四半期報告書-第200期第1四半期(2023/04/01-2023/06/30)

【提出】
2023/08/10 13:10
【資料】
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【項目】
35項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、経済活動の正常化、インバウンド消費の回復が進み、景気は緩やかな持ち直しの動きが続いております。海外においては、一部の地域において弱さが見られるものの、景気の持ち直しが継続しております。米国では個人消費の増加も伴い、景気は緩やかに回復しております。欧州においては物価高による購買力の低迷もあり、英国・ドイツを中心として足踏みが見られ、中国ではゼロコロナ政策解除による景気回復が継続しております。国内外において景気の持ち直しが続くことが期待される中で、世界的な金融引き締めに伴う影響に加え、物価上昇や欧州を中心とした不安定なエネルギー情勢等の景気の下振れリスクへの懸念もあり、依然として世界的に景気の先行きが不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当第1四半期連結累計期間の売上収益は、為替の円安による影響もあり前年同期に対し3億6百万円(0.3%)増加の1,061億96百万円となりました。当第1四半期連結累計期間の損益については、事業利益は、エントリーモデルの需要減が続きデジタルピアノの販売が伸び悩んだことや、ピアノの在庫削減のための生産調整などにより、前年同期に対し43億8百万円(39.2%)減少の66億69百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は、18億70百万円(21.8%)減少の67億21百万円となりました。
(注)事業利益とは、売上総利益から販売費及び一般管理費を控除して算出した日本基準の営業利益に相当するものであります。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① 楽器事業
当第1四半期連結累計期間の売上収益は、前年同期に対し11億56百万円(1.6%)減少の722億15百万円となりました。
商品別には、アコースティックピアノは、中国で停滞していた販売が回復し増収となりました。電子楽器は、エントリーモデルの需要減が続き減収となりました。ギターは、日本や欧州で販売を伸ばし増収となりました。管弦打楽器は、減収となりました。
事業利益は、前年同期に対し47億2百万円(49.2%)減少の48億54百万円となりました。
② 音響機器事業
当第1四半期連結累計期間の売上収益は、前年同期に対し13億51百万円(5.9%)増加の241億18百万円となりました。
商品別には、個人向け事業は、市況の低迷が継続し減収となりました。法人向け事業は、業務用音響機器の需要及び商品供給が回復し増収となりました。
事業利益は、前年同期に対し4億90百万円増加の1億4百万円(前年同期は3億85百万円の損失)となりました。
③ その他の事業
当第1四半期連結累計期間の売上収益は、前年同期に対し1憶11百万円(1.1%)増加の98億62百万円となりました。
商品別には、電子デバイス、自動車用内装部品は増収となり、FA機器は減収となりました。 事業利益は、前年同期に対し96百万円(5.3%)減少の17億9百万円となりました。
(2) 財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、前期末の5,942億46百万円から304億21百万円(5.1%)増加し、6,246億68百万円となりました。
流動資産は、前期末から45億88百万円(1.3%)増加し、3,511億33百万円となり、非流動資産は、258億33百万円(10.4%)増加し、2,735億34百万円となりました。流動資産では、為替変動の影響等により棚卸資産が増加し、自己株式の取得及び配当の支払い等により現金及び現金同等物が減少しました。非流動資産では、保有有価証券の時価上昇により金融資産が増加し、設備投資により有形固定資産が増加しました。
当第1四半期連結会計期間末の負債合計は、前期末の1,363億2百万円から129億87百万円(9.5%)増加し、1,492億89百万円となりました。
流動負債は、前期末から80億33百万円(8.4%)増加し、1,031億74百万円となり、非流動負債は、49億53百万円(12.0%)増加し、461億15百万円となりました。
当第1四半期連結会計期間末の資本合計は、前期末の4,579億44百万円から174億34百万円(3.8%)増加し、4,753億78百万円となりました。四半期利益により利益剰余金が増加したことに加え、為替変動の影響及び保有有価証券の時価上昇によりその他の資本の構成要素が増加しました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結累計期間において現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、56億27百万円減少(前年同期は228億67百万円減少)し、期末残高は982億59百万円となりました。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
当第1四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、主として税引前四半期利益により、87億85百万円の収入(前年同期は主として税引前四半期利益に対し、棚卸資産が増加したことに加え、2022年3月期の投資有価証券の売却による法人所得税の支払いもあり、162億44百万円の支出)となりました。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
当第1四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、主として有形固定資産等の取得等により、31億71百万円の支出(前年同期は主として有形固定資産の取得等より19億36百万円の支出)となりました。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当第1四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、主として自己株式の取得、配当金の支払い等により、153億41百万円の支出(前年同期は主として配当金の支払い等により95億71百万円の支出)となりました。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、65億33百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間における研究開発活動の状況に重要な変更はありません。