有価証券報告書-第110期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/28 15:39
【資料】
PDFをみる
【項目】
117項目

研究開発活動

当連結会計年度の研究開発活動は、事業戦略を推進する上で重要な研究開発活動及び軸受性能に関する解析技術や性能評価に取り組むとともに、長期的な成長基盤となる基礎的研究及び新製品開発の体制整備を図っております。なお、当連結会計年度に支出した研究開発費の総額は1,923百万円であります。
主な研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
・アイドリングストップ及びハイブリッド機構など低燃費対応エンジン用軸受の開発(自動車用エンジン軸受)
従来製品に比べ耐摩耗性・耐焼付性・フリクション特性を飛躍的に向上させ、多様な要求に対応できる各種樹脂オーバレイ(オーバレイ:表面処理)を継続的に開発しております。
・新しい鉛フリーオーバレイ付軸受の開発(自動車用エンジン軸受・非自動車用軸受)
欧州鉛規制に対応する、世界最高水準の軸受性能(耐疲労性、耐焼付性、耐摩耗性)を有し、更に劣悪環境下での使用に耐え得る新しい鉛フリーオーバレイやアルミ合金軸受及び銅合金軸受材を開発・提供しております。
・鉛フリー高面圧対応オーバレイの開発(非自動車用軸受)
中高速ディーゼルエンジン用の鉛フリー化に対応する新しいオーバレイを開発・提供し、良好な評価を得ております。
・船舶エンジン用高面圧軸受の開発(非自動車用軸受)
低速ディーゼルエンジン用の高面圧に対応する新しいホワイト合金を開発・提供し、良好な評価を得ております。
・レース用軸受の開発(自動車用エンジン軸受)
F1レース、NASCARに使用される超高速回転に対応する信頼性に優れた高性能軸受を開発し、継続的に納入しております。
・新しい樹脂系軸受材料の開発(自動車用エンジン以外軸受、非自動車用軸受)
自動車用部品、一般産業用部品の発電機用部品などにおいて、更なる諸性能の向上を目指して、新しい樹脂系軸受材料を開発・提供しております。
・鉛フリー高荷重用の無給油軸受の開発(非自動車用軸受)
特殊環境下において使用可能な鉛フリー高荷重用無給油軸受を開発・提供しております。
・ショックアブソーバー用軸受の乗り心地向上材料の開発(自動車用エンジン以外軸受)
自動車のショックアブソーバー用軸受における乗り心地(操舵安定性、振動吸収性など)向上に寄与する鉛フリー樹脂系軸受材料を開発・提供し、良好な評価を得ております。更なる性能向上を図るべく、継続して材料開発を進めております。
・各種軸受用途におけるすべり軸受の理論解析、分析評価、単体試験評価及びシミュレーション試験評価の研究開発(自動車用エンジン軸受、非自動車用軸受)
各種軸受用途の運転状況を再現できる新しいシミュレーション試験機を開発し、信頼性の高い軸受評価に役立てております。更に各種センサーなどを用いて計測技術の向上も図っております。
更にすべり軸受性能解析プログラムを追加し、エンジン及びエンジン以外のアプリケーションの理論解析技術に対し更なる予測精度の向上を図り、開発期間の短縮に努めております。
・軸受以外の新商品開発(その他)
電気二重層キャパシタ用電極シートを開発し、提供しております。更に継続的に性能向上を図り、新しいアプリケーションへの適用を目指しております。
軸受以外の新商品開発について、事業化に向けて開発を進めております。
車外騒音規制の強化に対応する吸音材の各種技術開発を進めております。