有価証券報告書-第109期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

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2016/06/27 14:28
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【項目】
70項目
(1) 対処すべき課題
平成28年度の世界経済は、資源価格の変動や地政学的リスク、新興国経済の減速懸念などの不透明な要因があるものの、米国や欧州経済の回復が続くとみられることや、雇用・所得環境の改善が国内消費の追い風となる見通しであることから、全体としては緩やかな成長が見込まれます。
一方で、当社が「売上成長」を主軸において掲げた平成30(2018)年度売上高10兆円と、そこに向けた1年ごとの売上目標については、初年度である平成27年度から目標を下回る結果となりました。こうした状況を踏まえて、平成30年度売上高10兆円という目標を見直し、当社の経営理念である「お客様へのお役立ちを創出し続ける」ということを、より明確にする意味で、「利益成長」を主軸においた取り組みを加速することとしました。
具体的には、これまでの5つの事業領域と3つの地域を掛け合わせた「5×3のマトリックス」を再整理し、「家電」「住宅」「車載」「B2B」の4つの事業領域の枠組みで戦略を描いていきます。なお、デバイスは、今後は向き合う産業に対応する事業領域に含めることとします。
「家電」「住宅」「車載」は、「最終のお客様」に広く価値を提供することを通じて、新たな売上成長の実現を目指します。「B2B」は、お客様の競争力強化に貢献することを通じて、向き合う業界、強みとなる商材、地域を明確にし、これらを掛け合わせて、高収益のビジネスモデルの構築を目指します。
成長戦略が軌道に乗りつつある、「家電」「住宅」「車載」で確実に利益を積み重ね、そこに高収益を目指す「B2B」事業を付加していくことにより、全社として、確実に利益成長ができる構造をつくります。
また、個別の事業をそれぞれの事業環境や競争力などの事業が持つ特性に応じて、収益改善・安定成長・高成長の3つに分類するとともに、各事業がとるべき戦略を明確にし、緩急をつけて実行していきます。
収益改善事業は売上成長が望みにくい事業を指し、売上を追わず、徹底的に「利益率」の向上を追求します。
安定成長事業は市場の成長が見込まれる事業を指し、競争力の強化によって、業界平均を上回る成長を実現することで売上・利益の着実な創出を目指します。
高成長事業は市場の成長が見込まれる事業のなかでも、特に経営資源を積極的に集中し、売上・利益の成長を牽引する事業を指します。高成長事業の代表的な取り組みは以下のとおりです。
①家電事業:
アジアの重点国における、プレミアム商品展開を加速するとともに、将来の成長市場の攻略に向けて、インドでの品揃え強化や、アフリカでの販売基盤強化を図ります。
②住宅事業:
国内のリフォームおよび介護関連事業の拡大に向けて、拠点を大幅に増強します。また、アジアでは、パナホーム(株)を中心に現地の開発事業者との協業により、街づくり事業を積極的に拡大します。
③車載事業:
車載用ミラー大手のフィコサ(Ficosa)社との協業などにより、次世代コックピット事業で新たな成長を図ります。そして、平成30年度以降を見据え、さらなる成長に向けて、ADAS(先進運転支援システム)や車載電池において、開発の強化や生産拠点の拡充に経営資源を重点的に投下します。
④B2B事業:
米国の業務用冷凍・冷蔵ショーケースのメーカーであるハスマン(Hussmann)社の買収によって、食品流通事業が当社の大きな柱となります。今後も、航空産業向けの事業や食品流通事業に続く、新たな柱事業の創造を目指します。
これらの取り組みにより、平成30年度の全社の経営目標として、営業利益4,500億円、親会社の所有者に帰属する当期純利益2,500億円以上(国際財務報告基準ベース)を目指します。
そして平成28年度については、平成30年度の経営目標およびその先に向けた「成長への足場固めの年」と位置づけ、成長事業への仕込みに注力します。また、平成30年度に向けて、積極的な先行投資と合計1兆円規模の戦略投資を実行することで、増収増益の実現および定着を目指します。
今回、平成30年度売上高10兆円という目標を見直し、「利益成長」を主軸においた取り組みを加速することとしましたが、当社グループが取り組む成長戦略は変わりません。「利益成長」すなわち、「お客様へのお役立ちを創出し続ける」ことに、これまで以上に重きを置いて取り組んでまいります。
(注)当社は、平成28年度末の連結財務諸表から、米国会計基準に替えて国際財務報告基準(IFRS)を任意適用することを公表しております。
(2) 株式会社の支配に関する基本方針
①基本方針の内容
当社は創業以来、「事業活動を通じて、世界中の人々のくらしの向上と、社会の発展に貢献する」という経営理念をすべての活動の指針として、事業を進めてまいりました。今後も、お客様一人ひとりに対して「いいくらし」を提案し拡げていくなかで、株主や投資家、お客様、取引先、従業員をはじめとするすべての関係者の皆様にご満足いただけるよう、持続的な企業価値の向上に努めてまいります。
当社は、当社株式の大規模な買付行為がなされた場合にこれを受け入れるかどうかは、最終的には、株主の皆様の判断に委ねられるべきものと考えております。しかしながら、大規模な買付行為のなかには、株主の皆様が適切な判断を行うために必要な情報が十分に提供されない場合や、その目的などからみて、企業価値・株主全体の利益を著しく侵害するおそれがある場合もあり得ます。当社は、そのような場合には、当社株主全体の正当な利益を保護するために相当かつ適切な対応をとることが必要であると考えております。
②基本方針の実現のための具体的な取り組み
(a)基本方針の実現に資する特別な取り組み
お客様のくらしに寄り添う「家電のDNA」を継承しながら、様々なパートナーとともに、お客様の「いいくらし」を追求し、拡げてまいります。具体的には、「家電」「住宅」「車載」「B2B」の4つの事業領域に注力し、経営目標として平成30年度営業利益4,500億円、親会社の所有者に帰属する当期純利益2,500億円以上(国際財務報告基準ベース)を目指してまいります。
そのために、「家電」「住宅」「車載」については、「最終のお客様」に広く価値を提供することを通じて、新たな売上成長の実現を目指し、また、「B2B」については、向き合う業界、強みとなる商材、地域を明確にし、これらを掛け合わせて、高収益のビジネスモデルの構築を目指します。
また、個別の事業をそれぞれの事業環境や競争力などの事業が持つ特性に応じて、収益改善・安定成長・高成長の3つに分類するとともに、各事業がとるべき戦略を明確にし、緩急をつけて実行していきます。平成30年度に向けて、積極的な先行投資と合計1兆円規模の戦略投資を実行することで、増収増益の実現および定着を目指します。
(b)基本方針に照らして不適切な者による支配を防止するための取り組み
当社は、平成17年4月28日開催の取締役会において、当社株式の大規模な買付行為に関するルール(以下、「大規模買付ルール」)の設定を内容とする対応方針(以下、「ESVプラン」)を決定しました。その後、毎年(平成27年は4月28日)の取締役会においてESVプランの継続を決定し、さらに、平成28年4月開催の取締役会においてもESVプランの継続を決議しました。
大規模買付ルールの内容は、特定の株主グループの議決権割合が20%以上となるような当社株式の買付(以下、このような買付行為を「大規模買付行為」、大規模買付行為を行う者を「大規模買付者」)を行おうとする者に対して、買付行為の前に、(ⅰ) 大規模買付者の概要、大規模買付行為の目的および内容、買付対価の算定根拠、買付資金の裏付け、大規模買付行為完了後に意図する当社経営方針および事業計画などの情報提供と、(ⅱ) 当社取締役会による適切な評価期間(60日または90日)の確保を要請するものです。当社取締役会は、提供されたこれらの情報をもとに、株主全体の利益の観点から評価・検討を行い、取締役会としての意見を慎重にとりまとめたうえで開示します。また、当社株主の皆様が適切な判断を行うために必要な情報を提供し、必要に応じて大規模買付者との大規模買付行為に関する条件改善の交渉や、株主の皆様への代替案の提示を行ってまいります。
大規模買付ルールが順守されない場合には、株主全体の利益の保護を目的として、株式の分割、新株予約権の発行(新株予約権無償割当てを含む)など、会社法その他の法律および当社定款が取締役会の権限として認める措置をとり、大規模買付行為に対抗することがあります。このルールが順守されている場合は、大規模買付行為が当社に回復しがたい損害をもたらすことが明らかでない限り、当社取締役会の判断のみで大規模買付行為に対抗するための措置をとろうとするものではありません。
対抗措置の発動は、当社取締役会の決定によりますが、その決定に際しては、弁護士、財務アドバイザーなどの外部専門家の意見も参考にし、社外取締役や監査役の意見を十分尊重するものとします。
上記の対抗措置を発動するに際し、当社取締役会が当社株主全体の利益の観点から株主の皆様の意思を確認させていただくことが適切であると判断した場合には、株主総会を開催することといたします。当社取締役会が株主総会を開催することを決定した場合には、その時点で株主総会を開催する旨および開催理由の開示を行います。
具体的な対抗措置については、その時点で相当と認められるものを選択することになります。当社取締役会が具体的対抗措置として一定の基準日現在の株主に対し株式の分割を行う場合の分割比率は、株式の分割1回につき当社株式1株を最大5株にする範囲で決定することとします。また、具体的対抗措置として株主割当てにより新株予約権を発行する場合は、一定の基準日現在の株主に対し、その所有株式1株につき1個の割合で新株予約権を割り当てます。新株予約権1個当たりの目的である株式の数は1株とします。なお、新株予約権を発行する場合には、大規模買付者を含む特定の株主グループに属する者に行使を認めないことを新株予約権の行使条件とするなど、対抗措置としての効果を勘案した行使期間、行使条件や、当社が大規模買付者以外の者から当社株式と引き換えに新株予約権を取得することができる旨の取得条件を設けることがあります。
対抗措置の発動によって、結果的に、大規模買付ルールを順守しない大規模買付者に経済的損害を含む何らかの不利益を発生させる可能性があります。他方、大規模買付者を除く当社株主の皆様が経済面や権利面で損失を被るような事態は想定しておりませんが、当社取締役会が具体的対抗措置をとることを決定した場合には、法令および金融商品取引所規則に従って、適時適切な開示を行います。
当社は、全取締役の任期を1年としており、取締役は、毎年6月の定時株主総会で選任される体制にあります。当社取締役会は、引き続き、法令改正の動向などを踏まえ、当社株主全体の利益の観点から、ESVプランを随時見直してまいります。
ESVプランの詳細については、平成28年4月28日付「当社株式の大規模な買付行為に関する対応方針について(買収防衛策)-ESV(Enhancement of Shareholder Value)プランの概要-」として公表しています。このプレスリリースの全文については、当社ホームページ
(http://news.panasonic.com/jp/press/data/2016/04/jn160428-5/jn160428-5-1.pdf)
をご参照ください。
③具体的な取り組みに対する取締役会の判断及びその理由
当社は、企業価値を持続的に向上させるため、経営目標を定め、その達成に向けた取り組みを行っております。また、ESVプランは、株主全体の利益を保護するという観点から、株主の皆様に、大規模買付行為を受け入れるかどうかの判断のために必要な情報や、経営を担っている当社取締役会の評価意見を提供し、さらには、代替案の提示を受ける機会を保証することを目的とするものです。
したがって、これらの取り組みは、いずれも①の基本方針に沿い、当社株主全体の利益に合致するものであり、当社取締役・監査役の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
(参考)
株主割当てにより新株予約権を発行する場合の概要
1.新株予約権付与の対象となる株主及びその発行条件
取締役会で定め公告する基準日における最終の株主名簿に記録された株主に対し、その所有株式(ただし、当社の有する当社普通株式を除く。)1株につき1個の割合で新株予約権を割当てます。なお、株主割当てにより募集新株予約権を発行する方法による場合と、新株予約権無償割当ての方法による場合とがあります。
2.新株予約権の目的である株式の種類及び数
新株予約権の目的である株式の種類は当社普通株式とし、新株予約権1個当たりの目的である株式の数は1株とします。
3.発行する新株予約権の総数
新株予約権の発行総数は、50億個を上限として、取締役会が定める数とします。取締役会は、発行する新株予約権の総数がこの上限を超えない範囲で複数回にわたり新株予約権の発行を行うことがあります。
4.募集新株予約権を発行する方法による場合の募集新株予約権の払込金額
金銭の払込みを要しません。
5.新株予約権の行使に際して出資される財産の価額
各新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は1円以上で取締役会が定める額とします。
6.新株予約権の譲渡制限
譲渡による新株予約権の取得については、取締役会の承認を要することとします。
7.新株予約権の行使条件
大規模買付者を含む特定株主グループに属する者(当社の株券等を取得または保有することが当社株主全体の利益に反しないと当社取締役会が認めたものを除く。)等に行使を認めないこと等を新株予約権行使の条件として定めることがあります。詳細については、当社取締役会において別途定めるものとします。
8.新株予約権の行使期間等
新株予約権の行使期間、取得条件その他必要な事項については、取締役会にて別途定めるものとします。なお、上記7.の行使条件のため新株予約権の行使が認められない者以外の者が有する新株予約権を当社が取得し、新株予約権1個につき1株を交付することができる旨の条項を定めることがあります。

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