四半期報告書-第179期第3四半期(平成29年10月1日-平成29年12月31日)

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2018/02/14 14:37
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以下に記載する事項は、当四半期報告書提出日現在において入手し得る情報に基づいて当社グループが判断したものです。
(1) 業績等の概要
売上高28,003(△ 351)
営業損益496(△ 265)
継続事業税引前損益879(+ 236)
四半期純損益270(+5,595)

(注)1.単位:億円、( )内 前年同期比較、△はマイナスを表示
2.「当社株主に帰属する四半期純損益」を四半期純損益として表示しています(以下、同じ)。
第3四半期連結累計期間(2017年12月に終了した9か月間。以下、当期)の世界経済は、米国で消費、投資、輸出が増加するなど堅調な成長が続き、欧州では、ユーロ圏でドイツをはじめ緩やかな成長が続く一方、英国では成長が減速しました。中国では、インフラ投資や輸出が伸び、景気は持ち直しました。そのほかのアジアも全般に景気は緩やかに回復しました。こうした中、エネルギー価格が緩やかに上昇しました。
国内経済は、個人消費が持ち直し、設備投資も緩やかに増加し、輸出も緩やかな回復が続きました。景気は総じて緩やかな回復を続けました。
こうした状況下、当社グループは、メモリ事業について、機動的かつ迅速な経営判断体制の整備と借入金の返済原資の確保並びに連結株主資本及び連結純資産の回復のために、ベインキャピタル社を軸とする企業コンソーシアムにより組成される買収目的会社に譲渡することを決め、2018年3月末までの売却完了を目指しています。メモリ事業売却に関連したウエスタンデジタル社との訴訟等の和解や、各国・地域における競争法当局の承認手続きの進捗状況を踏まえ、メモリ事業の売却完了の確実性が高まったことにより、米国会計基準に則り、第3四半期からメモリ事業に係る経営成績は、連結損益計算書上、非継続事業として取り扱われることになりました。
また、メモリ事業の売却が1年以内に完了する確実性が高まったこと、約6,000億円の第三者割当増資の実施及びウェスチングハウスエレクトリックカンパニー社に対する債権の第三者への譲渡が完了したことにより、当四半期報告書提出日現在では資金繰りの懸念及び債務超過が解消されていると見込まれること、また、各分社会社において建設業法に基づく必要な特定建設業の許可等の取得または更新を完了していることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況は解消されています(「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表等 四半期連結財務諸表に対する注記 継続企業の前提に関する注記」参照)。
これらの結果、当社グループの売上高は、ストレージ&デバイスソリューションなどが増収になったものの、エネルギーシステムソリューションがランディス・ギア・グループの株式上場による連結除外の影響で減収に、インフラシステムソリューションも減収になった結果、全体としては前年同期比351億円減少し2兆8,003億円になりました。営業損益は、緊急対策の規模縮小の影響もあり、前年同期比265億円減少し496億円になりました。継続事業税引前損益は、第2四半期に計上したランディス・ギア・グループの株式上場による株式売却益668億円を主因として、前年同期比236億円増加の879億円になりました。非継続事業当期純損益について、メモリ事業が営業利益率37%に相当する利益を達成したものの、会社分割に伴う税額影響を反映し△273億円になり、当期純損益は、前年同期比5,595億円増加の270億円になりました。
事業の種類別セグメントの業績は、次のとおりです。
セグメント売上高営業損益
エネルギーシステムソリューション6,115(△ 485: 93%)△121(△ 97)
インフラシステムソリューション8,306(△ 79: 99%)113(△ 102)
リテール&プリンティングソリューション3,793(+ 75:102%)188(+ 77)
ストレージ&デバイスソリューション6,610(+ 306:105%)489(△ 4)
インダストリアルICTソリューション1,769(+ 144:109%)△26(△ 70)
その他3,794(△ 137: 97%)△186(△ 95)
消去△2,384(△ 175: ― )39(+ 26)
合 計28,003(△ 351: 99%)496(△ 265)

(注)単位:億円、( )内 前年同期比較、△はマイナスを表示
①エネルギーシステムソリューション
火力・水力発電システムが増収になりましたが、原子力発電システムが減収になったほか、ランディス・ギア・グループの株式上場による連結除外の影響があった結果、部門全体として減収になりました。
損益面では、送変電・配電システム等が増益になりましたが、原子力発電システム、火力・水力発電システムが悪化したほか、ランディス・ギア・グループの株式上場による連結除外の影響があった結果、部門全体として悪化しました。
②インフラシステムソリューション
産業システムが増収になりましたが、公共インフラ、ビル・施設が減収になった結果、部門全体として減収になりました。
損益面では、産業システムが増益になりましたが、公共インフラ、ビル・施設が減益、悪化になった結果、部門全体として減益になりました。
③リテール&プリンティングソリューション
リテール事業、プリンティング事業とも堅調に推移し、為替の影響もあり部門全体として増収になりました。
損益面では、リテール事業、プリンティング事業とも増益になった結果、部門全体として大幅な増益になりました。
④ストレージ&デバイスソリューション
HDDが減収になりましたが、デバイス他が増収になった結果、部門全体として増収になりました。
損益面では、デバイス他が前年同期とほぼ同等の営業利益になりましたが、HDDが減益になった結果、部門全体として減益になりました。
⑤インダストリアルICTソリューション
官公庁向けシステム案件、製造業向けシステム案件及びIoT・AIビジネスが好調だったため、部門全体として増収になりました。
損益面では、一部国内向け情報システム案件や構内通信システム事業の構造改革の影響により、部門全体として悪化しました。
⑥その他
売上高は減収になり、営業損益も悪化しました。
なお、上記の事業の種類別の売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高が含まれています。
(2) 流動性及び資金の財源
①キャッシュ・フロー
当期における営業活動によるキャッシュ・フローは、WECの米国原子力発電所建設プロジェクトに関する親会社保証の約4,368億円を支払った結果、前年同期の229億円の収入から4,066億円減少し、3,837億円の支出になりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期の776億円の支出から151億円減少し、625億円の支出になりました。
これらの結果、当期のフリー・キャッシュ・フローは、前年同期の547億円の支出から3,915億円増加し、4,462億円の支出になりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、株式の発行により約6,000億円の収入があった結果、前年同期の1,178億円の支出から5,102億円改善し、3,924億円の収入になりました。
その他に為替の影響によるキャッシュの増加が28億円あり、2017年12月末の現金及び現金同等物の残高は、2017年3月末の7,077億円から495億円減少し、6,582億円になりました。
さらに非継続事業における現金及び現金同等物期末残高194億円を控除し、継続事業における現金及び現金同等物の残高は6,388億円になりました。
②流動性管理と資金調達
<流動性管理>2017年12月末の状況としては、現金及び現金同等物の6,582億円、コミットメントライン未使用枠の3,400億円を合わせ、9,982億円の手許流動性を確保しました。
<資金調達>当社グループは、金利上昇局面への対応及び事業に必要な基本的資産である固定資産の手当てとして、安定的な長期資金をバランスよく調達・確保するよう配慮しています。固定資産については、株主資本・固定負債を含めた長期資金で賄えるよう、長期資金比率の適正化を図っています。
資金調達の直接・間接調達の比率については、資金調達環境等を十分鑑み、バランスの取れた資金構成の維持を基本方針としています。
<格付け>当社は、ムーディーズ・ジャパン㈱(以下「ムーディーズ」という。)、S&Pグローバル・レーティング・ジャパン㈱(以下「S&P」という。)、㈱格付投資情報センター(以下「R&I」という。)の3社から格付けを取得しています。当四半期報告書提出日現在の格付状況(長期/短期)は、ムーディーズ:Caa1(見通しは安定的)/NP、S&P:CCC+/C(長期、短期ともに格上げ方向のクレジット・ウォッチ指定)、R&I:B+(格上げ方向のレーティング・モニター指定)/bです。
③資産、負債及び資本の状況
総資産は、2017年3月末に比べ2,211億円増加し、4兆4,906億円になりました。
株主資本は、第三者割当増資を実施したことなどの影響により、2017年3月末に比べ5,490億円増
加し、△39億円になりました。
借入金・社債残高は、2017年3月末に比べ812億円減少し、1兆1,228億円になりました。
この結果、2017年12月末の株主資本比率は2017年3月末に比べ12.9ポイント増加し、△0.1%になりました。
(注)・四半期連結財務諸表は、米国会計基準に準拠して作成しています。但し、当社グループの営業損益は、売上高から売上原価並びに販売費及び一般管理費を控除して算出したものであり、経営資源の配分の決定及び業績の検討のため、定期的に評価を行う対象となる損益を示しています。訴訟和解費用等は、当社グループの営業損益には含まれていません。
・ヘルスケア事業、家庭電器事業、WECグループ(※)における原子力事業及びメモリ事業は、Accounting Standards Codification 205-20「財務諸表の表示-非継続事業」に従い、連結損益計算書上非継続事業として取り扱われるため、売上高、営業損益、継続事業税引前損益にはこれらの事業に係る経営成績は含まれていません。当社グループの当期純損益は、継続事業税引前損益にこれらの事業に係る経営成績を加減して算出されています。これに伴い、非継続となった事業について、前年度の数値を控除して表示しています。
・セグメント情報における業績を現組織ベースで表示しています。
・なお、以上の定性的情報は、特記のない限り前年同期との比較で記載しています。
※WECグループ:ウェスチングハウス社グループのうち2017年3月に非連結となった会社をいう。
(3) 対処すべき課題
前事業年度の有価証券報告書に記載された「対処すべき課題」は、当四半期報告書提出日現在において、次のとおり変更しています。変更点は下線で示しています。なお、変更点の前後について一部省略しています。また、以下の見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書における「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の項目番号に対応したものです。
<経営方針(対処すべき課題)>◎会計処理問題
当社は、内部管理体制等において深刻な問題を抱えており、当該内部管理体制等について改善の必要性が高いと認められるとして、2015年9月、当社株式を特設注意市場銘柄に指定する旨の処分を東京証券取引所及び名古屋証券取引所(以下「両取引所」という。)から受け、また、2015年12月には、金融庁から73億7,350万円の課徴金納付命令を受けました。当社は、上場廃止に準ずる措置である特設注意市場銘柄指定という処分、過去最高額となる課徴金納付命令を真摯に受け止め、2015年9月に経営刷新推進体制を構築し、コンプライアンスを前提とした誠実な経営に取り組み、コーポレート・ガバナンス改革を進め、2015年12月にコーポレートガバナンス・ガイドラインを制定しました。
当社は、特設注意市場銘柄への指定を受け、過年度決算訂正事項について、事実関係や問題点を踏まえながら、歴史的な経緯や背景、構造的な要因等を含め、当社として改めて原因分析及び改善策の策定を行いました。そして、2015年9月に発足した新たな経営体制の下、ガバナンス改革により社外取締役を中心とした経営トップへの監督機能の強化、CFO・財務・経理部門による牽制機能の強化や業務プロセスの改革等による内部統制機能の強化、また、経営者層及び従業員の意識改革や開示体制の改善など、誠実な経営を心掛けてまいりましたが、2016年12月19日、両取引所から特設注意市場銘柄の指定継続の通知を受けました。
その後、従来からの施策に加えて、指定継続の要因であるコンプライアンスの徹底及び関係会社管理の強化等を進め、更には経営判断プロセスの課題にも真摯に対応し、両取引所から当社の内部管理体制等について相応の改善がなされたとして、2017年10月12日付で当社株式は特設注意市場銘柄及び監理銘柄(審査中)の指定が解除されました。
当社は全てのステークホルダーの皆様からの信頼を取り戻すため、改善・改革に向けた施策を継続すると同時に、それら施策の定着状況に応じた施策の追加も行ってまいります。
◎継続企業の前提に関する重要な不確実性
上述の極めて多額の損失を計上したことを主因として当社グループは債務超過となり、当社の金銭借入契約において財務制限条項に抵触するとともに、2017年12月に当社の特定建設業の許可の更新ができない状況が生じました。このような状況から、当社には継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められこととなったため、連結財務諸表に対する注記において「継続企業の前提に関する注記」を記載していましたが、当四半期報告書提出日現在において、当社の継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況は解消されています。
Ⅰ.財務基盤の早期回復と強化
メモリ事業については2017年4月1日付けで東芝メモリ㈱に事業を承継しました。そして、メモリ事業の更なる成長に必要な経営資源を確保する目的で、株式の過半数の譲渡の手続きを進め、2017年9月28日付けでべインキャピタル社を軸とする企業コンソーシアムにより組成される買収目的会社である㈱Pangeaとの間で、東芝メモリ㈱の全株式を譲渡する株式譲渡契約を締結しました。また、2017年10月24日に開催した臨時株主総会において、当該株式譲渡契約が承認されました。
今後、各国競争法当局の承認の取得、安全保障等に関わる承認の取得及び管轄権を有する国家機関(仲裁廷その他国家機関に準ずる機関を含む。)が本件株式譲渡の完了を禁止していないことの確認等の必要な手続を経て、2018年3月末までの売却完了を目指します。
WECの本件プロジェクトにおいて当社が各電力会社に提供している親会社保証の履行に関して、サザン電力社との間では責任上限額を3,680百万米ドルとし、2021年1月までの間で分割して支払う合意書を、スキャナ電力社との間では責任上限額を2,168百万米ドルとし、2022年9月までの間で分割して支払う契約を締結し、いずれについても当社が負担する責任の上限額を確定させるに至りました。
当社は2017年11月19日に第三者割当による新株発行により約6,000億円の資金調達を決議し、2017年12月5日に全額払込が完了しました。この資金調達により本件プロジェクトに係る当社親会社保証の責任上限額の早期弁済を実施し、WECに対する代位債権(求償権)を取得しました。当社は本代位債権並びに当社がWECグループに関連して保有するその他債権及び株式を2018年1月17日付けで、Nucleaus Acquisition LLC及びBrookfield WEC Holdings LLCを譲渡先として選定し、両社との間で債権譲渡契約及び株式譲渡契約をそれぞれ締結しました。
上記新株発行による約6,000億円の資本増強に加え、本代位債権を含む債権の譲渡完了により、メモリ事業の価値確定に伴う税額影響を軽減することができ、少なくとも約2,400億円の追加的な資本改善を達成することができる見込みです。さらに代位債権及びその他債権の譲渡による売却益として税控除後で約1,700億円を計上できる見込みであり、上記の新株発行、税額影響の軽減と合わせて合計約10,100億円の資本改善に寄与する見込みです。これにより、当社は2018年3月期に係る連結貸借対照表において債務超過を確実に解消できる見込みです。
今後も、保有資産については聖域なくその意義を見直し、保有資産の売却を継続していきます。
Ⅱ.当社グループの組織運営の強化
1.事業会社について
(2)2017年10月1日付
・エネルギーシステムソリューション社関連
社内カンパニー「エネルギーシステムソリューション社」と原子力事業統括部を会社分割し、新会社にそれぞれの事業を移管し、新会社において特定建設業の許可を取得しました。
<株式会社の支配に関する基本方針>1)基本方針の内容
当社グループが株主の皆様に還元する適正な利潤を獲得し、企業価値・株主共同の利益の持続的な向上を実現するためには、株主の皆様はもちろん、お客様、取引先、従業員、地域社会等のステークホルダーとの適切な関係を維持、発展させていくことも必要であり、これらのステークホルダーの利益にも十分配慮した経営を行う必要があると考えています。
また、当社株式の買付の提案を受けた場合に、その買付が当社の企業価値・株主共同の利益に及ぼす影響を適切に判断するためには、各事業分野の有機的結合により実現され得るシナジー効果、当社グループの実情、その他当社の企業価値を構成する要素が十分に把握される必要があると考えます。
当社取締役会は、上記の要素に鑑み、当社の企業価値・株主共同の利益の確保、向上に資さない当社株式の大量取得行為や買付提案を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当ではなく、このような者による当社株式の大量取得行為に関しては、必要かつ相当な手段を採ることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保する必要があると考えています。
以上の考え方に基づき、当社は、2006年6月に当社株式の大量取得行為に関する対応策(いわゆる買収防衛策)を導入し、2009年6月及び2012年6月に更新してまいりましたが、経営環境等の変化、金融商品取引法整備の浸透の状況、株主の皆様の意見等を考慮しながら慎重に検討した結果、当該対応策を更新しないことといたしました。
なお、当該対応策終了後も弊社株式の大規模買付を行おうとする者に対しては、大規模買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するための必要かつ十分な情報の提供を求め、併せて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間と情報の確保に努める等、金融商品取引法、会社法及びその他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じるとともに、引き続き企業価値及び株主共同の利益の確保及び向上に努めてまいります。
2)基本方針の実現に資する特別な取組み
当社グループは、強靭な企業体質への転換を図ることにより株主、投資家をはじめとするすべてのステークホルダーの皆様の信頼回復につなげるべく、「内部管理体制の強化及び企業風土の変革」、「構造改革の断行」、「事業ポートフォリオ及び事業運営体制の見直し」、「財務基盤の整備」を実施しています。
(4) 研究開発活動
当期における研究開発費は1,302億円でした。(※1)
なお、当四半期連結会計期間における主要な研究開発の成果は以下のとおりです。
①新商品
・データセンタやストレージシステム向けに、CMR(従来型磁気記録)方式で世界初(※1)となる記憶容量14テラバイト(※2)を達成した3.5型HDD(ハードディスクドライブ)「MG07ACAシリーズ」を開発し、サンプル出荷を2017年12月に開始しました。HDD内部に空気より軽いヘリウムを封止し、ヘッド位置決めやディスク回転を従来よりも安定させることにより、高記録密度化と低消費電力化を実現しました。さらに小型・薄型化技術を活かした世界初(※1)のディスク9枚搭載により、CMR方式で14テラバイトという大容量化を実現しました。今後も、大容量のニアライン向けHDDをはじめ、情報化社会の基盤強化に貢献していきます。
②研究開発
・当社の急速充電二次電池SCiB™の次世代品として、負極材に黒鉛の2倍の容量を持つチタンニオブ系酸化物を用いたリチウムイオン電池の試作に成功しました。この負極材は、超急速充電や低温充電時でも耐久性と安全性に優れ、当社独自の合成方法により、結晶構造中にリチウムイオンを効率的に供給できます。これにより、SCiB™の特徴である高い安全性と急速充電特性を維持しながら、単位体積当たりの負極容量を従来に比べ増加させることができました(※3)。32kWh電池容量搭載のコンパクトEVを想定した場合、6分間の超急速充電で、走行距離320km(※4)を可能にします。今後も電池の急速充電、長寿命、高エネルギー密度化に関する研究開発を継続し、製品化を目指します。
・電力事業者が電力の供給計画を立てる上で必須となる電力需要予測において、多地点における気象情報の作成と、AIを活用した複数の予測手法の組み合わせを特徴とする高精度な予測システムを開発しました。供給エリア内の多地点における気象予測値を作成し、気象情報と電力需要実績値の関係を効率良く機械学習させるスパースモデリング技術(※5)を開発、さらに、深層学習を用いた需要予測の結果値をAIを利用して最適に組み合わせることで、高精度な需要予測を実現しました。今後、より多くの地点の需要実績値をAIに学習させることで、さらなる予測精度の向上を追求し、電力事業者の効率的な需給運用を支えるシステムへの導入を目指します。
・複数の無線カメラからのフルHD映像をバケツリレー方式で遅滞なく伝送する無線マルチホップ映像伝送技術を開発しました。高精細な映像を遅延なく送信するために、各無線機が自律的に安定した通信路を生成・維持する経路制御方式、複数の経路を同時に利用する映像伝送方式等を新たに開発しました。また、本技術をドローンに適用し、複数ドローンを用いた海上監視実験システムの実証実験(※6)にも成功しました。引き続き、本技術を活用した監視カメラシステムの実用化を目指し、カメラ台数の拡大、移動体搭載カメラを用いた伝送の安定性検証を進めます。
(注)※1:当四半期連結会計期間から非継続事業となったメモリ事業に関する研究開発費を控除しています。
※2:3.5型・高さ26.1mmのフォームファクタとして、2017年12月8日時点、当社調べ。
※3:1テラバイトは10の12乗バイトによる算出値。
※4:本成果は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業の成果を一部活用しています。
※5:JC08モードでの走行距離換算。
※6:高次元のデータの中から有意な情報を抽出する機械学習の技法で、今回は多地点の気象情報の中から電力需要に影響の大きな地点を抽出するのに適用。
※7:国立大学法人 東京海洋大学 近藤研究室と共同で実施。
(5) 従業員数
2017年4月1日付でのメモリ事業の分社化による減員(約9,000人)、2017年7月1日付での当社社内カンパニーであったインフラシステムソリューション社、ストレージ&デバイスソリューション社及びインダストリアルICTソリューション社の分社化による減員(約12,000人)、並びに2017年10月1日付での当社社内カンパニーであったエネルギーシステムソリューション社、原子力事業統括部の分社化による減員(約7,000人)に伴い、当社の従業員数は前連結会計年度末に比べ減少し、2017年12月31日現在の従業員数は、3,564人となりました。
なお、従業員数は、正規従業員及び期間の定めのある雇用契約に基づく労働者のうち1年以上働いている又は働くことが見込まれる従業員の合計数で、2017年12月31日付退職者が含まれています。
(6) 生産、受注及び販売の実績
当期において、当社グループの生産、受注及び販売の実績に著しい変動はありません。
(7) 主要な設備等
当第3四半期連結累計期間において、主要な設備の重要な異動はありません。
前連結会計年度末に計画した重要な設備の新設、改修等に係る設備投資計画について、以下のとおり変更しました。変更点は下線で示しています。下記設備投資計画額には、メモリ事業に関する投資(当社の持分法適用会社であるフラッシュアライアンス㈲、フラッシュフォワード合同会社等が実施する投資のうち当社分を含む。以下同じ。)が含まれています。設備投資の資金は、自己資金等をもって充当する予定です。
セグメントの名称設備投資計画額
(変更前) ※1
設備投資計画額
(変更後) ※1
主な内容・目的
エネルギーシステムソリューション200億円130億円
インフラシステムソリューション450億円400億円
リテール&プリンティングソリューション140億円100億円
ストレージ&デバイスソリューション3,300億円
※2
6,000億円
※3
NAND型フラッシュメモリ製造設備等
インダストリアルICTソリューション30億円20億円
その他130億円150億円
合計4,250億円6,800億円

投融資計画合計額 ※4800億円1,000億円

設備投資・投融資計画合計額5,050億円7,800億円

(注) ※1.無形固定資産を含む発注ベースであり、既発注のものが含まれています。
※2.メモリ事業に関する投資3,100億円が含まれています。
※3.メモリ事業に関する投資5,800億円が含まれています。
※4.支払ベース
5.金額には消費税等を含めておりません。

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