有価証券報告書-第32期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/25 15:53
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【項目】
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対処すべき課題

“21世紀は水の時代”といわれ、現在、世界では水資源に対する量の争奪戦が激化していますが、量とともに水の“質”が求められる時代となりつつあります。短期的業績拡大への対策もさることながら、来たるべき時代に当社はリーディングカンパニーとして中長期的視野に立って飲用水事業を開拓することが肝要であると考えております。その為の具体的課題といたしましては、(1)研究開発の更なる推進、(2)製品開発、(3)大震災による水への認識の変化への対応、(4)トリムブランドの構築が挙げられます。
(1) 研究開発の更なる推進
当社では、上記“質”の時代に向けて、これまでも水の機能を追求し、産学共同研究に取り組んでまいりました。その成果として、細胞試験やマウス・ラットを使用した試験で抗糖尿病効果を確認、電解水素水飲用によるメタボリック症候群等の生活習慣病対策としての効果を示すデータも得ています。既に臨床研究が進み、実用段階にある血液透析への応用研究とともに、糖尿病及びメタボリック症候群への効果検証を目的とする臨床研究に向けても取り組んでまいります。糖尿病やメタボリック症候群人口は、ともに予備軍を合わせると国内約2,000万人といわれ、電解水素水飲用による効果が実証されれば、その波及効果により家庭用整水器事業が飛躍的に拡大すると確信しております。
(2) 製品開発
当社では、整水器の世帯普及率20%(業界全体)を目標としておりますが、その実現にはより幅広い消費者のニーズにあった高性能で汎用性の高い製品の開発が必須です。水の質をより高めるための機能向上は勿論、使い易さ、デザイン、サイズ、コスト等、あらゆる面で、これまでの概念に囚われることなく、製品の開発、改良に注力してまいります。
(3) 大震災による水への認識の変化への対応
東日本大震災を機に従来以上に水に関心が集まっております。PR活動を積極的に行い、当社整水器の認知度を高め「安全且つ健康に良い水」としてアピールすることで、その相乗効果により家庭用整水器事業が飛躍的に拡大すると確信しております。
(4) トリムブランドの構築
当社の飛躍的成長のためには、水の機能や技術力、開発力だけでなく、ブランドイメージを構築することが重要であると考えております。そのための、認知度向上を目的としたマスメディアやWeb上での広報活動は勿論のこと、社会貢献活動等のCSR活動推進による社会的ステイタス向上にも積極的に取り組んでまいります。また、顧客満足度や会社の信頼性も重要な要素であり、顧客のフォロー体制、社内管理体制、内部統制等の充実に努めてまいります。
また、血液透析や糖尿病・生活習慣病対策等の医療・予防医療分野での産学共同研究を推進し、同分野での事業構築に取り組むとともに、その波及効果により、既存事業である家庭用電解水素水整水器の普及率の向上、ストックビジネスであるカートリッジ販売の伸長による飛躍的成長を目指します。海外では、現在のインドネシアでの事業をモデルケースに、ボトルドウォーター事業を軸として現地大手企業とのアライアンスも視野にグローバル展開を目指します。またTRIMGEN CORPORATIONや㈱トリムメディカルインスティテュートの医療開発分野を中心に、新規分野での事業構築、グループ企業相互のシナジー効果による業容の拡充を図り、独自の技術による世界のオンリーワン企業創造に向け邁進いたします。