有価証券報告書-第68期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/27 15:34
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155項目
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績等の状況
当連結会計年度における世界経済は、インフレの鎮静化や貿易の持ち直し等を背景に底堅い成長を維持したものの、米国新政権による通商政策等により先行きの不透明感が一段と高まっております。また、材料費の高止まりに加え、中国での景気減速等、世界経済の下振れリスクも大きく、引き続き不確実性が高い状況となっております。
当社グループの属する自動車業界におきましては、一部地域の需要減や電動車での減速等により、自動車生産台数が前期比減産となり、加えて労務費の高騰や為替の影響等もあり、依然として大変厳しい事業環境となりました。
このような外部環境の変化及び足元の状況に鑑み、「CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)への対応等による、トップラインの拡大」、「コスト構造改革による、コスト体質の強靭化」、「B/Sのスリム化による収益改善・財務体質改善」を強力に推進する「収益構造改革」に集中して取り組んでまいりました。
一方、中長期的な視点では、「CASEへの積極的な対応」及び「モビリティの多様化への対応」を二つの大きな今後の経営の方向性と定めました。また、当社グループの目指す姿を「当社は、車載アンテナのトップ企業であり続けます。CASE及びモビリティの多様化に積極的に対応し、周辺事業・新規事業を拡大させ、収益基盤を確立します。」と定め、CASEとモビリティの多様化が実現する豊かなモビリティライフに貢献することを目指してまいります。
こうした方向性のもと、当連結会計年度における売上高は、世界の自動車生産台数が、一部地域の需要減や電動車での減速等により前年同期比で減産となったことに加え、中国市場における日系自動車メーカーの販売台数の減少等により、448億17百万円(前年同期比4.6%減)となりました。利益面については、材料費や労務費の高騰等により大変厳しい状況が続いておりますが、「収益構造改革」に集中して取り組んだ結果、営業利益は17億29百万円(前年同期比68.5%増)、経常利益は13億28百万円(前年同期比156.1%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に計上した遊休資産の譲渡に伴う固定資産売却益が当期は発生していない他、法人税等の影響により1億66百万円(前年同期比81.2%減)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
(イ) 日本
日本市場における自動車生産台数は減少したものの、拡販活動等により、外部売上高は181億57百万円(前年同期比5.4%増)、セグメント間の内部売上高は19億35百万円(同3.4%減)、営業利益は13億43百万円(同31.9%増)となりました。
(ロ) アジア
アジア市場における自動車生産台数は増加したものの、一部地域の需要減や、中国市場における日系自動車メーカーの販売台数の減少、為替の影響等により、外部売上高は72億53百万円(前年同期比11.6%減)、セグメント間の内部売上高は194億52百万円(同6.1%増)、営業利益は3億82百万円(前年同期は営業損失9億53百万円)となりました。
(ハ) 北中米
北中米市場における自動車生産台数の減少や為替の影響等により、外部売上高は145億50百万円(前年同期比3.5%減)、セグメント間の内部売上高は76百万円(同9.2%減)、営業利益は3億5百万円(同59.6%減)となりました。

(ニ) 欧州
欧州市場における自動車生産台数の減少や為替の影響等により、外部売上高は48億55百万円(前年同期比25.1%減)、セグメント間の内部売上高は7億72百万円(同63.6%減)、営業損失は1億47百万円(前年同期は営業利益1億67百万円)となりました。
なお、セグメントの売上については外部顧客に対する売上高とセグメント間の内部売上高を記載しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度と比較して13億6百万円増加し、64億48百万円(前連結会計年度比25.4%増)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、「法人税等の支払額」27億19百万円、「その他」10億18百万円等の減少要因がありましたが、「減価償却費」13億50百万円、「税金等調整前当期純利益」13億8百万円、「棚卸資産の増減額」12億7百万円等の増加要因により、8億55百万円の収入(前連結会計年度は24億23百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、「その他」3億41百万円の増加要因がありましたが、「有形固定資産の取得による支出」7億50百万円の減少要因により4億8百万円の支出(前連結会計年度は25億68百万円の収入)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、「短期借入金の返済による支出」1,141億81百万円、「リース債務の返済による支出」3億59百万円、「配当金の支払額」3億25百万円等の減少要因がありましたが、「短期借入れによる収入」1,157億40百万円等の増加要因により、5億73百万円の収入(前連結会計年度は59億98百万円の支出)となりました。
なお、当企業集団のキャッシュ・フローの関連指標の推移は下記のとおりであります。
2021年3月期2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期
自己資本比率(%)35.331.227.831.734.4
時価ベースの自己資本比率(%)60.157.844.542.127.4
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(債務償還年数)--37.56.720.8
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)--1.93.71.9

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを使用しております。
4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
5.2021年3月期及び2022年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジレシオは、営業キャッシュ・フローがマイナスであるため記載しておりません。
6.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を2022年3月期の期首から適用しており、2022年3月期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
③ 生産、受注及び販売の実績
(イ) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前年同期比(%)
日本(百万円)--
アジア(百万円)30,472104.1
北中米(百万円)13,070100.3
欧州(百万円)--
合計(百万円)43,542102.9

(注)金額は、販売価格によっております。
(ロ) 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比
(%)
受注残高(百万円)前年同期比
(%)
日本18,059104.432877.0
アジア7,02890.455571.2
北中米14,42294.826767.5
欧州4,77273.223774.3
合計44,28394.61,38872.2

(ハ) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前年同期比(%)
日本(百万円)18,157105.4
アジア(百万円)7,25388.4
北中米(百万円)14,55096.5
欧州(百万円)4,85574.9
合計(百万円)44,81795.4

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.前連結会計年度及び当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
Ford Motor Company4,1828.93,5137.8
Honda Motor Co., Ltd.5,38611.53,3117.4
トヨタ自動車株式会社3,6817.83,6538.2

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(イ) 経営成績の分析
当連結会計年度の業績は、売上高は448億17百万円(前連結会計年度比4.6%減)となり、営業利益は17億29百万円(前連結会計年度比68.5%増)、経常利益は13億28百万円(前連結会計年度比156.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1億66百万円(前連結会計年度比81.2%減)となりました。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、448億17百万円(前連結会計年度469億93百万円)となり、21億76百万円減少いたしました。
また、セグメントの売上高は次のとおりであり、外部顧客に対する売上高を記載しております。
日本
日本市場における自動車生産台数は減少したものの、拡販活動等により、外部売上高は181億57百万円(前連結会計年度172億19百万円)となり、9億38百万円増加いたしました。
アジア
アジア市場における自動車生産台数は増加したものの、一部地域の需要減や、中国市場における日系自動車メー
カーの販売台数の減少、為替の影響等により、外部売上高は72億53百万円(前連結会計年度82億6百万円)となり、9億53百万円減少いたしました。
北中米
北中米市場における自動車生産台数の減少や為替の影響等により、外部売上高は145億50百万円(前連結会計年度150億85百万円)となり、5億34百万円減少いたしました。
欧州
欧州市場における自動車生産台数の減少や為替の影響等により、外部売上高は48億55百万円(前連結会計年度64億81百万円)となり、16億26百万円減少いたしました。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は、17億29百万円(前連結会計年度は営業利益10億26百万円)となり、7億3百万円増加いたしました。
主に売上原価率の減少によるものであります。
(営業外収益)
当連結会計年度における営業外収益は、2億14百万円(前連結会計年度2億28百万円)となり、14百万円減少いたしました。
「受取還付金」の増加、「受取利息」及び「その他」の減少によるものであります。
(営業外費用)
当連結会計年度における営業外費用は、6億14百万円(前連結会計年度7億35百万円)となり、1億21百万円減少いたしました。
主に「為替差損」の増加及び「支払利息」の減少によるものであります。
(特別利益)
当連結会計年度における特別利益は1百万円(前連結会計年度34億10百万円)となり、34億9百万円減少いたしました。「固定資産売却益」の減少によるものであります。
(特別損失)
当連結会計年度における特別損失は21百万円(前連結会計年度15億16百万円)となり、14億95百万円減少いたしました。
主に前期における「事業構造改善費用」の計上によるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は1億66百万円(前連結会計年度8億85百万円)となり、7億19百万円減少いたしました。
(ロ) 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は288億8百万円(前連結会計年度末273億93百万円)となり、14億15百万円
増加いたしました。これは主に「現金及び預金」が13億6百万円増加したことによるものであります。固定資産は
101億23百万円(前連結会計年度末102億5百万円)となり、81百万円減少いたしました。これは主に「有形固定資
産」が40百万円、「無形固定資産」が34百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は389億32百万円(前連結会計年度末375億98百万円)となり、13億33百万円増加いたしまし
た。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は238億32百万円(前連結会計年度末237億20百万円)となり、1億11百万円
増加いたしました。これは主に「未払法人税等」が9億99百万円、「その他」が9億96百万円減少したものの、
「短期借入金」が16億68百万円、「支払手形及び買掛金」が6億8百万円増加したことによるものであります。固
定負債は17億18百万円(前連結会計年度末19億63百万円)となり、2億45百万円減少いたしました。これは「退職
給付に係る負債」が24百万円増加したものの、「その他」が2億69百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は255億51百万円(前連結会計年度末256億84百万円)となり、1億33百万円減少いたしまし
た。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は133億81百万円(前連結会計年度末119億13百万円)となり、14億67百万
円増加いたしました。これは主に「自己株式」が2億99百万円増加(純資産は減少)、「利益剰余金」が1億60百
万円減少したものの、「為替換算調整勘定」が18億96百万円増加したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご確認ください。
当社グループの資金の源泉は、「現金及び現金同等物」、「営業活動によるキャッシュ・フロー」等であります。当社グループの事業活動における資金需要は主に運転資金と設備投資資金であり、自己資金を充当することを基本とし、必要に応じて金融機関からの借入れによる資金調達を行っております。
その結果、当連結会計年度末における短期借入金は165億34百万円となり、借入金総額は165億34百万円となりました。また、当連結会計年度末における現金及び預金の残高は64億48百万円となりました。今後の世界経済は景気の下振れ要因が数多く存在しており、依然として先行きの不透明な状況が続いてはおりますが、手許資金については十分に確保しており、必要に応じて金融機関等から機動的な資金調達が可能な体制を整えております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績及び現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性を伴うため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、特に以下の重要な会計方針及び見積りの適用が、その作成において用いられる見積り及び予測により、当社の連結財務諸表に大きな影響を及ぼすと考えております。
(イ) 固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。事業計画や経営環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損を認識する可能性があります。
(ロ) 繰延税金資産
当社グループは、将来の課税所得に関するものを含めた様々な予測・仮定に基づいて繰延税金資産を計上しており、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。また、将来の課税所得に関する予測・仮定に基づいて、当社又は子会社が繰延税金資産の一部又は全部の回収ができないと判断した場合、当社グループの繰延税金資産は減額され、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。繰延税金資産の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(税効果会計関係)」をご覧ください。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご確認ください。
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
「経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、当社グループは、成長性及び収
益性改善のため、営業利益率等の利益指標の向上に努めるとともに、経営の安全性を高めるため財務体質を改善すべく、有利子負債の削減、棚卸資産の圧縮、自己資本の充実等に取り組んでおります。
2025年3月期の業績指標は、売上高430億円、営業利益12億円、経常利益9億円、親会社株主に帰属する当期純利益1億円と設定いたしました。
当連結会計年度における売上高に関しましては、世界の自動車生産台数が、一部地域の需要減や電動車での減速等により前年同期比で減産となったことに加え、中国市場における日系自動車メーカーの販売台数の減少等により、448億17百万円(前年同期比4.6%減)となりました。利益面については、材料費や労務費の高騰等により大変厳しい状況が続いておりますが、「収益構造改革」に集中して取り組んだ結果、営業利益は17億29百万円(前年同期比68.5%増)、経常利益は13億28百万円(前年同期比156.1%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に計上した遊休資産の譲渡に伴う固定資産売却益が当期は発生していない他、法人税等の影響により1億66百万円(前年同期比81.2%減)となりました。

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