訂正有価証券報告書-第195期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/07/08 16:02
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当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針選択の判断と適用を前提とし、決算においては資産・負債の残高、報告期間における収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要とします。このような見積りについて経営者は、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるためこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの採用している重要な会計方針のなかで、経営者の見積りが大きな影響を与える事項は次のとおりです。
① 貸倒引当金算定における見積り
一般債権についての引当金算定における貸倒実績率と、貸倒懸念債権等特定の債権についての個別の回収不能見込額について、見積りを行っております。
② たな卸資産評価における見積り
たな卸資産評価において、総平均法単価等と比較すべき時価の一部の算定について、見積りを行っております。
③ 固定資産の減損会計における見積り
減損損失の認識及び回収可能価額の算定に際し、将来キャッシュ・フロー及び割引率について見積りを行っております。
④ 時価のあるその他有価証券の減損処理における見積り
「著しく下落した」と判断し減損対象として候補にあがった銘柄についての回復可能性について、判定を行っております。
⑤ 繰延税金資産算定における見積り
繰延税金資産の回収可能性評価のために、将来の合理的な課税所得を算定するうえで、見積りを行っております。
⑥ 製品保証引当金算定における見積り
製品販売後に発生する補修費用の算定における、売上高もしくは販売台数に対する経験率による見積り及び個別見積りを行っております。
⑦ 退職給付に係る負債算定における見積り
退職給付に係る負債算定の前提になる退職給付債務について、見積りを行っております。
(2) 経営成績等の状況の概要並びに経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 経営成績
当連結会計年度における経営環境を振り返りますと、世界経済全体としては、緩やかな成長が続いたものの米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題等により先行きの不透明感が高まりました。個別の国や地域においては、米国は好調さを維持しましたが、欧州では景気が減速しました。また中国では経済成長の拡大は続いたものの、そのペースが鈍化しました。一方国内では個人消費の緩やかな回復が続きました。
このような環境の中で当社グループは、中期経営計画「NEXT STAGE 12」の最終年度として、重点施策である「個性際立つ商品の開発」、「お客様の拡大」、「持続的なコスト低減」、「グローバル事業運営の基盤強化」に引き続き取り組みました。
「個性際立つ商品の開発」につきましては、事業毎に分散していた技術者を、新たに稼働を始めたイノベーションセンターに集結させることで技術の融合を図り、新たな価値の創造に努めました。楽器事業では、ハイブリッドピアノ「AvantGrand」やトランスアコースティックギターの新モデル、音響機器事業では、アナログとデジタルの特長を生かしたネットワークターンテーブルや、クリアな音声での遠隔コミュニケーションを可能にするユニファイドコミュニケーションスピーカーフォンなど、ヤマハならではのユニークな商品を発売いたしました。
「お客様の拡大」につきましては、楽器事業では、新興国を中心に販売網や音楽教室の整備を進め、顧客接点の拡大を図りました。また、新興国での音楽教育支援活動による器楽教育の導入が順調に進み、生徒数が累計26万人となるまで展開が進みました。音響機器事業では、社内人員体制を強化するとともに、協業パートナーである音響設備事業者数を大幅に増やし、新たな顧客の開拓に努めました。
「持続的なコスト低減」につきましては、電子部品等の調達価格上昇によるコストアップをカバーしきれず、低減目標には届きませんでしたが、生産工程の再配置、間接業務の生産性向上などの施策を進めました。なお、インドの新工場は計画に沿って建設が進み、インド市場向けのポータブルキーボードの生産を開始しました。
「グローバル事業運営の基盤強化」につきましては、グローバル人材マネジメントの枠組み整備を進めたほか、ITグローバル3極体制の確立、グローバル物流システムの最適化への取組等を進めました。また、2019年4月1日からの国際財務報告基準(IFRS)への移行準備が整いました。
当連結会計年度を最終年度とした中期経営計画「NEXT STAGE 12」において経営目標として掲げた「営業利益率12%」「ROE 10%水準」「EPS 200円水準」はいずれも達成しました。
(イ)セグメントごとの売上高の状況
当連結会計年度の売上高は、楽器事業が好調に推移したことから、前年同期に対し44億49百万円(1.0%)増加の4,374億16百万円となりました。
楽器事業の売上高は、前年同期に対し75億6百万円(2.7%)増加の2,819億93百万円となりました。
商品別では、ピアノ、電子楽器、管楽器、弦打楽器の全商品カテゴリーで前年同期を上回りました。ピアノは普及帯の高い伸長に加え、高価格帯も堅調に推移し、デジタルピアノはエントリーモデルが牽引し好調でした。管楽器も堅調に推移し、ギターは中国、北米でアコースティック中級帯が伸長しました。
地域別では、中国は全商品カテゴリーで2桁成長しました。ピアノは高価格帯が減速したものの普及帯が大きく伸張しました。ギターは中級帯が堅調に推移しました。北米は全商品カテゴリーで前年を上回り好調に推移しました。デジタルピアノ、ギターが2桁成長となり、ピアノ、管楽器も好調に推移しました。また新興国市場でも前年同期を上回りました。
音響機器事業の売上高は、前年同期に対し、10億78百万円(0.9%)減少の1,207億10百万円となりました。
商品別では、業務用音響機器は前年同期を上回ったものの、オーディオ、ICT(情報通信)機器では前年同期を下回りました。
オーディオは、市場の需要変化対応に遅れたこともあり、北米等で売上高が減少しました。業務用音響機器は、設備音響機器の販売、国内の音響工事共に堅調に推移し、全地域で前年同期を上回りました。また、ICT(情報通信)機器は、ネットワーク機器の販売は堅調に推移しましたが、OEMの減少により、前年同期を下回りました。
その他の事業の売上高は、前年同期に対し19億78百万円(5.4%)減少の347億13百万円となりました。
部品・装置事業は電子デバイスがアミューズメント向け、中国向けの減速により前年同期を下回りました。FA機器はプレシジョンマシン、リークテスターが伸張しました。
(ロ)売上原価と販売費及び一般管理費
売上原価は、前年同期に比べ31億74百万円(1.2%)減少し、2,552億91百万円となりました。売上原価率は、前年同期から1.3ポイント改善し58.4%となりました。
売上総利益は前年同期に比べ76億23百万円(4.4%)増加し、1,821億24百万円となりました。売上総利益率は、前年同期から1.3ポイント上昇し41.6%となりました。
また、販売費及び一般管理費は、前年同期に比べ4億26百万円(0.3%)増加し、1,260億94百万円となりました。売上高販売管理費比率は、前年同期から0.2ポイント改善し28.8%となりました。
(ハ)営業利益
営業利益は、前年同期に対し71億97百万円(14.7%)増加の560億30百万円となりました。7期連続の増益となり、過去最高益を更新しました。
報告セグメントごとの営業利益では、楽器事業は、前年同期の346億44百万円から83億1百万円(24.0%)増加の429億45百万円となりました。音響機器事業は、前年同期の107億15百万円から97百万円(0.9%)減少の106億18百万円となりました。その他の事業は、前年同期の34億73百万円から、10億7百万円(29.0%)減少の24億66百万円となりました。
要因別には、販売管理費の増加(27億円)、海外生産拠点の労務費上昇等による製造コストアップ(11億円)等の減益影響がありましたが、増収増産による増益(95億円)、コストダウン(11億円)、為替影響(4億円)等により、前年同期に比べ増益となりました。
(ニ)営業外損益
営業外収益は、前年同期の56億76百万円から10億65百万円(18.8%)増加の67億42百万円となりました。このうち、補助金収入は前年同期の1億89百万円から11億7百万円(585.9%)増加し、12億96百万円となりました。
営業外費用は、前年同期の52億76百万円から9億26百万円(17.6%)減少し、43億49百万円となりました。このうち、売上割引は前年同期の29億3百万円から3億36百万円(11.6%)増加し、32億40百万円、為替差損は前年同期の13億1百万円から11億59百万円(89.1%)減少の1億41百万円となりました。
(ホ)特別損益
特別利益は、前年同期にヤマハ発動機株式会社株式の一部売却による投資有価証券売却益258億円を計上したことから、前年同期の259億49百万円から229億7百万円(88.3%)減少し、30億42百万円となりました。
特別損失は、7億12百万円から、2億68百万円(37.7%)増加し、9億80百万円となりました。
(ヘ)税金等調整前当期純利益
税金等調整前当期純利益は、前年同期の744億71百万円から139億86百万円(18.8%)減少し604億85百万円となりました。売上高税金等調整前当期純利益率は、前年同期の17.2%から3.4ポイント下がり、13.8%となりました。
(ト)法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額
法人税、住民税及び事業税は、前年同期の213億77百万円から68億15百万円(31.9%)減少し、145億61百万円となりました。
法人税等調整額は、前年同期の△13億30百万円から34億35百万円増加し、21億5百万円となりました。
(チ)非支配株主に帰属する当期純利益
非支配株主に帰属する当期純利益は、前年同期の46百万円から17百万円(37.7%)増加し63百万円となりました。
(リ)親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期の543億78百万円から106億24百万円(19.5%)減少の437億53百万円となりました。1株当たり当期純利益は、前年同期の291円81銭から240円94銭となりました。
(ヌ)為替変動とリスクヘッジ
海外連結子会社の売上高は、期中平均レートで換算しております。当連結会計年度の米ドルの期中平均レートは前年同期と同水準の111円となり、前年同期に対し約1億円の増収影響となりました。また、ユーロの期中平均レートは前年同期に対し約2円円高の128円となり、前年同期に対し約7億円の減収影響となりました。また、人民元、イギリスポンドなど、米ドル、ユーロ以外の通貨は、前年同期に対し約34億円の減収影響となり、売上高全体では、前年同期に対し約40億円の減収影響となりました。
また、営業利益につきましては、米ドルは充当(マリー)効果により、決済レートの変動による為替影響は概ねヘッジできているものの、海外連結子会社の営業利益の換算等により、約1億円の減益影響となりました。ユーロの決済レートは、前年同期に対し約5円円安の131円となり、約20億円の増益影響となりました。また、他の通貨を含めた全体では前年同期に対し約1億円の増益影響となりました。
(ル)生産、受注及び販売の状況
(a) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(百万円)前年同期比(%)
楽器210,646109.1
音響機器117,679109.1
その他30,23787.9
合計358,563106.9

(注) 1 金額は平均販売価格によっており、セグメント間の内部振替後の数値によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(b) 受注実績
当社グループは、製品の性質上、原則として見込生産を行っております。
(c) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(百万円)前年同期比(%)
楽器281,993102.7
音響機器120,71099.1
その他34,71394.6
合計437,416101.0

(注) 1 金額は外部顧客に対する売上高であります。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前年同期末の5,523億9百万円から375億46百万円(6.8%)減少し、5,147億62百万円となりました。
負債は、前年同期末の1,639億63百万円から319億73百万円(19.5%)減少し、1,319億90百万円となりました。
純資産は、前年同期末の3,883億45百万円から55億73百万円(1.4%)減少し、3,827億71百万円となりました。当連結会計年度において株主還元として上限200億円の自己株式取得を決議し、119億33百万円の取得を行いました。
③ キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年同期に比べ215億87百万円減少(前年同期は167億33百万円増加)し、期末残高は958億15百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、主として税金等調整前当期純利益により、302億34百万円(前年同期に得られた資金は474億98百万円)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、主として有形及び無形固定資産の取得による支出により、230億92百万円(前年同期に得られた資金は47億66百万円)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、自己株式の取得による支出、配当金の支払額等により、284億79百万円(前年同期に使用した資金は355億84百万円)となりました。
(イ)資金需要
当社グループにおける主な資金需要は、製品製造のための材料、部品等の購入、労務費など製造費用と、商品の仕入、販売費及び一般管理費等、営業費用の運転資金及び設備投資資金、並びにM&Aや資本提携を目的とした投資資金であります。
当連結会計年度の設備投資額は、前年同期の246億円から86億44百万円(35.1%)減少し、159億56百万円となりました。海外新工場建設(インド・インドネシア)、新製品生産、設備の更新改修を中心に減価償却費(108億35百万円)を超える設備投資を行っております。
研究開発費は、前年同期の247億97百万円から1億29百万円(0.5%)増加し、249億26百万円となりました。売上高研究開発費比率は前年同期と同水準の5.7%となりました。
(ロ)資金調達
運転資金及び設備投資資金について、一部の子会社において借入金により調達しております。借入については通常、会社ごとに現地通貨による短期借入を行っておりますが、借入金額・期間・金利等を勘案し、長期借入を行う場合があります。なお、当社及び国内子会社についてはグループファイナンスを実施しております。

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