有価証券報告書-第132期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/22 14:07
【資料】
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【項目】
151項目
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、緩やかな回復基調を維持したものの、米国の通商政策を巡る不透明感や中東情勢の緊迫化を含む地政学的リスクの長期化、各国の金融政策運営を巡る不確実性などを背景に、総じて不透明な状況が続きました。
米国では、関税政策の拡大による物価上昇圧力が継続する中、個人消費は底堅く推移した一方、各種政策の不透明感や金利水準の高止まりなどを背景に、企業の設備投資や在庫投資に慎重な動きが見られ、景気は緩やかな減速基調で推移しました。
欧州では、雇用環境の改善を背景に個人消費は一定の底堅さを維持したものの、外需の伸び悩みや域内政治情勢の不安定化などが景気の下押し要因となり、力強さを欠く展開となりました。
中国では、不動産市場の調整が長期化する中、政策による下支えは見られたものの、外需の減速や企業・家計の慎重姿勢が継続し、景気は総じて低調に推移しました。
日本経済は、賃上げの定着や雇用環境の改善を背景に個人消費は持ち直したものの、利上げや円安、エネルギー価格の高騰によるコスト負担に加え、海外経済の減速や米国の通商政策の影響などを受け、景気回復のペースは緩やかなものにとどまりました。
このような環境のもと、当連結会計年度の当社グループの業績は、次のとおりとなりました。
国内鉄鋼子会社の売却に加え、エネルギー事業が低調に推移した一方、モバイル事業、ICTソリューション事業、畜産事業などの取引が好調に推移し、増収となりました。また、前期にのれんの減損損失を計上した電子機器・電子材料事業および鋼管事業などが増益となりました。
その結果、収益は、前連結会計年度比167億29百万円(1.6%)増加の1兆676億65百万円となり、売上総利益は、前連結会計年度比139億7百万円(9.0%)増加の1,689億14百万円となりました。営業活動に係る利益は、販売費及び一般管理費が増加したものの、売上総利益の伸長により、前連結会計年度比66億12百万円(15.7%)増加の486億63百万円となりました。税引前利益は、持分法による投資損益の良化などにより、前連結会計年度比89億24百万円(23.3%)増加の471億57百万円となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度比50億54百万円(18.4%)増加の325億23百万円となりました。また、親会社の所有者に帰属する持分(自己資本)に対する親会社の所有者に帰属する当期利益率(ROE)は、17.0%、投下資本利益率(ROIC)※は、9.1%となりました。
※ROIC = 当期利益 ÷ 投下資本(有利子負債 + 自己資本)
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、営業活動によるキャッシュ・フローが576億63百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが119億29百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが469億円の支出となりました。これらに、現金及び現金同等物に係る換算差額を調整した結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は584億18百万円となり、前連結会計年度末比16億39百万円の増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、営業収入の積上げなどにより、576億63百万円の収入(前連結会計年度は583億29百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得や子会社の取得を含む事業投資の実行などにより、119億29百万円の支出(前連結会計年度は13億63百万円の収入)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金およびリース負債の返済や配当金の支払いなどにより、469億円の支出(前連結会計年度は546億58百万円の支出)となりました。
③ 仕入、成約及び販売の実績
(ⅰ) 仕入実績
仕入は販売と概ね連動しているため、記載は省略しております。
(ⅱ) 成約実績
成約は販売と概ね連動しているため、記載は省略しております。
(ⅲ) 販売実績
「(1) 経営成績等の状況の概要」および「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記6 セグメント情報」に記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債、偶発資産・偶発負債の開示および報告期間における収益・費用の金額を認識する際に、必要に応じて会計上の見積りおよび仮定を用いることが必要となります。この会計上の見積りや仮定は、決算日時点で入手可能な合理的な情報等に基づき設定しておりますが、不確実性を伴うため、その変動により将来の実績との間で差異が生じる可能性があります。
当社グループにおける重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記2 作成の基礎」および「同 注記3 重要性がある会計方針」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、次のとおりであります。
収益
収益は、電子・デバイスセグメント、ICTソリューションセグメントを中心に前連結会計年度比167億29百万円増加の1兆676億65百万円となりました。
売上総利益
売上総利益は、電子・デバイスセグメントを中心に前連結会計年度比139億7百万円増加の1,689億14百万円となりました。
営業活動に係る利益
営業活動に係る利益は、販売費及び一般管理費が増加したものの、売上総利益の伸長により、前連結会計年度比66億12百万円増加の486億63百万円となりました。
税引前利益
税引前利益は、持分法による投資損益の良化などにより、前連結会計年度比89億24百万円増加の471億57百万円となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益
税引前利益から法人所得税費用139億7百万円を控除した結果、当期利益は332億49百万円となり、親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度比50億54百万円増加の325億23百万円となりました。
財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比436億72百万円増加の7,330億9百万円となりました。
有利子負債については、前連結会計年度末比240億54百万円減少の1,548億47百万円となりました。現預金を差し引いたネット有利子負債は、前連結会計年度末比257億23百万円減少の946億13百万円となりました。なお、有利子負債にはリース負債を含めておりません。
資本のうち、親会社の所有者に帰属する持分については、親会社の所有者に帰属する当期利益の積上げなどにより、前連結会計年度末比344億49百万円増加の2,083億91百万円となりました。
その結果、親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率)は28.4%、ネット有利子負債資本倍率(ネットDER)は0.45倍となりました。
親会社の所有者に帰属する持分(自己資本)に対する親会社の所有者に帰属する当期利益率(ROE)
当連結会計年度の親会社の所有者に帰属する持分(自己資本)2,083億91百万円に対して、親会社の所有者に帰属する当期利益325億23百万円となったため、ROEは前連結会計年度末比0.5ポイント上昇の17.0%となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
ICTソリューション
防衛産業や半導体分野などの製造業向けのストレージやサーバー、流通業向けのネットワークに加え、サービス、セキュリティの需要が好調に推移したことにより、収益は前連結会計年度比112億43百万円増加の1,107億71百万円、営業活動に係る利益は4億95百万円増加の151億74百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は3億23百万円増加の102億93百万円となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益についての概況は、次のとおりであります。ICTソリューション事業は、人件費などの経費が増加した一方、セキュリティ関連の案件や、製造業向けを中心としたネットワークやストレージ関連の案件が堅調に推移しました。
電子・デバイス
モバイル事業や電子機器・電子材料事業が好調に推移したことにより、収益は前連結会計年度比355億22百万円増加の3,068億95百万円、営業活動に係る利益は47億34百万円増加の161億29百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は38億85百万円増加の109億16百万円となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益についての概況は、次のとおりであります。モバイル事業は、販路拡大の効果もあり販売台数が増加したことに加え、法人向け事業の伸長もあり、好調に推移しました。電子機器・電子材料事業は、M&Aの効果などにより、好調に推移しました。半導体部品・製造装置事業は、堅調に推移しました。
食料
畜産事業が好調に推移したことにより、収益は前連結会計年度比13億30百万円増加の3,588億66百万円、営業活動に係る利益は10億2百万円増加の88億44百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は23億11百万円増加の53億74百万円となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益についての概況は、次のとおりであります。食品事業は、飲料原料を中心とした取引が好調に推移しました。畜産事業は、牛・豚肉からの需要シフトを背景に鶏肉取引が順調に推移したことに加え、持分法投資損益の改善により、好調に推移しました。食糧事業は、輸入米や食品大豆などの取引が好調に推移しました。
鉄鋼・素材・プラント
エネルギー事業が低調に推移したことや、昨年好調だったプラント事業の反動減などにより、収益は前連結会計年度比290億22百万円減少の1,693億86百万円、営業活動に係る利益は3百万円減少の35億21百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は14億70百万円減少の25億45百万円となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益についての概況は、次のとおりであります。鉄鋼・鋼管事業は、国内鉄鋼子会社の売却益などにより、のれんの減損損失を計上した前期比で好調に推移しました。エネルギー事業は、原油価格の高騰に伴い、先物取引に係る評価損などを計上し、低調に推移しました。プラント事業は、前期に比べODA案件数が減少したことにより、低調に推移しました。
車両・航空
前期に好調に推移した航空・艦船向けエンジン部品関連取引の反動減などにより、収益は前連結会計年度比20億67百万円減少の1,198億45百万円となりました。一方、航空機機体部品取引が好調に推移したことに加え、車両・車載部品事業、工作機械・産業機械事業が底堅く推移したことにより、営業活動に係る利益は5億33百万円増加の53億35百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は3億64百万円増加の35億48百万円となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益についての概況は、次のとおりであります。工作機械・産業機械事業は、期末にかけて、防衛・半導体関連を中心とした需要増により、好調に推移しました。航空宇宙事業は、概ね前期並みに推移しました。また、車両・車載部品事業は、概ね前期並みに推移しました。
その他
収益は前連結会計年度比2億78百万円減少の18億99百万円、営業活動に係る損失は1億13百万円悪化の3億19百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は61百万円増加の34百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容および資本の財源および資金の流動性についての分析
キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
資金調達
当社グループは、中期経営計画「integration 1.1」の基本方針のひとつに掲げる「株主価値の向上」を実現するために必要な、低コストで安定的な資金調達を基本方針として資金調達活動に取り組んでおります。
当社グループの資金調達については、各取引銀行、生損保等の金融機関との良好な関係を背景とした間接金融をベースとしております。また、長期資金の調達手段のひとつとして普通社債を発行し、資本市場からの調達も実施しております。
これらの円滑な資金調達を行うため、㈱日本格付研究所(JCR)、ならびに㈱格付投資情報センター(R&I)の2社から格付けを取得しており、当連結会計年度末の当社グループに対する格付け(長期)は、JCRがA(安定的)、R&IがA-(安定的)となっております。
加えて、手元流動性の確保を図るため、十分な規模の現金及び現金同等物を保有するほか、主要金融機関においてコミットメントラインを設定しており、当連結会計年度末における流動比率は141%となりました。
連結ベースでの効率的な資金調達を実施するために、国内主要関係会社の資金調達を親会社に集中したうえで、資金需要に応じて配分を行うキャッシュマネジメントシステムを導入しております。当連結会計年度末では、連結有利子負債に占める当社の有利子負債の割合は73%と、資金調達の大半を親会社に集中しております。
このような資金調達活動の結果、当連結会計年度末におけるグロス有利子負債残高は1,548億47百万円で、前連結会計年度末と比べ240億54百万円減少いたしました。現金及び現金同等物の残高が前連結会計年度末に比べ増加したため、当連結会計年度末におけるネット有利子負債残高は946億13百万円となり、前連結会計年度末に比べ257億23百万円減少いたしました。その結果、ネット有利子負債資本倍率(ネットDER)は0.45倍となりました。
また、当連結会計年度末の有利子負債残高に占める社債および長期借入金(1年以内に返済予定の社債および長期借入金を含む。)の比率は74%(当社では99%)であり、長期資金を中心とした資金調達により、安定した調達基盤を維持しております。
配当性向(総還元性向)
当社グループは、中期経営計画「integration 1.1」期間の中で、年間配当金の下限を定め、配当性向(総還元性向)30~35%を目途に、累進配当を実施しております。中期経営計画「integration 1.1」2年目となる2026年3月期は、1株当たり57.5円(株式分割前)の中間配当を実施し、期末配当は34.25円といたしました。なお、株式分割を考慮した場合の年間配当金は63円となります。累進配当の方針に基づき、2027年3月期以降の下限配当を63円に引き上げております。今後も、親会社の所有者に帰属する当期利益の成長に応じて増配を行う方針であり、これを達成するために、創出される営業キャッシュ・フローおよび金融機関や資本市場から調達する財務キャッシュ・フローを重点分野への成長投資に充てるとともに、安定的かつ継続的に株主還元を実施し、資本の効率性と財務バランスにも目を配って参ります。
なお、当連結会計年度における配当性向(総還元性向)は32.2%となりました。
(注)当社は、2026年1月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。
(注意事項)
上記の見通しなどの将来に関する記述は、当社グループが有価証券報告書提出日現在入手している情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。

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