有価証券報告書-第111期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/28 13:39
【資料】
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【項目】
117項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、公共投資等の経済対策効果や設備投資の増加基調により、景気は緩やかながらも回復基調を維持しております。一方、海外においては、中国での景気減速が一服、米国経済も引き続き好調を持続しております。
自動車業界は、国内では、熊本地震の影響による自動車生産の一時操業停止等がありましたが、新車投入効果等により、需要は回復しました。海外では、北米での需要は引き続き好調に推移し、加えて、中国では小型車減税の影響により需要が増加しました。
電子機器業界は、ハードディスクドライブや、デジタルカメラ、タブレット端末の需要が減少しました。スマートフォンについては、需要は増加するも成長は鈍化しました。
事務機業界は、複合機の需要は横ばいで推移したものの、プリンターの需要が減少しました。
このような環境の中、当社のセグメント別の業績は以下のとおりです。
シール事業におきましては、自動車向けについては、国内の需要回復に加えて、北米や中国等、海外での需要増加により販売が増加しました。一般産業機械向けについては、建設機械等の需要回復により、販売は増加しました。
その結果、売上高は3,105億6千9百万円(前年同期比4.9%の増収)となりました。営業利益は、増収により371億3千2百万円(前年同期比14.1%の増益)となりました。
電子機器部品事業におきましては、自動車向けは好調に推移しているものの、スマートフォン向け等の減少に加え、為替影響もあり販売は減少しました。
その結果、売上高は3,668億円(前年同期比10.5%の減収)となりました。営業利益は、販売の減少、品目構成の変化、償却費の増加、および為替の影響等により、6億3千1百万円(前年同期比95.4%の減益)となりました。
ロール事業におきましては、プリンターの需要減少等により販売は減少しました。
その結果、売上高は225億8千6百万円(前年同期比18.1%の減収)となりました。営業利益は、販売の減少等により8億1千8百万円(前年同期比32.4%の減益)となりました。
特殊潤滑剤等のその他事業におきましては、売上高は131億8千2百万円(前年同期比4.2%の増収)となりました。営業利益は11億3百万円(前年同期比46.1%の増益)となりました。
以上の結果、当社グループの業績は、売上高は7,131億3千8百万円(前年同期比4.4%の減収)となりました。営業利益は397億7千6百万円(前年同期比17.6%の減益)、経常利益は457億9百万円(前年同期比14.9%の減益)、親会社株主に帰属する当期純利益は273億2千8百万円(前年同期比9.1%の減益)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」)の残高は、前連結会計年度末に比べ34億3百万円減少し906億2千9百万円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
営業活動の結果、得られた資金は、680億3千8百万円(前年同期比23.1%の減少)となりました。これは主として税金等調整前当期純利益の計上、および非資金項目である減価償却費の計上によるものです。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
投資活動の結果、使用した資金は、620億3千5百万円(前年同期比5.6%の減少)となりました。これは主として有形固定資産の取得によるものです。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
財務活動の結果、使用した資金は、73億2千7百万円(前年同期比69.5%の減少)となりました。これは主として配当金の支払によるものです。