有価証券報告書-第35期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/22 9:28
【資料】
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【項目】
110項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針および経営戦略等
当社グループは「カネミツは技術を尊び技術でOnly-Oneを目指す」「カネミツはOnly-One技術で安全と環境に貢献する」を経営の基本理念とし、創業以来、技術開発型志向の経営により、独自の塑性加工技術を活かしたオンリーワン製品の開発に取り組み、主力製品である自動車用鋼板製プーリならびにプーリ事業で培った技術を応用した製品の製造、販売を通じて、自動車業界発展の一翼を担うとともに、企業倫理を遵守して社会的責任を果たすことにより、株主、取引先、従業員、関係先等全てのステークホルダーにとって存在価値のある企業を目指していきたいと考えております。
(2)経営上の目標を達成するための客観的な指標
当社グループは、更なる飛躍を遂げるためには、継続的な成長投資と次代商品の研究開発を支えるための売上と利益の確保が不可欠であると考えています。2017年4月から3ヶ年の中期経営計画において、売上高、営業利益、営業利益率を経営上の目標を達成するための客観的な経営目標として設定しています。
(3)経営環境
当社では、”鋼板製プーリ”、”トランスミッション部品”、”エアバッグ用インフレーター”など自動車部品の売上高に占める比率が9割を超えることから、自動車業界の動向が経営を大きく左右する構造となっています。
その自動車業界では車の電動化が更に加速することが鮮明になってきており、当社としましては、自動車業界では車の電動化に適応した製品開発、そして自動車業界以外の商品創出を着実に進めていくことが企業の持続的成長につながるものと考えています。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
上記の経営環境のもと、当社では、昨年度から次代商品の開発体制の整備を進めてきました。今年度は、持続的成長を確実にするための次代商品の開発と拡販を最優先課題と考え、年度経営方針に次の3つの方針を掲げ全社を挙げて取り組んでいきます。
1.次代商品の開発と拡販
プーリで培った《鋼板立体造形技術》を駆使し、以下の分野の開発と拡販を進めていきます。
・軽量化に関する部品
・EV・HV自動車用部品
・安全関連部品
・異業種部品
これらの開発活動には、”シミュレーション解析によるバーチャル開発”を導入し、商品開発力の格段の向上と開発期間の大幅な短縮を実現しています。一方、海外展開を支える技術者やグローバル人材の育成に取り組み、次代商品事業の国内外展開の基盤整備を進めていきます。
2.信頼を支える品質確保
次代商品の生産に備えた品質保証技術の確立や品質保証体制の整備を進め、お客様からの信頼を高めていきます。
3.安全安心な仕事環境の整備
安全安心な仕事環境の整備により生産性を高め、ダイバーシティ経営、働き方改革等により更なる成長を目指します。