四半期報告書-第124期第1四半期(令和4年4月1日-令和4年6月30日)

【提出】
2022/08/04 14:00
【資料】
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【項目】
34項目
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(2022年4月1日~2022年6月30日)における世界経済は、段階的に経済活動の正常化が進んだことで、景気は持ち直しの動きがみられました。日本経済については、個人消費や設備投資等は持ち直しの動きがみられましたが、原材料価格の上昇や為替変動、半導体不足の影響等から、一部に弱さがみられました。海外においては、米国経済をはじめ、欧州経済、アジア他のその他新興国経済で持ち直しの動きがみられましたが、中国の都市封鎖に伴う経済活動の抑制をはじめ、世界的な半導体不足やサプライチェーンの混乱等から、厳しい状況が続きました。また、ウクライナ情勢の長期化など世界経済の不透明感が増加しました。
かかる状況下、2021年4月から開始した中期経営計画「DRIVE NTN100」Phase 2で掲げた諸施策を着実に実行し、事業構造の変革(Transformation)を加速すると共に、財務体質・組織体制を強化し、経営環境の変化にしなやかに対応できる企業体質の構築を目指します。
当第1四半期連結累計期間の売上高は、172,614百万円(前年同期比10.2%増)となりました。損益につきましては、規模等の影響などに加え、鋼材価格の上昇や固定費の増加などに対する売価転嫁を行ったものの、現時点では費用増が先行して発生し、営業損失は783百万円(前年同期は1,654百万円の営業利益)、経常利益は10百万円(前年同期比99.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純損失は2,487百万円(前年同期は1,184百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。
セグメントの経営成績につきましては、以下のとおりであります。
①日本
販売につきましては、補修市場向けは産業機械補修向けで増加しました。産業機械市場向けは建設機械向けなどで増加しました。自動車市場向けは客先需要の低減などにより減少しました。全体としては、売上高は86,634百万円(前年同期比8.3%増)となりました。セグメント損益は鋼材価格の上昇や固定費の増加などはありましたが、規模等や為替の影響などにより、5,666百万円のセグメント利益(前年同期比274.7%増)となりました。
②米州
販売につきましては、補修市場向けは産業機械補修向けで増加しました。産業機械市場向けは建設機械向けなどで増加し、自動車市場向けも客先需要の拡大などにより増加しました。この結果、売上高は54,776百万円(前年同期比29.8%増)となりました。セグメント損益は規模等の影響などはありましたが、鋼材価格の上昇や固定費の増加などにより、3,277百万円のセグメント損失(前年同期は1,238百万円のセグメント損失)となりました。
③欧州
販売につきましては、補修市場向けは産業機械補修向けで増加しました。産業機械市場向けは航空機向けなどで増加し、自動車市場向けも客先需要の拡大などにより増加しました。この結果、ウクライナ情勢の影響等はありましたが、売上高は39,975百万円(前年同期比6.6%増)となりました。セグメント損益は規模等の影響などはありましたが、鋼材価格の上昇や固定費の増加などにより、1,483百万円のセグメント損失(前年同期は304百万円のセグメント損失)となりました。
④アジア他
販売につきましては、補修市場向けは産業機械補修向けで増加しました。産業機械市場向けは建設機械向けや風力発電向けなどで減少し、自動車市場向けは客先需要の低減などにより減少しました。この結果、地域別には中国で都市封鎖に伴う影響などにより販売の減少はありましたが、その他の地域では販売が増加し、売上高は34,879百万円(前年同期比1.9%増)となりました。セグメント損益は中国の都市封鎖に伴う影響などにより、2,100百万円のセグメント利益(前年同期比46.7%減)となりました。
(補足情報)
1)事業形態別損益
前第1四半期連結累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年6月30日) (単位:百万円)
補修市場向け産業機械市場向け自動車市場向け合計
外部顧客への売上高26,98130,70198,941156,623
営業利益
又は営業損失(△)
3,415465△2,2261,654

当第1四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年6月30日) (単位:百万円)
補修市場向け産業機械市場向け自動車市場向け合計
外部顧客への売上高32,34134,120106,152172,614
営業利益
又は営業損失(△)
4,6171,237△6,638△783

①補修市場向け
客先需要の拡大などにより、売上高は32,341百万円(前年同期比19.9%増)となりました。営業損益は鋼材価格の上昇などはありましたが、規模等の影響などにより4,617百万円の営業利益(前年同期比35.2%増)となりました。
②産業機械市場向け
建設機械向けや航空機向けの増加などにより、売上高は34,120百万円(前年同期比11.1%増)となりました。営業損益は鋼材価格の上昇や固定費の増加などはありましたが、規模等の影響などにより1,237百万円の営業利益(前年同期比166.0%増)となりました。
③自動車市場向け
客先需要の拡大などにより、売上高は106,152百万円(前年同期比7.3%増)となりました。営業損益は為替の影響などに加え、鋼材価格の上昇や固定費の増加などに対する売価転嫁を行ったものの、現時点では費用増が先行して発生し、6,638百万円の営業損失(前年同期は2,226百万円の営業損失)となりました。
2)地域別売上高
前第1四半期連結累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年6月30日) (単位:百万円)
日本米州欧州アジア他合計
44,49242,70733,30536,118156,623

当第1四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年6月30日) (単位:百万円)
日本米州欧州アジア他合計
44,32755,35236,08736,846172,614

(注)1.売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
2.地理的近接度により、複数の国又は地域を括った地域に区分しております。
3.各区分に属する主な国又は地域…………米州 :アメリカ、カナダ、中南米
欧州 :ドイツ、フランス、イギリス等
アジア他:中国、タイ、インド等
(2)キャッシュ・フローの状況
営業活動の結果得られた資金は8,108百万円(前年同期比4,490百万円、35.6%の減少)となりました。主な内訳は減価償却費10,344百万円、仕入債務の増加額7,113百万円、売上債権の減少額4,684百万円の収入に対して、棚卸資産の増加額14,859百万円の支出であります。
投資活動の結果使用した資金は4,766百万円(前年同期比792百万円、19.9%の増加)となりました。主な内訳は有形固定資産の取得による支出5,074百万円、無形固定資産の取得による支出1,332百万円に対して、定期預金の払戻による収入2,042百万円であります。
財務活動の結果使用した資金は106百万円(前年同期比15,356百万円、99.3%の減少)となりました。主な内訳は長期借入金の返済による支出1,810百万円、リース債務の返済による支出591百万円に対して、短期借入金の増加額2,369百万円であります。
これらの増減に換算差額1,367百万円を算入しました結果、当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は126,064百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,603百万円(3.8%)の増加となりました。
(3)経営の基本方針、経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等、会社の支配に関する基本方針
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営の基本方針、経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等及び会社の支配に関する基本方針について、重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は4,538百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況について、重要な変更はありません。