有価証券報告書-第107期(令和2年4月1日-令和2年12月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループは、グループ全体の業績を適時的確に把握及び開示し経営の透明性を向上させることにより、グローバル企業としての経営体制をより一層強化することを目的として、2020年度より決算期を3月31日から12月31日に変更しております。決算期変更の変則期間である当期は9ヵ月決算となります。前連結会計年度は、当社及び国内連結子会社等については2019年4月1日から2020年3月31日までの損益を、海外連結子会社については2019年1月1日から2019年12月31日までの損益を基礎として連結しておりましたが、当連結会計年度の連結損益計算書は、すべての連結対象会社について2020年4月1日から2020年12月31日までの損益を連結しております。なお、海外連結子会社の2020年1月1日から2020年3月31日までの損益については利益剰余金の増減として調整しており、キャッシュ・フローについては決算期変更に伴う現金及び現金同等物の増減額として計上しております。
また、前期との比較については、前年同一期間である前第3四半期連結累計期間(2019年4月1日から2019年12月31日まで)との比較を記載しております。
1 [経営成績等の状況の概要]
(1) 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績の状況)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により引き起こされたパンデミックは世界経済を大きく減速させ、2020年の世界GDP成長率は、2008年のリーマンショック時を遥かに超えるマイナス幅となりました。中国はいち早く経済活動を再開しましたが、他地域においては、現在に至っても先行き不透明な状況が続いており、また、ロックダウンを再開する国もあり、回復への道筋が見えておりません。
バルブ事業においては、新型コロナウイルスに起因する世界経済の減速を受け、世界的にも投資に対する見直しが行われ、予定していた案件の延期や中止が相次ぎ、受注は急激に悪化しました。国内市場では、荷動き悪化に伴う代理店の在庫調整は一旦完了したものの、先行きの不透明感から、受注の回復時期は遅れている状況にあります。
このような経営環境の中、国内市場においては、中期経営計画における重点商品(弁種)のシェア拡大を図ったほか、「営業推進部」及び「建築設備統括部」を新設して組織体制を強化し、顧客のニーズに即した新製品開発と販売活動の強化を図りました。また、海外市場においては、「アジア汎用弁戦略室」を日本から地域統括会社のあるシンガポールに移設して、アセアンにおける国別戦略の策定、検証及び優先順位付けを行いました。さらに、大幅な販売量の減少に対処するため、営業経費の削減やコストダウンに加え、グループ全体で固定費の削減に積極的に取り組みました。
伸銅品事業においては、売上高は、主力の黄銅棒セグメントにおいて、新型コロナウイルス感染症拡大による需要低迷で、自動車、住宅設備、水栓業界への販売が減少し、9月以降、市場は徐々に回復をしましたが、感染拡大前の水準には回復いたしませんでした。
当連結会計年度は、バルブ事業において、半導体製造設備向けは大幅に回復したものの、国内・海外市場ともに減収となり、伸銅品事業においても、販売量の減少により減収となった結果、売上高の総額は前年同期比10.5%減の842億45百万円となりました。
損益面では、営業利益は、バルブ事業において減収の影響を受け減益となったほか、伸銅品事業、その他で営業損失となったことから、前年同期比25.1%減の37億51百万円となり、経常利益は、為替差損や社債発行費用の発生により前年同期比34.5%減の31億69百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、政策保有株式等の投資有価証券売却益の減少により、前年同期比39.5%減の21億13百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次の通りであります。
(単位:百万円)
① バルブ事業
バルブ事業の外部売上高は、半導体製造設備向けで国内・海外とも大幅増収となりましたが、国内市場では建築設備向け及び工業用バルブが新型コロナウイルス感染症拡大による需要の落ち込みにより減収となり、海外市場においても、いち早く経済活動を再開した中国向けが増収となったものの、欧米・アセアンなどでは新型コロナウイルス感染症拡大による需要の落ち込みや原油価格低迷の影響もあり減収となったことから、前年同期比7.5%減の701億29百万円となりました。
営業利益は、半導体製造設備向けの増収による増益や新型コロナウイルス感染症拡大に対応した営業経費の削減、また、前期に発生した新基幹システム導入による初期流動費用がなくなったものの、国内・海外市場における販売量の減少により、前年同期比12.5%減の67億8百万円となりました。
② 伸銅品事業
伸銅品事業の外部売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による大幅な需要の減少により、前年同期比18.6%減の129億52百万円となりました。
営業損益は、販売量の減少の影響が大きく、また、新製造ライン稼働により減価償却費が増加したことから、1億46百万円の営業損失(前年同期は30百万円の営業利益)となりました。
③ その他
その他の外部売上高は、ホテル事業において、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言及び長野県からの休業協力要請に応じ、4月から5月にホテルを臨時休業したことに加え、8月の諏訪湖祭湖上花火大会中止の影響やサービスエリアの利用客の減少等により、前年同期比51.1%減の11億63百万円となりました。
営業損益は2億54百万円の営業損失(前年同期は78百万円の営業利益)となりました。
(財政状態の状況)
当連結会計年度末の資産につきましては、受取手形及び売掛金並びに棚卸資産の減少等がありましたが、第5回無担保公募社債100億円を発行したことによる現金及び預金の増加等により、前連結会計年度末に比べ56億18百万円増加し1,406億81百万円となりました。
負債につきましては、支払手形及び買掛金の減少等がありましたが、第5回無担保公募社債100億円を発行したことによる社債の増加等により、前連結会計年度末に比べ73億30百万円増加し655億14百万円となりました。
純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益21億13百万円がありましたが、配当金の支払いや自己株式の取得並びに現地通貨安に伴う海外連結子会社の資産の円換算金額の目減りによる為替換算調整勘定の減少等により、前連結会計年度末に比べ17億11百万円減少し751億67百万円となりました。
自己資本比率については、3.2%減少し、52.8%となりました。
(キャッシュ・フローの状況)
(注)フリー・キャッシュ・フロー=営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ154億44百万円増の333億64百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
なお、決算期変更の変則期間である当連結会計年度は9ヵ月決算となります。そのため、前連結会計年度とのキャッシュ・フローとの比較は記載しておりません。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益32億39百万円、減価償却費49億54百万円、売上債権の減少23億84百万円、たな卸資産の減少17億9百万円等もあり、仕入債務の減少10億71百万円、法人税等の支払額10億62百万円等はありましたが、営業活動によるキャッシュ・フローは100億24百万円の資金の増加となりました。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
バルブ事業を中心に有形固定資産の取得による支出28億76百万円等により、定期預金の純減額4億24百万円はありましたが、投資活動によるキャッシュ・フローは23億79百万円の資金の減少となりました。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
長短期借入金の調達及び返済による純増額8億22百万円や社債の発行による収入99億32百万円等により、配当金の支払13億77百万円や自己株式の取得による支出10億円(自己株式取得のための金銭の信託の減少額と相殺後の純額)はありましたが、財務活動によるキャッシュ・フローは74億97百万円の資金の増加となりました。
④ 財務の安定性及び返済能力に関する指標の推移
直近3連結会計年度における財務の安定性及び返済能力に関する指標の推移は、下記の通りであります。
自己資本比率 =(自己資本)÷(総資産)
時価ベースの自己資本比率 =(株式時価総額)÷(総資産)
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 =(有利子負債)÷(キャッシュ・フロー)
インタレスト・カバレッジ・レシオ =(キャッシュ・フロー)÷(利払い)
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは営業キャッシュ・フローを利用しております。
4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
5.2020年12月期は、決算期変更に伴い9ヵ月決算となりますので、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、9ヵ月間のキャッシュ・フロー及び利払いに対する数値を記載しております。
2 [生産、受注及び販売の実績]
(1) 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
(注)1.上記金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度は、決算期変更により、2020年4月1日から2020年12月31日までの9ヵ月間となっております。このため、前年同期比については記載しておりません。
(2) 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
(注)1.上記金額は、仕入価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度は、決算期変更により、2020年4月1日から2020年12月31日までの9ヵ月間となっております。このため、前年同期比については記載しておりません。
(3) 受注状況
当社及び連結子会社は見込生産を主体としており、一部特殊仕様の製品について受注生産を行っていますが、その売上高に占める割合は僅少であります。
(4) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度は、決算期変更により、2020年4月1日から2020年12月31日までの9ヵ月間となっております。このため、前年同期比については記載しておりません。
3 [経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容]
(1) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた見積りや仮定のうち、財政状態および経営成績に重要な影響を与える可能性がある項目は以下のとおりです。
なお、当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に関する会計上の見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」に記載しております。
(退職給付に係る負債)
確定給付制度の退職給付債務、年金資産及び退職給付費用は、割引率、予想昇給率及び年金資産の長期期待運用収益率等の数理計算上の前提条件を基礎として算定しております。これらの前提条件が、将来の不確実な経済状況の変動等により見直しが必要となった場合、退職給付に係る資産、負債及び退職給付費用の金額に影響を与える可能性があります。
(固定資産の減損)
固定資産のうち、減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては、過年度の実績や事業計画等に基づき、将来キャッシュ・フローを見積っておりますが、事業計画や市場環境等の変化により、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合には、減損損失が発生する可能性があります。
(繰延税金資産の回収可能性)
繰延税金資産は、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を十分に検討し、回収可能見込額を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得に依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合には、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績の分析)
当社グループは、第4期中期経営計画を公表しております。その内容につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。
当連結会計年度の実績値の結果は、以下のとおりです。
(注)1.EBITDA:減価償却前・のれん償却前営業利益として計算しております。
2.当連結会計年度は、決算期変更により、2020年4月1日から2020年12月31日までの9ヵ月間となっております。このため、前期との比較については、前年同一期間である前第3四半期連結累計期間(2019年4月1日から2019年12月31日まで)との比較を記載しております。
売上高及び営業利益については、「1[経営成績等の状況の概要] (1)財政状態及び経営成績の状況(経営成績の状況)」をご参照ください。
経常利益につきましては、営業利益の減少の他、為替差損や社債発行費用の発生により、前年同期比65.5%となりました。親会社株主に帰属する当期純利益については、政策保有株式等の投資有価証券売却益の減少により、前年同期比60.5%となりました。なお、ROE及びEPSにつきましては、親会社株主に帰属する当期純利益の減少により、前年同期比で△1.9ポイント、△14.11円となりました。
EBITDAにつきましても、前年同期と比べ営業利益の減少により、減少しております。
(財政状態の分析)
当連結会計年度の財政状態の概要につきましては、「1[経営成績等の状況の概要] (1)財政状態及び経営成績の状況(財政状態の状況)」に記載した通りであります。
(キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
① キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
「1[経営成績等の状況の概要] (1)財政状態及び経営成績の状況(キャッシュ・フローの状況)」に記載した通りであります。
② 資本の財源及び資金の流動性
財務政策の基本
当社グループは、経営環境激変時のリスクに備えつつ、持続的な成長を図る為に、ROE等投資リターンに資金調達力を加味した最適資本構成の確保を財務政策の基本としています。具体的には、ROE等の資本効率目標を重視すると共に、資産構成に応じたリスク度を加味した事業リスク対応力指標として自己資本比率目標を55%~60%程度とし安定した財務基盤の維持を図ると同時に、機動的な資金調達を実行できる様、取引銀行と良好な関係を維持する一方、公募社債による金融市場からの資金調達にも対応できる様に、格付投資情報センター等の社債格付A格確保に努めております。当社グループ内での資金管理については、グループ全体の資金を包括して管理するシステム(キャッシュ・マネジメント・システム)により資金効率を最大化すると同時にグループ会社の資金需要に対応する体制を整えています。
資金の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要は、主にバルブ事業・伸銅品事業の製品販売に関する原材料・部品の購入費用の他、製造費、販売費及管理費等の営業費用による運転資金、国内及び海外の製造拠点を中心とした設備投資資金及び研究開発費用などであります。将来の成長に向けた戦略的な資金需要に対しては、財務の健全性の維持と資本効率性の向上を両立させる最適資本構成を考慮しつつ機動的に対応しております。
資金調達は、主として営業活動によるキャッシュ・フローや現金預金等の内部資金により充当し、必要に応じて金融機関からの借入や社債による資金調達を実施しています。これらの借入金及び社債については、営業活動によるキャッシュ・フローによって十分完済できると共に、将来の成長に必要となる資金を適切に調達することが可能であると考えております。なお、当社は主要取引銀行との間で短期借入金に関する特定融資枠(コミットメントライン)契約を締結しており、緊急時の流動性確保に備えています。この契約に基づく当連結会計年度末の借入未実行残高は135億円であります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた資金繰り等については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ⑧財務上の取り組み」に、財務制限条項の抵触リスクについては「2 事業等のリスク (2) 主要なリスク 1.経営環境に関するリスク ③資金調達環境」にそれぞれ記載しております。
資金調達の内訳
当社グループの資金調達の過年度の状況は、下記の通りであります。
(注)1.銀行借入は、私募債を含む。
2.株主資本は、親会社の所有者に帰属する持分合計。

4 [経営成績に重要な影響を与える要因について]
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載した通りであります。なお、新型コロナウイルス感染拡大による事業セグメント別の影響については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)経営環境」並びに「2 事業等のリスク (1)重要リスク 1.自然災害・衛生管理(新型コロナウイルス等の感染症対策)等に係るリスク」に記載しております。
5 [経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等]
当社グループは、第4期中期経営計画を公表しております。その内容につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りです。
2020年度は、2019年度からの第4期中期経営計画の2年目となりますが、新型コロナウイルス感染症拡大による世界経済の減速を受けた経営環境の変化により、中期経営計画の数値目標を達成することは困難となり、経営計画を大きく見直さざるを得ない状況となりました。
また、当社は、2020年6月29日開催の第106回定時株主総会で「定款一部変更の件」が決議されたため、2020年度より決算期を3月31日から12月31日に変更し、決算期変更の経過期間となる2020年度は、2020年4月1日から2020年12月31日までの9ヵ月決算となりました。
従いまして、2020年8月11日に公表した2020年12月期の連結業績予想(2020年4月1日~2020年12月31日)と実績との比較を行っております。
以下のとおり、実績は、当初業績予想を若干上回りました。
① 連結業績
(注)EBITDA:減価償却前・のれん償却前営業利益として計算しております。
売上高につきましては、バルブ事業で半導体製造設備向けが大幅に回復したことなどから、対当初業績予想比103.4%となりました。営業利益につきましては、売上高の増加に加え、営業経費の削減に取り組み、対当初業績予想比117.2%となりました。EBITDAにつきましても、営業利益の増加により、対当初予想比107.0%となりました。
また、ROE及びEPSについては、実績が当初業績予想を上回ったことにより、対当初業績予想比で+0.5ポイント、+4.67円となりました。
② セグメント別業績
バルブ事業の外部売上高につきましては、主として半導体製造設備向けが大幅に回復したことから、対当初業績予想比102.4%となりました。営業利益は、売上高の増加に加え、営業経費の削減などにより、対当初業績予想比104.6%となりました。
伸銅品事業につきしては、原材料相場が上昇傾向になったことにより、当初業績予想を上回りました。また、その他につきましても、ホテル事業において政府施策などもあり、当初業績予想を上回りました。
当社グループは、グループ全体の業績を適時的確に把握及び開示し経営の透明性を向上させることにより、グローバル企業としての経営体制をより一層強化することを目的として、2020年度より決算期を3月31日から12月31日に変更しております。決算期変更の変則期間である当期は9ヵ月決算となります。前連結会計年度は、当社及び国内連結子会社等については2019年4月1日から2020年3月31日までの損益を、海外連結子会社については2019年1月1日から2019年12月31日までの損益を基礎として連結しておりましたが、当連結会計年度の連結損益計算書は、すべての連結対象会社について2020年4月1日から2020年12月31日までの損益を連結しております。なお、海外連結子会社の2020年1月1日から2020年3月31日までの損益については利益剰余金の増減として調整しており、キャッシュ・フローについては決算期変更に伴う現金及び現金同等物の増減額として計上しております。
また、前期との比較については、前年同一期間である前第3四半期連結累計期間(2019年4月1日から2019年12月31日まで)との比較を記載しております。
1 [経営成績等の状況の概要]
(1) 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績の状況)
| (単位:百万円) |
| 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属 する当期純利益 | |
| 当連結会計年度 | 84,245 | 3,751 | 3,169 | 2,113 |
| 前年同一期間 | 94,083 | 5,010 | 4,842 | 3,494 |
| 増減率(%) | △10.5 | △25.1 | △34.5 | △39.5 |
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により引き起こされたパンデミックは世界経済を大きく減速させ、2020年の世界GDP成長率は、2008年のリーマンショック時を遥かに超えるマイナス幅となりました。中国はいち早く経済活動を再開しましたが、他地域においては、現在に至っても先行き不透明な状況が続いており、また、ロックダウンを再開する国もあり、回復への道筋が見えておりません。
バルブ事業においては、新型コロナウイルスに起因する世界経済の減速を受け、世界的にも投資に対する見直しが行われ、予定していた案件の延期や中止が相次ぎ、受注は急激に悪化しました。国内市場では、荷動き悪化に伴う代理店の在庫調整は一旦完了したものの、先行きの不透明感から、受注の回復時期は遅れている状況にあります。
このような経営環境の中、国内市場においては、中期経営計画における重点商品(弁種)のシェア拡大を図ったほか、「営業推進部」及び「建築設備統括部」を新設して組織体制を強化し、顧客のニーズに即した新製品開発と販売活動の強化を図りました。また、海外市場においては、「アジア汎用弁戦略室」を日本から地域統括会社のあるシンガポールに移設して、アセアンにおける国別戦略の策定、検証及び優先順位付けを行いました。さらに、大幅な販売量の減少に対処するため、営業経費の削減やコストダウンに加え、グループ全体で固定費の削減に積極的に取り組みました。
伸銅品事業においては、売上高は、主力の黄銅棒セグメントにおいて、新型コロナウイルス感染症拡大による需要低迷で、自動車、住宅設備、水栓業界への販売が減少し、9月以降、市場は徐々に回復をしましたが、感染拡大前の水準には回復いたしませんでした。
当連結会計年度は、バルブ事業において、半導体製造設備向けは大幅に回復したものの、国内・海外市場ともに減収となり、伸銅品事業においても、販売量の減少により減収となった結果、売上高の総額は前年同期比10.5%減の842億45百万円となりました。
損益面では、営業利益は、バルブ事業において減収の影響を受け減益となったほか、伸銅品事業、その他で営業損失となったことから、前年同期比25.1%減の37億51百万円となり、経常利益は、為替差損や社債発行費用の発生により前年同期比34.5%減の31億69百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、政策保有株式等の投資有価証券売却益の減少により、前年同期比39.5%減の21億13百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次の通りであります。
(単位:百万円)
| 外部売上高 | 営業利益 | |||||
| 前年同一期間 | 当連結会計年度 | 増減率 (%) | 前年同一期間 | 当連結会計年度 | 増減率 (%) | |
| バルブ事業 | 75,792 | 70,129 | △7.5 | 7,666 | 6,708 | △12.5 |
| 伸銅品事業 | 15,912 | 12,952 | △18.6 | 30 | △146 | - |
| その他 | 2,378 | 1,163 | △51.1 | 78 | △254 | - |
| 調整額 | - | - | - | △2,764 | △2,555 | - |
| 合計 | 94,083 | 84,245 | △10.5 | 5,010 | 3,751 | △25.1 |
① バルブ事業
バルブ事業の外部売上高は、半導体製造設備向けで国内・海外とも大幅増収となりましたが、国内市場では建築設備向け及び工業用バルブが新型コロナウイルス感染症拡大による需要の落ち込みにより減収となり、海外市場においても、いち早く経済活動を再開した中国向けが増収となったものの、欧米・アセアンなどでは新型コロナウイルス感染症拡大による需要の落ち込みや原油価格低迷の影響もあり減収となったことから、前年同期比7.5%減の701億29百万円となりました。
営業利益は、半導体製造設備向けの増収による増益や新型コロナウイルス感染症拡大に対応した営業経費の削減、また、前期に発生した新基幹システム導入による初期流動費用がなくなったものの、国内・海外市場における販売量の減少により、前年同期比12.5%減の67億8百万円となりました。
② 伸銅品事業
伸銅品事業の外部売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による大幅な需要の減少により、前年同期比18.6%減の129億52百万円となりました。
営業損益は、販売量の減少の影響が大きく、また、新製造ライン稼働により減価償却費が増加したことから、1億46百万円の営業損失(前年同期は30百万円の営業利益)となりました。
③ その他
その他の外部売上高は、ホテル事業において、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言及び長野県からの休業協力要請に応じ、4月から5月にホテルを臨時休業したことに加え、8月の諏訪湖祭湖上花火大会中止の影響やサービスエリアの利用客の減少等により、前年同期比51.1%減の11億63百万円となりました。
営業損益は2億54百万円の営業損失(前年同期は78百万円の営業利益)となりました。
(財政状態の状況)
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 | |
| 資産 | 135,063 | 140,681 | 5,618 | 4.2% |
| 負債 | 58,184 | 65,514 | 7,330 | 12.6% |
| 純資産 | 76,879 | 75,167 | △1,711 | △2.2% |
| 自己資本比率 | 56.0% | 52.8% | △3.2% | - |
当連結会計年度末の資産につきましては、受取手形及び売掛金並びに棚卸資産の減少等がありましたが、第5回無担保公募社債100億円を発行したことによる現金及び預金の増加等により、前連結会計年度末に比べ56億18百万円増加し1,406億81百万円となりました。
負債につきましては、支払手形及び買掛金の減少等がありましたが、第5回無担保公募社債100億円を発行したことによる社債の増加等により、前連結会計年度末に比べ73億30百万円増加し655億14百万円となりました。
純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益21億13百万円がありましたが、配当金の支払いや自己株式の取得並びに現地通貨安に伴う海外連結子会社の資産の円換算金額の目減りによる為替換算調整勘定の減少等により、前連結会計年度末に比べ17億11百万円減少し751億67百万円となりました。
自己資本比率については、3.2%減少し、52.8%となりました。
(キャッシュ・フローの状況)
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 13,329 | 10,024 | - |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △8,040 | △2,379 | - |
| フリー・キャッシュ・フロー(注) | 5,288 | 7,645 | - |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △167 | 7,497 | - |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | △76 | 164 | - |
| 現金及び現金同等物の増減額 | 5,043 | 15,308 | - |
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 12,876 | 17,920 | - |
| 決算期変更に伴う現金及び現金同等物の増減額 | - | 136 | - |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 17,920 | 33,364 | 15,444 |
(注)フリー・キャッシュ・フロー=営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ154億44百万円増の333億64百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
なお、決算期変更の変則期間である当連結会計年度は9ヵ月決算となります。そのため、前連結会計年度とのキャッシュ・フローとの比較は記載しておりません。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益32億39百万円、減価償却費49億54百万円、売上債権の減少23億84百万円、たな卸資産の減少17億9百万円等もあり、仕入債務の減少10億71百万円、法人税等の支払額10億62百万円等はありましたが、営業活動によるキャッシュ・フローは100億24百万円の資金の増加となりました。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
バルブ事業を中心に有形固定資産の取得による支出28億76百万円等により、定期預金の純減額4億24百万円はありましたが、投資活動によるキャッシュ・フローは23億79百万円の資金の減少となりました。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
長短期借入金の調達及び返済による純増額8億22百万円や社債の発行による収入99億32百万円等により、配当金の支払13億77百万円や自己株式の取得による支出10億円(自己株式取得のための金銭の信託の減少額と相殺後の純額)はありましたが、財務活動によるキャッシュ・フローは74億97百万円の資金の増加となりました。
④ 財務の安定性及び返済能力に関する指標の推移
直近3連結会計年度における財務の安定性及び返済能力に関する指標の推移は、下記の通りであります。
| 2019年3月期 | 2020年3月期 | 2020年12月期 | |
| 自己資本比率(%) | 57.4 | 56.0 | 52.8 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 58.7 | 44.6 | 40.0 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) | 332.3 | 293.7 | 492.3 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 40.4 | 44.6 | 57.0 |
自己資本比率 =(自己資本)÷(総資産)
時価ベースの自己資本比率 =(株式時価総額)÷(総資産)
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 =(有利子負債)÷(キャッシュ・フロー)
インタレスト・カバレッジ・レシオ =(キャッシュ・フロー)÷(利払い)
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは営業キャッシュ・フローを利用しております。
4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
5.2020年12月期は、決算期変更に伴い9ヵ月決算となりますので、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、9ヵ月間のキャッシュ・フロー及び利払いに対する数値を記載しております。
2 [生産、受注及び販売の実績]
(1) 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
| (単位:百万円) |
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2020年12月31日) | 前年同期比(%) |
| バルブ事業 | 64,125 | - |
| 伸銅品事業 | 16,513 | - |
| その他 | - | - |
| 合計 | 80,638 | - |
(注)1.上記金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度は、決算期変更により、2020年4月1日から2020年12月31日までの9ヵ月間となっております。このため、前年同期比については記載しておりません。
(2) 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
| (単位:百万円) |
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2020年12月31日) | 前年同期比(%) |
| バルブ事業 | 3,833 | - |
| 伸銅品事業 | 364 | - |
| その他 | 420 | - |
| 合計 | 4,618 | - |
(注)1.上記金額は、仕入価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度は、決算期変更により、2020年4月1日から2020年12月31日までの9ヵ月間となっております。このため、前年同期比については記載しておりません。
(3) 受注状況
当社及び連結子会社は見込生産を主体としており、一部特殊仕様の製品について受注生産を行っていますが、その売上高に占める割合は僅少であります。
(4) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
| (単位:百万円) |
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2020年12月31日) | 前年同期比(%) |
| バルブ事業 | 70,129 | - |
| 伸銅品事業 | 12,952 | - |
| その他 | 1,163 | - |
| 合計 | 84,245 | - |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度は、決算期変更により、2020年4月1日から2020年12月31日までの9ヵ月間となっております。このため、前年同期比については記載しておりません。
3 [経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容]
(1) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた見積りや仮定のうち、財政状態および経営成績に重要な影響を与える可能性がある項目は以下のとおりです。
なお、当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に関する会計上の見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」に記載しております。
(退職給付に係る負債)
確定給付制度の退職給付債務、年金資産及び退職給付費用は、割引率、予想昇給率及び年金資産の長期期待運用収益率等の数理計算上の前提条件を基礎として算定しております。これらの前提条件が、将来の不確実な経済状況の変動等により見直しが必要となった場合、退職給付に係る資産、負債及び退職給付費用の金額に影響を与える可能性があります。
(固定資産の減損)
固定資産のうち、減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては、過年度の実績や事業計画等に基づき、将来キャッシュ・フローを見積っておりますが、事業計画や市場環境等の変化により、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合には、減損損失が発生する可能性があります。
(繰延税金資産の回収可能性)
繰延税金資産は、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を十分に検討し、回収可能見込額を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得に依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合には、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績の分析)
当社グループは、第4期中期経営計画を公表しております。その内容につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。
当連結会計年度の実績値の結果は、以下のとおりです。
| (単位:百万円) |
| 前年同一期間 | 当連結会計年度 | 対前年同期比 | |
| 実績 | 実績 | ||
| 売上高 | 94,083 | 84,245 | 89.5% |
| 営業利益 | 5,010 | 3,751 | 74.9% |
| 経常利益 | 4,842 | 3,169 | 65.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3,494 | 2,113 | 60.5% |
| EBITDA(注) | 9,974 | 8,772 | 88.0% |
| ROE(自己資本利益率) | 4.7% | 2.8% | △1.9ポイント |
| EPS(1株当たり当期純利益) | 37.49円 | 23.38円 | △14.11円 |
(注)1.EBITDA:減価償却前・のれん償却前営業利益として計算しております。
2.当連結会計年度は、決算期変更により、2020年4月1日から2020年12月31日までの9ヵ月間となっております。このため、前期との比較については、前年同一期間である前第3四半期連結累計期間(2019年4月1日から2019年12月31日まで)との比較を記載しております。
売上高及び営業利益については、「1[経営成績等の状況の概要] (1)財政状態及び経営成績の状況(経営成績の状況)」をご参照ください。
経常利益につきましては、営業利益の減少の他、為替差損や社債発行費用の発生により、前年同期比65.5%となりました。親会社株主に帰属する当期純利益については、政策保有株式等の投資有価証券売却益の減少により、前年同期比60.5%となりました。なお、ROE及びEPSにつきましては、親会社株主に帰属する当期純利益の減少により、前年同期比で△1.9ポイント、△14.11円となりました。
EBITDAにつきましても、前年同期と比べ営業利益の減少により、減少しております。
(財政状態の分析)
当連結会計年度の財政状態の概要につきましては、「1[経営成績等の状況の概要] (1)財政状態及び経営成績の状況(財政状態の状況)」に記載した通りであります。
(キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
① キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
「1[経営成績等の状況の概要] (1)財政状態及び経営成績の状況(キャッシュ・フローの状況)」に記載した通りであります。
② 資本の財源及び資金の流動性
財務政策の基本
当社グループは、経営環境激変時のリスクに備えつつ、持続的な成長を図る為に、ROE等投資リターンに資金調達力を加味した最適資本構成の確保を財務政策の基本としています。具体的には、ROE等の資本効率目標を重視すると共に、資産構成に応じたリスク度を加味した事業リスク対応力指標として自己資本比率目標を55%~60%程度とし安定した財務基盤の維持を図ると同時に、機動的な資金調達を実行できる様、取引銀行と良好な関係を維持する一方、公募社債による金融市場からの資金調達にも対応できる様に、格付投資情報センター等の社債格付A格確保に努めております。当社グループ内での資金管理については、グループ全体の資金を包括して管理するシステム(キャッシュ・マネジメント・システム)により資金効率を最大化すると同時にグループ会社の資金需要に対応する体制を整えています。
資金の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要は、主にバルブ事業・伸銅品事業の製品販売に関する原材料・部品の購入費用の他、製造費、販売費及管理費等の営業費用による運転資金、国内及び海外の製造拠点を中心とした設備投資資金及び研究開発費用などであります。将来の成長に向けた戦略的な資金需要に対しては、財務の健全性の維持と資本効率性の向上を両立させる最適資本構成を考慮しつつ機動的に対応しております。
資金調達は、主として営業活動によるキャッシュ・フローや現金預金等の内部資金により充当し、必要に応じて金融機関からの借入や社債による資金調達を実施しています。これらの借入金及び社債については、営業活動によるキャッシュ・フローによって十分完済できると共に、将来の成長に必要となる資金を適切に調達することが可能であると考えております。なお、当社は主要取引銀行との間で短期借入金に関する特定融資枠(コミットメントライン)契約を締結しており、緊急時の流動性確保に備えています。この契約に基づく当連結会計年度末の借入未実行残高は135億円であります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた資金繰り等については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ⑧財務上の取り組み」に、財務制限条項の抵触リスクについては「2 事業等のリスク (2) 主要なリスク 1.経営環境に関するリスク ③資金調達環境」にそれぞれ記載しております。
資金調達の内訳
当社グループの資金調達の過年度の状況は、下記の通りであります。
| (単位:億円) |
| 区分 | 2012.3 | 2013.3 | 2014.3 | 2015.3 | 2016.3 | 2017.3 | 2018.3 | 2019.3 | 2020.3 | 2020.12 | |
| 有 利 子 負 債 | 短期 | 82 | 78 | 79 | 113 | 57 | 49 | 62 | 46 | 96 | 107 |
| 長期 | 162 | 147 | 161 | 104 | 195 | 201 | 284 | 291 | 296 | 387 | |
| 合計 | 244 | 225 | 239 | 217 | 252 | 250 | 346 | 337 | 391 | 494 | |
| 銀行借入(注)1 | 183 | 163 | 177 | 154 | 150 | 148 | 143 | 135 | 178 | 183 | |
| 公募社債 | 60 | 60 | 60 | 60 | 100 | 100 | 200 | 200 | 200 | 300 | |
| リース債務 | 1 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 3 | 2 | 13 | 11 | |
| (控除)現金預金 | 57 | 67 | 88 | 140 | 146 | 182 | 234 | 137 | 187 | 337 | |
| ネット有利子負債 | 187 | 158 | 151 | 76 | 106 | 69 | 111 | 200 | 205 | 156 | |
| 株主資本(注)2 | 536 | 592 | 657 | 743 | 751 | 738 | 762 | 756 | 756 | 743 | |
| 資産合計 | 950 | 1,000 | 1,076 | 1,158 | 1,194 | 1,191 | 1,335 | 1,317 | 1,350 | 1,407 | |
(注)1.銀行借入は、私募債を含む。
2.株主資本は、親会社の所有者に帰属する持分合計。

4 [経営成績に重要な影響を与える要因について]
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載した通りであります。なお、新型コロナウイルス感染拡大による事業セグメント別の影響については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)経営環境」並びに「2 事業等のリスク (1)重要リスク 1.自然災害・衛生管理(新型コロナウイルス等の感染症対策)等に係るリスク」に記載しております。
5 [経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等]
当社グループは、第4期中期経営計画を公表しております。その内容につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りです。
2020年度は、2019年度からの第4期中期経営計画の2年目となりますが、新型コロナウイルス感染症拡大による世界経済の減速を受けた経営環境の変化により、中期経営計画の数値目標を達成することは困難となり、経営計画を大きく見直さざるを得ない状況となりました。
また、当社は、2020年6月29日開催の第106回定時株主総会で「定款一部変更の件」が決議されたため、2020年度より決算期を3月31日から12月31日に変更し、決算期変更の経過期間となる2020年度は、2020年4月1日から2020年12月31日までの9ヵ月決算となりました。
従いまして、2020年8月11日に公表した2020年12月期の連結業績予想(2020年4月1日~2020年12月31日)と実績との比較を行っております。
以下のとおり、実績は、当初業績予想を若干上回りました。
① 連結業績
| (単位:百万円) |
| 2020年度計画 (中期経営計画) | 2020年度 当初業績予想 | 2020年度 実績 | 対当初業績予想比 | |
| 売上高 | 138,000 | 81,500 | 84,245 | 103.4% |
| 営業利益 | 12,500 | 3,200 | 3,751 | 117.2% |
| EBITDA(注) | 20,000 | 8,200 | 8,772 | 107.0% |
| ROE(自己資本利益率) | 9.5% | 2.3% | 2.8% | +0.5ポイント |
| EPS(1株当たり当期純利益) | 85.00 | 18.71円 | 23.38円 | +4.67円 |
(注)EBITDA:減価償却前・のれん償却前営業利益として計算しております。
売上高につきましては、バルブ事業で半導体製造設備向けが大幅に回復したことなどから、対当初業績予想比103.4%となりました。営業利益につきましては、売上高の増加に加え、営業経費の削減に取り組み、対当初業績予想比117.2%となりました。EBITDAにつきましても、営業利益の増加により、対当初予想比107.0%となりました。
また、ROE及びEPSについては、実績が当初業績予想を上回ったことにより、対当初業績予想比で+0.5ポイント、+4.67円となりました。
② セグメント別業績
| (単位:百万円) |
| 外部売上高 | 営業利益 | |||||||
| 2020年度計画 (中期経営計画) | 2020年度 当初業績予想 | 2020年度 実績 | 対当初 業績予想比 | 2020年度計画 (中期経営計画) | 2020年度 当初業績予想 | 2020年度 実績 | 対当初 業績予想比 | |
| バルブ事業 | 110,000 | 68,500 | 70,129 | 102.4% | 15,500 | 6,450 | 6,708 | 104.0% |
| 伸銅品事業 | 25,000 | 12,000 | 12,952 | 107.9% | 1,000 | △360 | △146 | - |
| その他 | 3,000 | 1,000 | 1,163 | 116.4% | 50 | △360 | △254 | - |
| 調整額 | - | - | - | - | △4,050 | △2,530 | △2,555 | - |
| 合計 | 138,000 | 81,500 | 84,245 | 103.4% | 12,500 | 3,200 | 3,751 | 117.2% |
バルブ事業の外部売上高につきましては、主として半導体製造設備向けが大幅に回復したことから、対当初業績予想比102.4%となりました。営業利益は、売上高の増加に加え、営業経費の削減などにより、対当初業績予想比104.6%となりました。
伸銅品事業につきしては、原材料相場が上昇傾向になったことにより、当初業績予想を上回りました。また、その他につきましても、ホテル事業において政府施策などもあり、当初業績予想を上回りました。