有価証券報告書-第157期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により景気は加速度的に悪化しました。感染拡大防止と経済活動との両立を図る動きの中において、景気は持ち直しの兆候が見られるものの感染再拡大の懸念も根強く、経済活動は抑制を余儀なくされております。
このような情勢のもと、当社グループも売上高の減少を余儀なくされる中、収益の確保に向け、販売製品の価格是正を進め、主力の鋼管事業を中心に様々な顧客ニーズに柔軟かつ迅速な対応を図るよう積極的な営業展開を実施するとともに、製品の安定供給に努め、設備稼働率の向上とコスト削減に努力しました。
この結果、当連結会計年度の売上高は36,504百万円(前年度比11.1%減)、営業利益713百万円(前年度比44.1%減)、経常利益956百万円(前年度比34.7%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,284百万円(前年度比81.7%増)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(鋼管関連)
普通鋼製品につきましては、自動車向けを中心に鋼材需要が回復し、鋼材価格の上昇を招きました。また、建築関連では電子商取引(EC)市場の拡大に伴う物流倉庫等の需要は堅調に推移しているものの、住宅やその他の中小型物件等は引き続き低調に推移しました。
ステンレス鋼製品につきましては、これまで好調だった食品・飲料等の設備関連が低調な動きとなり、5G普及による通信需要増加の期待感の高かった半導体関連においても回復には至らなかった一方で、水処理関連は年間を通じて比較的堅調に推移しました。また、ステンレス原料の値上がりを受け、ステンレス製品の販売価格の是正に努めました。
この結果、当セグメントの売上高は35,499百万円(前年度比11.4%減)、営業利益は250百万円(前年度比75.2%減)となりました。
(自転車関連)
国内の自転車業界につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大を受け、生活様式の変化、通勤通学としての公共交通機関からの代替手段や、密を避けるレクリエーションアイテムとしてスポーツ自転車の需要が日本だけでなく世界的にも急速に高まりました。しかし、この急速な需要増加により自転車部品の供給量が不足し、世界規模で供給が需要に追いつかない状況が続いています。
このような状況のなかで、「アラヤ」および「ラレー」ブランドのスポーツ用自転車についても部品供給遅延が足かせとなったものの、販売数量の確保を最優先に努めました。また、入門用スポーツ自転車として販売を開始したアラヤブランドの「Muddy Fox」クロスバイク・マウンテンバイクは、好調に推移しました。
この結果、当セグメントの売上高は425百万円(前年度比1.3%減)、営業損失は66百万円(前年度は営業損失203百万円)となりました。
(不動産等賃貸)
不動産等賃貸収入につきましては、東京都大田区の地代収入を中心に、東京都江東区の自社ビル「アラヤ清澄白河ビル」の賃貸収入や大阪府茨木市の地代収入、関西工場リム工場跡地の地代収入など、安定した業績をあげております。
この結果、当セグメントの売上高は568百万円(前年度比10.2%増)、営業利益は491百万円(前年度比13.1%増)となりました。
資産、負債及び純資産の状況
(資産)
当連結会計年度末の総資産は45,572百万円となり、前連結会計年度末に比べ593百万円減少しました。流動資産は26,599百万円となり1,352百万円の減少となりました。これは主に、受取手形及び売掛金の減少1,645百万円であります。固定資産は18,973百万円となり758百万円の増加となりました。これは主に、投資有価証券の増加1,267百万円であります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は19,354百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,988百万円減少しました。流動負債は13,801百万円となり3,595百万円の減少となりました。これは主に、支払手形及び買掛金の減少943百万円であります。固定負債は5,552百万円となり1,606百万円の増加となりました。これは主に、繰延税金負債の増加325百万円であります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は26,218百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,395百万円増加しました。これは主に、利益剰余金の増加811百万円とその他有価証券評価差額金の増加1,170百万円であります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、8,409百万円となり、前連結会計年度末より535百万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は2,314百万円(前年度は1,455百万円の資金の増加)となりました。これは主に、売上債権の増減額が2,048百万円の資金増加から695百万円の資金増加になったものの、たな卸資産の増減額が366百万円の資金減少から1,294百万円の資金増加になったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は671百万円(前年度は3,273百万円の資金の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が1,503百万円減少したことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は1,070百万円(前年度は1,633百万円の資金の増加)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が1,150百万円増加したものの、短期借入金の純増減額が1,842百万円の資金増加から1,677百万円の資金減少になったことなどによるものであります。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式をベースに計算しています。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。
(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としています。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 金額は平均販売価格によっており、消費税等は含まれていません。
b. 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 上記の金額には消費税等は含まれていません。
c. 受注状況
鋼管関連事業及び自転車関連事業はいずれも見込生産であって受注生産は行っていません。
d. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
2 上記の金額には消費税等は含まれていません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 当社グループの当連結会計年度の経営成績の分析
(概要)
わが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、景気は加速度的に悪化しました。当社グループは売上高の減少を余儀なくされる中、主力の鋼管事業を中心に様々な顧客ニーズに柔軟かつ迅速な対応を図るよう積極的な営業展開を実施しました。
この結果、当連結会計年度の売上高は36,504百万円(前年度比11.1%減)、営業利益713百万円(前年度比44.1%減)、経常利益956百万円(前年度比34.7%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,284百万円(前年度比81.7%増)となりました。
また、当連結会計年度におけるROE(自己資本当期純利益率)は、親会社株主に帰属する当期純利益が前年度比81.7%増の1,284百万円となったことやその他有価証券評価差額金が1,170百万円増加したことなどにより、前連結会計年度より2.2ポイント増加し5.2%となりました。
(売上高)
鋼管関連の売上高は35,499百万円であり、前連結会計年度に比べ11.4%減少しました。普通鋼製品は、自動車向けを中心に鋼材需要が回復し、鋼材価格が上昇いたしました。ステンレス鋼製品は、食品・飲料等の設備関連が低調な動きとなりましたが、水処理関連は年間を通じて比較的堅調に推移しました。
自転車関連の売上高は425百万円であり、前連結会計年度に比べ1.3%減少しました。国内の自転車業界においては、新型コロナウイルス感染症拡大により、生活様式の変化や通勤通学のための公共交通機関の代替手段などによりスポーツ自転車の需要が急速に高まりましたが、自転車部品の供給量が不足し、供給が需要に追いつかない状況が続きました。このような中、入門用スポーツ自転車の販売量は好調に推移しました。
不動産等賃貸の売上高は568百万円であり、前連結会計年度に比べ10.2%増加しました。東京工場跡地の地代収入や関西工場リム工場跡地の地代収入を中心に安定した業績をあげました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は6,212百万円であり、前連結会計年度に比べ12.4%減少しました。全体の売上総利益率については、前連結会計年度より0.3ポイント減少し、17.0%となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は5,499百万円であり、前連結会計年度に比べ5.5%減少しました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は713百万円であり、前連結会計年度に比べ44.1%減少しました。鋼管関連の営業利益は250百万円であり、前連結会計年度に比べ75.2%減少しました。自転車関連の営業損失は66百万円であり、前連結会計年度は営業損失203百万円でありました。不動産等賃貸の営業利益は491百万円であり、前連結会計年度に比べ13.1%増加しました。
(営業外収益)
当連結会計年度の営業外収益は343百万円であり、前連結会計年度に比べ3.9%増加しました。主なものとして受取配当金150百万円を計上しました。
(営業外費用)
当連結会計年度の営業外費用は100百万円であり、前連結会計年度に比べ28.5%減少しました。
(特別利益)
当連結会計年度の特別利益は943百万円であり、主なものとして固定資産売却益699百万円を計上しました。
(特別損失)
当連結会計年度の特別損失は242百万円であり、主なものとして減損損失101百万円、固定資産除却損110百万円を計上しました。
(非支配株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の非支配株主に帰属する当期純利益は71百万円であり、主なものとしてアラヤ特殊金属株式会社の非支配株主に帰属する利益であります。
b. 当社グループの当連結会計年度の財政状態の分析
(現金及び預金)
当連結会計年度末における現金及び預金の残高は8,409百万円となり、前連結会計年度末より535百万円増加しました。
(売上債権)
当連結会計年度末における売上債権の残高は11,547百万円となり、前連結会計年度末より702百万円減少しました。これは主に、鋼管関連で販売が減少したことによるものであります。
(商品及び製品)
当連結会計年度末における商品及び製品の残高は4,692百万円となり、前連結会計年度末より977百万円減少しました。これは主に、鋼管関連で販売が減少したことに伴い、在庫が減少したことによるものであります。
(貸倒引当金)
当社グループは、受取手形や売掛金等の債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により計上し、また、貸倒懸念のある特定の債権等については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しています。当連結会計年度末は合計で67百万円計上しています。
なお、売上債権の減少と商品及び製品の減少が主たる要因となって、当連結会計年度末における流動資産合計の残高は前連結会計年度末より1,352百万円減少し、26,599百万円となりました。
(有形固定資産)
当連結会計年度末における有形固定資産の残高は11,698百万円となり、前連結会計年度末より589百万円減少しました。これは主に、不動産関連において減損損失を101百万円計上したことや減価償却費を696百万円計上したことなどによるものであります。
(投資有価証券)
当連結会計年度末の投資有価証券の残高は6,519百万円となり、前連結会計年度末より1,267百万円増加しました。これは主に、保有株式等の時価が上昇したことによるものであります。
なお、投資有価証券の増加が主たる要因となって、当連結会計年度末における固定資産合計の残高は前連結会計年度末より758百万円増加し、18,973百万円となりました。
(仕入債務)
当連結会計年度末における仕入債務の残高は8,170百万円となり、前連結会計年度末より903百万円減少しました。これは主に、鋼管関連で仕入が減少したことによるものであります。
(短期借入金)
当連結会計年度末における短期借入金の残高は3,486百万円となり、前連結会計年度末より1,745百万円減少しました。
(未払法人税等)
当連結会計年度末における未払法人税等の残高は160百万円となり、前連結会計年度末より52百万円増加しました。
なお、仕入債務と短期借入金の減少が主たる要因となって、当連結会計年度末における流動負債合計の残高は前連結会計年度末より3,595百万円減少し、13,801百万円となりました。
(長期借入金)
当連結会計年度末における長期借入金の残高は2,910百万円となり、前連結会計年度末より1,860百万円増加しました。
(繰延税金負債)
当連結会計年度末における繰延税金負債の残高は369百万円となり、前連結会計年度末より325百万円増加しました。
(退職給付に係る負債)
当連結会計年度末における退職給付に係る負債の残高は1,538百万円となり、前連結会計年度末より591百万円減少しました。
なお、長期借入金の増加が主たる要因となって、当連結会計年度末における固定負債合計の残高は前連結会計年度末より1,606百万円増加し、5,552百万円となりました。
(利益剰余金)
当連結会計年度末における利益剰余金の残高は16,247百万円となり、前連結会計年度末より811百万円増加しました。
(その他有価証券評価差額金)
当連結会計年度末におけるその他有価証券評価差額金の残高は2,472百万円となり、前連結会計年度末より1,170百万円増加しました。
なお、その他有価証券評価差額金の増加が主たる要因となって、当連結会計年度末における純資産合計の残高は前連結会計年度末より1,395百万円増加し、26,218百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの営業取引に係る資金は、主に製品の製造に使用する原材料の調達や製造費用、販売費及び一般管理費等に使用されています。これらの資金は主に自己資金で対応しており、一部、金融機関から短期資金及び長期資金の借り入れを行っています。設備投資に係る資金は、自己資金及び金融機関からの借り入れで対応しています。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループにおける重要な会計方針及び見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」をご参照下さい。
当社グループの連結財務諸表の作成において、経営者は資産、負債及び収益、費用の金額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定を行うことを要求されています。この見積り及び仮定は過去の実績並びに決算日において合理的であると考えられる様々な要因等を勘案した経営者の最善の判断に基づいています。しかし、実際の業績は、これらの見積り及び仮定とは異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直されており、その影響は、その見積りを見直した期間及びそれ以降の期間において認識しています。
当社グループの連結財務諸表で認識する金額に重要な影響を与える見積り及び仮定は以下のとおりであります。
・棚卸資産の評価
棚卸資産は、製造原価並びに取得原価で測定していますが、報告期間末における正味実現可能価額が製造原価並びに取得原価より下落している場合には、正味実現可能価額で測定し、製造原価並びに取得原価との差額を売上原価に認識しています。また、滞留する棚卸資産については、将来の需要などを反映して正味実現可能価額等を算定しています。しかし、将来の事象の結果、見直しが必要となった場合、当社グループの将来の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・有形固定資産、無形資産の減損
当社グループは、有形固定資産、無形資産について、回収可能価額が帳簿価額を下回る兆候がある場合には、減損テストを実施しております。減損テストを実施する兆候は、過去あるいは見込まれる営業成績に対しての著しい実績の悪化、取得した資産の用途の著しい変更及び時価の著しい下落等が含まれます。また、減損テストにおける回収可能価額の算定においては、将来キャッシュ・フロー等については、業績予想等、最善の見積もりにより決定しています。なお、業績予想等にはコロナウイルス感染症による業績への影響を可能な限り反映しています。しかし、将来の事象の結果、見直しが必要となった場合、当社グループの将来の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産は、将来減算一時差異等を使用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しています。課税所得が生じる可能性の判断においては、業績予想等に基づき課税所得の発生時期及び金額を見積もっています。なお、業績予想等にはコロナウイルス感染症による業績への影響を可能な限り反映しています。しかし、将来の事象の結果、見直しが必要となった場合、当社グループの将来の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により景気は加速度的に悪化しました。感染拡大防止と経済活動との両立を図る動きの中において、景気は持ち直しの兆候が見られるものの感染再拡大の懸念も根強く、経済活動は抑制を余儀なくされております。
このような情勢のもと、当社グループも売上高の減少を余儀なくされる中、収益の確保に向け、販売製品の価格是正を進め、主力の鋼管事業を中心に様々な顧客ニーズに柔軟かつ迅速な対応を図るよう積極的な営業展開を実施するとともに、製品の安定供給に努め、設備稼働率の向上とコスト削減に努力しました。
この結果、当連結会計年度の売上高は36,504百万円(前年度比11.1%減)、営業利益713百万円(前年度比44.1%減)、経常利益956百万円(前年度比34.7%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,284百万円(前年度比81.7%増)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(鋼管関連)
普通鋼製品につきましては、自動車向けを中心に鋼材需要が回復し、鋼材価格の上昇を招きました。また、建築関連では電子商取引(EC)市場の拡大に伴う物流倉庫等の需要は堅調に推移しているものの、住宅やその他の中小型物件等は引き続き低調に推移しました。
ステンレス鋼製品につきましては、これまで好調だった食品・飲料等の設備関連が低調な動きとなり、5G普及による通信需要増加の期待感の高かった半導体関連においても回復には至らなかった一方で、水処理関連は年間を通じて比較的堅調に推移しました。また、ステンレス原料の値上がりを受け、ステンレス製品の販売価格の是正に努めました。
この結果、当セグメントの売上高は35,499百万円(前年度比11.4%減)、営業利益は250百万円(前年度比75.2%減)となりました。
(自転車関連)
国内の自転車業界につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大を受け、生活様式の変化、通勤通学としての公共交通機関からの代替手段や、密を避けるレクリエーションアイテムとしてスポーツ自転車の需要が日本だけでなく世界的にも急速に高まりました。しかし、この急速な需要増加により自転車部品の供給量が不足し、世界規模で供給が需要に追いつかない状況が続いています。
このような状況のなかで、「アラヤ」および「ラレー」ブランドのスポーツ用自転車についても部品供給遅延が足かせとなったものの、販売数量の確保を最優先に努めました。また、入門用スポーツ自転車として販売を開始したアラヤブランドの「Muddy Fox」クロスバイク・マウンテンバイクは、好調に推移しました。
この結果、当セグメントの売上高は425百万円(前年度比1.3%減)、営業損失は66百万円(前年度は営業損失203百万円)となりました。
(不動産等賃貸)
不動産等賃貸収入につきましては、東京都大田区の地代収入を中心に、東京都江東区の自社ビル「アラヤ清澄白河ビル」の賃貸収入や大阪府茨木市の地代収入、関西工場リム工場跡地の地代収入など、安定した業績をあげております。
この結果、当セグメントの売上高は568百万円(前年度比10.2%増)、営業利益は491百万円(前年度比13.1%増)となりました。
資産、負債及び純資産の状況
(資産)
当連結会計年度末の総資産は45,572百万円となり、前連結会計年度末に比べ593百万円減少しました。流動資産は26,599百万円となり1,352百万円の減少となりました。これは主に、受取手形及び売掛金の減少1,645百万円であります。固定資産は18,973百万円となり758百万円の増加となりました。これは主に、投資有価証券の増加1,267百万円であります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は19,354百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,988百万円減少しました。流動負債は13,801百万円となり3,595百万円の減少となりました。これは主に、支払手形及び買掛金の減少943百万円であります。固定負債は5,552百万円となり1,606百万円の増加となりました。これは主に、繰延税金負債の増加325百万円であります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は26,218百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,395百万円増加しました。これは主に、利益剰余金の増加811百万円とその他有価証券評価差額金の増加1,170百万円であります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、8,409百万円となり、前連結会計年度末より535百万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は2,314百万円(前年度は1,455百万円の資金の増加)となりました。これは主に、売上債権の増減額が2,048百万円の資金増加から695百万円の資金増加になったものの、たな卸資産の増減額が366百万円の資金減少から1,294百万円の資金増加になったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は671百万円(前年度は3,273百万円の資金の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が1,503百万円減少したことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は1,070百万円(前年度は1,633百万円の資金の増加)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が1,150百万円増加したものの、短期借入金の純増減額が1,842百万円の資金増加から1,677百万円の資金減少になったことなどによるものであります。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | 2021年3月期 | |
| 自己資本比率 | 52.0 | 53.2 | 51.3 | 50.3 | 57.1 |
| 時価ベースの自己資本比率 | 29.0 | 26.6 | 19.0 | 12.7 | 21.4 |
| キャッシュ・フロー対有利子 負債比率 | 2.0 | 2.7 | 2.4 | 4.3 | 2.9 |
| インタレスト・カバレッジ・ レシオ | 70.1 | 59.0 | 51.5 | 47.5 | 65.1 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式をベースに計算しています。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。
(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としています。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 鋼管関連 | 17,901 | △14.9 |
| 自転車関連 | 37 | △54.4 |
| 合計 | 17,938 | △15.0 |
(注) 金額は平均販売価格によっており、消費税等は含まれていません。
b. 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 鋼管関連 | 12,881 | △11.0 |
| 自転車関連 | 165 | 0.4 |
| その他 | 5 | △6.7 |
| 合計 | 13,052 | △10.9 |
(注) 上記の金額には消費税等は含まれていません。
c. 受注状況
鋼管関連事業及び自転車関連事業はいずれも見込生産であって受注生産は行っていません。
d. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 鋼管関連 | 35,499 | △11.4 |
| 自転車関連 | 425 | △1.3 |
| 不動産等賃貸 | 568 | 10.2 |
| その他 | 11 | △3.2 |
| 合計 | 36,504 | △11.1 |
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相 手 先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 阪和興業株式会社 | 5,125 | 12.5 | 5,285 | 14.5 |
2 上記の金額には消費税等は含まれていません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 当社グループの当連結会計年度の経営成績の分析
(概要)
わが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、景気は加速度的に悪化しました。当社グループは売上高の減少を余儀なくされる中、主力の鋼管事業を中心に様々な顧客ニーズに柔軟かつ迅速な対応を図るよう積極的な営業展開を実施しました。
この結果、当連結会計年度の売上高は36,504百万円(前年度比11.1%減)、営業利益713百万円(前年度比44.1%減)、経常利益956百万円(前年度比34.7%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,284百万円(前年度比81.7%増)となりました。
また、当連結会計年度におけるROE(自己資本当期純利益率)は、親会社株主に帰属する当期純利益が前年度比81.7%増の1,284百万円となったことやその他有価証券評価差額金が1,170百万円増加したことなどにより、前連結会計年度より2.2ポイント増加し5.2%となりました。
(売上高)
鋼管関連の売上高は35,499百万円であり、前連結会計年度に比べ11.4%減少しました。普通鋼製品は、自動車向けを中心に鋼材需要が回復し、鋼材価格が上昇いたしました。ステンレス鋼製品は、食品・飲料等の設備関連が低調な動きとなりましたが、水処理関連は年間を通じて比較的堅調に推移しました。
自転車関連の売上高は425百万円であり、前連結会計年度に比べ1.3%減少しました。国内の自転車業界においては、新型コロナウイルス感染症拡大により、生活様式の変化や通勤通学のための公共交通機関の代替手段などによりスポーツ自転車の需要が急速に高まりましたが、自転車部品の供給量が不足し、供給が需要に追いつかない状況が続きました。このような中、入門用スポーツ自転車の販売量は好調に推移しました。
不動産等賃貸の売上高は568百万円であり、前連結会計年度に比べ10.2%増加しました。東京工場跡地の地代収入や関西工場リム工場跡地の地代収入を中心に安定した業績をあげました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は6,212百万円であり、前連結会計年度に比べ12.4%減少しました。全体の売上総利益率については、前連結会計年度より0.3ポイント減少し、17.0%となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は5,499百万円であり、前連結会計年度に比べ5.5%減少しました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は713百万円であり、前連結会計年度に比べ44.1%減少しました。鋼管関連の営業利益は250百万円であり、前連結会計年度に比べ75.2%減少しました。自転車関連の営業損失は66百万円であり、前連結会計年度は営業損失203百万円でありました。不動産等賃貸の営業利益は491百万円であり、前連結会計年度に比べ13.1%増加しました。
(営業外収益)
当連結会計年度の営業外収益は343百万円であり、前連結会計年度に比べ3.9%増加しました。主なものとして受取配当金150百万円を計上しました。
(営業外費用)
当連結会計年度の営業外費用は100百万円であり、前連結会計年度に比べ28.5%減少しました。
(特別利益)
当連結会計年度の特別利益は943百万円であり、主なものとして固定資産売却益699百万円を計上しました。
(特別損失)
当連結会計年度の特別損失は242百万円であり、主なものとして減損損失101百万円、固定資産除却損110百万円を計上しました。
(非支配株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の非支配株主に帰属する当期純利益は71百万円であり、主なものとしてアラヤ特殊金属株式会社の非支配株主に帰属する利益であります。
b. 当社グループの当連結会計年度の財政状態の分析
(現金及び預金)
当連結会計年度末における現金及び預金の残高は8,409百万円となり、前連結会計年度末より535百万円増加しました。
(売上債権)
当連結会計年度末における売上債権の残高は11,547百万円となり、前連結会計年度末より702百万円減少しました。これは主に、鋼管関連で販売が減少したことによるものであります。
(商品及び製品)
当連結会計年度末における商品及び製品の残高は4,692百万円となり、前連結会計年度末より977百万円減少しました。これは主に、鋼管関連で販売が減少したことに伴い、在庫が減少したことによるものであります。
(貸倒引当金)
当社グループは、受取手形や売掛金等の債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により計上し、また、貸倒懸念のある特定の債権等については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しています。当連結会計年度末は合計で67百万円計上しています。
なお、売上債権の減少と商品及び製品の減少が主たる要因となって、当連結会計年度末における流動資産合計の残高は前連結会計年度末より1,352百万円減少し、26,599百万円となりました。
(有形固定資産)
当連結会計年度末における有形固定資産の残高は11,698百万円となり、前連結会計年度末より589百万円減少しました。これは主に、不動産関連において減損損失を101百万円計上したことや減価償却費を696百万円計上したことなどによるものであります。
(投資有価証券)
当連結会計年度末の投資有価証券の残高は6,519百万円となり、前連結会計年度末より1,267百万円増加しました。これは主に、保有株式等の時価が上昇したことによるものであります。
なお、投資有価証券の増加が主たる要因となって、当連結会計年度末における固定資産合計の残高は前連結会計年度末より758百万円増加し、18,973百万円となりました。
(仕入債務)
当連結会計年度末における仕入債務の残高は8,170百万円となり、前連結会計年度末より903百万円減少しました。これは主に、鋼管関連で仕入が減少したことによるものであります。
(短期借入金)
当連結会計年度末における短期借入金の残高は3,486百万円となり、前連結会計年度末より1,745百万円減少しました。
(未払法人税等)
当連結会計年度末における未払法人税等の残高は160百万円となり、前連結会計年度末より52百万円増加しました。
なお、仕入債務と短期借入金の減少が主たる要因となって、当連結会計年度末における流動負債合計の残高は前連結会計年度末より3,595百万円減少し、13,801百万円となりました。
(長期借入金)
当連結会計年度末における長期借入金の残高は2,910百万円となり、前連結会計年度末より1,860百万円増加しました。
(繰延税金負債)
当連結会計年度末における繰延税金負債の残高は369百万円となり、前連結会計年度末より325百万円増加しました。
(退職給付に係る負債)
当連結会計年度末における退職給付に係る負債の残高は1,538百万円となり、前連結会計年度末より591百万円減少しました。
なお、長期借入金の増加が主たる要因となって、当連結会計年度末における固定負債合計の残高は前連結会計年度末より1,606百万円増加し、5,552百万円となりました。
(利益剰余金)
当連結会計年度末における利益剰余金の残高は16,247百万円となり、前連結会計年度末より811百万円増加しました。
(その他有価証券評価差額金)
当連結会計年度末におけるその他有価証券評価差額金の残高は2,472百万円となり、前連結会計年度末より1,170百万円増加しました。
なお、その他有価証券評価差額金の増加が主たる要因となって、当連結会計年度末における純資産合計の残高は前連結会計年度末より1,395百万円増加し、26,218百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの営業取引に係る資金は、主に製品の製造に使用する原材料の調達や製造費用、販売費及び一般管理費等に使用されています。これらの資金は主に自己資金で対応しており、一部、金融機関から短期資金及び長期資金の借り入れを行っています。設備投資に係る資金は、自己資金及び金融機関からの借り入れで対応しています。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループにおける重要な会計方針及び見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」をご参照下さい。
当社グループの連結財務諸表の作成において、経営者は資産、負債及び収益、費用の金額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定を行うことを要求されています。この見積り及び仮定は過去の実績並びに決算日において合理的であると考えられる様々な要因等を勘案した経営者の最善の判断に基づいています。しかし、実際の業績は、これらの見積り及び仮定とは異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直されており、その影響は、その見積りを見直した期間及びそれ以降の期間において認識しています。
当社グループの連結財務諸表で認識する金額に重要な影響を与える見積り及び仮定は以下のとおりであります。
・棚卸資産の評価
棚卸資産は、製造原価並びに取得原価で測定していますが、報告期間末における正味実現可能価額が製造原価並びに取得原価より下落している場合には、正味実現可能価額で測定し、製造原価並びに取得原価との差額を売上原価に認識しています。また、滞留する棚卸資産については、将来の需要などを反映して正味実現可能価額等を算定しています。しかし、将来の事象の結果、見直しが必要となった場合、当社グループの将来の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・有形固定資産、無形資産の減損
当社グループは、有形固定資産、無形資産について、回収可能価額が帳簿価額を下回る兆候がある場合には、減損テストを実施しております。減損テストを実施する兆候は、過去あるいは見込まれる営業成績に対しての著しい実績の悪化、取得した資産の用途の著しい変更及び時価の著しい下落等が含まれます。また、減損テストにおける回収可能価額の算定においては、将来キャッシュ・フロー等については、業績予想等、最善の見積もりにより決定しています。なお、業績予想等にはコロナウイルス感染症による業績への影響を可能な限り反映しています。しかし、将来の事象の結果、見直しが必要となった場合、当社グループの将来の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
・繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産は、将来減算一時差異等を使用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しています。課税所得が生じる可能性の判断においては、業績予想等に基づき課税所得の発生時期及び金額を見積もっています。なお、業績予想等にはコロナウイルス感染症による業績への影響を可能な限り反映しています。しかし、将来の事象の結果、見直しが必要となった場合、当社グループの将来の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。