有価証券報告書-第56期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の状況及び分析
当連結会計年度(平成29年4月1日から平成30年3月31日まで)におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善により緩やかな回復基調で推移しましたが、実質所得の伸び悩みなどもあり、消費者の根強い節約志向が続いております。
このような状況下、当社グループの販売面では、当社オリジナル製品(マルチFP容器、マルチソリッド容器、OPET透明容器、新透明PP容器やリサイクル製品であるエコトレー、エコAPET容器)の売上が堅調に推移しており、当社オリジナル製品の販売比率は、前連結会計年度末の54%から当連結会計年度末に58%となりました。特にマルチFP容器は、鍋・スープ容器、温惣菜容器やチルド弁当容器などとして採用されており、電子レンジ加熱による今までにない商品開発が可能となり、食品小売店での新しい売り場づくりの提案と合わせて採用が広がりました。透明容器においては、OPET透明容器や新透明PP容器の品揃えを充実し、従来品であるOPS透明容器からの切り替えを進めており、電子レンジ加熱対応の惣菜容器や弁当容器で使用する透明蓋のほか、揚げ物等の惣菜メニューに適したかん合折り蓋容器の採用が広がりました。エコAPET容器は、野菜サラダ容器や蓋付き青果用容器などとして採用が広がり、これから夏に向かい、中皿付き夏麺容器としての採用拡大が見込まれております。
また、食品小売り各社が収益性の高い惣菜の充実や生鮮食品の惣菜化を進め、売り場で食材の見栄えがする蓋付き容器や果物売り場を刷新する効果のある新製品も販売数量を伸ばしております。さらに、「中食」マーケットの拡大とともに、大手食品メーカーによる惣菜などの新たな商品開発が広がっております。加えて、外食産業も「中食」マーケットに進出しており、大手外食チェーンでテイクアウト容器の採用が広がりました。この他、食品小売り各社の人手不足に対応した作業改善案として、安心かん合のテープレス容器、カセット式の内装を用いたオードブル容器や蓋付き内装を用いたセットメニュー容器などを提案しております。
一方、平成29年8月以降、関東や東北など東日本での天候不順を受けて、季節商品の販売が鈍くなり、また、O157の被害により惣菜の販売も鈍化、さらに、漁獲量減少による魚価の上昇やアニサキス問題で鮮魚部門の不振が続きました。10月に入り、長雨による天候不順や台風の影響で客足が遠のき、年末には葉物野菜を中心に高騰し、年明け以降、大雪などの影響で引き続き野菜の高値が続いたことなどから、販売数量が低調となりました。
このような環境の中、当社グループが生産する製品の原材料価格は、前第3四半期連結会計期間以降(平成28年10月1日から平成29年3月31日まで)値上がりが相次ぎ、平成29年6月1日出荷分より製品価格の改定の実施を発表いたしました。7月に入り、ポリスチレンがやや値下がりしたことから値上げ幅を圧縮し、価格転嫁の時期がずれ込み一部製品の価格改定となりました。平成29年9月からの中国産PET樹脂に対する不当廉売関税を背景とする輸入PET樹脂の値上がり、平成30年1月からのポリスチレンの再値上がりなど、原材料価格の値上がりが続き、段ボールやポリ袋など副資材も値上がりし、併せて物流費、電力料金や人件費等の経費がさらに上昇したこともあり、平成30年4月1日出荷分より製品価格の改定の実施を発表いたしました。
(売上高の状況)
当連結会計年度の売上高は、1,735億80百万円、前期に比べ7億22百万円の増収(前期比100.4%)となり過去最高となりました。当社グループにおいて生産する製品の当連結会計年度の売上数量は、ケース数で前期比102.1%、枚数で前期比100.7%、売上高は1,295億66百万円(前期比101.3%)となり、当社グループ外より仕入販売する商品は、プライベートブランド品の取扱量の増加を図るなど商品調達力を強化したものの、不採算取引の見直しにより売上高が21億86百万円減少し、当連結会計年度の売上高は440億14百万円(前期比98.0%)となりました。
(利益の状況)
利益面におきましては、当社オリジナル製品や新製品の販売が好調に推移したことにより、利益改善は総額で約16億70百万円となったものの、コストの増加が総額で約38億60百万円となり、その内訳は、当社が生産する製品の原材料価格が高騰し前期に比べ原材料費が約26億円増加、人員増強などにより人件費が前期に比べ約4億10百万円増加、新たな拠点や設備の稼働開始などにより減価償却費が前期に比べ約5億20百万円増加、この他電力料金の値上がりなどとなりました。その結果、当連結会計年度の営業利益は、前期に比べ22億91百万円の減益となる128億84百万円(前期比84.9%)、経常利益は前期に比べ21億93百万円の減益となる135億48百万円(前期比86.1%)、償却前経常利益は252億55百万円(前期比93.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益は91億78百万円(前期比83.8%)となりました。
(経営上の目標の達成状況)
当社グループは、中長期的に資本コストを上回るROE(自己資本利益率)を継続的に高めることが企業価値を向上させ、株主重視の経営につながると考えております。このため、ROEを構成するEPS(1株当たり当期純利益)の上昇が重要と考えており、EPS330円の達成を目指しております。
当連結会計年度におけるEPSは、222.01円となりました。引き続き、当社グループの成長戦略を推進し、収益拡大に取り組んでまいります。そして、中長期的には、経常利益200億円の達成を目標とし、連結売上高経常利益率10%以上を目指してまいります。
(営業活動の状況)
食品小売店や食品加工ベンダーによる惣菜を中心とした「中食」マーケットの拡大に伴い、電子レンジ加熱対応の当社オリジナル製品の採用が広がっております。消費者のライフスタイルにマッチした付加価値の高い新製品の開発と品揃えのスピードを加速し、当社オリジナル製品の販売構成を高め、製品売上高の増加と利益率の向上を図っており、加えて、CO2削減による環境への取組みや人手不足に対応した作業生産性向上のための改善提案とともに、リサイクル製品や汎用製品の拡販にも努めております。この他、平成30年3月28・29・30日には、「時代は人手不足でも惣菜化待ったなし!! さあ答えを見つけよう エフピコフェア2018」を開催し、全国より食品小売りの方々を中心に1万4千人のお客様にご来場いただき、全国の売り場情報や大手食品メーカーとのコラボレーションによる最新の商品情報をお客様へ提案させていただきました。特にこの度のエフピコフェアでは、「進む惣菜化と押し寄せる人手不足に挑戦する売り場」をメインテーマに、食品小売業界が抱えている課題を様々な工夫で解決した事例を紹介し、大変ご好評をいただきました。
(生産部門の状況)
平成29年8月に、関東八千代工場の敷地内に関東エコペット工場が完成し、準備期間を経て11月から本格稼働いたしました。中部エコペット工場(平成28年3月稼働開始)と同様に、回収したPETボトル・PET透明容器をエコAPET容器の原料として再利用するボトルtoトレーのエフピコ方式リサイクルを推進する一貫生産を行っております。これにより、当社グループのエコAPET容器向けの原料生産能力は、年間5万トンの規模となります。加えて、関東八千代工場と中部エコペット工場では、OPETシート押出機及び製品成形機を設置し、OPET透明容器の生産を行っておりますが、OPET透明容器の拡販体制を拡充するため、中部エコペット工場内にOPETシート押出4号機を増設し、平成30年4月から本格稼働いたしました。また、全国の成形工場においては、産業用ロボットの導入を推進し、生産工程の省人化・自動化に取り組んでおります。
(物流部門の状況)
全国を網羅する強固で柔軟な物流ネットワークの構築が一段落し、今後の市場拡大や繁忙期にも安定的に供給できる体制が確立できました。また、音声ピッキングシステムを導入し、ピッキング作業の生産性を向上させております。さらに、BCP(事業継続計画)の一環として、災害などにより停電が発生した際にも重要な事業活動を継続するため、全国21ヶ所すべての拠点に非常用発電設備の設置と72時間(3日間)の電力を確保するための燃料の備蓄をしております。これらの施策により、製品及び商品をお客様にお届けするまでの流通全体のコスト抑制と安定供給を提供してまいります。
(働き方改革への取り組み)
当社グループは、ダイバーシティ(多様性)の推進に向け、障がいを持つ従業員が活躍できる仕事内容を考え、働きやすい職場環境を創出して障がい者雇用の促進を行っております。平成29年9月には、東洋経済新報社が発表した「障がい者雇用率ランキング」において、当社が4年連続で第1位にランクインいたしました。また、女性の職域拡大、女性の継続就業支援、女性の管理職の増加を目指す取り組みに関して「女性の活躍推進宣言」を厚生労働省のポジティブアクション情報ポータルサイトに掲載し、女性の総合職採用を20%以上、女性の管理職を50名とするよう取り組んでおります。
さらに、当社は、フレックスタイム制の他、始終業時刻をスライドする時差出勤を導入しており、勤務時間帯の選択肢を広げ、担当業務ごとの繁忙時間帯に集中して働き、作業生産性の向上により長時間残業を削減する働き方改革を推進しております。加えて、十分な休息を確保するため、お昼の休憩時間を延長し、仕事のオンとオフのメリハリを大切にしております。休憩時間を延長した分は、所定労働時間を短縮しており、前述の時差出勤と合わせ作業生産性の向上により長時間残業を抑制しております。
(用語説明)
(2) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5(経理の状況)の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
① 有価証券の減損処理
金融機関や販売又は仕入に係る取引会社の株式を保有しております。これらの株式は株式市場の価格変動リスクを負っているため、将来、株式市場が悪化した場合には多額の有価証券評価損を計上する可能性があります。
② 繰延税金資産の回収可能性の評価
繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は課税所得の見積りに依存しますので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(3) 財政状態の状況及び分析
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて247億17百万円増加し、2,441億98百万円となりました。これは主に当連結会計年度末日が金融機関の休日であったことによる営業債権の増加及び関東エコペット工場の設備投資等による有形固定資産の増加によるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べて182億19百万円増加し、1,379億79百万円となりました。これは主に設備投資資金等の調達による有利子負債の増加によるものであります。
また、純資産合計は、前連結会計年度末に比べて64億97百万円増加し、1,062億19百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益91億78百万円及び剰余金の配当33億7百万円によるものであります。
(4) キャッシュ・フローの状況及び分析
① キャッシュ・フローの状況及び分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より24億85百万円減少し、156億59百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、139億74百万円(前期に比べ119億37百万円の減少)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益132億34百万円、減価償却費117億6百万円及び仕入債務の増加26億23百万円などによる資金の増加、他方、売上債権の増加50億65百万円、たな卸資産の増加28億13百万円、法人税等の支払額44億21百万円などによる資金の減少によるものであります。
なお、仕入債務の増加及び売上債権の増加は、主に当連結会計年度末日が金融機関の休日であったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、236億56百万円(前期に比べ17億24百万円の支出増加)となりました。
これは主に、関東エコペット工場および中部エコペット工場内に増設するOPETシート押出4号機等の有形固定資産の取得による支出であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は、71億97百万円(前期に比べ81億22百万円の収入増加)となりました。
これは、主に長期借入れによる収入320億円、コマーシャル・ペーパーの純増加額30億円、短期借入金の純増加額8億円の合計358億円の収入(資金調達)と、長期借入金の返済による支出220億92百万円、リース債務の返済による支出32億6百万円及び配当金の支払額33億1百万円などによるものであります。
② 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主たる財源は、営業キャッシュ・フロー、金融機関からの借入れ及びコマーシャル・ペーパーの発行によるものであります。
子会社の資金調達については、原則として親会社からのグループファイナンスに一元化する運用を行っております。その結果、連結ベースでの資金コストを低減するとともに、効率的な資金運用を実現しております。
資金の流動性については、現金及び現金同等物、その他の流動性資産の水準から、十分な流動性を確保していると考えております。また、資金調達の機動性及び流動性確保の補完機能を高めるため、総額100億円のコミットメントライン契約を有しております。
(5) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
製品別生産実績
(注)1 生産高は、主として生産数量に見積り製造原価(単価)を乗じて算定しておりますが、その他製品の一部については、販売価格によっております。
2 当社グループは、簡易食品容器関連事業の単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
製品・商品仕入実績
(注)1 当社グループは、簡易食品容器関連事業の単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
当社グループは、主として需要見込による生産方式のため、受注状況については特記すべき事項はありません。
③ 販売実績
(注)1 総販売実績に対し、10%以上に該当する販売先はありません。
2 当社グループは、簡易食品容器関連事業の単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(1) 経営成績の状況及び分析
当連結会計年度(平成29年4月1日から平成30年3月31日まで)におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善により緩やかな回復基調で推移しましたが、実質所得の伸び悩みなどもあり、消費者の根強い節約志向が続いております。
このような状況下、当社グループの販売面では、当社オリジナル製品(マルチFP容器、マルチソリッド容器、OPET透明容器、新透明PP容器やリサイクル製品であるエコトレー、エコAPET容器)の売上が堅調に推移しており、当社オリジナル製品の販売比率は、前連結会計年度末の54%から当連結会計年度末に58%となりました。特にマルチFP容器は、鍋・スープ容器、温惣菜容器やチルド弁当容器などとして採用されており、電子レンジ加熱による今までにない商品開発が可能となり、食品小売店での新しい売り場づくりの提案と合わせて採用が広がりました。透明容器においては、OPET透明容器や新透明PP容器の品揃えを充実し、従来品であるOPS透明容器からの切り替えを進めており、電子レンジ加熱対応の惣菜容器や弁当容器で使用する透明蓋のほか、揚げ物等の惣菜メニューに適したかん合折り蓋容器の採用が広がりました。エコAPET容器は、野菜サラダ容器や蓋付き青果用容器などとして採用が広がり、これから夏に向かい、中皿付き夏麺容器としての採用拡大が見込まれております。
また、食品小売り各社が収益性の高い惣菜の充実や生鮮食品の惣菜化を進め、売り場で食材の見栄えがする蓋付き容器や果物売り場を刷新する効果のある新製品も販売数量を伸ばしております。さらに、「中食」マーケットの拡大とともに、大手食品メーカーによる惣菜などの新たな商品開発が広がっております。加えて、外食産業も「中食」マーケットに進出しており、大手外食チェーンでテイクアウト容器の採用が広がりました。この他、食品小売り各社の人手不足に対応した作業改善案として、安心かん合のテープレス容器、カセット式の内装を用いたオードブル容器や蓋付き内装を用いたセットメニュー容器などを提案しております。
一方、平成29年8月以降、関東や東北など東日本での天候不順を受けて、季節商品の販売が鈍くなり、また、O157の被害により惣菜の販売も鈍化、さらに、漁獲量減少による魚価の上昇やアニサキス問題で鮮魚部門の不振が続きました。10月に入り、長雨による天候不順や台風の影響で客足が遠のき、年末には葉物野菜を中心に高騰し、年明け以降、大雪などの影響で引き続き野菜の高値が続いたことなどから、販売数量が低調となりました。
このような環境の中、当社グループが生産する製品の原材料価格は、前第3四半期連結会計期間以降(平成28年10月1日から平成29年3月31日まで)値上がりが相次ぎ、平成29年6月1日出荷分より製品価格の改定の実施を発表いたしました。7月に入り、ポリスチレンがやや値下がりしたことから値上げ幅を圧縮し、価格転嫁の時期がずれ込み一部製品の価格改定となりました。平成29年9月からの中国産PET樹脂に対する不当廉売関税を背景とする輸入PET樹脂の値上がり、平成30年1月からのポリスチレンの再値上がりなど、原材料価格の値上がりが続き、段ボールやポリ袋など副資材も値上がりし、併せて物流費、電力料金や人件費等の経費がさらに上昇したこともあり、平成30年4月1日出荷分より製品価格の改定の実施を発表いたしました。
(売上高の状況)
当連結会計年度の売上高は、1,735億80百万円、前期に比べ7億22百万円の増収(前期比100.4%)となり過去最高となりました。当社グループにおいて生産する製品の当連結会計年度の売上数量は、ケース数で前期比102.1%、枚数で前期比100.7%、売上高は1,295億66百万円(前期比101.3%)となり、当社グループ外より仕入販売する商品は、プライベートブランド品の取扱量の増加を図るなど商品調達力を強化したものの、不採算取引の見直しにより売上高が21億86百万円減少し、当連結会計年度の売上高は440億14百万円(前期比98.0%)となりました。
(利益の状況)
利益面におきましては、当社オリジナル製品や新製品の販売が好調に推移したことにより、利益改善は総額で約16億70百万円となったものの、コストの増加が総額で約38億60百万円となり、その内訳は、当社が生産する製品の原材料価格が高騰し前期に比べ原材料費が約26億円増加、人員増強などにより人件費が前期に比べ約4億10百万円増加、新たな拠点や設備の稼働開始などにより減価償却費が前期に比べ約5億20百万円増加、この他電力料金の値上がりなどとなりました。その結果、当連結会計年度の営業利益は、前期に比べ22億91百万円の減益となる128億84百万円(前期比84.9%)、経常利益は前期に比べ21億93百万円の減益となる135億48百万円(前期比86.1%)、償却前経常利益は252億55百万円(前期比93.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益は91億78百万円(前期比83.8%)となりました。
(経営上の目標の達成状況)
当社グループは、中長期的に資本コストを上回るROE(自己資本利益率)を継続的に高めることが企業価値を向上させ、株主重視の経営につながると考えております。このため、ROEを構成するEPS(1株当たり当期純利益)の上昇が重要と考えており、EPS330円の達成を目指しております。
当連結会計年度におけるEPSは、222.01円となりました。引き続き、当社グループの成長戦略を推進し、収益拡大に取り組んでまいります。そして、中長期的には、経常利益200億円の達成を目標とし、連結売上高経常利益率10%以上を目指してまいります。
(営業活動の状況)
食品小売店や食品加工ベンダーによる惣菜を中心とした「中食」マーケットの拡大に伴い、電子レンジ加熱対応の当社オリジナル製品の採用が広がっております。消費者のライフスタイルにマッチした付加価値の高い新製品の開発と品揃えのスピードを加速し、当社オリジナル製品の販売構成を高め、製品売上高の増加と利益率の向上を図っており、加えて、CO2削減による環境への取組みや人手不足に対応した作業生産性向上のための改善提案とともに、リサイクル製品や汎用製品の拡販にも努めております。この他、平成30年3月28・29・30日には、「時代は人手不足でも惣菜化待ったなし!! さあ答えを見つけよう エフピコフェア2018」を開催し、全国より食品小売りの方々を中心に1万4千人のお客様にご来場いただき、全国の売り場情報や大手食品メーカーとのコラボレーションによる最新の商品情報をお客様へ提案させていただきました。特にこの度のエフピコフェアでは、「進む惣菜化と押し寄せる人手不足に挑戦する売り場」をメインテーマに、食品小売業界が抱えている課題を様々な工夫で解決した事例を紹介し、大変ご好評をいただきました。
(生産部門の状況)
平成29年8月に、関東八千代工場の敷地内に関東エコペット工場が完成し、準備期間を経て11月から本格稼働いたしました。中部エコペット工場(平成28年3月稼働開始)と同様に、回収したPETボトル・PET透明容器をエコAPET容器の原料として再利用するボトルtoトレーのエフピコ方式リサイクルを推進する一貫生産を行っております。これにより、当社グループのエコAPET容器向けの原料生産能力は、年間5万トンの規模となります。加えて、関東八千代工場と中部エコペット工場では、OPETシート押出機及び製品成形機を設置し、OPET透明容器の生産を行っておりますが、OPET透明容器の拡販体制を拡充するため、中部エコペット工場内にOPETシート押出4号機を増設し、平成30年4月から本格稼働いたしました。また、全国の成形工場においては、産業用ロボットの導入を推進し、生産工程の省人化・自動化に取り組んでおります。
(物流部門の状況)
全国を網羅する強固で柔軟な物流ネットワークの構築が一段落し、今後の市場拡大や繁忙期にも安定的に供給できる体制が確立できました。また、音声ピッキングシステムを導入し、ピッキング作業の生産性を向上させております。さらに、BCP(事業継続計画)の一環として、災害などにより停電が発生した際にも重要な事業活動を継続するため、全国21ヶ所すべての拠点に非常用発電設備の設置と72時間(3日間)の電力を確保するための燃料の備蓄をしております。これらの施策により、製品及び商品をお客様にお届けするまでの流通全体のコスト抑制と安定供給を提供してまいります。
(働き方改革への取り組み)
当社グループは、ダイバーシティ(多様性)の推進に向け、障がいを持つ従業員が活躍できる仕事内容を考え、働きやすい職場環境を創出して障がい者雇用の促進を行っております。平成29年9月には、東洋経済新報社が発表した「障がい者雇用率ランキング」において、当社が4年連続で第1位にランクインいたしました。また、女性の職域拡大、女性の継続就業支援、女性の管理職の増加を目指す取り組みに関して「女性の活躍推進宣言」を厚生労働省のポジティブアクション情報ポータルサイトに掲載し、女性の総合職採用を20%以上、女性の管理職を50名とするよう取り組んでおります。
さらに、当社は、フレックスタイム制の他、始終業時刻をスライドする時差出勤を導入しており、勤務時間帯の選択肢を広げ、担当業務ごとの繁忙時間帯に集中して働き、作業生産性の向上により長時間残業を削減する働き方改革を推進しております。加えて、十分な休息を確保するため、お昼の休憩時間を延長し、仕事のオンとオフのメリハリを大切にしております。休憩時間を延長した分は、所定労働時間を短縮しており、前述の時差出勤と合わせ作業生産性の向上により長時間残業を抑制しております。
(用語説明)
| マルチFP (MFP)容器 | : | -40℃~+110℃の耐寒・耐熱性、耐油・耐酸性及び断熱性に優れた発泡PS(ポリスチレン)容器 |
| マルチソリッド (MSD)容器 | : | マルチFPの端材を活用し、その特性を維持しつつシャープな形状を実現した非発泡PS(ポリスチレン)容器 耐熱温度+110℃ |
| OPET透明容器 | : | 二軸延伸PETシートから成形した、耐油・耐酸性に優れ、透明度も高くOPSと同等の耐熱性を実現したPET(ポリエチレンテレフタレート)透明容器 耐熱温度+80℃ |
| 新透明PP容器 | : | 標準グレードのPP(ポリプロピレン)原料からOPSと同程度の透明度を実現した透明PP容器 耐熱温度+110℃ |
| OPS透明容器 | : | 従来からの二軸延伸PS(ポリスチレン)シートから成形した透明容器 耐熱温度+80℃ |
| エコトレー | : | スーパーで店頭回収されたPS容器と工場内端材を原料とするリサイクル発泡PS容器(平成4年販売開始) |
| エコAPET容器 | : | スーパーで店頭回収されたPET透明容器、PETボトル及び工場内端材を原料とするリサイクルPET透明容器(平成24年販売開始) |
(2) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5(経理の状況)の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
① 有価証券の減損処理
金融機関や販売又は仕入に係る取引会社の株式を保有しております。これらの株式は株式市場の価格変動リスクを負っているため、将来、株式市場が悪化した場合には多額の有価証券評価損を計上する可能性があります。
② 繰延税金資産の回収可能性の評価
繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は課税所得の見積りに依存しますので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(3) 財政状態の状況及び分析
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて247億17百万円増加し、2,441億98百万円となりました。これは主に当連結会計年度末日が金融機関の休日であったことによる営業債権の増加及び関東エコペット工場の設備投資等による有形固定資産の増加によるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べて182億19百万円増加し、1,379億79百万円となりました。これは主に設備投資資金等の調達による有利子負債の増加によるものであります。
また、純資産合計は、前連結会計年度末に比べて64億97百万円増加し、1,062億19百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益91億78百万円及び剰余金の配当33億7百万円によるものであります。
(4) キャッシュ・フローの状況及び分析
① キャッシュ・フローの状況及び分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より24億85百万円減少し、156億59百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、139億74百万円(前期に比べ119億37百万円の減少)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益132億34百万円、減価償却費117億6百万円及び仕入債務の増加26億23百万円などによる資金の増加、他方、売上債権の増加50億65百万円、たな卸資産の増加28億13百万円、法人税等の支払額44億21百万円などによる資金の減少によるものであります。
なお、仕入債務の増加及び売上債権の増加は、主に当連結会計年度末日が金融機関の休日であったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、236億56百万円(前期に比べ17億24百万円の支出増加)となりました。
これは主に、関東エコペット工場および中部エコペット工場内に増設するOPETシート押出4号機等の有形固定資産の取得による支出であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により獲得した資金は、71億97百万円(前期に比べ81億22百万円の収入増加)となりました。
これは、主に長期借入れによる収入320億円、コマーシャル・ペーパーの純増加額30億円、短期借入金の純増加額8億円の合計358億円の収入(資金調達)と、長期借入金の返済による支出220億92百万円、リース債務の返済による支出32億6百万円及び配当金の支払額33億1百万円などによるものであります。
② 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主たる財源は、営業キャッシュ・フロー、金融機関からの借入れ及びコマーシャル・ペーパーの発行によるものであります。
子会社の資金調達については、原則として親会社からのグループファイナンスに一元化する運用を行っております。その結果、連結ベースでの資金コストを低減するとともに、効率的な資金運用を実現しております。
資金の流動性については、現金及び現金同等物、その他の流動性資産の水準から、十分な流動性を確保していると考えております。また、資金調達の機動性及び流動性確保の補完機能を高めるため、総額100億円のコミットメントライン契約を有しております。
(5) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
製品別生産実績
| 品目 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 製品 | ||
| トレー容器 | 19,620 | 106.2 |
| 弁当容器 | 51,669 | 103.7 |
| その他製品 | 2,309 | 119.8 |
| 合計 | 73,599 | 104.8 |
(注)1 生産高は、主として生産数量に見積り製造原価(単価)を乗じて算定しておりますが、その他製品の一部については、販売価格によっております。
2 当社グループは、簡易食品容器関連事業の単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
製品・商品仕入実績
| 品目 | 仕入高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 製品 | ||
| トレー容器 | 880 | 89.9 |
| 弁当容器 | 11,837 | 103.5 |
| その他製品 | 1,093 | 105.6 |
| 小計 | 13,810 | 102.7 |
| 商品 | ||
| 包装資材 | 29,927 | 104.3 |
| その他商品 | 8,724 | 84.0 |
| 小計 | 38,652 | 98.9 |
| 合計 | 52,462 | 99.9 |
(注)1 当社グループは、簡易食品容器関連事業の単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
当社グループは、主として需要見込による生産方式のため、受注状況については特記すべき事項はありません。
③ 販売実績
| 品目 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 製品 | ||
| トレー容器 | 29,964 | 102.3 |
| 弁当容器 | 96,287 | 100.9 |
| その他製品 | 3,314 | 102.9 |
| 小計 | 129,566 | 101.3 |
| 商品 | ||
| 包装資材 | 37,293 | 102.6 |
| その他商品 | 6,720 | 78.2 |
| 小計 | 44,014 | 98.0 |
| 合計 | 173,580 | 100.4 |
(注)1 総販売実績に対し、10%以上に該当する販売先はありません。
2 当社グループは、簡易食品容器関連事業の単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。