし、主要海外グループ会社の人事責任者による「グローバル人事会議」を定期的に開催しています。働き方改革の面では、長時間労働の削減・柔軟な働き方の設定に向けて新たな組織を立ち上げ、多様な人材が活躍できる環境づくりを行っています。