四半期報告書-第198期第3四半期(令和3年10月1日-令和3年12月31日)

【提出】
2022/02/14 15:43
【資料】
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【項目】
39項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響による世界経済全体の厳しい状況が徐々に緩和され、世界的な半導体不足の影響等がありながらも、持ち直しの動きが続きました。海外においては、米国では、景気は持ち直しが続き、欧州でも、景気の厳しい状況が徐々に緩和され、持ち直しが続きました。中国では、景気は緩やかな回復が続きました。また、国内においては、景気は持ち直しの動きが続きました。
国内外において、景気の持ち直しが続くことが期待される一方で、新型コロナウイルス感染症の変異株拡大の影響や半導体部品等の供給動向などにより、依然として世界的に景気の先行きが不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当第3四半期連結累計期間の売上収益は、半導体調達難および物流の混乱などによる商品供給不足が継続するものの、新型コロナウイルスの感染拡大による影響からの回復が進んだことにより、前年同期に対し300億28百万円(11.0%)増加の3,023億31百万円となりました。当第3四半期連結累計期間の損益については、事業利益は、売上収益の増加により前年同期に対し58億34百万円(20.1%)増加の348億60百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は、123億80百万円(70.3%)増加の300億2百万円となりました。
(注)事業利益とは、売上総利益から販売費及び一般管理費を控除して算出した日本基準の営業利益に相当するものです。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① 楽器事業
当第3四半期連結累計期間の売上収益は、前年同期に対し287億85百万円(16.4%)増加の2,046億96百万円となりました。
音源LSIなどの半導体調達難および物流の混乱などによる商品供給不足が継続したものの、市況の回復に伴い、全ての商品で増収となりました。地域別でも全ての地域で増収となりました。
事業利益は、前年同期に対し61億円(26.5%)増加の291億2百万円となりました。
② 音響機器事業
当第3四半期連結累計期間の売上収益は、前年同期に対し40億99百万円(5.5%)減少の707億24百万円となりました。
商品別には、半導体調達難の影響を大きく受けたオーディオ機器とICT機器は、減収となりました。業務用音響機器は、需要の回復傾向により増収となりました。
事業利益は、前年同期に対し34億94百万円(68.9%)減少の15億75百万円となりました。
③ その他の事業
当第3四半期連結累計期間の売上収益は、前年同期に対し53億42百万円(24.8%)増加の269億10百万円となりました。
商品別には、電子デバイス、自動車用内装部品は、市況の回復により増収となりましたが、FA機器は、減収となりました。
事業利益は、前年同期に対し32億27百万円(338.0%)増加の41億82百万円となりました。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前期末の5,576億16百万円から47億95百万円(0.9%)増加し、5,624億12百万円となりました。
流動資産は、前期末から474億71百万円(15.8%)増加し、3,485億75百万円となり、非流動資産は、426億76百万円(16.6%)減少し、2,138億36百万円となりました。流動資産では、現金及び現金同等物は、第2四半期会計期間に行った投資有価証券の売却等により増加し、棚卸資産は、半導体部品不足等に起因する一部製品の生産遅れにより原材料が増加しました。非流動資産では、投資有価証券の売却により、金融資産が減少しました。
当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、前期末の1,606億67百万円から50億22百万円(3.1%)増加し、1,656億89百万円となりました。
流動負債は、前期末から159億64百万円(15.8%)増加し、1,168億16百万円となり、非流動負債は、109億41百万円(18.3%)減少し、488億72百万円となりました。投資有価証券の売却により、流動負債では未払法人所得税が増加し、非流動負債では繰延税金負債が減少しました。
当第3四半期連結会計期間末の資本合計は、前期末の3,969億49百万円から2億27百万円(0.1%)減少し、3,967億22百万円となりました。四半期利益の計上により増加した一方、自己株式の取得及び配当金の支払いにより全体としては減少しました。また、自己株式の消却を行い、資本剰余金及び利益剰余金が減少しました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間において現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、421億94百万円増加(前年同期は141億53百万円増加)し、期末残高は1,715億40百万円となりました。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
当第3四半期連結累計期間において営業活動の結果得られた資金は、主として税引前四半期利益により、348億円(前年同期に得られた資金は349億34百万円)となりました。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
当第3四半期連結累計期間において投資活動の結果得られた資金は、有形固定資産の売却による収入や投資有価証券の売却による収入等により、471億47百万円(前年同期に使用した資金は48億60百万円)となりました。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当第3四半期連結累計期間において財務活動の結果使用した資金は、自己株式の取得や配当金の支払い等により、434億91百万円(前年同期に使用した資金は166億49百万円)となりました。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、178億13百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の状況に重要な変更はありません。