有価証券報告書-第61期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/29 14:44
【資料】
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【項目】
121項目

研究開発活動

当グループ(当社及び連結子会社)は、「創造 貢献」を経営理念に掲げ、独創的な製品の開発を通じて社会に貢献することを目指し、積極的な研究開発活動を行っております。
研究開発体制は、新規事業及び長期的視野に立脚した基礎研究・要素技術開発を担当する当社開発部門、既存事業に直結した製品化開発を担当する当社各事業部の開発部及び関係会社の開発部門から構成されております。
当連結会計年度においては、新たな事業領域の開発を促進するため、楽器事業部、QV事業部、サイネージ事業部、CES事業部の一部分をコンシューマ開発本部として統合しました。
なお、当連結会計年度における研究開発費は6,599百万円であり、セグメントの主な成果は次のとおりであります。
(コンシューマ)
当該セグメントに係る研究開発費は3,232百万円であり、主な成果は次のとおりであります。
◎ スマートフォンと連携して正確な時刻を表示する高機能ウオッチ
スマートフォンを経由し、インターネット上で時刻情報を提供するタイムサーバーにリンクして正確な時刻を表示する時刻取得システム「Accurate Time System」を搭載した高機能ウオッチ「EQB-600D」を開発しました。独自のデータベースと照合することで、現在位置におけるタイムゾーン情報とサマータイム情報を抽出し、正確な時刻を表示します。
◎ 4種類のセンサーを搭載した“G-SHOCK”
コーストガードが活動する海洋での使用を想定し、“G-SHOCK”初となる4つのセンサーを搭載した「GWN-Q1000」を開発しました。天気の急激な変化を予測するための気圧センサー、気温・水温の変化を読み取るための温度センサー、風向きや潮の向きを確認するための方位センサー、水中での深度を把握するための水深センサーを搭載。急な雨や嵐など、刻々と変化する海の状況をリアルタイムで把握することができます。
◎ スマートフォンとリンクする女性用ウオッチ
Bluetooth®通信によるモバイルリンク機能を搭載し、スマートフォンとリンクして世界中で正しい時刻を表示する「SHB-100」を開発しました。女性らしいデザインにこだわった専用アプリケーション「CASIO WATCH+」と連携することで、自動での時刻合わせが可能となり、ワールドタイムの設定もスマートフォン上から簡単に行うことができます。
◎ 3つの時刻取得システムを搭載した“G-SHOCK”
世界中どこにいても常に正しい時を刻み続けるための最新モジュール「Connectedエンジン 3-way」を搭載したG-SHOCK「GPW-2000」を開発しました。標準電波とGPS衛星電波の受信に、スマートフォンを介したタイムサーバー接続を加えた3つの時刻取得システムを採用。新たに構築した独自のシステムにより、スマートフォンを経由してサマータイムやタイムゾーンの情報も自動更新することで、時計の内蔵データを最新の状態に保ちます。
◎ アウトドアでの活動シーンを広げるSmart Outdoor Watch
GPSとオフラインで使えるカラー地図機能を搭載した「WSD-F20」を開発しました。従来機同様、アウトドアシーンで役立つ防水性と堅牢な耐環境性能を備えながら、新たに、GPSとオフラインで使えるカラー地図を備え、スマートフォンの電波が届かないアウトドアフィールドや、スマートフォンを手に持てないウォータースポーツなどにおいても単独で活用でき、アウトドアでのアクティビティを幅広く強力にサポートします。
◎ 180度の全天周映像を記録できるアウトドアレコーダー
ワンシャッターで180度の全天周映像を記録できるアウトドアレコーダー「EX-FR200」を開発しました。画角を気にせず、自分や一緒にいる人だけでなく、景色などをまとめて撮影することが可能です。全天周撮影のほかに、周囲(水平)360度のパノラマ撮影、対角208度の超広角撮影の撮影モードを備えており、撮りたいシーンに応じて切り替えができます。
◎ ゴルフスイングのフォームを計測するウェアラブルセンサー
加速度センサー、方位センサー、ジャイロセンサーを搭載し、腰に取り付けてスイングをすると、前傾・回転・水平の3方向の角度が計測できるゴルファー向けウェアラブルセンサー「CMT-S10G」を開発しました。計測値と体幹の動きを表すグラフィックは、リモート撮影用アプリ「EXILIM Connect for GOLF」及び、再生・分析用アプリ「EXILIM Analyzer for GOLF」をダウンロードしたスマートフォンやタブレットで確認できます。
◎ 「美景」「美顔」「美脚」がひときわ映える自撮り用デジタルカメラ
当社独自の画像処理技術・画像解析技術や防水・防塵・耐衝撃構造、レンズ部とコントローラー部が分離する形状を採用し、アクティブなシーンで女性が自撮りを楽しむためのデジタルカメラ「EX-FR100L」を開発しました。顔や全身の肌を滑らかに美しく表現すると同時に、背景の彩度やコントラストを上げ、色鮮やかでポップな色彩に仕上げる新機能「メイクアップアート」を搭載し、美顔と美景を両立した印象的な一枚が簡単に撮影できます。また、16mmの超広角レンズを活かし、すらりとした美脚に撮影できる「美脚ガイド」を新たに搭載。撮影時に表示されるガイドに顔と脚を合わせてポーズをとると、美脚に撮影できます。
◎ お勧めのプランで効率的に学べるデジタル英会話学習機
ボキャブラリー・リスニング・スピーキング・テスト対策など英会話学習に役立つコンテンツを収録し、学習の進捗状況がわかる機能も備えたデジタル英会話学習機「EX-word RISE」の新製品として、会話学習に欠かせないコンテンツを厳選収録した「XDR-B10」と、辞書系コンテンツも充実した「XDR-B20」の2機種を開発しました。新たに、学習目的別にコンテンツを組み合わせた“トレジムプラン(関西大学 外国語学部 教授竹内理氏 監修)”を搭載。プラン内の学習進捗状況を確認し、バランス良く英会話を学べます。
◎ 自宅の様々な場所で対話を行いながら学べるデジタル英会話学習機
自宅内で“英語で話す”習慣を身につけることを目的に、毎日話しかけたくなる親しみやすいデザインを採用した学習機「Lesson Pod」を開発しました。リビングや寝室だけでなく、バスルームやキッチンでも安心して学べるようIPX5/IPX7の防水仕様を採用。対話しながら学べる教材の収録をはじめ、毎日の対話が楽しくなる機能も備えました。
(システム)
当該セグメントに係る研究開発費は431百万円であり、主な成果は次のとおりであります。
◎ クラウド型の会計サービスと連携できる電子レジスター
店舗経営者を支援するクラウド型の会計サービスと簡単に連携できる「TE-2700」を開発しました。レジで印刷したQRコードを専用のスマートフォンアプリで読み取ることで、当社グループの株式会社CXDネクストが運営しているクラウド型の会計サービスと連携し、クラウド上の会計帳簿に自動記帳します。
◎ Android™プラットフォームを採用したハンディターミナル
Android 6.0の採用により、業務に合わせたアプリケーションのカスタマイズがよりスムーズに行えるハンディターミナル「IT-G400」を開発しました。Google社の各種サービスが利用できるようになり、従来の業務アプリに加え、Google Mapsを利用した訪問先の場所の確認や、業務報告をGmailで行うといったこともできるようになるなど、利便性を向上させています。
◎ 明るい教室や会議室で使用できる水銀ゼロの超短焦点プロジェクター
“レーザー&LEDハイブリッド光源”により、水銀ランプ方式プロジェクターより省電力でありながらも、3,500ルーメンの明るさを可能にした超短焦点プロジェクター「XJ-UT351WN」を開発しました。3,500ルーメンの明るさと、至近距離から大画面投映ができるという超短焦点投映により、明るい教室や会議室からアミューズメント施設まで、様々なシーンで使用できます。
上記以外にセグメントに関連づけられない基礎研究及び要素技術開発に係る研究開発費は2,935百万円であります。