有価証券報告書-第106期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/25 16:16
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境や企業収益の改善などを背景に、景気は緩やかな回復基調が継続しましたが、海外の通商問題や金融資本市場の動向などの影響が懸念され、先行きは不透明な状況にあります。
このような環境下におきまして、当連結会計年度における当社グループの業績は、以下のとおりとなりました。売上高は、飲料用空缶の販売が減少しましたが、食品・生活用品用のプラスチックボトルや飲料ペットボトルなどのプラスチック製品および機能材料などの販売が増加し、7,931億19百万円(前期比1.0%増)となりました。利益面では、グループ全体のコスト削減効果などがありましたが、原材料・エネルギー価格の上昇により、営業利益は254億43百万円(前期比20.2%減)、経常利益は277億84百万円(前期比5.0%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益の計上がありましたが、減損損失および災害による損失を計上したことにより、202億62百万円(前期は247億40百万円の損失)となりました。
各セグメントの営業の概況は次のとおりであります。
[包装容器関連事業]
売上高は6,556億71百万円(前期比0.2%減)となり、営業利益は198億25百万円(前期比16.5%減)となりました。
a)金属製品の製造販売
金属製品の売上高は前期を下回りました。
《国内》
チューハイ向けのアルコール飲料用空缶が増加しましたが、大阪府北部地震および西日本豪雨により東洋製罐株式会社が被害を受けたほか、コーヒー向けの清涼飲料用空缶やキャップが減少し、売上高は前期を下回りました。
《海外》
タイにおいてビール向けのアルコール飲料用空缶やコーヒー向けの清涼飲料用空缶が減少し、売上高は前期を下回りました。
b)プラスチック製品の製造販売
プラスチック製品の売上高は前期を上回りました。
《国内》
ドレッシング向けなどのボトルが増加したほか、お茶類・コーヒー向けの飲料用ペットボトルや清涼飲料向けのキャップが好調に推移したことに加え、洗濯用洗剤向けの詰め替用パウチが増加し、売上高は前期を上回りました。
《海外》
中国におけるお茶類などの受託充填品の減少で飲料用ペットボトルが減少し、売上高は前期を下回りました。
c)紙製品の製造販売
ヨーグルト向けのカップやコンビニエンスストア向けのコーヒー用飲料コップなどの紙容器製品が減少したほか、清涼飲料・ビール類向けの段ボール製品が低調に推移したことにより、売上高は前期を下回りました。
d)ガラス製品の製造販売
ドレッシング・清涼飲料向けにおいて他素材への切替があったことなどから、びん製品が減少し、売上高は前期を下回りました。
e)エアゾール製品・一般充填品の受託製造販売
染毛剤などのエアゾール製品が増加しましたが、制汗消臭剤・頭髪用品の一般充填品が低調に推移したことにより、売上高は前期並となりました。
f)包装容器関連機械設備の製造販売
国内において飲料充填設備の販売が減少しましたが、欧米向けの製缶・製蓋機械などの販売が増加し、売上高は前期を上回りました。
[鋼板関連事業]
売上高は617億64百万円(前期比4.2%増)となり、営業利益は14億83百万円(前期比63.3%減)となりました。
電気・電子部品向けでは、車載用二次電池向けの電池材などが増加し、売上高は前期を上回りました。
自動車・産業機械部品向けでは、駆動系部品材が減少し、売上高は前期を下回りました。
建築・家電向けでは、バスルーム向け内装材が増加し、売上高は前期を上回りました。
[機能材料関連事業]
売上高は410億72百万円(前期比10.9%増)となり、営業利益は33億87百万円(前期比66.1%増)となりました。
磁気ディスク用アルミ基板では、サーバー向けのハードディスク用途が増加したことなどにより、売上高は前期を上回りました。
光学用機能フィルムでは、フラットパネルディスプレイ関連市場において機能優位性が認められたことなどにより、売上高は前期を上回りました。
その他、顔料などが増加しました。
[不動産関連事業]
オフィスビルおよび商業施設等の賃貸につきましては、売上高は77億98百万円(前期比0.4%増)となり、営業利益は47億64百万円(前期比1.5%減)となりました。
[その他]
自動車用プレス金型・機械器具・硬質合金および農業用資材製品などの製造販売、石油製品などの販売および損害保険代理業などにつきましては、売上高は268億12百万円(前期比9.5%増)となり、営業損失は3億14百万円(前期は3億6百万円の営業損失)となりました。
資産、負債および純資産の状況は次のとおりであります。
当連結会計年度末の総資産は、1兆687億81百万円となりました。設備投資の実施により有形固定資産は増加しましたが、現金及び預金の減少や保有上場有価証券の売却や時価下落による減少により前連結会計年度末に比べ452億13百万円の減少となりました。
当連結会計年度末の負債は、4,189億68百万円となりました。借入金等が増加したことにより前連結会計年度末に比べ251億81百万円の増加となりました。
当連結会計年度末の純資産は、6,498億12百万円となりました。連結子会社の普通株式を取得したことにより資本剰余金は増加しましたが、保有上場有価証券の売却や時価下落によるその他有価証券評価差額金の減少や非支配株主持分が減少したことにより前連結会計年度末に比べ703億94百万円の減少となりました。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の58.2%から58.6%となりました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて118億92百万円減少し、1,376億41百万円(前期比8.0%減)となりました。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
税金等調整前当期純利益が322億16百万円、減価償却費451億67百万円、投資有価証券売却益195億24百万円、法人税等の支払額73億3百万円などにより、当連結会計年度における営業活動による資金の増加は552億30百万円(前期比6.8%減)となりました。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
包装容器関連事業での設備投資を中心とした有形固定資産の取得による支出が516億73百万円、投資有価証券の売却による収入231億2百万円があったことなどにより、当連結会計年度における投資活動による資金の減少は305億37百万円(前期比43.3%減)となりました。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
当社の連結子会社である東洋鋼鈑株式会社の完全子会社化を目的とした連結範囲変更を伴わない株式取得による支出が378億16百万円あったことなどにより、当連結会計年度における財務活動による資金の減少は364億98百万円(前期比44.4%増)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
包装容器関連事業549,450100.0
鋼板関連事業56,164101.5
機能材料関連事業39,290111.5
報告セグメント計644,904100.7
その他21,600110.2
合計666,505101.0

(注)1.金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.不動産関連事業は、生産形態をとらない事業活動のため記載しておりません。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b)受注実績
包装容器関連事業、鋼板関連事業、機能材料関連事業およびその他のうち、受注生産によるものについての当連結会計年度における受注状況は、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高
(百万円)
前期比(%)
包装容器関連事業60,246120.129,941113.6
鋼板関連事業63,057107.013,63099.2
機能材料関連事業28,293111.61,92690.8
その他19,990103.016,719101.1
合計171,588111.562,218105.9

(注)1.金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.包装容器関連事業の金額は、包装容器関連機械設備の製造販売の一部に係るものであります。それ以外の受注実績は販売実績とほぼ同様であります。
3.不動産関連事業は、受注形態をとらない事業活動のため記載しておりません。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)
包装容器関連事業655,67199.8
鋼板関連事業61,764104.2
機能材料関連事業41,072110.9
不動産関連事業7,798100.4
報告セグメント計766,307100.7
その他26,812109.5
合計793,119101.0

(注)1.販売高には、他からの購入品の販売が含まれており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
また、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、遡及修正後の数値で前期末比較を行っております。
①重要な会計方針及び見積もり
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額に影響を与える見積もりを必要とします。経営者は、これらの見積もりについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積もり特有の不確実性があるため、これらの見積もりと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a)財政状態の分析
当連結会計年度(以下「当期」といいます。)末の総資産は、前連結会計年度(以下「前期」といいます。)末比452億13百万円減少して、1兆687億81百万円となりました。これは、設備投資の実施により有形固定資産は増加しましたが、現金及び預金の減少や保有上場有価証券の売却や時価下落による減少などによるものです。
純資産は703億94百万円減少して、6,498億12百万円となりました。非支配株主持分の減少が大きな要因となっております。
b)経営成績の分析
当社グループの業績は、飲料用空缶の販売が減少しましたが、食品・生活用品用のプラスチックボトルや飲料ペットボトルなどのプラスチック製品および機能材料などの販売が増加し、売上高は前期比78億40百万円増加して7,931億19百万円となりました。
売上原価が前期比145億93百万円増加したことにより、売上総利益は前期比67億52百万円減少し、1,147億4百万円となりました。これは、グループ全体のコスト削減効果はあったものの、原材料・エネルギー価格が上昇したことが大きな要因であります。
営業利益は、前期比64億27百万円減少し、254億43百万円となり、売上高営業利益率は3.2%となりました。
営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は、前期比49億67百万円増加し、23億41百万円の収益となりました。当期は前期に比べ、為替差益を計上したことや支払弁償金等の費用が減少したことなどにより、営業外収支が改善致しました。
以上の結果、経常利益は前期比14億59百万円減少し277億84百万円となり、売上高経常利益率は3.5%となりました。
当期は特別利益として、政策保有株式売却等による投資有価証券売却益195億24百万円等を計上致しました。
一方、特別損失として、減損損失84億70百万円、大阪府北部地震及び西日本豪雨等に伴い発生した災害による損失74億93百万円等を計上致しました。
前期に比べ特別利益が増加したことなどにより、当期は322億16百万円の税金等調整前当期純利益(前期は218億26百万円の税金等調整前当期純損失)となりました。
当期の法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合算した税金費用合計は前期比94億87百万円増加して、102億86百万円となりました。
以上の結果、当期純利益は219億30百万円、非支配株主に帰属する当期純利益を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は202億62百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失247億40百万円)となり、売上高当期純利益率は2.6%となりました。
なお、セグメント別の売上高及び営業利益の状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
c)キャッシュ・フローの分析
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が322億16百万円(前期は税金等調整前当期純損失218億26百万円)となりましたが、災害損失の支払額が52億95百万円あったことなどから、前期比40億21百万円減少し、552億30百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、包装容器関連事業での設備投資を中心とした有形固定資産の取得による支出が前期比31億42百万円増加し516億73百万円となりましたが、政策保有株式売却等による投資有価証券の売却による収入が231億2百万円あったことなどから、305億37百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額27億92百万円に加え、当社の連結子会社である東洋鋼鈑株式会社の完全子会社化を目的とした連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出が378億16百万円あったことなどから、364億98百万円の支出となりました。
以上の結果、当期の現金及び現金同等物の期末残高は、前期比118億92百万円減少して1,376億41百万円となりました。
d)経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
e)経営戦略の現状と見通し
当社グループが2018年5月にスタートさせた2018年度から2020年度までの「東洋製罐グループ第五次中期経営計画」(以下、「本中期経営計画」といいます。)は2年目を迎えます。本中期経営計画では、最終年度である2020年度において「連結売上高8,200億円、営業利益500億円」の達成等を数値目標として掲げております。
初年度である2018年度は、大阪府北部地震および西日本豪雨の影響があったほか、原材料価格の上昇などにより、数値目標として掲げた「連結売上高8,000億円、営業利益340億円」に対し、実績は連結売上高7,931億円、営業利益254億円となり、売上高・利益面ともに計画を下回る結果となりました。
当社グループを取り巻く経営環境は、より一層厳しさを増すことが想定されますが、本中期経営計画の諸施策を着実に遂行することで、持続的な成長を目指してまいります。
なお、本中期経営計画の内容および諸施策の進捗状況につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
f)資本の財源及び資金の流動性に係る情報
ⅰ)主要な資金需要および財源
翌連結会計年度の当社グループの主要な資金需要は、製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに当社グループの設備新設、改修等に係る投資であります。
また成長市場に向けた国内・海外事業への投資および事業構造改革投資をM&Aなどの形態と組み合わせて行うことを検討しております。
これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、金融機関からの借入及び社債発行等による資金調達を主な財源として対応いたします。
ⅱ)資金の流動性
手許の運転資金につきましては、当社及び一部の国内連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入することにより、各社における余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。また、突発的な資金需要に対しては、迅速かつ確実に資金を調達できるようにコミットメントライン契約を締結し、流動性リスクに備えております。
当社の配当政策につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。
g)経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。

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