有価証券報告書-第38期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/28 11:07
【資料】
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【項目】
120項目

対処すべき課題

当社グループは、平成26年3月に長期経営ビジョン「TOWA10年ビジョン」を掲げ、その具現化へのマイルストーンとなる諸施策・戦略等を中期(3ヵ年)経営計画として取り纏めました。既存事業の伸張とコア技術の応用展開、そして「新たな市場」創造によるポートフォリオ変革等を目指し取り組んでおります。当社グループにおける当面の主要な課題は以下のとおりであります。
<半導体製造装置事業>①コンプレッション技術によるモールディング装置の売上伸張・他分野への展開
半導体のモールディングにおいては、まだトランスファ方式が主流でありますが、基板の大型化や微細化・高密度化等が進む中、当社独自開発の樹脂流動が生じないコンプレッション方式によるモールディング装置の必要性が高まっており、市場に浸透しつつあります。最先端のパッケージ動向と客先のニーズを捉え、コンプレッション技術を核とした装置開発と他分野への展開を図ってまいります。
②シンギュレーション装置の市場シェアアップ
シンギュレーション装置は、モールディングの次工程となる個片化工程の半導体製造装置であります。つまり、シンギュレーション装置のお客様は、当社が世界トップシェアを確保しているモールディング装置のお客様と同じであります。IoT産業の伸張に伴い、デバイスの小型化が大命題と認識され、生産性の向上が望まれる中、シンギュレーション装置においても世界トップシェアを目指してまいります。
③「新たな市場」創造と事業化へのチャレンジ
今後の発展を目指して中期(3ヵ年)経営計画における中核テーマとして“「市場を創造する」ものづくりの実践”を掲げております。コア技術の応用展開、今までにない新たなビジネスモデルであるトータルソリューションサービスの構築及び消耗品ビジネスを展開してまいります。既存の事業領域にとどまることなく、新分野に対する投資を積極的に行い、事業成長と事業範囲の拡大に取り組んでまいります。
④営業活動網・活動形態の再構築
本社、販売事業会社及び代理店間における業務と役割分担を明確にし、営業活動の強化と収益力を高め、販売事業会社単独で収益を確保できるビジネスモデルの構築を目指してまいります。
地域のニーズに合致したサービスを提供するとともに、欧米拠点においては、試作・成形実験や評価をいただくラボ機能を充実させることで、より積極的にニーズを発掘し、開発期間の短縮に努めてまいります。
⑤高効率生産体制の追求
協力会社と海外生産拠点における適地生産体制・直出荷体制の構築を促進してまいります。また、海外生産拠点において地域に応じたニーズを取り入れた生産と開発を行い、部品の現地調達、内製化比率向上によりコスト低減を図り、迅速な生産立ち上げに向け体制を強化してまいります。
⑥グローバルリーダーの育成
当社の大半が海外のお客様であり、グループ従業員数につきましても、過半が海外拠点の従業員で構成されております。このような事業形態において、グローバルなグループ経営を効率的に行うには、各拠点において核となるリーダーの育成は必須であります。技術・製品知識はもとよりマネージメント力を兼ね備えた人材の育成に取り組んでまいります。
<ファインプラスチック成形品事業>ファインプラスチック成形品事業は、主に医療用途に用いられる化成品を生産し、販売しております。引き続き高クリーン度を実現した製造環境の管理と製品品質の維持等、納品先から信頼を得られる活動に取り組むとともに、さらなる品質の向上と事業拡大に努めてまいります。