有価証券報告書-第110期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/20 13:46
【資料】
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【項目】
116項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、「ミッション/ビジョン」「モットー」「三桜ウェイ」の3つを企業理念として制定しています。これは、グローバル三桜グループが、企業としての永続性を保つと同時に社会的責任を果たすためのもっとも基本的な理念、信条です。
1.ミッション/ビジョン
私たちのMission(使命)は、ものづくり企業として、製品の提供とグローバルな事業活動を通じて、ステークホルダーの「安全と安心」、「環境保全」のために力を尽くすことです。Missionを果たしていくために、「人を育て、システムを育て、技術を育て」、創意あるエキスパート集団になることを目指します。
グローバル三桜グループは、社員ひとりひとりを財産と捉え、社員と会社の双方が成長する企業風土を目指しています。本当に使える知識を得るために、自ら手を動かし工夫しながら実行する「手づくり」と「創意」を「人を育てる」の基本とし、社員が成長する環境と機会を作ります。ひとりひとりの社員の日々の活動の積重ねによって、製品や事業活動において世界一と誇れる要素を、グローバル三桜グループ内に蓄積していきます。このような活動によって、企業としての永続性と社会に対する責任を果たしていくことを追求していきます。

ミッション/ビジョンは、三桜の社会における存在意義、社会的使命を明確に掲げたものであり、私たちが進むべき方向を示したものです。
2.モットー
経営全領域にわたる絶えざる改革

モットーである「経営全領域にわたる絶えざる改革」は、1978年から実施された全社的な経営体質改善活動における基本理念であり、三桜が常に意識している信条です。
3.三桜ウェイ
①. 新しい価値を生み出す
・Futurity
:未来を志向し、あるべき姿を構想する
・Flexibility
:既成概念に捉われず、柔軟に考える
・Humanity
:誠意があり、暖かく思いやりのある行動をする
②. 組織で力を出す
・責任感
:役割責任を認識し、キチンと最後までやり遂げる
・三桜マーケットイン
:相手を知り、相手の気持ちに応じたやり方で、目的を達成する
・自発・自律・迅速
:業務の本質を掴んで自発的・自律的に判断し、迅速に行動する
③. 高い志を持つ
・知識×意欲
:常に新しい知識を吸収して意欲的に業務に活かす
・手づくり
:自ら手を動かし体験することで学ぶ
・チャレンジ
:常に今より高い目標を設定し、達成への行動を通じて成長する

三桜ウェイは、グローバル三桜グループ社員ひとりひとりが共有すべき価値観、行動指針であり、それぞれの個性や多様性を発揮するための根幹となるものです。
(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、安定的な収益力の確保とグループ全体の業績向上のため、連結ベースの売上高、営業利益、経常利益、売上営業利益率等の経営指標の拡充を目標としております。
(3) 経営環境及び対処すべき課題
今後の見通しにつきましては、海外においては、中国で成長の鈍化が見込まれる一方、米国、欧州で堅調な成長が続くほか、インドで高い成長率が続くとみられ、全体としては好調を維持するものと思われます。国内においても、海外経済の回復継続を背景にして、輸出の増加や投資の拡大による景気回復が続くものと予想されます。
自動車業界におきましては、海外における自動車の生産が、インドや新興国での需要の拡大を背景に増加を続ける一方で、国内においては人口減少、高齢化といった構造的な問題から生産台数は減少傾向にあり、依然として厳しい事業環境が続くものと思われます。
このような情勢のなか、当社グループといたしましては、グローバル製造拠点網を最大限に活用し、引き続きお客様への製品の安定供給に取り組んでまいります。
経営基盤の徹底的な強化のために、全員参加で工程内不良の削減に取り組み、より一層の品質向上に努めてまいります。欧州では生産混乱から回復したドイツ子会社において、高付加価値製品の安定生産に取り組んでまいります。インドでは子会社同士の合併により、生産効率、業務効率の向上を進めてまいります。
さらに、事業部の生産活動を支えるコーポレート系機能の改善によって、収益の拡大に向けて全社で取り組むことができる体制を作り、社業の発展に邁進する所存でございます。