有価証券報告書
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりである。なお、次の記載事項のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。また、当社グループは、当連結会計年度から従来の日本基準に替えてIFRS(国際会計基準)を適用しており、前連結会計年度の財務数値は、IFRSに組み替えて表示・比較している。
(1) 経営成績の状況の概要及び分析・検討内容
当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題等の影響を受けて、中国での景気停滞や欧州経済の減速が見られたものの、米国では緩やかに景気拡大が続いた。我が国経済も、雇用の回復や個人消費の持直しなどを背景に、緩やかな回復基調が続いた。
このような状況の下、当連結会計年度における当社グループの受注高は、インダストリー&社会基盤セグメントが増加したものの、回復が若干遅れた航空・防衛・宇宙セグメントとパワーセグメントが減少したことにより、前連結会計年度を153億32百万円(△0.4%)下回る3兆8,534億26百万円となった。
売上収益は、パワーセグメントとインダストリー&社会基盤セグメントが増加したものの、航空・防衛・宇宙セグメントで減少したことにより、前連結会計年度を73億35百万円(△0.2%)下回る4兆783億44百万円となった。
事業利益は、全てのセグメントで増加したことに加え、固定資産売却益を計上したことなどにより、前連結会計年度を1,285億47百万円(+221.0%)上回る1,867億24百万円、税引前利益は前連結会計年度を1,433億91百万円(+365.5%)上回る1,826億24百万円となった。
また、親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度から1,086億75百万円改善し、1,013億54百万円となった。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりである。
ア. パワー
世界的に低炭素化・再生可能エネルギーへの転換が進む中、石炭火力発電プラントの受注キャンセルが発生したものの、運転中の発電システムのサービス事業やコンプレッサ、航空機用エンジンが伸長した。これらの結果、受注高は、前連結会計年度を110億43百万円(△0.8%)下回る1兆4,265億4百万円となった。
売上収益は、原子力、コンプレッサや航空機用エンジンの増加等により、前連結会計年度を426億51百万円(+2.9%)上回る1兆5,251億8百万円となった。
事業利益は、売上収益増に伴う利益の増加のほか、洋上風車の持分法投資損益の改善などにより、前連結会計年度を452億7百万円(+51.6%)上回る1,328億97百万円となった。
イ. インダストリー&社会基盤
海外を中心に堅調に推移するインフラ投資を背景に化学プラントや商船が伸長したほか、新興国を中心とする穏やかな景気の拡大基調を受けて、物流機器、冷熱製品等が増加したことなどにより、受注高は、前連結会計年度を1,406億70百万円(+8.2%)上回る1兆8,520億59百万円となった。
売上収益は、受注が堅調であった物流機器、冷熱製品が増加したことに加え、製鉄機械も増加したことなどにより、前連結会計年度を177億92百万円(+0.9%)上回る1兆9,078億71百万円となった。
事業利益は、交通システムの収益改善や物流機器の売上の増加等により、前連結会計年度を290億77百万円
(+70.8%)上回る701億32百万円となった。
ウ. 航空・防衛・宇宙
新型護衛艦の受注があった艦艇が増加したものの、その他の防衛関連製品、宇宙機器、民間航空機がいずれも減少したため、受注高は、前連結会計年度を1,039億49百万円(△14.5%)下回る6,106億66百万円となった。
売上収益は、一部機種が次世代機種への移行期にある民間航空機に加えて、防衛関連、宇宙機器のいずれも減少したため、前連結会計年度を407億26百万円(△5.7%)下回る6,775億77百万円となった。
事業利益は、MRJ開発費用の減少等によって前連結会計年度から260億88百万円改善し、374億69百万円の損失となった。
エ. その他
受注高は前連結会計年度を401億86百万円(△35.4%)下回る733億23百万円、売上収益は前連結会計年度を490億87百万円(△40.7%)下回る716億61百万円、事業利益は前連結会計年度を315億33百万円(+709.6%)上回る359億77百万円となった。
(2) 財政状態の状況の概要及び分析・検討内容
当連結会計年度における当社グループの資産は、契約資産が減少したことなどにより、前連結会計年度末から1,060億33百万円減少の5兆1,427億23百万円となった。
負債は、社債、借入金及びその他の金融負債が減少したことなどにより、前連結会計年度末から1,609億89百万円減少の3兆3,939億1百万円となった。
資本は、親会社の所有者に帰属する当期利益1,013億54百万円の計上等により、前連結会計年度末から549億55百万円増加の1兆7,488億21百万円となった。
以上により、当連結会計年度末の親会社所有者帰属持分比率は27.8%(前連結会計年度末の26.6%から+1.2ポイント)となった。
(3) キャッシュ・フローの状況の概要及び分析・検討内容
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ160億1百万円(△5.3%)減少し、2,832億35百万円となった。当期における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、4,049億24百万円の資金の増加となり、前連結会計年度に比べ8億28百万円(△0.2%)減少した。これは、税引前利益が増加した一方、運転資金の減少幅が縮小したことなどによるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、1,618億69百万円の資金の減少となり、前連結会計年度に比べ763億23百万円支出が減少した。これは、有形固定資産及び無形資産の取得による支出が減少したことに加え、有形固定資産及び無形資産の売却による収入が増加したことなどによるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、2,555億77百万円の資金の減少となり、前連結会計年度に比べ1,432億43百万円支出が増加した。これは、短期借入金等の返済が増加したことなどによるものである。
(4) 経営方針・経営戦略及び経営指標等に照らした経営成績等の分析・検討
当社グループは「2018事業計画」において、事業成長と財務健全性のバランスをとった経営により長期安定的に企業価値を向上させることを目指しており、この達成状況を、グループ独自の指標であるTOP(Triple One Proportion。売上収益、総資産、時価総額の比率で、1:1:1をあるべき姿と考えるもの。)で総合的に評価している。
当連結会計年度においては、受注高及び売上収益については大型案件のキャンセルや翌年度以降への受注ずれ込みなどの影響により前連結会計年度並みとなったが、全セグメントで事業利益が増加するとともに、フリー・キャッシュ・フローが運転資金の削減により当初の計画値を大きく上回る2,430億円となったほか、有利子負債が過去最低水準となった。
当社グループは、「2010事業計画」以来、強固な財務基盤の構築及び経営の効率化を目指して様々な事業構造改革に取り組んできたが、その成果が着実に財務数値に表れてきたものと評価している。この結果、「2018事業計画」の初年度である当連結会計年度において、同事業計画では2020年度の目標として掲げた財務基盤面の計画達成に目途を付けることができ、翌年度以降、これまで以上に成長投資への資金配分ができるようになった。
一方で、流動資産の効率化は着実に進捗しているものの、固定資産残高は2014年度以降2兆円規模で横ばいの状況にあり、大幅な事業規模の伸長がない中で固定資産回転率が緩やかに悪化している点については対応が必要であると認識している。
経営指標との関係では、「2018事業計画」の最終年度に当たる2020年度のTOPの目標を、売上収益、総資産、時価総額の比率で0.9:1:0.5としているところ、初年度に当たる当連結会計年度の同比率の実績は、0.8:1:0.3となった。これは、「2018事業計画」の途中経過としては概ね計画どおりであるものの、最終年度に目標とする比率と比較してアンバランスな状態である。
このように、当社グループは安定的にフリー・キャッシュ・フローを創出しており、財務基盤の強化も着実に進んでいるものの、今後は、TOPの目標達成に向けて、戦略的な成長投資により事業規模の成長を図るとともに、低稼働状態にある固定資産の再活用による固定資産の効率化や不採算事業への対策などにより、収益性を高め、企業価値の向上を図っていく必要があると認識している。
(5) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
(注)1.上記金額は、大型製品については契約金額に工事進捗度を乗じて算出計上し、その他の製品については完成数量に販売金額を乗じて算出計上している。
2.セグメント間の取引については、各セグメントの金額から消去している。
3.上記金額には、消費税等は含まれていない。
② 受注実績
(注)1.受注高については、「パワー」、「インダストリー&社会基盤」、「航空・防衛・宇宙」及び「その他」にはセグメント間の取引を含んでおり、「調整額」でセグメント間の取引を一括して消去している。
2.受注残高については、セグメント間の取引を各セグメントの金額から消去している。
3.上記金額には、消費税等は含まれていない。
③ 販売実績
(注)1.「パワー」、「インダストリー&社会基盤」、「航空・防衛・宇宙」及び「その他」にはセグメント間の取引を含んでおり、「調整額」でセグメント間の取引を一括して消去している。
2.上記金額には、消費税等は含まれていない。
(6) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成されている。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要となる事項については、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っている。
詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (5) 見積り及び判断の利用、及び3.重要な会計方針)」に記載している。
(7) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、市場動向、為替動向、資材費動向、海外事業における個々の契約、事故・災害、ものづくり力低下等がある。
市場動向については、当社グループの事業が関係する市場の多くにおいては、国内外の巨大企業との熾烈なグローバル競争が今後も展開されると予想されることから、当社グループを取り巻く経営環境は依然として厳しい状況で推移するものと認識している。こうした中、当社グループは、グローバル市場におけるリスクへの対応力を高め、名実ともに存在感のある企業グループとして勝ち残り、成長していくため、事業規模の拡大と利益増大による財務基盤の強化を図るとともに、企業統治・業務執行体制を高度化していく。
為替動向については、当社グループの輸出・海外事業の取引が主に外貨建てで行われていることから、事業競争力や経営成績に与える影響が大きく、為替変動リスクを最小限に抑える必要がある。このため、海外調達や海外生産を拡大し外貨建て債務を増加させることで外貨建て債権に係る為替リスクの低減を図るとともに、円建て契約の推進やタイムリーな為替予約の実施等によるリスクヘッジにも取り組んでいく。
資材費動向については、鋼材、非鉄金属、原油等の価格上昇への対応、設計の標準化、部品の共有化、標準品の採用推進、包括契約・海外生産の拡大等に取り組むほか、資材取引先との関係を強化し、従来以上に密接な情報交換を行い、更なるコスト削減努力を行っていく。
海外事業における個々の契約については、現地調達資材の品質不良・納期遅延、現地労働者の技量不足や労働慣習の特異性に加え、契約条件の片務性等のリスクがある。これらのリスクを回避・低減するため、契約の締結前に、事業部門だけではなくコーポレート部門も関与し、現地で調達・労働契約等を締結する際の留意事項を確認するとともに、顧客との契約条件については徹底した事前検証を行い、片務的条件の排除を図っていく。
事故・災害については、現場作業に携わる作業員の意識改革など継続的な現場管理活動により、経営に重大な影響を与えるような事故・災害の事前抑制に努めていく。
ものづくり力低下については、特に世代交代に伴う技術・技能の伝承問題等が懸念されるが、生産プロセス革新に向けた合理化投資やものづくり技術等への研究開発投資を集中的に行うとともに、人材の強化・育成に取り組むことで、ものづくり基盤の維持・強化を図っていく。
(8) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
ア. キャッシュ・フロー計算書に係る分析
「(3)キャッシュ・フローの状況の概要及び分析・検討内容」に記載のとおりである。
イ. 資金需要の主な内容
当社グループの資金需要は、営業活動については、生産活動に必要な運転資金(材料・外注費及び人件費等)、受注獲得のための引合費用等の販売費、製品競争力強化・ものづくり力強化及び新規事業立上げに資するための研究開発費が主な内容である。投資活動については、事業伸長・生産性向上及び新規事業立上げを目的とした設備投資並びに事業遂行に関連した投資有価証券の取得が主な内容である。
今後、成長分野に対しては必要な設備投資や研究開発投資、投資有価証券の取得等を継続していく予定である。全体的には、将来見込まれる成長分野での資金需要も見据え、最新の市場環境や受注動向も勘案し、資産の圧縮及び投資案件の選別を行っていく予定である。
ウ. 有利子負債の内訳及び使途
2019年3月31日現在の有利子負債の内訳は下記のとおりである。
当社グループは比較的工期の長い工事案件が多く、生産設備も大型機械設備を多く所有していることもあり、一定水準の安定的な運転資金及び設備資金を確保しておく必要がある。近年の事業規模拡大により、これら必要資金は増加する傾向にあるが、その一方で、引き続き資産圧縮に努め、期限の到来した借入金を返済してきた結果、当連結会計年度末の有利子負債の構成は、償還期限が1年以内のものが2,805億53百万円、償還期限が1年を超えるものが3,845億61百万円となり、合計で6,651億14百万円となった。
これらの有利子負債は事業活動に必要な運転資金、投資資金に使用しており、資金需要が見込まれる火力発電システム、民間航空機等の伸長分野を中心に使用していく予定である。
エ. 財務政策
当社グループは、運転資金、投資資金についてはまず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分について有利子負債による調達を実施している。
長期借入金、社債等による長期資金の調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の償還時期等を考慮の上、調達規模、調達手段を適宜判断して実施していくこととしている。
一方で、有利子負債を圧縮するため、キャッシュマネジメントシステムにより当社グループ内での余剰資金の有効活用を図っており、また、営業債権、棚卸資産の圧縮や固定資産の稼働率向上等を通じて資産効率の改善にも取り組んでいる。
自己株式については、事業計画の推進状況、当社の業績見通し、株価動向、財政状況及び金融市場環境の改善等を総合的に勘案して取得を検討していくこととしている。
(9) 並行開示情報
連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下、「日本基準」)により作成した要約連結財務諸表は、以下のとおりである。
なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けていない。
① 要約連結貸借対照表(日本基準)
② 要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)
要約連結損益計算書
要約連結包括利益計算書
③ 要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)
前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準)
⑤ 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)
(「収益認識に関する会計基準」及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」の適用)
当社グループは「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 平成30年3月30日)及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第30号 平成30年3月30日)を、当連結会計年度より適用している。
この基準は、約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識することを要求している。
収益認識に関する会計基準等の適用については、収益認識に関する会計基準第84項ただし書きに定める経過的な取扱いに従い、当連結会計年度の期首から新たな会計方針を遡及適用した場合の累積的影響額を利益剰余金に加減算している。
この結果、当連結会計年度における要約連結貸借対照表は、投資その他の資産が65億93百万円増加し、流動資産が905億46百万円、流動負債が3,228億7百万円、利益剰余金が151億98百万円減少している。また、当連結会計年度における要約連結損益計算書は、売上高が74億23百万円、売上原価が101億65百万円減少し、営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益がそれぞれ27億42百万円増加している。
当連結会計年度の期首の純資産に累積的影響額が反映されたことにより、要約連結株主資本等変動計算書の利益剰余金の期首残高は151億98百万円減少している。
当連結会計年度の要約連結キャッシュ・フロー計算書は、税金等調整前当期純利益が27億42百万円増加している。
なお、1株当たり情報に与える影響は軽微である。
(10) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と、日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりである。
前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 38.IFRSの初度適用」に記載のとおりである。
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(開発無形資産)
日本基準では、開発費を研究開発費として発生時に販売費及び一般管理費として費用処理するとともに、新製品及び新機種の量産化に係る費用等の一部は仕掛品やその他の固定資産として計上していた。IFRSでは、開発費の資産化の要件を満たすものについては、無形資産として認識している。
この結果、「無形資産」が5,508億32百万円増加し、「棚卸資産」が3,793億20百万円、「その他の非流動資産」が181億30百万円減少した。また、「販売費及び一般管理費」が337億75百万円減少した。
(非金融資産の減損)
日本基準では、資産から見込まれる割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額との比較により減損損失の認識要否を判定していた。IFRSでは、回収可能価額を、資産から見込まれる割引後将来キャッシュ・フローに基づく使用価値として算定し、当該回収可能価額が帳簿価額を下回った一部の有形固定資産及び無形資産について減損損失を認識している。
この結果、「有形固定資産」が660億90百万円、「無形資産」が5,333億15百万円減少し、「その他の費用」が680億44百万円増加した。
(のれん)
日本基準では、のれんを一定期間にわたり償却していたが、IFRSでは償却を行わないため、日本基準で移行日以降に計上したのれん償却額を戻し入れている。
この結果、「のれん」が332億29百万円増加し、「販売費及び一般管理費」が162億80百万円減少した。
(1) 経営成績の状況の概要及び分析・検討内容
当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題等の影響を受けて、中国での景気停滞や欧州経済の減速が見られたものの、米国では緩やかに景気拡大が続いた。我が国経済も、雇用の回復や個人消費の持直しなどを背景に、緩やかな回復基調が続いた。
このような状況の下、当連結会計年度における当社グループの受注高は、インダストリー&社会基盤セグメントが増加したものの、回復が若干遅れた航空・防衛・宇宙セグメントとパワーセグメントが減少したことにより、前連結会計年度を153億32百万円(△0.4%)下回る3兆8,534億26百万円となった。
売上収益は、パワーセグメントとインダストリー&社会基盤セグメントが増加したものの、航空・防衛・宇宙セグメントで減少したことにより、前連結会計年度を73億35百万円(△0.2%)下回る4兆783億44百万円となった。
事業利益は、全てのセグメントで増加したことに加え、固定資産売却益を計上したことなどにより、前連結会計年度を1,285億47百万円(+221.0%)上回る1,867億24百万円、税引前利益は前連結会計年度を1,433億91百万円(+365.5%)上回る1,826億24百万円となった。
また、親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度から1,086億75百万円改善し、1,013億54百万円となった。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりである。
ア. パワー
世界的に低炭素化・再生可能エネルギーへの転換が進む中、石炭火力発電プラントの受注キャンセルが発生したものの、運転中の発電システムのサービス事業やコンプレッサ、航空機用エンジンが伸長した。これらの結果、受注高は、前連結会計年度を110億43百万円(△0.8%)下回る1兆4,265億4百万円となった。
売上収益は、原子力、コンプレッサや航空機用エンジンの増加等により、前連結会計年度を426億51百万円(+2.9%)上回る1兆5,251億8百万円となった。
事業利益は、売上収益増に伴う利益の増加のほか、洋上風車の持分法投資損益の改善などにより、前連結会計年度を452億7百万円(+51.6%)上回る1,328億97百万円となった。
イ. インダストリー&社会基盤
海外を中心に堅調に推移するインフラ投資を背景に化学プラントや商船が伸長したほか、新興国を中心とする穏やかな景気の拡大基調を受けて、物流機器、冷熱製品等が増加したことなどにより、受注高は、前連結会計年度を1,406億70百万円(+8.2%)上回る1兆8,520億59百万円となった。
売上収益は、受注が堅調であった物流機器、冷熱製品が増加したことに加え、製鉄機械も増加したことなどにより、前連結会計年度を177億92百万円(+0.9%)上回る1兆9,078億71百万円となった。
事業利益は、交通システムの収益改善や物流機器の売上の増加等により、前連結会計年度を290億77百万円
(+70.8%)上回る701億32百万円となった。
ウ. 航空・防衛・宇宙
新型護衛艦の受注があった艦艇が増加したものの、その他の防衛関連製品、宇宙機器、民間航空機がいずれも減少したため、受注高は、前連結会計年度を1,039億49百万円(△14.5%)下回る6,106億66百万円となった。
売上収益は、一部機種が次世代機種への移行期にある民間航空機に加えて、防衛関連、宇宙機器のいずれも減少したため、前連結会計年度を407億26百万円(△5.7%)下回る6,775億77百万円となった。
事業利益は、MRJ開発費用の減少等によって前連結会計年度から260億88百万円改善し、374億69百万円の損失となった。
エ. その他
受注高は前連結会計年度を401億86百万円(△35.4%)下回る733億23百万円、売上収益は前連結会計年度を490億87百万円(△40.7%)下回る716億61百万円、事業利益は前連結会計年度を315億33百万円(+709.6%)上回る359億77百万円となった。
(2) 財政状態の状況の概要及び分析・検討内容
当連結会計年度における当社グループの資産は、契約資産が減少したことなどにより、前連結会計年度末から1,060億33百万円減少の5兆1,427億23百万円となった。
負債は、社債、借入金及びその他の金融負債が減少したことなどにより、前連結会計年度末から1,609億89百万円減少の3兆3,939億1百万円となった。
資本は、親会社の所有者に帰属する当期利益1,013億54百万円の計上等により、前連結会計年度末から549億55百万円増加の1兆7,488億21百万円となった。
以上により、当連結会計年度末の親会社所有者帰属持分比率は27.8%(前連結会計年度末の26.6%から+1.2ポイント)となった。
(3) キャッシュ・フローの状況の概要及び分析・検討内容
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ160億1百万円(△5.3%)減少し、2,832億35百万円となった。当期における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、4,049億24百万円の資金の増加となり、前連結会計年度に比べ8億28百万円(△0.2%)減少した。これは、税引前利益が増加した一方、運転資金の減少幅が縮小したことなどによるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、1,618億69百万円の資金の減少となり、前連結会計年度に比べ763億23百万円支出が減少した。これは、有形固定資産及び無形資産の取得による支出が減少したことに加え、有形固定資産及び無形資産の売却による収入が増加したことなどによるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、2,555億77百万円の資金の減少となり、前連結会計年度に比べ1,432億43百万円支出が増加した。これは、短期借入金等の返済が増加したことなどによるものである。
(4) 経営方針・経営戦略及び経営指標等に照らした経営成績等の分析・検討
当社グループは「2018事業計画」において、事業成長と財務健全性のバランスをとった経営により長期安定的に企業価値を向上させることを目指しており、この達成状況を、グループ独自の指標であるTOP(Triple One Proportion。売上収益、総資産、時価総額の比率で、1:1:1をあるべき姿と考えるもの。)で総合的に評価している。
当連結会計年度においては、受注高及び売上収益については大型案件のキャンセルや翌年度以降への受注ずれ込みなどの影響により前連結会計年度並みとなったが、全セグメントで事業利益が増加するとともに、フリー・キャッシュ・フローが運転資金の削減により当初の計画値を大きく上回る2,430億円となったほか、有利子負債が過去最低水準となった。
当社グループは、「2010事業計画」以来、強固な財務基盤の構築及び経営の効率化を目指して様々な事業構造改革に取り組んできたが、その成果が着実に財務数値に表れてきたものと評価している。この結果、「2018事業計画」の初年度である当連結会計年度において、同事業計画では2020年度の目標として掲げた財務基盤面の計画達成に目途を付けることができ、翌年度以降、これまで以上に成長投資への資金配分ができるようになった。
一方で、流動資産の効率化は着実に進捗しているものの、固定資産残高は2014年度以降2兆円規模で横ばいの状況にあり、大幅な事業規模の伸長がない中で固定資産回転率が緩やかに悪化している点については対応が必要であると認識している。
経営指標との関係では、「2018事業計画」の最終年度に当たる2020年度のTOPの目標を、売上収益、総資産、時価総額の比率で0.9:1:0.5としているところ、初年度に当たる当連結会計年度の同比率の実績は、0.8:1:0.3となった。これは、「2018事業計画」の途中経過としては概ね計画どおりであるものの、最終年度に目標とする比率と比較してアンバランスな状態である。
このように、当社グループは安定的にフリー・キャッシュ・フローを創出しており、財務基盤の強化も着実に進んでいるものの、今後は、TOPの目標達成に向けて、戦略的な成長投資により事業規模の成長を図るとともに、低稼働状態にある固定資産の再活用による固定資産の効率化や不採算事業への対策などにより、収益性を高め、企業価値の向上を図っていく必要があると認識している。
(5) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | |
| 金額(百万円) | 前連結会計年度比(%) | |
| パワー | 1,515,946 | +4.9 |
| インダストリー&社会基盤 | 1,879,381 | △4.5 |
| 航空・防衛・宇宙 | 652,683 | △9.6 |
| その他 | 19,209 | △51.8 |
| 合計 | 4,067,221 | △2.6 |
(注)1.上記金額は、大型製品については契約金額に工事進捗度を乗じて算出計上し、その他の製品については完成数量に販売金額を乗じて算出計上している。
2.セグメント間の取引については、各セグメントの金額から消去している。
3.上記金額には、消費税等は含まれていない。
② 受注実績
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | |||
| 受注高(百万円) | 前連結会計年度比(%) | 受注残高(百万円) | 前連結会計年度比(%) | |
| パワー | 1,426,504 | △0.8 | 3,297,839 | △4.1 |
| インダストリー&社会基盤 | 1,852,059 | +8.2 | 1,181,956 | △7.2 |
| 航空・防衛・宇宙 | 610,666 | △14.5 | 914,300 | △7.6 |
| その他 | 73,323 | △35.4 | 311 | △95.1 |
| 調整額 | △109,126 | ― | ― | ― |
| 合計 | 3,853,426 | △0.4 | 5,394,408 | △5.5 |
(注)1.受注高については、「パワー」、「インダストリー&社会基盤」、「航空・防衛・宇宙」及び「その他」にはセグメント間の取引を含んでおり、「調整額」でセグメント間の取引を一括して消去している。
2.受注残高については、セグメント間の取引を各セグメントの金額から消去している。
3.上記金額には、消費税等は含まれていない。
③ 販売実績
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | |
| 金額(百万円) | 前連結会計年度比(%) | |
| パワー | 1,525,108 | +2.9 |
| インダストリー&社会基盤 | 1,907,871 | +0.9 |
| 航空・防衛・宇宙 | 677,577 | △5.7 |
| その他 | 71,661 | △40.7 |
| 調整額 | △103,874 | ― |
| 合計 | 4,078,344 | △0.2 |
(注)1.「パワー」、「インダストリー&社会基盤」、「航空・防衛・宇宙」及び「その他」にはセグメント間の取引を含んでおり、「調整額」でセグメント間の取引を一括して消去している。
2.上記金額には、消費税等は含まれていない。
(6) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成されている。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要となる事項については、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っている。
詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (5) 見積り及び判断の利用、及び3.重要な会計方針)」に記載している。
(7) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、市場動向、為替動向、資材費動向、海外事業における個々の契約、事故・災害、ものづくり力低下等がある。
市場動向については、当社グループの事業が関係する市場の多くにおいては、国内外の巨大企業との熾烈なグローバル競争が今後も展開されると予想されることから、当社グループを取り巻く経営環境は依然として厳しい状況で推移するものと認識している。こうした中、当社グループは、グローバル市場におけるリスクへの対応力を高め、名実ともに存在感のある企業グループとして勝ち残り、成長していくため、事業規模の拡大と利益増大による財務基盤の強化を図るとともに、企業統治・業務執行体制を高度化していく。
為替動向については、当社グループの輸出・海外事業の取引が主に外貨建てで行われていることから、事業競争力や経営成績に与える影響が大きく、為替変動リスクを最小限に抑える必要がある。このため、海外調達や海外生産を拡大し外貨建て債務を増加させることで外貨建て債権に係る為替リスクの低減を図るとともに、円建て契約の推進やタイムリーな為替予約の実施等によるリスクヘッジにも取り組んでいく。
資材費動向については、鋼材、非鉄金属、原油等の価格上昇への対応、設計の標準化、部品の共有化、標準品の採用推進、包括契約・海外生産の拡大等に取り組むほか、資材取引先との関係を強化し、従来以上に密接な情報交換を行い、更なるコスト削減努力を行っていく。
海外事業における個々の契約については、現地調達資材の品質不良・納期遅延、現地労働者の技量不足や労働慣習の特異性に加え、契約条件の片務性等のリスクがある。これらのリスクを回避・低減するため、契約の締結前に、事業部門だけではなくコーポレート部門も関与し、現地で調達・労働契約等を締結する際の留意事項を確認するとともに、顧客との契約条件については徹底した事前検証を行い、片務的条件の排除を図っていく。
事故・災害については、現場作業に携わる作業員の意識改革など継続的な現場管理活動により、経営に重大な影響を与えるような事故・災害の事前抑制に努めていく。
ものづくり力低下については、特に世代交代に伴う技術・技能の伝承問題等が懸念されるが、生産プロセス革新に向けた合理化投資やものづくり技術等への研究開発投資を集中的に行うとともに、人材の強化・育成に取り組むことで、ものづくり基盤の維持・強化を図っていく。
(8) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
ア. キャッシュ・フロー計算書に係る分析
「(3)キャッシュ・フローの状況の概要及び分析・検討内容」に記載のとおりである。
イ. 資金需要の主な内容
当社グループの資金需要は、営業活動については、生産活動に必要な運転資金(材料・外注費及び人件費等)、受注獲得のための引合費用等の販売費、製品競争力強化・ものづくり力強化及び新規事業立上げに資するための研究開発費が主な内容である。投資活動については、事業伸長・生産性向上及び新規事業立上げを目的とした設備投資並びに事業遂行に関連した投資有価証券の取得が主な内容である。
今後、成長分野に対しては必要な設備投資や研究開発投資、投資有価証券の取得等を継続していく予定である。全体的には、将来見込まれる成長分野での資金需要も見据え、最新の市場環境や受注動向も勘案し、資産の圧縮及び投資案件の選別を行っていく予定である。
ウ. 有利子負債の内訳及び使途
2019年3月31日現在の有利子負債の内訳は下記のとおりである。
| (単位:百万円) |
| 合計 | 償還1年以内 | 償還1年超 | |
| 短期借入金 | 170,124 | 170,124 | — |
| 長期借入金 | 289,989 | 45,428 | 244,561 |
| 社債 | 205,000 | 65,000 | 140,000 |
| 合計 | 665,114 | 280,553 | 384,561 |
当社グループは比較的工期の長い工事案件が多く、生産設備も大型機械設備を多く所有していることもあり、一定水準の安定的な運転資金及び設備資金を確保しておく必要がある。近年の事業規模拡大により、これら必要資金は増加する傾向にあるが、その一方で、引き続き資産圧縮に努め、期限の到来した借入金を返済してきた結果、当連結会計年度末の有利子負債の構成は、償還期限が1年以内のものが2,805億53百万円、償還期限が1年を超えるものが3,845億61百万円となり、合計で6,651億14百万円となった。
これらの有利子負債は事業活動に必要な運転資金、投資資金に使用しており、資金需要が見込まれる火力発電システム、民間航空機等の伸長分野を中心に使用していく予定である。
エ. 財務政策
当社グループは、運転資金、投資資金についてはまず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分について有利子負債による調達を実施している。
長期借入金、社債等による長期資金の調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の償還時期等を考慮の上、調達規模、調達手段を適宜判断して実施していくこととしている。
一方で、有利子負債を圧縮するため、キャッシュマネジメントシステムにより当社グループ内での余剰資金の有効活用を図っており、また、営業債権、棚卸資産の圧縮や固定資産の稼働率向上等を通じて資産効率の改善にも取り組んでいる。
自己株式については、事業計画の推進状況、当社の業績見通し、株価動向、財政状況及び金融市場環境の改善等を総合的に勘案して取得を検討していくこととしている。
(9) 並行開示情報
連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下、「日本基準」)により作成した要約連結財務諸表は、以下のとおりである。
なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けていない。
① 要約連結貸借対照表(日本基準)
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (2018年3月31日) | 当連結会計年度 (2019年3月31日) | |
| 資産の部 | ||
| 流動資産 | 3,579,212 | 3,337,951 |
| 固定資産 | ||
| 有形固定資産 | 867,884 | 839,986 |
| 無形固定資産 | 212,781 | 178,170 |
| 投資その他の資産 | 827,774 | 910,283 |
| 固定資産合計 | 1,908,440 | 1,928,440 |
| 資産合計 | 5,487,652 | 5,266,392 |
| 負債の部 | ||
| 流動負債 | 2,538,219 | 2,411,847 |
| 固定負債 | 784,963 | 648,062 |
| 負債合計 | 3,323,183 | 3,059,909 |
| 純資産の部 | ||
| 株主資本 | 1,719,918 | 1,784,995 |
| その他の包括利益累計額 | 104,874 | 66,459 |
| 新株予約権 | 2,129 | 1,956 |
| 非支配株主持分 | 337,547 | 353,071 |
| 純資産合計 | 2,164,469 | 2,206,482 |
| 負債純資産合計 | 5,487,652 | 5,266,392 |
② 要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)
要約連結損益計算書
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | |
| 売上高 | 4,110,816 | 4,078,344 |
| 売上原価 | 3,379,874 | 3,309,684 |
| 売上総利益 | 730,942 | 768,660 |
| 販売費及び一般管理費 | 604,412 | 587,986 |
| 営業利益 | 126,530 | 180,673 |
| 営業外収益 | 35,272 | 31,932 |
| 営業外費用 | 47,340 | 45,158 |
| 経常利益 | 114,462 | 167,447 |
| 特別利益 | 31,303 | 49,416 |
| 特別損失 | 17,723 | 15,139 |
| 税金等調整前当期純利益 | 128,042 | 201,724 |
| 法人税等合計 | 31,868 | 56,837 |
| 当期純利益 | 96,173 | 144,886 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益 | 25,689 | 25,948 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 70,484 | 118,938 |
要約連結包括利益計算書
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | |
| 当期純利益 | 96,173 | 144,886 |
| その他の包括利益 | 8,694 | △38,404 |
| 包括利益 | 104,868 | 106,482 |
| (内訳) | ||
| 親会社株主に係る包括利益 | 75,244 | 81,922 |
| 非支配株主に係る包括利益 | 29,623 | 24,559 |
③ 要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)
前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
| (単位:百万円) |
| 株主資本 | その他の包括利益累計額 | 新株予約権 | 非支配株主持分 | 純資産合計 | |
| 当期首残高 | 1,679,407 | 100,113 | 2,536 | 322,059 | 2,104,118 |
| 当期変動額 | 40,511 | 4,760 | △407 | 15,487 | 60,351 |
| 当期末残高 | 1,719,918 | 104,874 | 2,129 | 337,547 | 2,164,469 |
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
| (単位:百万円) |
| 株主資本 | その他の包括利益累計額 | 新株予約権 | 非支配株主持分 | 純資産合計 | |
| 当期首残高 | 1,719,918 | 104,874 | 2,129 | 337,547 | 2,164,469 |
| 会計方針の変更による累積的影響額 | △15,198 | - | - | △932 | △16,131 |
| 会計方針の変更を反映した当期首残高 | 1,704,719 | 104,874 | 2,129 | 336,614 | 2,148,337 |
| 当期変動額 | 80,276 | △38,415 | △173 | 16,456 | 58,144 |
| 当期末残高 | 1,784,995 | 66,459 | 1,956 | 353,071 | 2,206,482 |
④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準)
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 345,109 | 258,100 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △137,181 | △78,673 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △152,113 | △196,681 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 1,607 | △3,478 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 57,422 | △20,732 |
| 現金及び現金同等物の期首残高 | 242,404 | 299,237 |
| 新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額 | 2 | 5,934 |
| 連結除外に伴う現金及び現金同等物の減少額 | △592 | △1,203 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 299,237 | 283,235 |
⑤ 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)
(「収益認識に関する会計基準」及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」の適用)
当社グループは「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 平成30年3月30日)及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第30号 平成30年3月30日)を、当連結会計年度より適用している。
この基準は、約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識することを要求している。
収益認識に関する会計基準等の適用については、収益認識に関する会計基準第84項ただし書きに定める経過的な取扱いに従い、当連結会計年度の期首から新たな会計方針を遡及適用した場合の累積的影響額を利益剰余金に加減算している。
この結果、当連結会計年度における要約連結貸借対照表は、投資その他の資産が65億93百万円増加し、流動資産が905億46百万円、流動負債が3,228億7百万円、利益剰余金が151億98百万円減少している。また、当連結会計年度における要約連結損益計算書は、売上高が74億23百万円、売上原価が101億65百万円減少し、営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益がそれぞれ27億42百万円増加している。
当連結会計年度の期首の純資産に累積的影響額が反映されたことにより、要約連結株主資本等変動計算書の利益剰余金の期首残高は151億98百万円減少している。
当連結会計年度の要約連結キャッシュ・フロー計算書は、税金等調整前当期純利益が27億42百万円増加している。
なお、1株当たり情報に与える影響は軽微である。
(10) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と、日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりである。
前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 38.IFRSの初度適用」に記載のとおりである。
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(開発無形資産)
日本基準では、開発費を研究開発費として発生時に販売費及び一般管理費として費用処理するとともに、新製品及び新機種の量産化に係る費用等の一部は仕掛品やその他の固定資産として計上していた。IFRSでは、開発費の資産化の要件を満たすものについては、無形資産として認識している。
この結果、「無形資産」が5,508億32百万円増加し、「棚卸資産」が3,793億20百万円、「その他の非流動資産」が181億30百万円減少した。また、「販売費及び一般管理費」が337億75百万円減少した。
(非金融資産の減損)
日本基準では、資産から見込まれる割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額との比較により減損損失の認識要否を判定していた。IFRSでは、回収可能価額を、資産から見込まれる割引後将来キャッシュ・フローに基づく使用価値として算定し、当該回収可能価額が帳簿価額を下回った一部の有形固定資産及び無形資産について減損損失を認識している。
この結果、「有形固定資産」が660億90百万円、「無形資産」が5,333億15百万円減少し、「その他の費用」が680億44百万円増加した。
(のれん)
日本基準では、のれんを一定期間にわたり償却していたが、IFRSでは償却を行わないため、日本基準で移行日以降に計上したのれん償却額を戻し入れている。
この結果、「のれん」が332億29百万円増加し、「販売費及び一般管理費」が162億80百万円減少した。