四半期報告書-第58期第3四半期(令和1年10月1日-令和1年12月31日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当社グループは、創業以来の原点である「現場主義」「顧客第一主義」を徹底し、製造業としての基本3本柱である「もっとも高品質で環境に配慮した製品を、どこよりも競争力のある価格で、必要なときに確実にお届け
する」を実践しております。また、当社グループは、2020年のテーマを「両立」といたしました。お客様のニーズに合った製品の開発や、課題解決につながる提案を行うことにより「お客様の繁栄」と「当社の成長」の両立を
目指すとともに、「売上」と「利益」、「品質」と「生産性」など、各部門において価値を両立するための取り
組みを進めてまいります。
(売上高の状況)
当第3四半期連結累計期間(2019年4月1日から2019年12月31日まで)の売上高は、1,443億78百万円となり、2019年5月8日の「2019年3月期 決算短信」で公表いたしました通期の業績予想に対し概ね順調に推移し、前年同期に比べ35億5百万円の増収(前年同期比102.5%)、過去最高となりました。当社グループにおいて生産する製品の当第3四半期連結累計期間の売上高は1,104億27百万円(前年同期比103.3%)、売上数量は前年同期比102.9%となり、当社グループ外より仕入販売する商品の当第3四半期連結累計期間の売上高は339億51百万円
(前年同期比100.0%)となりました。
電子レンジ対応やCО2削減など、機能を備えた当社オリジナル製品の売上が堅調に推移しており、特に消費者の環境意識の高まりから、当社のエコトレーを積極的に採用いただくなど、環境配慮製品の需要が拡大しております。
(利益の状況)
当第3四半期連結累計期間の営業利益は、前年同期に比べ11億75百万円の増益となる128億10百万円(前年同期比110.1%)、経常利益は前年同期に比べ12億25百万円の増益(※1)となる133億11百万円(前年同期比110.1%)、償却前経常利益は234億12百万円(前年同期比106.8%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、
87億86百万円(前年同期比100.8%)となり、2019年5月8日の「2019年3月期 決算短信」で公表いたしました通期の業績予想に対し概ね順調に推移いたしました。利益増減要因として、前連結会計年度における原材料価格の値上がりに伴い実施した価格改定の影響、当社オリジナル製品や新製品の販売が好調に推移したこと等による利益改善の一方、人件費、減価償却費及び物流費等の増加によるコストの増加がありました。
(※1)第3四半期累計経常利益 利益増減要因
(営業活動の状況)
当社グループは、消費者のライフスタイルに合わせた付加価値の高い新製品の開発と品揃えのスピードを加速し、売上高の増加と利益率の向上を図っております。
食品小売各社の人手不足に対応した作業改善容器として、安心かん合のテープレス容器や内装を用いたセット
メニュー容器などの採用が広がっております。加えて、2019年3月27日~29日開催のエフピコフェア2019にて
ご紹介した、容器の見栄えを維持しながら従来品より軽量化を図ったPSP低発泡容器や、同じ位置に柄が入る
よう設定された「定位置成形」技術を用いた見栄えの美しい容器が、多くの引き合いをいただいております。
電子レンジ加熱対応のマルチFP容器を使用した「生から惣菜」は、生の食材の美味しさを伝える新たな売り方として、小売店や食品メーカーで季節に応じたメニュー開発が進んでおります。2019年3月以降、全国のテレビ
番組で取り上げられるなど注目を集め、売り場での定番商品となりました。
(生産部門の状況)
当社グループの生産部門においては、オペレーターの技術向上、段取り時間の短縮、生産設備の性能アップ、金型抜型の改善などを行った結果、時間当たりショット数の推移が2008年3月期と比較して13%改善して
おります。全国の成形工場においては、生産工程42ラインで自動化設備73台が稼働し、自動化・省人化を図って
おります。
また、生産工場では、食品安全管理の認証であるFSSC22000認証を、2019年12月末時点で10工場において
取得しており、2020年6月を目途に21工場まで拡大いたします。さらに、サプライチェーンマネジメントシステムにおいて、2019年10月より、約10,000品目の製品のうち約3,500品目を対象とし、AIを活用した販売予測を開始いたしました。2020年3月を目途に約5,300品目まで対象を拡大し、精度向上と効率化を図ってまいります。
(物流部門の状況)
2018年7月に発生した西日本豪雨災害や、運送業界の人手不足の影響により全国的に輸送単価の高騰が続いております。当社グループは、自社便比率を高め、かつトラック1台あたりの積載効率を上げることで、物流コストの抑制に努めてまいります。
また、物流倉庫内作業の効率化及び省人・省力化を目的に、2017年8月より無人搬送車(Automated
Guided Vehicle)の導入を開始し、2019年12月末時点で全国7拠点・29台まで拡大いたしました。今後、無人搬送フォークリフト(Automated Guided Forklift)についても導入を予定しており、省人・省力化への取り組みを加速させてまいります。加えて、音声ピッキングシステムによるピッキング作業の生産性を改善させるなど、繁忙期の安定供給に向けた取り組みを進めてまいります。
配送センター間の横持ち輸送においては、従来、トラックへの製品の積込みや荷下ろし等の荷役作業をすべて
手作業で行っておりましたが、製品をパレットに載せたままトラックへ積込む「パレット輸送」を組み込むことで、荷役時間の大幅な短縮が可能になりました。2019年12月末時点で4路線において実施しており、今後、実施
路線の拡大を図ってまいります。
当第3四半期連結累計期間のゴールデンウィーク、お盆期間及び年末の配送については、路線便業者が期間中の運休や集荷制限を行う中、当社の自社便は連休期間中の配送体制を整え、大きな混乱なくお客様へ製品及び商品をお届けすることができました。
その他、BCP(事業継続計画)の一環として、災害などにより停電が発生した際にも入出荷業務を継続する
ため、全国の物流拠点21ヶ所に非常用自家発電設備の設置と、72時間(3日間)の電力を確保するための燃料の
備蓄をしております。2019年に発生しました台風等の自然災害の際には、非常用自家発電設備を稼働させ、通常
通り出荷できる体制を維持いたしました。2019年12月には、防災及び事業継続に向けた取り組みについて評価いただき、「DBJ BCM格付」に基づく融資を受けております。
(働き方改革への取り組み)
当社グループは、ダイバーシティ(多様性)の推進に向け、障がいのある従業員が活躍できる仕事内容を考え、働きやすい職場環境を創出して障がいのある従業員の雇用を促進しております。2019年3月末時点で、エフピコ
グループの障がい者雇用率は13.6%となりました。
また、女性の職域拡大、継続就業支援、管理職の増加を目指す取り組みに関して「女性の活躍推進宣言」を
厚生労働省のポジティブアクション情報ポータルサイトに掲載し、2019年以降の女性総合職の採用比率を
30%以上、2022年までに女性管理職50名の登用を目標として定め、様々な取り組みを推進しております。
その他、当社はフレックスタイム制の他、始終業時刻をスライドする時差出勤を導入しており、勤務時間帯の
選択肢を広げ、担当業務ごとの繁忙時間帯に集中して働き、作業生産性を向上させることで長時間残業を削減する働き方改革を推進しております。加えて、2019年3月期より従業員の心身のリフレッシュの為に5日間の連続有給休暇(スマイル休暇)の取得を義務化しており、活力のある職場づくりを推進しております。
従業員の働く環境をサポートするために、家具家電付のワンルームマンションタイプ独身寮であるピコハウス
1号館(茨城県筑西市、150戸、2017年1月完成)、ピコハウス2号館(岐阜県安八郡輪之内町、102戸、2017年
3月完成)に加えて、ピコハウス3号館(茨城県古河市の独身寮をリニューアル、63戸、2020年3月完成
予定)及びピコハウス4号館(広島県福山市に新築、18戸、2020年10月完成予定)の建設を進めております。
加えて、障がい者向けグループホーム(20戸、2020年4月完成予定)を建設し、障がいのある従業員の働く環境をより充実させてまいります。
(循環型社会実現に向けた取り組み)
当社グループは、海洋プラスチックごみ問題及び気候変動問題を対処すべき重要な課題と考えており、全社一丸となって、リサイクルに本気で取り組んでおります。
1990年に6ヶ所のスーパーの使用済み容器回収ボックスからスタートしたエフピコ方式のリサイクルは、消費者の皆様のご理解・ご協力をいただき、2019年12月末時点で回収拠点が9,300ヶ所を超えました。この当社の自主的な取り組みは、1997年に施行された容器包装リサイクル法に基づく分別・収集の仕組みと合わせて、使用済み容器を資源として有効利用する社会インフラとして定着しております。
当社グループは、使用済み容器の回収量の増加を図るため、タレントのLiLiCoさんを起用した「使い捨て、なんてもう言わないわ!!」「使い捨てに『NO!』もう一度容器にするの。」というメッセージを記載した
リサイクル推進ポスターを作成し、2019年12月末時点でスーパーマーケット202企業7,274店舗にて掲示いただいております。また、全国各地のリサイクル拠点において、工場見学を積極的に実施しており、消費者の皆様をはじめ、取引先、教育機関、行政機関など、毎年約2万人の方々をお迎えしております。今後も、食品容器は使い捨てではなく貴重な資源として再利用できることをより多くの消費者の皆様にお伝えしてまいります。
当第3四半期連結累計期間における当社グループの製品売上高に占めるエコ製品(エコトレー、エコAPET
容器、エコOPET容器)の割合は42%となり、前年同期と比べ5%向上いたしました。なお、PET透明容器の売上高に占める、再生PET原料を使用したエコ製品(エコAPET容器、エコOPET容器)の割合は98%となりました。
今後再生PET原料を使用したエコAPET容器及びエコOPET容器の販売拡大に対応するため、2019年5月には関東エコペット工場において再生PET原料生産能力を年間約2千トン増強するための設備投資を行い、過去最高の月間生産量を更新いたしました。2019年6月には連結子会社である西日本ペットボトルリサイクル株式会社において再生PET原料生産能力を年間約5千トン増強するための設備投資を行い、10月より稼働しております。これらの設備投資に加え、生産効率改善の取り組みにより、当社グループの再生PET原料生産能力は従来の年間約5万トンから、来期には約6万トンに拡大する見込みです。
近年の海洋プラスチックごみ問題への関心の高まりを受け、2019年6月15日~16日、長野県軽井沢町において
開催された「G20 持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合」の併設イベントである、政府主催の屋外展示「G20 イノベーション展」への出展企業に当社が選定され、「トレーtoトレー」
リサイクルに関する展示をいたしました(※2)。当社のエコトレーは、バージン原料を使用した容器と比較して30%のCO2排出抑制効果があるなど「トレーtoトレー」リサイクルの優位性をG20関係閣僚会合の関係者及び一般来場者の皆様にご説明いたしました。
これらの当社グループにおけるリサイクルの情報発信を、スーパーマーケットなどのユーザーや包装資材ディーラーに高くご評価いただいており、当社のエコトレーを積極的に採用いただくなど、環境配慮を意識した包装資材を選定される動きが加速しております。
当社グループは、単一素材においてリサイクルの技術と仕組みが確立している点をふまえ、リサイクルの拡大推進が海洋プラスチックごみ問題及び気候変動問題の有効な対策の一つと考え、エフピコ方式のリサイクル「トレーtoトレー」「ボトルtoトレー」を着実に実行してまいります。一方、技術は進歩するという前提のもと、石油由来のプラスチックに代わる選択肢として、紙やバイオマス等の素材の情報収集や各種リサイクル手法の調査研究を進めるとともに、環境配慮設計による業界トップクラスの環境負荷の低い容器の開発を通して、循環型社会の実現と持続可能な社会の構築を目指してまいります。
(※2)「G20 イノベーション展」出展企業に選定され、リサイクルの取り組みを発信

(ESG・SDGsへの取り組み)
当社は、エフピコ方式のリサイクル、障がい者雇用に加え、サプライチェーンマネジメントや人権に関する
取り組みの強化並びに情報開示の充実化等を図っております。
これらの取り組みの結果、当社は2019年6月、FTSE Russell社が開発した「FTSE4Good
Index Series」及び「FTSE Blossom Japan Index」の構成銘柄に初めて選定
されました。なお、当社は、MSCI社が開発した「MSCI日本株女性活躍指数(WIN)」についても、
2019年6月時点の構成銘柄に継続選定されております。
さらに、株式会社ジャパンタイムズが2019年より新設した、地方における里山里海の利活用や、ESG投資の
普及促進に顕著な功績のあった企業・団体を表彰する「The Japan Times Satoyama&
ESGアワード2019」の第1回ESG部門「優秀賞」に選出されました。
今後もエフピコ方式のリサイクルを着実に実行することで、SDGs(持続可能な開発目標)の実現に向けた
取り組みを加速し、循環型社会の実現に一層努めてまいります。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3)財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて4億48百万円増加し、2,497億80百万円となりました。これは主に、売上高の増加に伴う売上債権の増加、減価償却による有形固定資産及び無形
固定資産の減少によるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べて51億82百万円減少し、1,319億50百万円となりました。これは主に、原材料等の仕入高の増加に伴う仕入債務の増加、長期借入金等の返済による有利子負債の減少によるものであります。
また、純資産合計は、前連結会計年度末に比べて56億31百万円増加し、1,178億29百万円となりました。これは、主に親会社株主に帰属する四半期純利益87億86百万円及び剰余金の配当33億48百万円によるものであります。
(4)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より19億58百万円減少し、171億93百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、164億63百万円(前年同期は177億47百万円の資金獲得)となりました。
これは主に、税金等調整前四半期純利益130億34百万円、減価償却費101億1百万円、仕入債務の増加33億30百万円及び未収入金の減少11億85百万円などによる資金の増加、他方、売上債権の増加73億16百万円及び法人税等の支払額55億84百万円などによる資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、74億91百万円(前年同期は129億12百万円の支出)となりました。
これは主に、自動化設備等の生産設備に関する有形固定資産の取得による支出72億35百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は、109億30百万円(前年同期は26億28百万円の資金支出)となりました。
これは主に、長期借入れによる収入50億円と、長期借入金の返済による支出105億89百万円、リース債務の返済による支出20億9百万円及び配当金の支払額33億21百万円などによるものであります。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(6)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、9億40百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7)主要な設備
需要の拡大に対応するために、当第3四半期連結累計期間に新たな設備の増設を決定しております。その計画の大要は次のとおりです。
(単位:百万円)
(注)上記設備は連結子会社であるエフピコ物流株式会社に賃貸する予定です。
(8)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
2019年10月の消費増税における軽減税率適用開始を背景に、飲食店のテイクアウト及びデリバリーの更なる
拡大が続く中、当社連結子会社のエフピコ商事株式会社は、包装資材のECサイト「パックマーケット」を2019年6月27日より開設いたしました。当社グループや各地域の有力な包装資材ディーラー等と協働し、包装資材の
マーチャンダイジングを一層強化するとともに、当社グループのITインフラと物流インフラを活用し、小規模
小口顧客への販売強化に努めております。
また、2019年7月より、宅配ポータルサイト大手との協業を開始し、2019年10月、麺類向けのデリバリー特化型容器の販売を開始いたしました。本体にスープ、中皿に麺を盛り付ける新容器は、配達中にスープが漏れにくく、冷めにくいことから、美味しさを維持した状態でお客様へ商品をお届けすることができ、さらに一度に配達できる数が増えることから、配達の効率化にも貢献できると考えております。今後も、多様化するデリバリーメニューに対応した容器の開発に努めてまいります。
加えて、2019年7月より、病院・介護施設での食事サービスを提供する給食大手及び外食産業との協業を開始し、病院・介護施設でも日曜日は外食気分を感じていただく特別メニュー「みんなの日曜日」向け容器の提供を
開始いたしました。当社容器で食事を召し上がっていただくことで、皆様に外食気分を味わっていただきます。
今後も、新たなマーケットとして、当社オリジナル製品マルチFP容器の特徴である-40℃~+110℃の耐寒・耐熱性及び断熱性を生かして、冷凍食品容器市場への事業展開を図るなど、お客様の商品価値向上に役立つ製品
開発を継続してまいります。
なお、2019年5月より当社連結子会社のエフピコインターパック株式会社に新たな基幹システムを導入いたしました。発注数や在庫をコントロールするサプライチェーンマネジメント機能やスマートフォン発注機能など、包装資材ディーラーのオペレーションに特化した機能を備えるとともに、グループ内での情報連携をスピーディーに行えることから業務効率化を実現しております。今後、当社グループの包装資材ディーラー等に対しても、同様の
システムを順次導入してまいります。
(用語説明)
(1)経営成績の状況
当社グループは、創業以来の原点である「現場主義」「顧客第一主義」を徹底し、製造業としての基本3本柱である「もっとも高品質で環境に配慮した製品を、どこよりも競争力のある価格で、必要なときに確実にお届け
する」を実践しております。また、当社グループは、2020年のテーマを「両立」といたしました。お客様のニーズに合った製品の開発や、課題解決につながる提案を行うことにより「お客様の繁栄」と「当社の成長」の両立を
目指すとともに、「売上」と「利益」、「品質」と「生産性」など、各部門において価値を両立するための取り
組みを進めてまいります。
(売上高の状況)
当第3四半期連結累計期間(2019年4月1日から2019年12月31日まで)の売上高は、1,443億78百万円となり、2019年5月8日の「2019年3月期 決算短信」で公表いたしました通期の業績予想に対し概ね順調に推移し、前年同期に比べ35億5百万円の増収(前年同期比102.5%)、過去最高となりました。当社グループにおいて生産する製品の当第3四半期連結累計期間の売上高は1,104億27百万円(前年同期比103.3%)、売上数量は前年同期比102.9%となり、当社グループ外より仕入販売する商品の当第3四半期連結累計期間の売上高は339億51百万円
(前年同期比100.0%)となりました。
電子レンジ対応やCО2削減など、機能を備えた当社オリジナル製品の売上が堅調に推移しており、特に消費者の環境意識の高まりから、当社のエコトレーを積極的に採用いただくなど、環境配慮製品の需要が拡大しております。
(利益の状況)
当第3四半期連結累計期間の営業利益は、前年同期に比べ11億75百万円の増益となる128億10百万円(前年同期比110.1%)、経常利益は前年同期に比べ12億25百万円の増益(※1)となる133億11百万円(前年同期比110.1%)、償却前経常利益は234億12百万円(前年同期比106.8%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、
87億86百万円(前年同期比100.8%)となり、2019年5月8日の「2019年3月期 決算短信」で公表いたしました通期の業績予想に対し概ね順調に推移いたしました。利益増減要因として、前連結会計年度における原材料価格の値上がりに伴い実施した価格改定の影響、当社オリジナル製品や新製品の販売が好調に推移したこと等による利益改善の一方、人件費、減価償却費及び物流費等の増加によるコストの増加がありました。
(※1)第3四半期累計経常利益 利益増減要因
(営業活動の状況)当社グループは、消費者のライフスタイルに合わせた付加価値の高い新製品の開発と品揃えのスピードを加速し、売上高の増加と利益率の向上を図っております。
食品小売各社の人手不足に対応した作業改善容器として、安心かん合のテープレス容器や内装を用いたセット
メニュー容器などの採用が広がっております。加えて、2019年3月27日~29日開催のエフピコフェア2019にて
ご紹介した、容器の見栄えを維持しながら従来品より軽量化を図ったPSP低発泡容器や、同じ位置に柄が入る
よう設定された「定位置成形」技術を用いた見栄えの美しい容器が、多くの引き合いをいただいております。
電子レンジ加熱対応のマルチFP容器を使用した「生から惣菜」は、生の食材の美味しさを伝える新たな売り方として、小売店や食品メーカーで季節に応じたメニュー開発が進んでおります。2019年3月以降、全国のテレビ
番組で取り上げられるなど注目を集め、売り場での定番商品となりました。
(生産部門の状況)
当社グループの生産部門においては、オペレーターの技術向上、段取り時間の短縮、生産設備の性能アップ、金型抜型の改善などを行った結果、時間当たりショット数の推移が2008年3月期と比較して13%改善して
おります。全国の成形工場においては、生産工程42ラインで自動化設備73台が稼働し、自動化・省人化を図って
おります。
また、生産工場では、食品安全管理の認証であるFSSC22000認証を、2019年12月末時点で10工場において
取得しており、2020年6月を目途に21工場まで拡大いたします。さらに、サプライチェーンマネジメントシステムにおいて、2019年10月より、約10,000品目の製品のうち約3,500品目を対象とし、AIを活用した販売予測を開始いたしました。2020年3月を目途に約5,300品目まで対象を拡大し、精度向上と効率化を図ってまいります。
(物流部門の状況)
2018年7月に発生した西日本豪雨災害や、運送業界の人手不足の影響により全国的に輸送単価の高騰が続いております。当社グループは、自社便比率を高め、かつトラック1台あたりの積載効率を上げることで、物流コストの抑制に努めてまいります。
また、物流倉庫内作業の効率化及び省人・省力化を目的に、2017年8月より無人搬送車(Automated
Guided Vehicle)の導入を開始し、2019年12月末時点で全国7拠点・29台まで拡大いたしました。今後、無人搬送フォークリフト(Automated Guided Forklift)についても導入を予定しており、省人・省力化への取り組みを加速させてまいります。加えて、音声ピッキングシステムによるピッキング作業の生産性を改善させるなど、繁忙期の安定供給に向けた取り組みを進めてまいります。
配送センター間の横持ち輸送においては、従来、トラックへの製品の積込みや荷下ろし等の荷役作業をすべて
手作業で行っておりましたが、製品をパレットに載せたままトラックへ積込む「パレット輸送」を組み込むことで、荷役時間の大幅な短縮が可能になりました。2019年12月末時点で4路線において実施しており、今後、実施
路線の拡大を図ってまいります。
当第3四半期連結累計期間のゴールデンウィーク、お盆期間及び年末の配送については、路線便業者が期間中の運休や集荷制限を行う中、当社の自社便は連休期間中の配送体制を整え、大きな混乱なくお客様へ製品及び商品をお届けすることができました。
その他、BCP(事業継続計画)の一環として、災害などにより停電が発生した際にも入出荷業務を継続する
ため、全国の物流拠点21ヶ所に非常用自家発電設備の設置と、72時間(3日間)の電力を確保するための燃料の
備蓄をしております。2019年に発生しました台風等の自然災害の際には、非常用自家発電設備を稼働させ、通常
通り出荷できる体制を維持いたしました。2019年12月には、防災及び事業継続に向けた取り組みについて評価いただき、「DBJ BCM格付」に基づく融資を受けております。
(働き方改革への取り組み)
当社グループは、ダイバーシティ(多様性)の推進に向け、障がいのある従業員が活躍できる仕事内容を考え、働きやすい職場環境を創出して障がいのある従業員の雇用を促進しております。2019年3月末時点で、エフピコ
グループの障がい者雇用率は13.6%となりました。
また、女性の職域拡大、継続就業支援、管理職の増加を目指す取り組みに関して「女性の活躍推進宣言」を
厚生労働省のポジティブアクション情報ポータルサイトに掲載し、2019年以降の女性総合職の採用比率を
30%以上、2022年までに女性管理職50名の登用を目標として定め、様々な取り組みを推進しております。
その他、当社はフレックスタイム制の他、始終業時刻をスライドする時差出勤を導入しており、勤務時間帯の
選択肢を広げ、担当業務ごとの繁忙時間帯に集中して働き、作業生産性を向上させることで長時間残業を削減する働き方改革を推進しております。加えて、2019年3月期より従業員の心身のリフレッシュの為に5日間の連続有給休暇(スマイル休暇)の取得を義務化しており、活力のある職場づくりを推進しております。
従業員の働く環境をサポートするために、家具家電付のワンルームマンションタイプ独身寮であるピコハウス
1号館(茨城県筑西市、150戸、2017年1月完成)、ピコハウス2号館(岐阜県安八郡輪之内町、102戸、2017年
3月完成)に加えて、ピコハウス3号館(茨城県古河市の独身寮をリニューアル、63戸、2020年3月完成
予定)及びピコハウス4号館(広島県福山市に新築、18戸、2020年10月完成予定)の建設を進めております。
加えて、障がい者向けグループホーム(20戸、2020年4月完成予定)を建設し、障がいのある従業員の働く環境をより充実させてまいります。
(循環型社会実現に向けた取り組み)
当社グループは、海洋プラスチックごみ問題及び気候変動問題を対処すべき重要な課題と考えており、全社一丸となって、リサイクルに本気で取り組んでおります。
1990年に6ヶ所のスーパーの使用済み容器回収ボックスからスタートしたエフピコ方式のリサイクルは、消費者の皆様のご理解・ご協力をいただき、2019年12月末時点で回収拠点が9,300ヶ所を超えました。この当社の自主的な取り組みは、1997年に施行された容器包装リサイクル法に基づく分別・収集の仕組みと合わせて、使用済み容器を資源として有効利用する社会インフラとして定着しております。
当社グループは、使用済み容器の回収量の増加を図るため、タレントのLiLiCoさんを起用した「使い捨て、なんてもう言わないわ!!」「使い捨てに『NO!』もう一度容器にするの。」というメッセージを記載した
リサイクル推進ポスターを作成し、2019年12月末時点でスーパーマーケット202企業7,274店舗にて掲示いただいております。また、全国各地のリサイクル拠点において、工場見学を積極的に実施しており、消費者の皆様をはじめ、取引先、教育機関、行政機関など、毎年約2万人の方々をお迎えしております。今後も、食品容器は使い捨てではなく貴重な資源として再利用できることをより多くの消費者の皆様にお伝えしてまいります。
当第3四半期連結累計期間における当社グループの製品売上高に占めるエコ製品(エコトレー、エコAPET
容器、エコOPET容器)の割合は42%となり、前年同期と比べ5%向上いたしました。なお、PET透明容器の売上高に占める、再生PET原料を使用したエコ製品(エコAPET容器、エコOPET容器)の割合は98%となりました。
今後再生PET原料を使用したエコAPET容器及びエコOPET容器の販売拡大に対応するため、2019年5月には関東エコペット工場において再生PET原料生産能力を年間約2千トン増強するための設備投資を行い、過去最高の月間生産量を更新いたしました。2019年6月には連結子会社である西日本ペットボトルリサイクル株式会社において再生PET原料生産能力を年間約5千トン増強するための設備投資を行い、10月より稼働しております。これらの設備投資に加え、生産効率改善の取り組みにより、当社グループの再生PET原料生産能力は従来の年間約5万トンから、来期には約6万トンに拡大する見込みです。
近年の海洋プラスチックごみ問題への関心の高まりを受け、2019年6月15日~16日、長野県軽井沢町において
開催された「G20 持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合」の併設イベントである、政府主催の屋外展示「G20 イノベーション展」への出展企業に当社が選定され、「トレーtoトレー」
リサイクルに関する展示をいたしました(※2)。当社のエコトレーは、バージン原料を使用した容器と比較して30%のCO2排出抑制効果があるなど「トレーtoトレー」リサイクルの優位性をG20関係閣僚会合の関係者及び一般来場者の皆様にご説明いたしました。
これらの当社グループにおけるリサイクルの情報発信を、スーパーマーケットなどのユーザーや包装資材ディーラーに高くご評価いただいており、当社のエコトレーを積極的に採用いただくなど、環境配慮を意識した包装資材を選定される動きが加速しております。
当社グループは、単一素材においてリサイクルの技術と仕組みが確立している点をふまえ、リサイクルの拡大推進が海洋プラスチックごみ問題及び気候変動問題の有効な対策の一つと考え、エフピコ方式のリサイクル「トレーtoトレー」「ボトルtoトレー」を着実に実行してまいります。一方、技術は進歩するという前提のもと、石油由来のプラスチックに代わる選択肢として、紙やバイオマス等の素材の情報収集や各種リサイクル手法の調査研究を進めるとともに、環境配慮設計による業界トップクラスの環境負荷の低い容器の開発を通して、循環型社会の実現と持続可能な社会の構築を目指してまいります。
(※2)「G20 イノベーション展」出展企業に選定され、リサイクルの取り組みを発信

(ESG・SDGsへの取り組み)
当社は、エフピコ方式のリサイクル、障がい者雇用に加え、サプライチェーンマネジメントや人権に関する
取り組みの強化並びに情報開示の充実化等を図っております。
これらの取り組みの結果、当社は2019年6月、FTSE Russell社が開発した「FTSE4Good
Index Series」及び「FTSE Blossom Japan Index」の構成銘柄に初めて選定
されました。なお、当社は、MSCI社が開発した「MSCI日本株女性活躍指数(WIN)」についても、
2019年6月時点の構成銘柄に継続選定されております。
さらに、株式会社ジャパンタイムズが2019年より新設した、地方における里山里海の利活用や、ESG投資の
普及促進に顕著な功績のあった企業・団体を表彰する「The Japan Times Satoyama&
ESGアワード2019」の第1回ESG部門「優秀賞」に選出されました。
今後もエフピコ方式のリサイクルを着実に実行することで、SDGs(持続可能な開発目標)の実現に向けた
取り組みを加速し、循環型社会の実現に一層努めてまいります。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3)財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて4億48百万円増加し、2,497億80百万円となりました。これは主に、売上高の増加に伴う売上債権の増加、減価償却による有形固定資産及び無形
固定資産の減少によるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べて51億82百万円減少し、1,319億50百万円となりました。これは主に、原材料等の仕入高の増加に伴う仕入債務の増加、長期借入金等の返済による有利子負債の減少によるものであります。
また、純資産合計は、前連結会計年度末に比べて56億31百万円増加し、1,178億29百万円となりました。これは、主に親会社株主に帰属する四半期純利益87億86百万円及び剰余金の配当33億48百万円によるものであります。
(4)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より19億58百万円減少し、171億93百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、164億63百万円(前年同期は177億47百万円の資金獲得)となりました。
これは主に、税金等調整前四半期純利益130億34百万円、減価償却費101億1百万円、仕入債務の増加33億30百万円及び未収入金の減少11億85百万円などによる資金の増加、他方、売上債権の増加73億16百万円及び法人税等の支払額55億84百万円などによる資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、74億91百万円(前年同期は129億12百万円の支出)となりました。
これは主に、自動化設備等の生産設備に関する有形固定資産の取得による支出72億35百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は、109億30百万円(前年同期は26億28百万円の資金支出)となりました。
これは主に、長期借入れによる収入50億円と、長期借入金の返済による支出105億89百万円、リース債務の返済による支出20億9百万円及び配当金の支払額33億21百万円などによるものであります。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(6)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、9億40百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7)主要な設備
需要の拡大に対応するために、当第3四半期連結累計期間に新たな設備の増設を決定しております。その計画の大要は次のとおりです。
(単位:百万円)
| 会社名 | 事業所名 (所在地) | 設備の内容 | 投資予定金額 | 資金調達方法 | 着手及び完了予定年月 | 完成後の 増加能力 | ||
| 総額 | 既支払額 | 着手 | 完了 | |||||
| 提出会社 | 福山配送センター (広島県福山市) | 倉庫の増築 | 3,760 | 60 | 自己資金 及び借入金 | 2019年8月 | 2020年11月 | 福山地区の保管能力が約16%増加 |
| 中部クロスドックセンター (岐阜県安八郡輪之内町) | 倉庫の増築 | 5,285 | 55 | 自己資金 及び借入金 | 2019年12月 | 2021年7月 | 中部地区の保管能力が約25%増加 | |
| 合計 | - | 9,045 | 115 | - | - | - | - | |
(注)上記設備は連結子会社であるエフピコ物流株式会社に賃貸する予定です。
(8)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
2019年10月の消費増税における軽減税率適用開始を背景に、飲食店のテイクアウト及びデリバリーの更なる
拡大が続く中、当社連結子会社のエフピコ商事株式会社は、包装資材のECサイト「パックマーケット」を2019年6月27日より開設いたしました。当社グループや各地域の有力な包装資材ディーラー等と協働し、包装資材の
マーチャンダイジングを一層強化するとともに、当社グループのITインフラと物流インフラを活用し、小規模
小口顧客への販売強化に努めております。
また、2019年7月より、宅配ポータルサイト大手との協業を開始し、2019年10月、麺類向けのデリバリー特化型容器の販売を開始いたしました。本体にスープ、中皿に麺を盛り付ける新容器は、配達中にスープが漏れにくく、冷めにくいことから、美味しさを維持した状態でお客様へ商品をお届けすることができ、さらに一度に配達できる数が増えることから、配達の効率化にも貢献できると考えております。今後も、多様化するデリバリーメニューに対応した容器の開発に努めてまいります。
加えて、2019年7月より、病院・介護施設での食事サービスを提供する給食大手及び外食産業との協業を開始し、病院・介護施設でも日曜日は外食気分を感じていただく特別メニュー「みんなの日曜日」向け容器の提供を
開始いたしました。当社容器で食事を召し上がっていただくことで、皆様に外食気分を味わっていただきます。
今後も、新たなマーケットとして、当社オリジナル製品マルチFP容器の特徴である-40℃~+110℃の耐寒・耐熱性及び断熱性を生かして、冷凍食品容器市場への事業展開を図るなど、お客様の商品価値向上に役立つ製品
開発を継続してまいります。
なお、2019年5月より当社連結子会社のエフピコインターパック株式会社に新たな基幹システムを導入いたしました。発注数や在庫をコントロールするサプライチェーンマネジメント機能やスマートフォン発注機能など、包装資材ディーラーのオペレーションに特化した機能を備えるとともに、グループ内での情報連携をスピーディーに行えることから業務効率化を実現しております。今後、当社グループの包装資材ディーラー等に対しても、同様の
システムを順次導入してまいります。
(用語説明)
| マルチFP (MFP)容器 | : | -40℃~+110℃の耐寒・耐熱性及び断熱性に優れた発泡PS(ポリスチレン)容器 |
| エコトレー | : | スーパーで店頭回収されたPS容器と工場内端材を原料とするリサイクル発泡PS容器(1992年販売開始) |
| エコAPET容器 | : | スーパーで店頭回収されたPET透明容器、PETボトル及び工場内端材を原料とするリサイクルPET(ポリエチレンテレフタレート)透明容器 耐熱温度+60℃(2012年販売開始) |
| エコOPET容器 | : | エコAPET容器と同じ原料を使用する二軸延伸PETシートから成形したリサイクル OPET透明容器 耐油性に優れ、透明度も高くOPS容器と同等の耐熱性を実現 耐熱温度+80℃(2016年販売開始) |
| OPS容器 | : | 従来からの二軸延伸PSシートから成形した透明容器 耐熱温度+80℃ |