有価証券報告書-第95期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/27 9:53
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、自然災害の影響があったものの、政府・日銀の経済政策を背景として雇用・所得環境に改善がみられ緩やかな回復基調が継続いたしました。しかしながら、世界経済につきましては、中国や新興国における景気減速、米国大統領の経済・貿易政策の動向、英国のEU離脱に関する動向等の影響により先行きが不透明な状況が継続しております。
当社をとりまく市場動向につきましては、主要顧客である電力業界における原子力発電所の稼働停止等による発電コスト増大の影響が長期にわたり継続しております。またスマートメーター・スマートグリッド関連機器への投資は、電力自由化に伴う需要増は一巡しておりますが、第5世代移動通信システム(5G)の普及、IoT技術に対する社会的な関心の高まり等、当社の新規ビジネス参入の機会が見込まれます。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
イ.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ21億26百万円減少し、171億43百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ6億63百万円増加し、99億37百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ27億89百万円減少し、72億5百万円となりました。
ロ.経営成績
当社の当連結会計年度の売上高につきましては、ネットワーク工事保守事業が前年並みとなったものの、情報通信機器製造販売事業が前年と比べ減少したため、225億61百万円(前年同期比5.3%減)となりました。
損益につきましては、情報通信機器製造販売事業において、材料費等の圧縮や役員・従業員の報酬を含む人件費削減等のコスト削減策を行ったものの、新規のシステム開発案件におけるソフトウェア開発期間の延長に伴い大幅にコストが増加する結果となりました。売上減少の影響に加え、工事損失引当金9億48百万円(上記案件コスト増を含む)を計上した結果、営業損益は15億76百万円の損失(前年同期比16億36百万円の損失増)、経常損益は14億80百万円の損失(前年同期比16億42百万円の損失増)となりました。
以上の損益から独占禁止法関連損失1億58百万円の特別損失及び繰延税金資産の取崩を含む法人税等10億78百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損益は27億79百万円の損失(前年同期比26億63百万円の損失増)となりました。
以下、セグメントの概況をご報告いたします。
[情報通信機器製造販売]
自然災害等を原因として電力会社の設備投資が一部延伸となった他、新規システム開発案件の延伸、大口の特定小電力無線装置の価格競争激化による失注等により、売上高は112億42百万円(前年同期比11.7%減)となりました。セグメント利益につきましては売上規模の減少に加え、新規システム開発案件のソフトウェア開発期間の延長に伴うコスト増により18億10百万円の損失(前年同期比14億73百万円の損失増)となりました。
なお、上記のシステム開発案件は大きくコストが膨らむ結果となりましたが、当社が従来主力としてきたハードウェアの開発案件とは異なる、ソフトウェアを中心としたシステム構築の開発案件であり、この案件への注力は当社の今後の重要な収益源の柱として期待するシステム構築案件の技術習得及び実績獲得のために必要であったものと認識しております。今後、当社が同様のシステム開発案件を受注する場合には更なるリスク管理の強化に努めてまいります。
[ネットワーク工事保守]
キャリア向けの通信線路工事の増加があったため、売上高は113億19百万円(前年同期比2.0%増)となりました。セグメント損益につきましては、引続き構造改革による費用圧縮は効果を上げているものの、昨年度と比較して外注費率の高い案件が増加したことにより、1億98百万円(前年同期比47.1%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ4億41百万円減少(前年同期比11.6%減)し、当連結会計年度末には33億70百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により減少した資金は2億33百万円(前年同期は3億10百万円の減少)となりました。
これは主に、売上債権の減少による資金の増加が8億1百万円、未払金の増加による資金の増加が1億73百万円、工事損失引当金の増加が9億48百万円あったものの、たな卸資産の増加による資金の減少が8億71百万円、税金等調整前当期純損失が15億38百万円あったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により増加した資金は1億63百万円(前年同期は4億98百万円の減少)となりました。
これは主に、固定資産の購入により資金が4億42百万円減少したものの、固定資産の売却による収入が5億51百万円あったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により減少した資金は3億69百万円(前年同期は1億6百万円の減少)となりました。
これは主に、短期借入金の返済により資金が3億円減少、配当金の支払いにより資金が64百万円減少したことによります。
③ 生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
情報通信機器製造販売(千円)11,463,35188.1
ネットワーク工事保守(千円)--
合計11,463,35188.1

(注)1.上記生産実績は、製造会社における生産実績を販売価格により表示しております。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
3.金額には消費税等は含まれておりません。
ロ.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
情報通信機器製造販売11,556,16595.45,298,636106.3
ネットワーク工事保守8,994,06578.53,064,09456.9
合計20,550,23187.28,362,73180.6

(注) 金額には消費税等は含まれておりません。
ハ.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
情報通信機器製造販売(千円)11,242,81188.3
ネットワーク工事保守(千円)11,319,183102.0
合計22,561,99594.7

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額には消費税等は含まれておりません。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
東京電力パワーグリッド株式会社3,500,44614.73,601,18816.0
三菱電機株式会社3,756,00115.82,647,48411.7
関西電力株式会社2,672,63911.22,019,3579.0

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成に当たっては、資産・負債の評価及び収益・費用の認識に関して、必要な見積り及び判断を行っております。これらの見積り及び判断には不確実性が伴うことから、実際の結果は見積り及び判断と異なる場合があります。
イ.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、実現可能性が高いと考えられる金額へ減額するために評価性引当額を計上しております。評価性引当額の必要性を判断するに当たっては、将来の課税所得等の慎重な見積りを行い検討しますが、繰延税金資産の全部又は一部を将来実現できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を費用として計上します。同様に、計上金額を上回る繰延税金資産を今後実現できると判断した場合、繰延税金資産への調整により当該判断を行った期間に利益を増加させることになります。
ロ.退職給付に係る負債
当社グループでは確定給付企業年金制度、確定拠出年金制度及び退職一時金制度を採用しており、退職給付費用及び退職給付債務は数理計算に使用される前提条件に基づいて算出しております。その前提条件には、割引率、退職率、死亡率、昇給率及び年金資産の期待運用収益率等の重要な見積りが含まれております。
実際の結果が前提条件と異なる場合や前提条件が変更された場合、その影響は数理計算上の差異として把握され、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。
ハ.工事損失引当金
当社グループは、受注工事に係る将来の損失に備えるため、手持ち受注工事のうち損失の発生が見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積もることができる工事について、損失見積り額を工事損失引当金として計上しておりますが、当初予想しえなかった見積りを超える追加原価等により損失が発生した場合、追加の引当が必要となる可能性があります。
また、当社が受託したシステム開発案件において、ソフトウェア開発期間の延長に伴い、大幅なコストが増加する見込みとなる場合は、かかるコストを見積もり、将来発生すると見込まれる損失額を計上しておりますが、遂行スケジュール、体制、作業内容及び遅延金等については、今後の協議の進捗やその結果等により変動する可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループは電力会社、官公庁及び大手メーカー等の顧客へ、製品あるいは工事等のサービスを長年に亘って提供してまいりました。工事関連の事業につきましても、電力会社及びその関連会社へのサービス提供が主であり、規模としては底堅く当社グループの業績を下支えしてまいりました。当社グループの主要顧客である電力会社の設備投資計画は、東日本大震災の経験を経て、通信インフラの耐災害性強化、エネルギー制約の克服やCO2削減にも繋がるエネルギー効率化へ向けた新規投資、また、ユビキタス、安心・安全社会に向けての情報ネットワークの高度化等、顧客のニーズに貢献できるものと考えております。従来以上にこれら顧客との関係を強化し、顧客ニーズの的確な把握と提案活動を進めることにより、安定的な収益力の維持・拡大を図ってまいります。
ロ.経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は、ネットワーク工事保守事業が前年並みとなったものの、情報通信機器製造販売事業が前年と比べ減少したため、225億61百万円(前年同期比5.3%減)となりました。
当連結会計年度における営業損益は、情報通信機器製造販売事業において、材料費等の圧縮や役員・従業員の報酬を含む人件費削減等のコスト削減策を行ったものの、新規のシステム開発案件におけるソフトウェア開発期間の延長に伴い大幅にコストが増加する結果となりました。売上減少の影響に加え、工事損失引当金9億48百万円(上記案件コスト増を含む)を計上した結果、15億76百万円の損失(前年同期比16億36百万円の損失増)となりました。
当連結会計年度における経常損益は14億80百万円の損失(同16億42百万円の減少)となりました。
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損益は、独占禁止法関連損失引当1億58百万円の特別損失及び繰延税金資産の取崩を含む法人税等10億78百万円を計上した結果、27億79百万円の損失(前年同期比26億63百万円の損失増)となりました。
ハ.財政状態の分析
a. 資産
当連結会計年度末における資産の残高は、前連結会計年度末に比べ21億26百万円減少し171億43百万円となりました。これは主に、仕掛品が6億30百万円増加したものの、現金及び預金が4億91百万円減少、受取手形及び売掛金が8億4百万円減少、有形固定資産が3億86百万円減少、繰延税金資産が11億28百万円減少したことによります。
b. 負債
当連結会計年度末における負債の残高は、前連結会計年度末に比べ6億63百万円増加し99億37百万円となりました。これは主に、短期借入金が3億円減少、独占禁止法関連損失引当金が2億1百万円減少、退職給付に係る負債が1億45百万円減少したものの、未払金が3億89百万円増加、工事損失引当金が9億48百万円増加したことによります。
c. 純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ27億89百万円減少し72億5百万円となりました。これは主に、利益剰余金が配当金の支払64百万円及び親会社株主に帰属する当期純損失27億79百万円の計上により28億43百万円減少したことによります。
ニ.資本の財源及び資金の流動性
a. キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末の38億11百万円から4億41百万円減少し、33億70百万円となりました。これは営業活動によるキャッシュ・フローでは、売上債権の減少、未払金の増加、工事損失引当金の増加がありましたが、たな卸資産の増加、税金等調整前当期純損失等により差引き2億33百万円の資金が減少し、投資活動によるキャッシュ・フローでは、固定資産の取得、売却等で差引き1億63百万円の資金が増加、財務活動によるキャッシュ・フローでは、短期借入金の返済、配当金の支払い等により差引き3億69百万円の資金が減少したことによります。
b. キャッシュ・フロー指標のトレンド
当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。
2018年3月期2019年3月期
自己資本比率 (%)47.336.1
時価ベースの自己資本比率 (%)22.414.8
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 (年)--
インタレスト・カバレッジ・レシオ (倍)--

(注)1.自己資本比率:自己資本/総資産
2.時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
3.キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
4.インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
5.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
6.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
7.キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
8.2018年3月期及び2019年3月期については、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため、キャッシュ・フロー対有利負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは記載しておりません。
c. 資金需要の主な内容
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、材料費、労務費、製造経費及び外注費から構成される製品製造費用及び工事原価費用があります。
その他に販売費及び一般管理費からなる営業費用があり、営業費用の主なものは、人件費及び販売活動費用であります。また、当社グループの研究開発費は営業費用の一部として計上されております。
また、設備資金需要としましては、製品製造や品質向上のための設備投資として、有形及び無形の固定資産の購入があります。
d. 財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は借入により資金調達することとしております。このうち借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入で、設備投資等の長期資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
また、金融機関との間に当座借越契約の枠を設定することで、急な資金需要や不測の事態にも備えております。
なお、当連結会計年度末における短期借入金の残高は1億50百万円であります。
ホ.経営上の目標の達成・進捗状況
2018年6月27日提出の有価証券報告書の「第一部企業情報 第2事業の状況 3.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載の中期3年計画の1年目である2018年度の達成・進捗状況は次のとおりです。
売上につきまして、ネットワーク工事保守において通信線路工事の増加があったものの、情報通信機器製造販売において自然災害等を原因として電力会社の設備投資が一部延伸となった他、新規システム開発案件の延伸、大口の特定小電力無線装置の価格競争激化による失注等があったため計画は若干の未達となりました。
営業利益につきましては、情報通信機器製造販売において、新規のシステム開発案件におけるソフトウェア開発期間の延長に伴い大幅にコストが増加したことを主要因として、営業損益は15億76百万円の損失となり、計画を大きく下回る結果となりました。
なお、市場環境の変動やコスト増を理由に直近の2事業年度が連続の赤字となりましたことから、今後の業績動向を今一度見直し、2019年度を初年度とする中期3年計画を改めて策定致しました。
単位:百万円
中期3年計画最終年度
(2020年度)
2018年度
計画実績計画比
売上高27,00024,00022,56194.0%
営業利益850350△1,576-

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