有価証券報告書-第116期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/23 9:20
【資料】
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【項目】
62項目

有報資料

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、株式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たり必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 3 重要な会計方針」に記載しております。
(2) 業績
全般

① 売上高
当連結会計年度の売上高は、2兆2,090億円と前連結会計年度に比べ 2.7%(576億円)増加しました。画像&ソリューション分野、産業分野において前連結会計年度に比べ増収となりました。
画像&ソリューション分野では、国内のネットワークシステムソリューションにおいてパソコン買替需要減の影響はあったものの、対米ドルでの円安の影響に加え、MFPのカラー機やプロダクションプリンティングにおけるカットシートのカラー機、ソリューション商材において売上が伸長しました。
産業分野の売上高は、サーマル事業の伸長や、インクジェット事業の伸長により、増加しました。
また、その他分野の売上高は、衣料事業の売却影響に加え、カメラ事業の売上が減少しました。
② 売上原価
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ 6.6%(825億円)増加し1兆3,270億円となりました。売上高の増加や対米ドルでの円安の影響等により増加しました。
③ 売上総利益
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べ 2.8%(249億円)減少し 8,819億円となりました。売上高は増加したものの、市場環境の悪化や競争激化による販売価格の下落の影響等により、減少しました。
④ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ 0.7%(53億円)増加し 7,994億円となりました。グループをあげて取り組んでいる構造改革活動の成果はあったものの、対米ドルでの円安や買収の影響等により、増加しました。
⑤ その他の収益
その他の収益は、国内販売拠点をはじめとした拠点再配置等、構造改革活動により生じた営業所・遊休地等の売却及びその他収益が含まれております。
⑥ 営業利益
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ 11.6%(134億円)減少し 1,022億円となりました。売上総利益の減少、販売費及び一般管理費の増加により減少しました。
⑦ 税引前利益
当連結会計年度の税引前利益は、前連結会計年度に比べ 14.8%(166億円)減少し 956億円となりました。営業利益の減少に加えて、為替差損が増加したことに伴い金融費用が前連結会計年度に比べ増加しました。
⑧ 法人所得税費用
当連結会計年度の法人所得税費用は、前連結会計年度に比べ 26.5%(102億円)減少し 283億円となりました。
当連結会計年度における実効税率は30%となりました(前連結会計年度 実効税率34%)。標準法定実効税率33%との差異は、海外連結子会社の法定税率との差異や未認識の繰延税金資産の減少等によるものです。
⑨ 親会社の所有者に帰属する当期利益
以上の結果、当連結会計年度の親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ 8.1%(55億円)減少し 629億円となりました。

(3) 流動性と資本源泉
キャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローの収入は、前連結会計年度に比べ 26億円減少し 998億円となりました。主な減少要因として、市場環境の悪化や競争激化による販売価格の下落の影響による当期利益の減少等が挙げられます。
投資活動によるキャッシュ・フローの支出は、前連結会計年度に比べ 393億円減少し 1,041億円となりました。主な減少要因として、拠点再配置等の構造改革活動により生じた遊休資産の売却収入による影響等が挙げられます。支出の主な内訳は、有形固定資産の設備投資 837億円、無形資産の購入 289億円、事業の買収 56億円等です。このうち、有形固定資産の設備投資には、複写機器及び情報機器生産設備の拡充及び合理化投資、レンタル用資産の取得等が含まれます。
財務活動によるキャッシュ・フローは、426億円の収入となりました。長期借入債務の返済 844億円や、配当金の支払 250億円による支出がありました。一方で、社債発行 200億円や、長期借入債務による調達 1,988億円等により、調達を実施しました。
現金及び資産負債総合管理

事業発展に充分な資金流動性を確保し、堅固な財務体質を維持することが当社グループの方針です。この方針に従って、当社グループはここ数年、連結子会社が保有する流動性資金残高の効率的運用に努めてまいりました。その方策のひとつとして実施しているのが、各地域及びグローバルにおけるキャッシュマネジメントシステムの推進です。各地域にキャッシュマネジメントの要として設置している金融子会社を中心に地域内外のグループ企業間で手元流動性を有効活用するグループ内の資金融通の制度を構築、推進しております。この一環として、当連結会計年度よりグローバルキャッシュプーリングシステムを導入し、グローバルベースでの更なる資金効率向上を実現しました。
また、当社グループは資産並びに負債の管理においてデリバティブを締結しております。為替変動が外貨建て資産と負債に与える潜在的な悪影響をヘッジするため、為替予約等及び通貨オプションを設定しており、金利の変動が金利支払によるキャッシュ・フローに与える潜在的な悪影響をヘッジするため、金利スワップ契約を結んでおります。当社グループはリスクの低減を目的として、定められた方針に従ってデリバティブを利用しております。自己売買、あるいは投機目的でデリバティブを利用しておらず、またレバレッジを効かせたデリバティブ取引も行っておりません。
資金源泉

当社グループは主に手元資金及び現金同等物、様々な信用枠、コマーシャルペーパー、及び社債の発行を組み合わせて資金を調達しております。流動性と資本源泉の必要額を判断する際、連結財政状態計算書の現金及び現金同等物の残高、並びに連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを重視しております。
当連結会計年度末において、現金及び現金同等物の残高は1,675億円、借入枠は7,299億円であり、そのうち未使用残高は6,859億円でありました。当社は500億円(借入枠7,299億円の一部)のコミットメント・ラインを金融機関との間に設定しております。また、リコーリース株式会社は500億円(借入枠7,299億円の一部)のコミットメント・ラインを金融機関との間に設定しております。借入枠の範囲内で、各国市場の金利で金融機関から借入が可能ですが、これら金融機関からの借入のほとんどが無担保です。
当社及び一部の連結子会社は、コマーシャルペーパー、及び社債の発行により資金を調達しております。当連結会計年度において、当社及び一部の連結子会社が発行するコマーシャルペーパーの金利は0.08%~0.65%、銀行借入の金利は0.06%~10.90%、社債の金利は0.07%~7.30%です。また、当社グループは日本、米国、欧州及びグローバルにキャッシュマネジメントシステムを活用し、有利子負債の残高を継続的に削減しております。
当社は大手格付機関(マグロウヒル・カンパニーズの一部門であるスタンダード・アンド・プアーズ・レーティング・サービス(以下「S&P」)、ムーディーズ・インベスターズ・サービス(以下「ムーディーズ」)、及び日本の格付け機関1社)から格付けを取得しております。当連結会計年度末現在、当社の格付けはS&Pが長期A及び短期A-1、またムーディーズは短期P-1となっております。
日本では慣習的に、ほぼすべての銀行借入はそれぞれの銀行との一般契約に従っております。これは、合理的で相当な理由がある場合、銀行は借入金に対して追加的な担保を求めることができ、提出された担保を定期預金と同様に現在及び将来の債務に対する担保として扱えるというものですが、当社は現在までそのような要請を受けたことはありません。
必要資金及び契約債務

当社グループは現金及び現金同等物、並びに営業活動により創出が見込まれる資金で少なくとも翌連結会計年度の必要資金を充分賄えると予想しております。お客様の需要が変動し、営業キャッシュ・フローが減少した場合でも、現在の手元資金、及び当社グループが満足できる信用格付けを持つ金融機関に設定している借入枠で少なくとも翌連結会計年度中は事業用資金を充分賄えると考えております。さらに、足元の業務にとって必要な資金、及び既存事業の拡大並びに新規プロジェクトの開発に関連する投資に対し、充分な資金を金融市場又は資本市場から調達できると考えております。各国の経済動向等による金利の変動は、当社グループの流動性に悪影響を及ぼす可能性がありますが、手元の現金及び現金同等物は充分であり、営業活動からも持続的にキャッシュ・フローが創出されキャッシュマネジメントシステムを活用していることから、こうした影響はあまり大きくないと考えております。
当社グループは、翌連結会計年度に900億円の設備投資額を予定しておりますが、主に画像&ソリューション分野、産業分野における生産設備の拡充及び合理化投資に関するものです。
その他に、長期債務の返済として翌連結会計年度に1,467億円、その後3年間で4,567億円を予定しております。
当社及び一部の連結子会社は全従業員に対し様々な従業員年金制度を有しております。連結財務諸表の注記事項21に記載のとおり、確定給付制度債務の積立不足額は、当連結会計年度末現在 1,387億円となりました。この積立不足額を当連結会計年度の連結財政状態計算書に負債計上しております。
年金制度への拠出額は前連結会計年度が207億円、当連結会計年度は212億円でした。
(4)経営戦略の現状と見直し
当社グループの事業において中核をなす画像&ソリューション分野については、市場環境が大きく変化しており、事業構造の転換期にあると認識しております。そうした環境変化の中でも永続的に新しい価値提供を行うために、リコーグループは2020年とその先の未来を見据えた目指す姿を、「お客様の期待を超えた、 安心・快適・便利 を提供しライフスタイルの変革を支援する、環境にやさしい会社」と定めました。この目指す姿に向けて「事業戦略・経営システム・体質改造の三位一体での変革」を継続しています。
事業戦略としては、「基盤事業での収益力の強化と成長」と「新たな事業の柱の構築による成長」の2つを基本戦略としています。当連結会計年度における基本戦略の達成状況は以下のとおりです。
画像&ソリューション分野での収益力の強化と成長
基盤事業である「画像&ソリューション分野」においては、各種新製品の投入に加え、販売・サービス体制の拡大など、収益力強化のための施策を展開しました。
その中で、オフィスイメージングにおいては、デジタル複合機の新製品として、A4モノクロ複合機3機種、A4フルカラー複合機1機種を発売しました。A4フルカラー複合機「RICOH MP C306シリーズ」はコンパクトボディでありながら、コピー/プリント速度は、片面両面同速で30ページ/分(A4タテ)と、高い生産性を実現しています。また、オプションの個人認証システムなど各種ソリューションとも連携するなど、A3複合機と同等の対応力でお客様の業務改善を支援します。
プリンターでは、新製品としてA3カラープリンター「RICOH SP C740」、A4モノクロプリンター3機種を発売し、ラインナップ拡充を進めました。
加えて、新興地域での成長のために、東欧地域のオフィス機器販売代理店であるImpromat社のチェコ共和国及びスロバキア共和国における子会社2社を買収しました。地域に根付いた販売代理店の専門性とリコーの製品・サービスの連携をさらに強化することにより、お客様へのより質の高いサービス・付加価値を提供してまいります。
また、環境保全と利益創出の同時実現を目指す環境経営の取り組みの一環として、再生複合機のビジネスを中国でも開始しました。複合機メーカーで初めて使用済み複合機の中国への輸入と再生製造の認可を取得し、先進国で展開してきた再生複合機ビジネスを新興国にも拡大します。
プロダクションプリンティングにおいては、カラープロダクションプリンターの新製品「RICOH Pro C9110/C9100」を発売しました。リコーのカラープリントオンデマンド機の最上位機種として、最高の印刷品質、用紙対応力、生産性を実現しており、パッケージ、カタログ、ブックカバー、バナーなど多様な印刷物の制作を可能にします。加えて、自社開発プリンターコントローラー「TotalFlow プリントサーバー R-60/R-60A」を発売しました。これにより、商用印刷市場で求められる、多品種小ロットのオンデマンド印刷などお客様の幅広いニーズに対して優れたパフォーマンスを提供いたします。
ネットワークシステムソリューションにおいては、国内向けITサービスの新メニューとして、お客様のネットワーク環境を安全かつ柔軟に構築・保守・運用することが可能な「リモートネットワークサービス」を発売しました。さらに、クラウド型のセキュリティ対策サービスを発売するなど、お客様のニーズにお応えするサービスを拡充しました。また、ビジュアルコミュニケーションにおいても、教育現場などでのICT活用を支援する電子黒板「RICOH Interactive Whiteboard D6500」や、リコー初のレーザー光源を採用したプロジェクターの新製品「RICOH PJ WUL6280/WXL6280」を発売しました。
新たな事業の柱の構築による成長
産業分野においては、今後拡大が見込まれる産業用印刷市場で、インクジェット事業の強化、拡大を進めました。日立ハイテクファインシステムズ社との協業により、高精度・高効率な産業用インクジェットプリントシステムを製造し、建装材、インテリア、住宅設備から自動車内装など、さまざまな分野のお客様に新たな価値を提供いたします。さらにTシャツなどの服飾品生地に直接印刷するプリンターの製造販売会社であるAnaJet社を買収しました。今後、大手衣料製造業や印刷会社、アパレル店舗などのお客様に向けた販売を拡大します。
サーマル事業では、消費の増大に伴い市場拡大が期待されるインドネシアにバーコードラベル向けの熱転写リボンの現地加工・販売を行う新会社を設立しました。今後、工業用途や食品、物流などにおいて現地でのニーズに合わせた製品の提供を行います。
また、3Dプリンター関連事業であるアディティブマニュファクチャリングでは、製造現場向けの新たな3Dプリント関連サービスを開始しました。「RICOH Rapid Fab 厚木」(神奈川県厚木市)にて専門の技術者と複数の方式の3Dプリンターを活用し、お客様の部品や製品の直接製造サービスを行います。さらに、自社ブランド製品として初の3Dプリンター「RICOH AM S5500P」を発売しました。高機能材料に対応した大型部品の一括造形を実現します。
その他分野においては、撮影者を取り囲む全天球イメージをワンショットで撮影できる「RICOH THETA」の上位モデルとして、高精細な静止画像や高品質な動画撮影、ライブビュー機能などに対応した「RICOH THETA S」を発売しました。より高画質を求めるユーザーからの要望だけでなく、拡大しつつあるビジネス用途での高い要求にお応えし、好評いただいております。さらに、デジタルカメラでは、多くのファンの方にご愛用いただいている「GR」の後継機として「GRⅡ」を発売しました。使いやすさや撮影表現の幅を一層広げ様々なシーンで楽しめるモデルとなっています。
そのほか新たな取り組みとして、「人が集い、学び、成長する。そして未来を創造していく場」をコンセプトとした商業施設「RICOH Future House」を、神奈川県の海老名駅西口にオープンしました。安全なまちづくり、次世代育成など、地域の活性化に貢献する新たな事業の創出を目指しています。
また、従来から神経活動により生じる生体磁気を可視化する生体磁気計測装置(脊磁計)の開発に取り組んでおりましたが、このたび横河電機株式会社から脳磁計事業を継承し、ヘルスケア分野へ本格的に参入しました。今後、当分野での画像診断装置事業の研究開発・事業展開を加速してまいります。

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