有価証券報告書-第117期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/29 15:38
【資料】
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【項目】
123項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1) 財務政策
当社グループは円滑な事業運営を支える運転資金を確保することと、将来の機動的な設備投資を可能にするための中長期的資金への計画的準備を図ることにより、安定的経営と変化への対応に備えることを財務方針としています。そのため、資金計画に基づく当座資金の維持管理をはじめ、債権債務・たな卸資産の効率性を上げるための継続的取り組みを行うとともに、投資リスク軽減のための経理規程等の内規整備、投資委員会等の各種組織運営に注力しています。
資金調達の方法としては、短期資金需要に対しては内部留保資金の他、間接金融により調達を行っており、また中長期的資金需要に対しては社債の発行等を通じて直接資本市場からの調達も行っています。
(2) 財政状態の分析
①総資産
総資産は、5,638億1百万円であり、前連結会計年度末比376億98百万円(7.2%)増加しました。内訳は次のとおりです。
前連結会計年度当連結会計年度増減額
(百万円)(百万円)(百万円)
現金及び預金37,98445,733+7,748
受取手形及び売掛金74,94291,594+16,652
有価証券59,54857,210△2,337
たな卸資産82,12286,857+4,734
その他流動資産23,71425,174+1,459
有形固定資産168,473181,302+12,828
無形固定資産23,4264,701△18,724
投資その他の資産55,89071,226+15,336
総資産526,103563,801+37,698

<有形固定資産>主に設備投資により機械装置が増加しています。
<無形固定資産>主に連結子会社Wells Vehicle Electronics Holdings Corp. に関連して計上されていたのれん等の資産を減損処理したことにより減少しています。
<投資その他の資産>主に有価証券の時価の上昇及び㈱日本エム・ディ・エム株式の取得により投資有価証券が増加しています。
②総負債
総負債は、2,090億91百万円であり、前連結会計年度末比240億32百万円(13.0%)増加しました。内訳は次のとおりです。
前連結会計年度当連結会計年度増減額
(百万円)(百万円)(百万円)
有利子負債80,21299,275+19,062
未払法人税等2,0387,697+5,659
繰延税金負債5,3255,324△1
その他の負債97,48296,794△688
総負債185,058209,091+24,032

<有利子負債>主に短期借入金及び長期借入金による資金調達により増加しています。
③純資産
純資産は、3,547億10百万円であり、前連結会計年度末比136億65百万円(4.0%)増加しました。利益剰余金が165億46百万円増加、その他の包括利益累計額が68億89百万円増加した一方で、約100億円の自己株式の取得を実施しました。
これらにより1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の1,557円16銭から1,660円6銭となりました。
(3) 経営成績の分析
①売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比103億52百万円(2.7%)減少し、3,729億19百万円となりました。
前連結会計年度当連結会計年度増減額
(百万円)(百万円)(百万円)
自動車関連322,856318,149△4,706
テクニカルセラミックス関連56,63151,305△5,325
半導体関連23,82819,449△4,379
セラミック関連32,80231,855△946
その他3,7853,464△320
連結売上高383,272372,919△10,352

②売上原価
売上原価は前連結会計年度比32億42百万円(1.3%)増加し、2,500億17百万円となりました。売上原価率(売上原価/売上高)は前連結会計年度の64.4%に対して2.6ポイント上昇して67.0%となりました。
③販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は前連結会計年度比9億7百万円(1.3%)減少し、693億6百万円となりました。内訳は次のとおりです。
前連結会計年度当連結会計年度増減額
(百万円)(百万円)(百万円)
販売直接費12,30311,827△475
労務費30,74330,763+19
経費27,16626,715△451
販売費及び一般管理費70,21369,306△907

④営業利益
①~③の結果、営業利益は前連結会計年度比126億88百万円(19.1%)減少し、535億95百万円となりました。売上高営業利益率(営業利益/売上高)は前連結会計年度17.3%に対して2.9ポイント下落し14.4%となりました。
⑤経常利益
経常利益は前連結会計年度比89億24百万円(13.8%)減少し、555億59百万円となりました。売上高経常利益率(経常利益/売上高)は前連結会計年度16.8%に対して1.9ポイント下落し14.9%となりました。内訳は次のとおりです。
前連結会計年度当連結会計年度増減額
(百万円)(百万円)(百万円)
営業利益66,28453,595△12,688
為替差益・為替差損(△)△4,575△963+3,611
受取利息・支払利息(△)1,039814△224
持分法による投資利益・損失(△)△65604+669
その他1,8001,508△292
経常利益64,48355,559△8,924

⑥親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比52億12百万円(16.9%)減少し、256億2百万円となりました。内訳は次のとおりです。
前連結会計年度当連結会計年度増減額
(百万円)(百万円)(百万円)
経常利益64,48355,559△8,924
固定資産売却益・処分損(△)△811△286+525
投資有価証券評価損(△)△74△74
関係会社株式売却損(△)△1,788-+1,788
減損損失(△)△2,427△20,187△17,760
独占禁止法関連損失(△)△856△77+779
和解金(△)△14,837△99+14,737
法人税等(△)△12,642△8,836+3,805
非支配株主に帰属する当期純利益(△)△304△394△90
親会社株主に帰属する当期純利益30,81525,602△5,212

この結果、自己資本利益率は前連結会計年度末の9.1%から7.4%と1.7ポイント下落し、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の141円60銭から119円44銭と22円16銭減少しました。
(4) キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フロー」に記載しています。