有価証券報告書-第10期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/26 11:43
【資料】
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【項目】
104項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づき、当社単独の財務諸表は「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づいて作成しております。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度は、ステンレス製管継手の製造販売を主力事業とする当社グループを取り巻く環境につきましては、民間設備投資に回復の兆しは見えるものの、足元の国内需要は依然として本格的な回復には至っておらず、企業間競争の厳しい状況が続いております。
このような状況下で、造船案件を中心とした物件の確実な取り込みにより一定の売上高を確保することができました。収益につきましては、仕入コスト低減及び社内生産の強化を図ることで、改善いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は4,833百万円(前連結会計年度比2.0%増)となりました。売上総利益につきましては、前連結会計年度に比べて売上高が増加したことと、売上総利益率が2.9ポイント改善し19.5%となったことによりまして、前連結会計年度比153百万円増加し、940百万円となりました。営業利益は172百万円(前連結会計年度比204.7%増)、経常利益は116百万円(前連結会計年度比599.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は90百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益7百万円)となりました。
(3)財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ78百万円増加し、5,356百万円となりました。これは主に、現金及び預金が60百万円減少しましたが、受取手形及び売掛金が45百万円、たな卸資産が61百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(負債の部)
負債合計は、前連結会計年度末に比べ9百万円増加し、4,600百万円となりました。これは主に、社債が52百万円、短期借入金が27百万円それぞれ減少しましたが、長期借入金が56百万円、リース債務が30百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(純資産の部)
純資産の部につきましては、前連結会計年度末に比べ69百万円増加し、755百万円となりました。これは主に、為替換算調整勘定が28百万円、非支配株主持分が23百万円それぞれ減少しましたが、当連結会計年度において親会社株主に帰属する当期純利益90百万円を計上したことと、持分変動による利益剰余金が16百万円増加したことによるものであります。
(4)連結キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、期首の351百万円から当期中に60百万円減少した結果、当連結会計年度末は291百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得た資金は、7百万円(前連結会計年度は380百万円の増加)となりました。これは主に、売上債権の増加57百万円、たな卸資産の増加75百万円によりそれぞれ資金が減少しましたが、税金等調整前当期純利益を115百万円計上したことにより増加したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、17百万円(前連結会計年度は46百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出17百万円により資金が減少したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、40百万円(前連結会計年度は315百万円の減少)となりました。これは主に、長期借入による収入220百万円により資金が増加しましたが、短期借入金の減少27百万円、長期借入金の返済による支出164百万円、社債の償還による支出52百万円によりそれぞれ資金が減少したものであります。
(5) 戦略的現状と見通し
平成29年度当社グループは創業110周年を迎えます。この節目を契機に、次なるステージでの飛躍に向け今年度から5年間にわたる新中期経営計画「CHANGE & CHALLANGE Ver.2」を策定しました。本中期経営計画は、平成29年度からスタートする最初の3年間を「構造改革期」として位置づけ、次なる飛躍に向け再成長するために生産、生産管理、営業を中心に抜本的な改革に取り組み、収益体質の回復、事業基盤の確立を進めてまいります。次期(平成30年3月期)の連結業績につきましては連結売上高5,100百万円、経常利益120百万円を見込んでおります。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは、厳しい経営環境の中、グループ一丸となった取り組みにより新中期経営計画初年度の目標を達成し、黒字体質への変革を図り持続的発展を遂げることを目指します。
また当社グループは、①顧客・市場から評価される経営品質の創造 ②グループの成長・発展を目指す一体経営 の実践 ③株主・社員・社会への調和のとれた成果還元 を経営理念としております。