有価証券報告書-第158期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/26 9:30
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ13,772百万円増加(対前期比3.9%増)し、366,514百万円となりました。
流動資産の減少5,218百万円は、主に現金及び預金が減少したこと等によるものであります。
固定資産の増加18,991百万円は、主に投資有価証券が増加したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ7,988百万円減少(同3.8%減)し、201,817百万円となりました。
流動負債の減少11,067百万円は、主に短期借入金が減少したこと等によるものであります。
固定負債の増加3,078百万円は、主に長期借入金が減少したものの、繰延税金負債が増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ21,760百万円増加(同15.2%増)し、164,697百万円となりました。これは、主に利益剰余金及びその他有価証券評価差額金が増加したこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は44.5%(前連結会計年度末より4.4ポイント増加)となりました。期末発行済株式総数に基づく1株当たり純資産額は2,693円92銭(前連結会計年度末より379円50銭増加)となりました。
b.経営成績
当連結会計年度における世界経済は、米国では、政策や通商問題の動向による影響が懸念されたものの、着実に景気回復が続きました。欧州では、ユーロ圏において一部に景気の弱さもみられ、ドイツでは足踏み状態になりました。アジアでは、中国において景気が緩やかに減速に転じました。インドネシアやタイなど新興国では、景気は緩やかに回復しました。
一方、日本経済は、緩やかに景気回復が続きましたが、足元では企業の輸出や生産に弱さもみられ、通商問題等の影響による不透明感が高まりつつあります。
こうした中、当社グループの連結ベースでの売上高は、634,740百万円(対前期比2.2%増)となりました。利益面では、主力ビジネスの好調と前連結会計年度に発生した欧州子会社における太陽電池関連事業に対する貸倒引当金の計上が当連結会計年度はなかったことの影響等により、営業利益14,031百万円(同135.3%増)、経常利益14,309百万円(同124.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益12,896百万円(同91.2%増)となり、売上高及び利益はいずれも過去最高を更新しました。
単体ベースでは、売上高は305,359百万円(同0.9%増)となりました。利益面では、営業利益5,387百万円(同0.2%減)、経常利益9,395百万円(同23.1%増)、当期純利益10,699百万円(同192.2%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
《情報電子事業》
情報電子事業は、主要な商材の販売が概ね好調で、売上が増加しました。
液晶関連では、偏光板の販売が中国において伸長しました。偏光板原料の販売は横ばいでした。
インクジェットプリンター関連では、コンシューマー分野で新規部品の取引が好調に推移し、また産業用分野向けも新規材料取引が始まり、全体として販売が伸長しました。
複写機関連では、国内主要顧客向けの材料販売が好調に推移し、全体として販売が伸長しました。
太陽電池関連は、欧州での事業撤退に伴い関連部材の販売が大幅に減少しました。二次電池関連では、材料の販売が好調でした。
半導体関連では、装置の販売は減少しましたが、材料の販売が微増となりました。
これらの結果、売上高は217,904百万円(同1.4%増)となり、前連結会計年度に発生した欧州子会社における太陽電池関連事業に対する貸倒引当金の計上が当連結会計年度はなかったことの影響等もあり、セグメント利益(営業利益)は4,819百万円(前期はセグメント損失(営業損失)2,045百万円)となりました。
《化学品事業》
化学品事業は、塗料・インキ、製紙関連の原料販売が好調に推移し、売上が増加しました。
自動車分野では、エアバッグ向けの原料販売は低調でしたが、放熱材原料の販売が好調で、全体として横ばいでした。
樹脂原料・添加剤の原料販売は堅調でした。
塗料・インキ分野向け原料販売は、国内及び中国で好調でした。
製紙業界向け薬剤の販売は、堅調でした。
接着剤関連の原料販売は、堅調でした。
これらの結果、売上高は53,417百万円(対前期比3.6%増)となり、前連結会計年度に発生した貸倒引当金の計上が当連結会計年度はなかったことの影響もあり、セグメント利益(営業利益)は1,379百万円(同430.8%増)となりました。
《生活産業事業》
生活産業事業は、食品関連が堅調でしたが、ライフサイエンス関連の低調により、売上が減少しました。
ライフサイエンス関連では、医薬品関連において抗生物質用原料の販売が減少しました。海外では、欧州におけるライフサイエンス関連の事業が低調でした。
ホームプロダクツ分野は、日用品原料や化粧品原料の販売が横ばいでした。
食品関連では、水産品において、輸入水産加工品の販売が堅調でした。国内では寿司ネタ用水産品の販売が伸長しました。海外では、米国においてエビ・サーモンの販売が好調でした。農産品では、ブルーベリーの販売が減少しました。
これらの結果、売上高は39,046百万円(同7.9%減)となり、セグメント利益(営業利益)は1,310百万円(同31.8%減)となりました。
《合成樹脂事業》
合成樹脂事業は、自動車関連をはじめとして全般的に好調に推移し、売上が増加しました。
汎用樹脂関連では、自動車向けゴムや、食品・日用品・化粧品容器向けの樹脂の販売が伸長しました。建材・電線関連の販売は横ばいでした。
高機能樹脂関連では、自動車向けの樹脂の販売が、グローバルユーザー向けを中心に国内外共に伸長しました。東南アジアでは、自動車向けに加え、OA向けの樹脂の販売が伸長しました。
コンパウンド事業では、メキシコ拠点が改善は進むものの、利益面で苦戦しました。
フィルム関連では、コンビニ向けや飲料用の包材の販売が伸長しました。
シート関連では、工業部材用原料をはじめ全体として販売が微減となりました。
スポーツ資材関連では、グリップテープの販売が海外で好調でした。
これらの結果、売上高は300,094百万円(同4.6%増)となり、セグメント利益(営業利益)は6,341百万円(同14.4%増)となりました。
《住環境事業》
住環境事業は、環境資材関連が堅調でしたが、住宅建材関連と海外関連の低調により売上が減少しました。
環境資材関連では、木質ボード向けや非住宅分野向けの資材販売が伸長しました。
住宅建材関連では、大手ハウスメーカー向けなどの資材販売が低調でした。
海外関連では、欧州輸入材の販売や東南アジア向けインフラ案件が低調でした。
これらの結果、売上高は24,105百万円(同4.1%減)となり、セグメント利益(営業利益)は44百万円(同71.7%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、長期借入金の返済による支出、その他の固定資産の増加額及び法人税等の支払額が、売上債権の減少額、投資有価証券の売却による収入及びその他の流動資産の減少額を上回ったこと等により、前連結会計年度末に比べ6,224百万円減少し、23,011百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は12,510百万円(前連結会計年度は5,960百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益及び売上債権の減少額が、その他の固定資産の増加額、法人税等の支払額及びたな卸資産の増加額を上回ったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は743百万円(前連結会計年度は5,086百万円の獲得)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入及び定期預金の払戻による収入が、定期預金の預入による支出、有形固定資産の取得による支出、無形固定資産の取得による支出及び投資有価証券の取得による支出を上回ったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は19,546百万円(前連結会計年度は4,901百万円の使用)となりました。これは主に、短期借入金の純減少額、長期借入金の返済による支出、配当金の支払額及び自己株式の取得による支出が、長期借入れによる収入を上回ったこと等によるものであります。
③販売及び仕入の実績
a.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
(百万円)
前年同期比(%)
情報電子217,904101.4
化学品53,417103.6
生活産業39,04692.1
合成樹脂300,094104.6
住環境24,10595.9
その他172106.6
合計634,740102.2

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
(百万円)
前年同期比(%)
情報電子202,810100.2
化学品49,482108.9
生活産業31,66884.5
合成樹脂275,173103.8
住環境22,82796.5
その他36113.3
合計581,999101.4

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益、費用の報告数値及び開示に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は過去の実績や状況に応じた合理的な見積り、判断及び仮定により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
当連結会計年度における当社グループの連結ベースでの売上高は、634,740百万円(対前期比2.2%増)となりました。利益面では、営業利益14,031百万円(同135.3%増)、経常利益14,309百万円(同124.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益12,896百万円(同91.2%増)となりました。
前連結会計年度は、欧州子会社において太陽電池事業に対する貸倒引当金を計上した影響等で営業利益・経常利益が共に大きく落ち込みました。当連結会計年度はその貸倒引当金の影響がなかったこと、また、情報電子事業や合成樹脂事業など当社の主力事業が好調に推移したことから、利益面で大きく改善しました。なお、当連結会計年度の売上高及び利益はいずれも過去最高を更新しており、当社が重視しているネットD/Eレシオ、ROE、ROAといった経営指標のいずれも前連結会計年度より改善しました。また、株主の皆様への利益還元の指標として当社が重視している総還元性向につきましても30~35%程度を目安とする当社の方針に対し、その範囲内となりました。
当社は、2021年3月期を最終年度とする4ヵ年の中期経営計画「New Challenge2020」(以下、NC2020という。)を策定しており、最終年度の2021年3月期に、売上高7,300億円、営業利益155億円、経常利益160億円、親会社株主に帰属する当期純利益120億円の達成を目指しております。NC2020における当連結会計年度の計画は売上高6,600億円、営業利益135億円、経常利益140億円、親会社株主に帰属する当期純利益105億円であります。
当連結会計年度の売上高はNC2020の計画に達しなかったものの、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益、ネットD/EレシオはNC2020の計画を達成しました。
当社としてはNC2020の重点施策である海外事業の更なる拡大と深化並びに成長市場や未開拓分野への注力等を重点的に推し進めることで、収益力基盤を一層強化し、継続的な中長期の企業価値の向上に努めていく所存であります。
第157期実績第158期実績NC2020
(第158期計画)
NC2020
(最終年度目標)
売上高 (百万円)621,137637,740660,000730,000
営業利益 (百万円)5,96214,03113,50015,500
経常利益 (百万円)6,37414,30914,00016,000
親会社株主に帰属する当期
純利益 (百万円)
6,74412,89610,50012,000
ネットD/Eレシオ (倍)
(注)1
0.280.190.4以下0.4以下
ROE (%)
(注)2
4.78.5--
ROA (%)
(注)3
1.93.6--
総還元性向 (%)
(注)4
46.530.0--

(注)1.ネットD/Eレシオ=(有利子負債-現預金)/自己資本
2.ROE=親会社株主に帰属する当期純利益/((期首自己資本+期末自己資本)÷2)
3.ROA=親会社株主に帰属する当期純利益/((期首総資産+期末総資産)÷2)
4.総還元性向=(配当金額+自己株式取得額)÷連結純利益×100
セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
(情報電子事業)
第157期実績第158期実績NC2020
(第158期計画)
NC2020
(最終年度目標)
売上高 (百万円)214,963217,904235,000261,000
セグメント利益又は損失
(百万円)
△2,0454,8194,0004,400

売上高は、液晶関連ビジネスの伸長はあったものの、欧州子会社における太陽電池関連の取引中止と、OA関連の低採算取引を見送ったこと等により、NC2020における当連結会計年度の計画に対し未達となりました。セグメント利益(営業利益)は、前連結会計年度に発生した欧州子会社における太陽電池関連事業に対する貸倒引当金の計上が当連結会計年度はなかったことの影響、中国での偏光板販売の伸長や国内の偏光板原料の好調、及びOA関連の新規商材の伸長等により、前連結会計年度の実績及びNC2020における当連結会計年度の計画を大きく上回り、NC2020の最終年度目標も達成しました。
(化学品事業)
第157期実績第158期実績NC2020
(第158期計画)
NC2020
(最終年度目標)
売上高 (百万円)51,58053,41756,00061,000
セグメント利益(百万円)2591,3791,3001,600

売上高は、塗料・インキ、製紙関連が好調でしたが、欧州子会社における中東向け取引の見直しもあり、NC2020における当連結会計年度の目標に対し未達となりました。セグメント利益(営業利益)は、前連結会計年度に発生した貸倒引当金の計上が当連結会計年度はなかったことの影響、塗料・インキ、製紙関連の原料販売の好調により前連結会計年度の実績を大きく上回り、NC2020における当連結会計年度の計画を達成しました。
(生活産業事業)
第157期実績第158期実績NC2020
(第158期計画)
NC2020
(最終年度目標)
売上高 (百万円)42,39239,04654,00065,000
セグメント利益(百万円)1,9201,3102,3002,800

売上高は、欧州子会社において計画した食品ビジネスの中止や、食品関連の新規ビジネスの遅れにより、NC2020における当連結会計年度の計画に対し未達となりました。セグメント利益(営業利益)は、売上高がNC2020を大きく下回ったこと、高利益率の医薬原料関連の販売が低調であったこと、及び食品関連の新規ビジネスで先行費用が発生したことから、NC2020に対し大幅に未達となりました。食品関連は国内子会社にビジネスの移管を進め、効率化を図りながら引き続き注力してまいります。
(合成樹脂事業)
第157期実績第158期実績NC2020
(第158期計画)
NC2020
(最終年度目標)
売上高 (百万円)286,900300,094285,000308,000
セグメント利益(百万円)5,5416,3415,3005,900

自動車関連をはじめとして全般的に樹脂の販売が好調で、売上高はNC2020における当連結会計年度の計画を上回りました。セグメント利益(営業利益)は、売上高がNC2020を上回ったことに加え、新規連結したインド子会社の利益が貢献したこと等により、NC2020における当連結会計年度の計画を上回り、NC2020の最終年度の目標も達成しました。コンパウンド事業では、メキシコ拠点が利益面で苦戦していますが、前連結会計年度よりは大幅に改善しています。
(住環境事業)
第157期実績第158期実績NC2020
(第158期計画)
NC2020
(最終年度目標)
売上高 (百万円)25,13724,10529,70034,700
セグメント利益(百万円)15744400600

売上高は、海外関連や住宅建材関連が伸びず、NC2020における当連結会計年度の目標に対し未達となりました。セグメント利益(営業利益)は、売上の低迷に加え、経費増もありNC2020における当連結会計年度の計画を大きく下回りました。
なお、2019年4月より、住環境事業は化学品事業にビジネスを統合いたしました。
b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、各営業部門の事業計画・投融資計画に照らして、必要な資金を内部留保や金融機関からの借入金を中心に調達しており、その資金を運転資金や事業拡大に向けた投融資に使用しており、金融商品での運用や投機的な取引は行わないこととしております。
当連結会計年度は売上高及び利益がいずれも過去最高を更新したこと、政策保有株式の売却を積極的に進めたことから営業活動及び投資活動により資金を獲得しました。獲得した資金は事業拡大のための設備投資に使用し、また、金融機関からの借入金の返済や株主への利益還元等に使用しました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

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