有価証券報告書
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりである。次の記載事項のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
(1)財政状態の状況の概要及びこれに関する分析・検討内容
当連結会計年度における当社グループの資産は、「契約資産」及び「棚卸資産」の増加等により、前連結会計年度末から3,584億71百万円増加の5兆4,748億12百万円となった。
負債は、「社債、借入金及びその他の金融負債」及び「契約負債」の増加等により、前連結会計年度末から1,870億16百万円増加の3兆6,408億27百万円となった。
資本は、親会社の所有者に帰属する持分が増加したことなどにより、前連結会計年度末から1,714億55百万円増加の1兆8,339億84百万円となった。
以上により、当連結会計年度末の親会社所有者帰属持分比率は31.8%(前連結会計年度末の30.8%から+1.0ポイント)となった。
(2)経営成績の状況の概要及びこれに関する分析・検討内容
当連結会計年度における当社グループの受注高は、航空・防衛・宇宙セグメント及びプラント・インフラセグメントが減少したものの、エナジーセグメント及び物流・冷熱・ドライブシステムセグメントが増加し、前連結会計年度を4,335億81百万円(+10.7%)上回る4兆5,013億11百万円となった。
売上収益は、物流・冷熱・ドライブシステムセグメントをはじめ全てのセグメントで増加し、前連結会計年度を3,425億14百万円(+8.9%)上回る4兆2,027億97百万円となった。
事業利益は、エナジーセグメントが減少したものの、航空・防衛・宇宙セグメント、プラント・インフラセグメント及び物流・冷熱・ドライブシステムセグメントが増加し、前連結会計年度を330億83百万円(+20.6%)上回る1,933億24百万円となり、税引前利益も前連結会計年度を174億42百万円(+10.0%)上回る1,911億26百万円となった。
また、親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度を169億9百万円(+14.9%)上回る1,304億51百万円となった。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりである。
ア.エナジー
グローバル市場が活況なGTCCや需要回復が続く航空機用エンジンが増加したことなどにより、受注高は、前連結会計年度を3,474億39百万円(+24.1%)上回る1兆7,917億97百万円となった。
売上収益は、GTCCや航空機用エンジンが増加したことなどにより、前連結会計年度を875億89百万円(+5.3%)上回る1兆7,386億76百万円となった。
事業利益は、航空機用エンジンやコンプレッサが増加したものの、スチームパワーが減少したことなどにより、前連結会計年度を11億8百万円(△1.3%)下回る851億60百万円となった。
イ.プラント・インフラ
機械システムが増加したものの、エンジニアリングが減少したことなどにより、受注高は、前連結会計年度を455億81百万円(△5.1%)下回る8,454億円となった。
売上収益は、製鉄機械や機械システムが増加したことなどにより、前連結会計年度を237億78百万円(+3.6%)上回る6,756億65百万円となった。
事業利益は、製鉄機械や商船が増加したことなどにより、前連結会計年度から91億50百万円(+38.8%)上回る327億51百万円となった。
ウ.物流・冷熱・ドライブシステム
世界的な需要拡大を背景として物流機器や冷熱製品が増加したことなどにより、受注高は、前連結会計年度を2,227億10百万円(+22.4%)上回る1兆2,150億16百万円となった。
売上収益は、物流機器や冷熱製品、エンジンが増加したことなどにより、前連結会計年度を2,172億42百万円(+22.0%)上回る1兆2,037億76百万円となった。
事業利益は、価格の適正化や全体的な増収に伴う利益の増加等により、前連結会計年度を82億62百万円(+26.9%)上回る389億45百万円となった。
エ.航空・防衛・宇宙
民間航空機が増加したものの、飛しょう体が減少したことなどにより、受注高は、前連結会計年度を705億54百万円(△9.1%)下回る7,036億94百万円となった。
売上収益は、民間航空機や防衛航空機が増加したことなどにより、前連結会計年度を141億49百万円(+2.3%)上回る6,194億42百万円となった。
事業利益は、民間航空機の増収に伴う利益の増加等により、前連結会計年度を159億49百万円(+66.4%)上回る399億81百万円となった。
なお、三菱スペースジェット事業に係る当連結会計年度及び前連結会計年度の各種財務数値は、セグメント区分を変更し「全社又は消去」へ組み替えている。
(3)キャッシュ・フローの状況の概要及びこれに関する分析・検討内容
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ334億6百万円増加し、3,476億63百万円となった。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、808億88百万円の資金の増加となったが、前連結会計年度に比べ2,046億75百万円減少した。これは、収益獲得機会の拡大に伴う運転資金の増加や、「法人所得税の支払額」が増加したことなどによるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、455億75百万円の資金の減少となり、前連結会計年度に比べ618億81百万円支出が増加した。これは、「投資(持分法で会計処理される投資を含む)の売却及び償還による収入」が減少したことなどによるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、189億2百万円の資金の減少となったが、前連結会計年度に比べ2,368億71百万円支出が減少した。これは、短期借入金等の返済による支出が減少したこと及び「債権流動化等による収入」が増加したことなどによるものである。
(4)生産、受注及び販売の状況
① 生産の実績
(注)1.上記金額は、大型製品については契約金額に工事進捗度を乗じた額、その他の製品については完成数量に販売金額を乗じた額を基に算出計上している。
2.セグメント間の取引については、各セグメントの金額から消去している。
3.「全社又は消去」の区分は、報告セグメントに含まれない生産高である。
4.上記金額には、消費税等は含まれていない。
② 受注の実績
(注)1.受注高については、「エナジー」、「プラント・インフラ」、「物流・冷熱・ドライブシステム」及び「航空・防衛・宇宙」にはセグメント間の取引を含んでおり、「全社又は消去」でセグメント間の取引を一括して消去している。また、「全社又は消去」の区分は、報告セグメントに含まれない受注高を含んでいる。
2.受注残高については、セグメント間の取引を各セグメントの金額から消去しており、「全社又は消去」の区分は、報告セグメントに含まれない受注残高である。
3.上記金額には、消費税等は含まれていない。
③ 販売の実績
(注)1.「エナジー」、「プラント・インフラ」、「物流・冷熱・ドライブシステム」及び「航空・防衛・宇宙」にはセグメント間の取引を含んでおり、「全社又は消去」でセグメント間の取引を一括して消去している。また、「全社又は消去」の区分は、報告セグメントに含まれない販売金額を含んでいる。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりである。なお、当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は100分の10未満であるため記載を省略している。
3.上記金額には、消費税等は含まれていない。
(5)資本の財源及び資金の流動性に係る情報
ア.資金需要の主な内容
当社グループの資金需要は、営業活動については、生産活動に必要な運転資金(材料・外注費及び人件費等)、受注獲得のための引合費用等の販売費、製品競争力強化・ものづくり力強化及び新規事業立上げに資するための研究開発費が主な内容である。投資活動については、事業伸長・生産性向上及び新規事業立上げを目的とした設備投資並びに事業遂行に関連した投資有価証券の取得が主な内容である。
今後、成長分野を中心に必要な設備投資や研究開発投資、投資有価証券の取得等を継続していく予定である。
イ.有利子負債の内訳及び使途
2023年3月31日現在の有利子負債の内訳は下記のとおりである。
当社グループは比較的工期の長い工事案件が多く、生産設備も大型機械設備を多く所有していることもあり、一定水準の安定的な運転資金及び設備資金を確保しておく必要がある。当連結会計年度においては、当社グループは継続的に資金創出に努め、事業拡大局面においても運転資金を抑制しつつ、期限の到来した借入金を返済してきた結果、当連結会計年度末の有利子負債の構成は、償還期限が1年以内のものが1,395億30百万円、償還期限が1年を超えるものが6,028億91百万円となり、合計で7,424億22百万円となった。
これらの有利子負債により調達した資金は、事業活動に必要な運転資金、投資資金に使用しており、具体的には火力発電システムのほか、物流機器・冷熱製品を含む中量産品等の伸長分野及び「2021事業計画」で掲げている成長分野が中心である。
ウ.財務政策
当社グループは、運転資金、投資資金については、まず営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分について有利子負債による調達を実施している。
長期借入金、社債等による長期資金の調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の償還時期等を考慮の上、調達規模、調達手段を適宜判断して実施していくこととしている。
一方で、有利子負債を圧縮するため、キャッシュマネジメントシステムにより当社グループ内での余剰資金の有効活用を図っており、また、営業債権、棚卸資産の圧縮や固定資産の稼働率向上等を通じて資産効率の改善にも取り組んでいる。
自己株式については、事業計画の推進状況、当社の業績見通し、株価動向、財政状況及び金融市場環境等を総合的に勘案して取得を検討していくこととしている。
(6)経営方針・経営戦略及び経営指標等に照らした経営成績等の分析・検討
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針・経営戦略等」に記載のとおり、当社グループは、中期経営計画「2021事業計画」において、「収益力の回復・強化」及び「成長領域の開拓」に優先的に取り組み、長期安定的に企業価値を向上させることを目指して事業を遂行している。
「2021事業計画」においては、2023年度末の目標として、「事業利益率7%」、「ROE12%」及び「有利子負債0.9兆円維持」を設定しているところ、当連結会計年度における各財務指標の実績は「事業利益率4.6%」、「ROE7.9%」及び「有利子負債7,424億円」となり、進捗としては、収益性は概ね想定どおり、財務健全性は想定以上の改善であった。
収益性については、昨年度に引き続き材料費・輸送費の高騰、半導体不足の影響を受けたものの、各種対策と収益力回復に向けた施策の実行及び円安影響により利益が増加し、前連結会計年度に対し事業利益率、ROEとも向上した。引き続き、価格の適正化や利益率改善などの施策を行い、2023年度末の目標達成を目指す。
財務健全性については、キャッシュ・フローは黒字を確保し、有利子負債残高は大幅に減少させた前連結会計年度規模を維持した。
(7)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成されている。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要となる事項については、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っている。
詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表」の注記「2.作成の基礎(5)見積り及び判断の利用」及び「3.重要な会計方針」に記載している。
なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (2)その他 ③ウクライナをめぐる国際情勢の影響」のとおり、ウクライナ情勢に起因するロシアへの経済制裁を受け、当社グループが遂行するロシア向け工事で中断等の影響が出ているが、当社は外部情報等を踏まえて、事業計画への影響の検討等を行い、資産の評価等の会計上の見積りを行っている。
(1)財政状態の状況の概要及びこれに関する分析・検討内容
当連結会計年度における当社グループの資産は、「契約資産」及び「棚卸資産」の増加等により、前連結会計年度末から3,584億71百万円増加の5兆4,748億12百万円となった。
負債は、「社債、借入金及びその他の金融負債」及び「契約負債」の増加等により、前連結会計年度末から1,870億16百万円増加の3兆6,408億27百万円となった。
資本は、親会社の所有者に帰属する持分が増加したことなどにより、前連結会計年度末から1,714億55百万円増加の1兆8,339億84百万円となった。
以上により、当連結会計年度末の親会社所有者帰属持分比率は31.8%(前連結会計年度末の30.8%から+1.0ポイント)となった。
(2)経営成績の状況の概要及びこれに関する分析・検討内容
当連結会計年度における当社グループの受注高は、航空・防衛・宇宙セグメント及びプラント・インフラセグメントが減少したものの、エナジーセグメント及び物流・冷熱・ドライブシステムセグメントが増加し、前連結会計年度を4,335億81百万円(+10.7%)上回る4兆5,013億11百万円となった。
売上収益は、物流・冷熱・ドライブシステムセグメントをはじめ全てのセグメントで増加し、前連結会計年度を3,425億14百万円(+8.9%)上回る4兆2,027億97百万円となった。
事業利益は、エナジーセグメントが減少したものの、航空・防衛・宇宙セグメント、プラント・インフラセグメント及び物流・冷熱・ドライブシステムセグメントが増加し、前連結会計年度を330億83百万円(+20.6%)上回る1,933億24百万円となり、税引前利益も前連結会計年度を174億42百万円(+10.0%)上回る1,911億26百万円となった。
また、親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度を169億9百万円(+14.9%)上回る1,304億51百万円となった。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりである。
ア.エナジー
グローバル市場が活況なGTCCや需要回復が続く航空機用エンジンが増加したことなどにより、受注高は、前連結会計年度を3,474億39百万円(+24.1%)上回る1兆7,917億97百万円となった。
売上収益は、GTCCや航空機用エンジンが増加したことなどにより、前連結会計年度を875億89百万円(+5.3%)上回る1兆7,386億76百万円となった。
事業利益は、航空機用エンジンやコンプレッサが増加したものの、スチームパワーが減少したことなどにより、前連結会計年度を11億8百万円(△1.3%)下回る851億60百万円となった。
イ.プラント・インフラ
機械システムが増加したものの、エンジニアリングが減少したことなどにより、受注高は、前連結会計年度を455億81百万円(△5.1%)下回る8,454億円となった。
売上収益は、製鉄機械や機械システムが増加したことなどにより、前連結会計年度を237億78百万円(+3.6%)上回る6,756億65百万円となった。
事業利益は、製鉄機械や商船が増加したことなどにより、前連結会計年度から91億50百万円(+38.8%)上回る327億51百万円となった。
ウ.物流・冷熱・ドライブシステム
世界的な需要拡大を背景として物流機器や冷熱製品が増加したことなどにより、受注高は、前連結会計年度を2,227億10百万円(+22.4%)上回る1兆2,150億16百万円となった。
売上収益は、物流機器や冷熱製品、エンジンが増加したことなどにより、前連結会計年度を2,172億42百万円(+22.0%)上回る1兆2,037億76百万円となった。
事業利益は、価格の適正化や全体的な増収に伴う利益の増加等により、前連結会計年度を82億62百万円(+26.9%)上回る389億45百万円となった。
エ.航空・防衛・宇宙
民間航空機が増加したものの、飛しょう体が減少したことなどにより、受注高は、前連結会計年度を705億54百万円(△9.1%)下回る7,036億94百万円となった。
売上収益は、民間航空機や防衛航空機が増加したことなどにより、前連結会計年度を141億49百万円(+2.3%)上回る6,194億42百万円となった。
事業利益は、民間航空機の増収に伴う利益の増加等により、前連結会計年度を159億49百万円(+66.4%)上回る399億81百万円となった。
なお、三菱スペースジェット事業に係る当連結会計年度及び前連結会計年度の各種財務数値は、セグメント区分を変更し「全社又は消去」へ組み替えている。
(3)キャッシュ・フローの状況の概要及びこれに関する分析・検討内容
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ334億6百万円増加し、3,476億63百万円となった。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、808億88百万円の資金の増加となったが、前連結会計年度に比べ2,046億75百万円減少した。これは、収益獲得機会の拡大に伴う運転資金の増加や、「法人所得税の支払額」が増加したことなどによるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、455億75百万円の資金の減少となり、前連結会計年度に比べ618億81百万円支出が増加した。これは、「投資(持分法で会計処理される投資を含む)の売却及び償還による収入」が減少したことなどによるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、189億2百万円の資金の減少となったが、前連結会計年度に比べ2,368億71百万円支出が減少した。これは、短期借入金等の返済による支出が減少したこと及び「債権流動化等による収入」が増加したことなどによるものである。
(4)生産、受注及び販売の状況
① 生産の実績
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | |
金額(百万円) | 前連結会計年度比(%) | |
エナジー | 1,768,010 | +6.2 |
プラント・インフラ | 648,855 | +3.2 |
物流・冷熱・ドライブシステム | 1,215,848 | +17.0 |
航空・防衛・宇宙 | 639,230 | +6.2 |
全社又は消去 | 13,023 | ― |
合計 | 4,284,968 | +8.5 |
(注)1.上記金額は、大型製品については契約金額に工事進捗度を乗じた額、その他の製品については完成数量に販売金額を乗じた額を基に算出計上している。
2.セグメント間の取引については、各セグメントの金額から消去している。
3.「全社又は消去」の区分は、報告セグメントに含まれない生産高である。
4.上記金額には、消費税等は含まれていない。
② 受注の実績
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | |||
受注高 (百万円) | 前連結会計年度比 (%) | 受注残高 (百万円) | 前連結会計年度比 (%) | |
エナジー | 1,791,797 | +24.1 | 3,325,682 | +6.8 |
プラント・インフラ | 845,400 | △5.1 | 1,509,232 | +21.4 |
物流・冷熱・ドライブシステム | 1,215,016 | +22.4 | 54,815 | +26.7 |
航空・防衛・宇宙 | 703,694 | △9.1 | 1,171,848 | +7.8 |
全社又は消去 | △54,597 | ― | 264 | ― |
合計 | 4,501,311 | +10.7 | 6,061,844 | +10.4 |
(注)1.受注高については、「エナジー」、「プラント・インフラ」、「物流・冷熱・ドライブシステム」及び「航空・防衛・宇宙」にはセグメント間の取引を含んでおり、「全社又は消去」でセグメント間の取引を一括して消去している。また、「全社又は消去」の区分は、報告セグメントに含まれない受注高を含んでいる。
2.受注残高については、セグメント間の取引を各セグメントの金額から消去しており、「全社又は消去」の区分は、報告セグメントに含まれない受注残高である。
3.上記金額には、消費税等は含まれていない。
③ 販売の実績
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | |
金額(百万円) | 前連結会計年度比(%) | |
エナジー | 1,738,676 | +5.3 |
プラント・インフラ | 675,665 | +3.6 |
物流・冷熱・ドライブシステム | 1,203,776 | +22.0 |
航空・防衛・宇宙 | 619,442 | +2.3 |
全社又は消去 | △34,762 | ― |
合計 | 4,202,797 | +8.9 |
(注)1.「エナジー」、「プラント・インフラ」、「物流・冷熱・ドライブシステム」及び「航空・防衛・宇宙」にはセグメント間の取引を含んでおり、「全社又は消去」でセグメント間の取引を一括して消去している。また、「全社又は消去」の区分は、報告セグメントに含まれない販売金額を含んでいる。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりである。なお、当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は100分の10未満であるため記載を省略している。
相手先 | 前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | ||
金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
防衛省 | 391,057 | 10.1 | ― | ― |
3.上記金額には、消費税等は含まれていない。
(5)資本の財源及び資金の流動性に係る情報
ア.資金需要の主な内容
当社グループの資金需要は、営業活動については、生産活動に必要な運転資金(材料・外注費及び人件費等)、受注獲得のための引合費用等の販売費、製品競争力強化・ものづくり力強化及び新規事業立上げに資するための研究開発費が主な内容である。投資活動については、事業伸長・生産性向上及び新規事業立上げを目的とした設備投資並びに事業遂行に関連した投資有価証券の取得が主な内容である。
今後、成長分野を中心に必要な設備投資や研究開発投資、投資有価証券の取得等を継続していく予定である。
イ.有利子負債の内訳及び使途
2023年3月31日現在の有利子負債の内訳は下記のとおりである。
(単位:百万円) |
合計 | 償還1年以内 | 償還1年超 | |
短期借入金 | 61,933 | 61,933 | ― |
長期借入金 | 406,468 | 61,740 | 344,728 |
社債 | 215,000 | 15,000 | 200,000 |
小計 | 683,402 | 138,674 | 544,728 |
ノンリコース借入金 | 59,019 | 856 | 58,163 |
合計 | 742,422 | 139,530 | 602,891 |
当社グループは比較的工期の長い工事案件が多く、生産設備も大型機械設備を多く所有していることもあり、一定水準の安定的な運転資金及び設備資金を確保しておく必要がある。当連結会計年度においては、当社グループは継続的に資金創出に努め、事業拡大局面においても運転資金を抑制しつつ、期限の到来した借入金を返済してきた結果、当連結会計年度末の有利子負債の構成は、償還期限が1年以内のものが1,395億30百万円、償還期限が1年を超えるものが6,028億91百万円となり、合計で7,424億22百万円となった。
これらの有利子負債により調達した資金は、事業活動に必要な運転資金、投資資金に使用しており、具体的には火力発電システムのほか、物流機器・冷熱製品を含む中量産品等の伸長分野及び「2021事業計画」で掲げている成長分野が中心である。
ウ.財務政策
当社グループは、運転資金、投資資金については、まず営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分について有利子負債による調達を実施している。
長期借入金、社債等による長期資金の調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の償還時期等を考慮の上、調達規模、調達手段を適宜判断して実施していくこととしている。
一方で、有利子負債を圧縮するため、キャッシュマネジメントシステムにより当社グループ内での余剰資金の有効活用を図っており、また、営業債権、棚卸資産の圧縮や固定資産の稼働率向上等を通じて資産効率の改善にも取り組んでいる。
自己株式については、事業計画の推進状況、当社の業績見通し、株価動向、財政状況及び金融市場環境等を総合的に勘案して取得を検討していくこととしている。
(6)経営方針・経営戦略及び経営指標等に照らした経営成績等の分析・検討
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針・経営戦略等」に記載のとおり、当社グループは、中期経営計画「2021事業計画」において、「収益力の回復・強化」及び「成長領域の開拓」に優先的に取り組み、長期安定的に企業価値を向上させることを目指して事業を遂行している。
「2021事業計画」においては、2023年度末の目標として、「事業利益率7%」、「ROE12%」及び「有利子負債0.9兆円維持」を設定しているところ、当連結会計年度における各財務指標の実績は「事業利益率4.6%」、「ROE7.9%」及び「有利子負債7,424億円」となり、進捗としては、収益性は概ね想定どおり、財務健全性は想定以上の改善であった。
収益性については、昨年度に引き続き材料費・輸送費の高騰、半導体不足の影響を受けたものの、各種対策と収益力回復に向けた施策の実行及び円安影響により利益が増加し、前連結会計年度に対し事業利益率、ROEとも向上した。引き続き、価格の適正化や利益率改善などの施策を行い、2023年度末の目標達成を目指す。
財務健全性については、キャッシュ・フローは黒字を確保し、有利子負債残高は大幅に減少させた前連結会計年度規模を維持した。
(7)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成されている。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要となる事項については、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っている。
詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表」の注記「2.作成の基礎(5)見積り及び判断の利用」及び「3.重要な会計方針」に記載している。
なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (2)その他 ③ウクライナをめぐる国際情勢の影響」のとおり、ウクライナ情勢に起因するロシアへの経済制裁を受け、当社グループが遂行するロシア向け工事で中断等の影響が出ているが、当社は外部情報等を踏まえて、事業計画への影響の検討等を行い、資産の評価等の会計上の見積りを行っている。