有価証券報告書-第124期(2023/10/01-2024/09/30)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
(財政状態)
a.資産の部
当連結会計年度末における総資産額は、前連結会計年度末に比べ69百万円減少(前連結会計年度末比0.3%減)し、232億75百万円となりました。主なものとしては、受取手形及び売掛金の減少8億54百万円、長期前渡金の減少6億3百万円、現金及び預金の増加15億28百万円であります。
b.負債の部
当連結会計年度末における負債合計額は、前連結会計年度末に比べ8億27百万円減少(前連結会計年度末比6.5%減)し、118億50百万円となりました。主なものとしては、長期前受金の減少9億10百万円、支払手形及び買掛金の減少1億72百万円、未払法人税等の増加2億76百万円であります。
この結果、有利子負債につきましては、前連結会計年度末に比べ99百万円減少(前連結会計年度末比7.1%減)し、12億90百万円となりました。
c.純資産の部
当連結会計年度末における純資産額は、前連結会計年度末に比べ7億58百万円増加(前連結会計年度末比7.1%増)し、114億24百万円となりました。主なものとしては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上7億62百万円であります。
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末の45.7%から49.1%に上昇しました。また、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末に比べ25円38銭増加し、382円49銭となりました。
(経営成績)
当連結会計年度における我が国経済は、社会経済活動の正常化やインバウンド需要の増加等を背景に緩やかに回復しました。また日本銀行はマイナス金利解除等の金融政策の枠組みの見直しを決定しました。一方、地政学的リスクの高まりや物価上昇等の影響には十分注意が必要であり、先行きは依然不透明な状況が続いております。
我が業界においては新型コロナの5類移行を機に出社頻度を増やした企業も多く、対面中心のコミュニケーションで生産性や帰属意識を高めようとする動きが広がっており、オフィスの価値の見直しが行われております。
かかる状況下、出社したくなる仕組みづくりとして働く環境を改善するオフィスリニューアル案件も増加しました。
販売店事業及びエンタープライズ事業においては、市場環境・業界動向に変化がある中、新型コロナ5類移行後の潮流によって拡がりをみせているハイブリッドワークの浸透に対応しております。Web会議やリモート会議の環境が未整備の企業から、個室ブース「DelicaBooth(デリカブース)」を中心とした商材が好評を得ております。また健康を意識したオフィスチェアー「RIDE(ライド)」、在宅ならではのリビングテイストで執務空間に馴染む意匠の「evita(エビータ)」等、多様化した働き方に対応するニューノーマルオフィス関連の商材開発・提案に注力しています。このほか、除菌機能を併せ持つLED等省エネ商材の販売展開にも注力しております。
オフィス家具の展示会「オルガテック東京2024」では、初の試みとして当社の空間デザイナーがブースデザインに参画する等、単に商品を勧めるだけでなく、顧客の課題解決に役立つ商材や空間の考え方をトータルで提案することを意識しております。同展示会では、「デリカブース」のコンパクトサイズのプロトタイプを展示し、来場者のリサーチ結果を反映させた商品を今後発売予定です。その他、コロナ以後も引き合いのある「除菌LED照明」には新たに「デスクライト」タイプを追加し、さらにはオフィス内の電源確保や災害時・緊急時の非常電源としても利用できるポータブルバッテリー「ポポフ」の取り扱いを開始しました。このように、時流に合わせた働く環境を、複合的な面から提案しております。
文教事業においては、GIGAスクール需要の端境期にありましたので、現在利用しているGIGAスクール構想で整備された端末の運用サポートやICT機器のリプレイス案件が中心となり、また電子黒板の更新も売上の下支えとなりました。一方関西エリアにおいて「教育ネットワーク」の更新や新設校のネットワーク関連の受注も獲得でき、来期提案の幅を広げる一助になりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は348億94百万円(前連結会計年度比5.7%増)、営業利益は10億89百万円(前連結会計年度比7.6%増)、経常利益は11億68百万円(前連結会計年度比5.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7億62百万円(前連結会計年度比5.8%減)となりました。
当社は従前、販売実績を主要取扱品目別に「事務用品」「オフィス家具」「IT機器」「その他」に区分しておりましたが、今期より、長い歳月をかけ構築したバリューチェーンをベースに①販売店事業、②エンタープライズ事業、③文教事業の3つのターゲットチャネルを明確に定めることにし、販売実績もそれぞれ区分して記載することにしました。
①販売店事業:永続的に取引が続く全国の販売店
②エンタープライズ事業:大手パートナー、中堅法人(直販)、海外、通販
③文教事業:公立小中学校、教育委員会
これらのフローのビジネスに加え、EC事業「ナビリオン」が横断的にストックビジネスとして支えていきます。なお、EC事業の売上高は、①から③の各事業の売上高に含まれております。
当社グループの事業ユニット別の販売の状況は以下のとおりであります。なお、前連結会計年度比は、前期の数値を事業ユニット別に再集計したうえで算出しております。
[販売店事業]
販売店事業におきましては、ビジネスモデル変革が進む市況の中、全社方針である「オフィスまるごと提案」の訴求、新規得意先の獲得強化、既存得意先の継続購入・再購入の促進等の営業強化を方針として活動してまいりました。
結果、当連結会計年度の売上高は148億5百万円(前連結会計年度比0.8%減)となりました。
[エンタープライズ事業]
エンタープライズ事業におきましては、従来の販売店事業以外の分野で大手事務機器メーカー等との協業展開を強化し、働き方改革・エンゲージメント強化を織り込んだ「オフィスまるごと提案」を行い、既存顧客の深掘と新規取引開拓促進を目指し活動いたしました。
福祉市場では福祉医療施設向けのトータルプロデュースを展開したほか、海外市場では国外子会社とも連携し、米国・中国・アジア市場等へ文具、事務用品等を販売する等、グローバルネットワークを活用したビジネスを展開いたしました。
また、通販業界の伸びを見据えてECサイト運営会社への訴求活動を行う等、伸びが期待できる領域に向け成長性と収益性を追求しました。
結果、当連結会計年度の売上高は112億84百万円(前連結会計年度比4.0%増)となりました。
[文教事業]
文教事業におきましては、校務DXや学校のセキュリティ対策の高度化が叫ばれる中、現在利用している端末やICT機器のリプレイス案件を中心に提案を行いました。
関東圏におきましては、普通教室中心の電子黒板の更新を23区内複数自治体で受注し、GIGAスクール需要の端境期の中、売上の下支えとなりました。
関西圏におきましては「教育ネットワーク」の更新を受注する等、オンプレからクラウドへのシステム構築実績により、提案の幅を広げる事に繋がりました。また、学校の統合による新設校のネットワーク設置や教室のモニター等をトータルで受注し、他自治体からの視察もあり今後の案件発掘のきっかけとなりました。
過年度に導入したGIGAスクール構想で整備された端末の運用サポートや導入機器の保守業務は継続して売上に寄与しました。
新規取組として、インターネットプロバイダーとの協業によるクラウド提案や、不審者対策としての学校内無線電話、インターフォンシステム、不登校対策システム等、様々な角度での分野拡大も視野に入れた活動に努めました。
結果、当連結会計年度の売上高は88億4百万円(前連結会計年度比21.4%増)となりました。
[EC事業]
EC事業におきましては、ECプラットフォーム(ナビリオン)での顧客基盤の拡大と利用促進に注力しました。パートナーとなる販売店の取引件数増強とその先のエンドユーザーの獲得および直販ユーザーへの提案を推進し、オフィスでのニーズに応える多彩な商品や、購買コスト削減に資する商材を訴求しました。その中でも価格競争力の高いコピー用紙、食品・飲料、生活用品等が堅調に推移し売上に寄与しました。さらに福祉関連商品・オフィス家具の別冊パンフレットの発刊、顧客とのエンゲージメント向上を目的としたノベルティの配布やプレゼントキャンペーン、メールマガジン配信、ECバナーによる商品アピールの強化等、サービスの魅力を高める取組にも努めてまいりました。
結果、当連結会計年度の売上高は27億61百万円(前連結会計年度比7.9%増)となりました。なお、EC事業の売上高は、販売店事業、エンタープライズ事業及び文教事業の中に含まれています。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、63億58百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度に獲得した資金は17億53百万円となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益11億34百万円、売上債権の減少額8億73百万円、前渡金の減少額6億72百万円の増加要因に対し、前受金の減少額9億53百万円の減少要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度に使用した資金は1億26百万円となりました。これは主として、定期預金の預入による支出1億10百万円の減少要因があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度に使用した資金は1億96百万円となりました。これは主として、長期借入金の返済による支出4億13百万円、配当金の支払額89百万円の減少要因に対し、長期借入れによる収入3億10百万円の増加要因があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、生産実績を事業ユニット別に把握することが困難なため、生産部門の生産高合計を記載しております。
b.商品仕入実績
当社グループは、仕入実績を事業ユニット別に把握することが困難なため、事業部門別に記載しております。
c.受注状況
当社グループは見込生産を行っているため、該当事項はありません。
d.販売実績
当社グループは単一セグメントであるため、事業ユニット別に記載しております。
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日時点の収益、費用の発生、営業債権、棚卸資産、投資等に関し、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる要因に基づき、見積り・判断を行っております。
当社グループが連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a.収益の認識について
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 4 会計方針に関する事項 (5)重要な収益及び費用の計上基準及び(収益認識関係)」に記載のとおりであります。
b.貸倒引当金について
当社グループは、顧客又は取引先の支払不能時に発生する損失の見積額について、貸倒引当金を計上しております。顧客又は取引先の財政状態が悪化し、債権の回収可能性が低下した場合に追加の引当が必要となる場合があります。
c.棚卸資産について
当社グループは、継続的に将来の需要及び市場状況に基づく正味売却価額と原価との差額相当分を評価損として計上しております。実際の将来の需要及び実勢価格が見積りより悪化した場合追加の評価減が必要となる可能性があります。
d.投資の減損について
当社グループは、長期的な取引関係の維持のため、特定の顧客、取引先及び金融機関に対する少数の持分を所有しております。これらの株式等は上場会社の市場価格のあるものと、非上場会社の市場価格のないものが含まれます。市場価格のあるものについては連結会計年度末日の時価が取得原価に比べて50%程度以上下落した場合に減損処理を行っております。また、市場価格のないものについては、発行会社の財政状態の悪化により、実質価額が取得原価に比べて50%程度以上下落した場合には、回復可能性があると判断できる場合を除き、減損処理を行っております。
e.繰延税金資産について
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態の分析)
財政状態については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況(財政状態)」に記載のとおりであります。
(経営成績の分析)
a.概況
当社グループの属する業界においては、新型コロナの5類移行を機に出社頻度を増やした企業も多く、対面中心のコミュニケーションで生産性や帰属意識を高めようとする動きが広がっており、オフィスの価値の見直しが行われております。当社グループにおいても、かかる状況下、出社したくなる仕組みづくりとして働く環境を改善するオフィスリニューアル案件が増加し、Web会議やリモート会議の環境が未整備の企業から、個室ブース「DelicaBooth(デリカブース)」を中心とした商材が好評を得ました。
b.売上高
当連結会計年度は、販売店事業においては、「オフィスまるごと提案」の訴求、新規得意先獲得強化、既存得意先の継続購入・再購入の促進営業強化を方針として活動してまいりました。エンタープライズ事業においては、大手事務機器メーカー等との協業展開を強化し、働き方改革・エンゲージメント強化を織り込んだ「オフィスまるごと提案」を行い、既存顧客の深掘と新規取引開拓促進を目指し活動いたしました。文教事業においては、GIGAスクール需要の端境期にありましたので現在利用しているGIGAスクール構想で整備された端末の運用サポートやICT機器のリプレイス案件を中心に提案を行いました。また、EC事業においては、ECプラットフォーム(ナビリオン)での顧客基盤の拡大と利用促進に注力しました。
結果、売上高は348億94百万円(前連結会計年度比5.7%増)となりました。
c.売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ13億71百万円増加し、262億44百万円(前連結会計年度比5.5%増)となり、売上原価率は75.2%(前連結会計年度は75.3%)となりました。
また、販売費及び一般管理費は、経費削減に尽力するとともに、業績に連動した賞与支給により社員への還元を行っております。その結果、75億60百万円(前連結会計年度比6.0%増)となり、売上高比は21.7%(前連結会計年度は21.6%)となりました。
d.営業外収益及び営業外費用
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に比べ2百万円減少し、1億15百万円(前連結会計年度比2.4%減)となりました。
また、当連結会計年度の営業外費用は、前連結会計年度に比べ15百万円増加し、36百万円(前連結会計年度比76.8%増)となりました。
e.特別利益及び特別損失
当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度に比べ3百万円減少し、0百万円となりました。
また、当連結会計年度の特別損失は、前連結会計年度に比べ33百万円増加し、34百万円となりました。
f.法人税等
当連結会計年度の法人税等は、前連結会計年度に比べ68百万円増加し、3億71百万円(前連結会計年度比22.7%増)となりました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、商品の仕入に係る費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。投資を目的とした資金需要の主なものは、新製品の金型投資、システム投資によるものであります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入により調達された資金を財源としております。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、ステークホルダーとともに成長し続けることにより企業価値の向上を目指しております。経営成績としては、売上高、営業利益の拡大を一つの指針と考えておりますが、具体的な比率目標等の客観的指標は設けておりません。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
(財政状態)
a.資産の部
当連結会計年度末における総資産額は、前連結会計年度末に比べ69百万円減少(前連結会計年度末比0.3%減)し、232億75百万円となりました。主なものとしては、受取手形及び売掛金の減少8億54百万円、長期前渡金の減少6億3百万円、現金及び預金の増加15億28百万円であります。
b.負債の部
当連結会計年度末における負債合計額は、前連結会計年度末に比べ8億27百万円減少(前連結会計年度末比6.5%減)し、118億50百万円となりました。主なものとしては、長期前受金の減少9億10百万円、支払手形及び買掛金の減少1億72百万円、未払法人税等の増加2億76百万円であります。
この結果、有利子負債につきましては、前連結会計年度末に比べ99百万円減少(前連結会計年度末比7.1%減)し、12億90百万円となりました。
c.純資産の部
当連結会計年度末における純資産額は、前連結会計年度末に比べ7億58百万円増加(前連結会計年度末比7.1%増)し、114億24百万円となりました。主なものとしては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上7億62百万円であります。
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末の45.7%から49.1%に上昇しました。また、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末に比べ25円38銭増加し、382円49銭となりました。
(経営成績)
当連結会計年度における我が国経済は、社会経済活動の正常化やインバウンド需要の増加等を背景に緩やかに回復しました。また日本銀行はマイナス金利解除等の金融政策の枠組みの見直しを決定しました。一方、地政学的リスクの高まりや物価上昇等の影響には十分注意が必要であり、先行きは依然不透明な状況が続いております。
我が業界においては新型コロナの5類移行を機に出社頻度を増やした企業も多く、対面中心のコミュニケーションで生産性や帰属意識を高めようとする動きが広がっており、オフィスの価値の見直しが行われております。
かかる状況下、出社したくなる仕組みづくりとして働く環境を改善するオフィスリニューアル案件も増加しました。
販売店事業及びエンタープライズ事業においては、市場環境・業界動向に変化がある中、新型コロナ5類移行後の潮流によって拡がりをみせているハイブリッドワークの浸透に対応しております。Web会議やリモート会議の環境が未整備の企業から、個室ブース「DelicaBooth(デリカブース)」を中心とした商材が好評を得ております。また健康を意識したオフィスチェアー「RIDE(ライド)」、在宅ならではのリビングテイストで執務空間に馴染む意匠の「evita(エビータ)」等、多様化した働き方に対応するニューノーマルオフィス関連の商材開発・提案に注力しています。このほか、除菌機能を併せ持つLED等省エネ商材の販売展開にも注力しております。
オフィス家具の展示会「オルガテック東京2024」では、初の試みとして当社の空間デザイナーがブースデザインに参画する等、単に商品を勧めるだけでなく、顧客の課題解決に役立つ商材や空間の考え方をトータルで提案することを意識しております。同展示会では、「デリカブース」のコンパクトサイズのプロトタイプを展示し、来場者のリサーチ結果を反映させた商品を今後発売予定です。その他、コロナ以後も引き合いのある「除菌LED照明」には新たに「デスクライト」タイプを追加し、さらにはオフィス内の電源確保や災害時・緊急時の非常電源としても利用できるポータブルバッテリー「ポポフ」の取り扱いを開始しました。このように、時流に合わせた働く環境を、複合的な面から提案しております。
文教事業においては、GIGAスクール需要の端境期にありましたので、現在利用しているGIGAスクール構想で整備された端末の運用サポートやICT機器のリプレイス案件が中心となり、また電子黒板の更新も売上の下支えとなりました。一方関西エリアにおいて「教育ネットワーク」の更新や新設校のネットワーク関連の受注も獲得でき、来期提案の幅を広げる一助になりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は348億94百万円(前連結会計年度比5.7%増)、営業利益は10億89百万円(前連結会計年度比7.6%増)、経常利益は11億68百万円(前連結会計年度比5.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7億62百万円(前連結会計年度比5.8%減)となりました。
当社は従前、販売実績を主要取扱品目別に「事務用品」「オフィス家具」「IT機器」「その他」に区分しておりましたが、今期より、長い歳月をかけ構築したバリューチェーンをベースに①販売店事業、②エンタープライズ事業、③文教事業の3つのターゲットチャネルを明確に定めることにし、販売実績もそれぞれ区分して記載することにしました。
①販売店事業:永続的に取引が続く全国の販売店
②エンタープライズ事業:大手パートナー、中堅法人(直販)、海外、通販
③文教事業:公立小中学校、教育委員会
これらのフローのビジネスに加え、EC事業「ナビリオン」が横断的にストックビジネスとして支えていきます。なお、EC事業の売上高は、①から③の各事業の売上高に含まれております。
当社グループの事業ユニット別の販売の状況は以下のとおりであります。なお、前連結会計年度比は、前期の数値を事業ユニット別に再集計したうえで算出しております。
[販売店事業]
販売店事業におきましては、ビジネスモデル変革が進む市況の中、全社方針である「オフィスまるごと提案」の訴求、新規得意先の獲得強化、既存得意先の継続購入・再購入の促進等の営業強化を方針として活動してまいりました。
結果、当連結会計年度の売上高は148億5百万円(前連結会計年度比0.8%減)となりました。
[エンタープライズ事業]
エンタープライズ事業におきましては、従来の販売店事業以外の分野で大手事務機器メーカー等との協業展開を強化し、働き方改革・エンゲージメント強化を織り込んだ「オフィスまるごと提案」を行い、既存顧客の深掘と新規取引開拓促進を目指し活動いたしました。
福祉市場では福祉医療施設向けのトータルプロデュースを展開したほか、海外市場では国外子会社とも連携し、米国・中国・アジア市場等へ文具、事務用品等を販売する等、グローバルネットワークを活用したビジネスを展開いたしました。
また、通販業界の伸びを見据えてECサイト運営会社への訴求活動を行う等、伸びが期待できる領域に向け成長性と収益性を追求しました。
結果、当連結会計年度の売上高は112億84百万円(前連結会計年度比4.0%増)となりました。
[文教事業]
文教事業におきましては、校務DXや学校のセキュリティ対策の高度化が叫ばれる中、現在利用している端末やICT機器のリプレイス案件を中心に提案を行いました。
関東圏におきましては、普通教室中心の電子黒板の更新を23区内複数自治体で受注し、GIGAスクール需要の端境期の中、売上の下支えとなりました。
関西圏におきましては「教育ネットワーク」の更新を受注する等、オンプレからクラウドへのシステム構築実績により、提案の幅を広げる事に繋がりました。また、学校の統合による新設校のネットワーク設置や教室のモニター等をトータルで受注し、他自治体からの視察もあり今後の案件発掘のきっかけとなりました。
過年度に導入したGIGAスクール構想で整備された端末の運用サポートや導入機器の保守業務は継続して売上に寄与しました。
新規取組として、インターネットプロバイダーとの協業によるクラウド提案や、不審者対策としての学校内無線電話、インターフォンシステム、不登校対策システム等、様々な角度での分野拡大も視野に入れた活動に努めました。
結果、当連結会計年度の売上高は88億4百万円(前連結会計年度比21.4%増)となりました。
[EC事業]
EC事業におきましては、ECプラットフォーム(ナビリオン)での顧客基盤の拡大と利用促進に注力しました。パートナーとなる販売店の取引件数増強とその先のエンドユーザーの獲得および直販ユーザーへの提案を推進し、オフィスでのニーズに応える多彩な商品や、購買コスト削減に資する商材を訴求しました。その中でも価格競争力の高いコピー用紙、食品・飲料、生活用品等が堅調に推移し売上に寄与しました。さらに福祉関連商品・オフィス家具の別冊パンフレットの発刊、顧客とのエンゲージメント向上を目的としたノベルティの配布やプレゼントキャンペーン、メールマガジン配信、ECバナーによる商品アピールの強化等、サービスの魅力を高める取組にも努めてまいりました。
結果、当連結会計年度の売上高は27億61百万円(前連結会計年度比7.9%増)となりました。なお、EC事業の売上高は、販売店事業、エンタープライズ事業及び文教事業の中に含まれています。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、63億58百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度に獲得した資金は17億53百万円となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益11億34百万円、売上債権の減少額8億73百万円、前渡金の減少額6億72百万円の増加要因に対し、前受金の減少額9億53百万円の減少要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度に使用した資金は1億26百万円となりました。これは主として、定期預金の預入による支出1億10百万円の減少要因があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度に使用した資金は1億96百万円となりました。これは主として、長期借入金の返済による支出4億13百万円、配当金の支払額89百万円の減少要因に対し、長期借入れによる収入3億10百万円の増加要因があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、生産実績を事業ユニット別に把握することが困難なため、生産部門の生産高合計を記載しております。
| 事業部門 | 第124期連結会計年度 (自 2023年10月1日 至 2024年9月30日) | |
| 生産高(百万円) | 前連結会計年度比(%) | |
| 生産部門 | 893 | 98.7 |
| 合計 | 893 | 98.7 |
b.商品仕入実績
当社グループは、仕入実績を事業ユニット別に把握することが困難なため、事業部門別に記載しております。
| 事業部門 | 第124期連結会計年度 (自 2023年10月1日 至 2024年9月30日) | |
| 仕入高(百万円) | 前連結会計年度比(%) | |
| 販売部門 | 25,046 | 105.4 |
| 生産部門 | 202 | 80.5 |
| 物流部門 | 2 | 71.0 |
| 合計 | 25,252 | 105.1 |
c.受注状況
当社グループは見込生産を行っているため、該当事項はありません。
d.販売実績
当社グループは単一セグメントであるため、事業ユニット別に記載しております。
| 区分 | 第124期連結会計年度 (自 2023年10月1日 至 2024年9月30日) | |
| 販売高(百万円) | 前連結会計年度比(%) | |
| 販売店事業 | 14,805 | 99.2 |
| エンタープライズ事業 | 11,284 | 104.0 |
| 文教事業 | 8,804 | 121.4 |
| 合計 | 34,894 | 105.7 |
| (内、EC事業) | (2,761) | (107.9) |
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 第123期連結会計年度 (自 2022年10月1日 至 2023年9月30日) | 第124期連結会計年度 (自 2023年10月1日 至 2024年9月30日) | ||
| 販売高 (百万円) | 割合(%) | 販売高 (百万円) | 割合(%) | |
| 株式会社大塚商会 | 4,842 | 14.7 | 4,745 | 13.6 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日時点の収益、費用の発生、営業債権、棚卸資産、投資等に関し、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる要因に基づき、見積り・判断を行っております。
当社グループが連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a.収益の認識について
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 4 会計方針に関する事項 (5)重要な収益及び費用の計上基準及び(収益認識関係)」に記載のとおりであります。
b.貸倒引当金について
当社グループは、顧客又は取引先の支払不能時に発生する損失の見積額について、貸倒引当金を計上しております。顧客又は取引先の財政状態が悪化し、債権の回収可能性が低下した場合に追加の引当が必要となる場合があります。
c.棚卸資産について
当社グループは、継続的に将来の需要及び市場状況に基づく正味売却価額と原価との差額相当分を評価損として計上しております。実際の将来の需要及び実勢価格が見積りより悪化した場合追加の評価減が必要となる可能性があります。
d.投資の減損について
当社グループは、長期的な取引関係の維持のため、特定の顧客、取引先及び金融機関に対する少数の持分を所有しております。これらの株式等は上場会社の市場価格のあるものと、非上場会社の市場価格のないものが含まれます。市場価格のあるものについては連結会計年度末日の時価が取得原価に比べて50%程度以上下落した場合に減損処理を行っております。また、市場価格のないものについては、発行会社の財政状態の悪化により、実質価額が取得原価に比べて50%程度以上下落した場合には、回復可能性があると判断できる場合を除き、減損処理を行っております。
e.繰延税金資産について
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態の分析)
財政状態については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況(財政状態)」に記載のとおりであります。
(経営成績の分析)
a.概況
当社グループの属する業界においては、新型コロナの5類移行を機に出社頻度を増やした企業も多く、対面中心のコミュニケーションで生産性や帰属意識を高めようとする動きが広がっており、オフィスの価値の見直しが行われております。当社グループにおいても、かかる状況下、出社したくなる仕組みづくりとして働く環境を改善するオフィスリニューアル案件が増加し、Web会議やリモート会議の環境が未整備の企業から、個室ブース「DelicaBooth(デリカブース)」を中心とした商材が好評を得ました。
b.売上高
当連結会計年度は、販売店事業においては、「オフィスまるごと提案」の訴求、新規得意先獲得強化、既存得意先の継続購入・再購入の促進営業強化を方針として活動してまいりました。エンタープライズ事業においては、大手事務機器メーカー等との協業展開を強化し、働き方改革・エンゲージメント強化を織り込んだ「オフィスまるごと提案」を行い、既存顧客の深掘と新規取引開拓促進を目指し活動いたしました。文教事業においては、GIGAスクール需要の端境期にありましたので現在利用しているGIGAスクール構想で整備された端末の運用サポートやICT機器のリプレイス案件を中心に提案を行いました。また、EC事業においては、ECプラットフォーム(ナビリオン)での顧客基盤の拡大と利用促進に注力しました。
結果、売上高は348億94百万円(前連結会計年度比5.7%増)となりました。
c.売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ13億71百万円増加し、262億44百万円(前連結会計年度比5.5%増)となり、売上原価率は75.2%(前連結会計年度は75.3%)となりました。
また、販売費及び一般管理費は、経費削減に尽力するとともに、業績に連動した賞与支給により社員への還元を行っております。その結果、75億60百万円(前連結会計年度比6.0%増)となり、売上高比は21.7%(前連結会計年度は21.6%)となりました。
d.営業外収益及び営業外費用
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に比べ2百万円減少し、1億15百万円(前連結会計年度比2.4%減)となりました。
また、当連結会計年度の営業外費用は、前連結会計年度に比べ15百万円増加し、36百万円(前連結会計年度比76.8%増)となりました。
e.特別利益及び特別損失
当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度に比べ3百万円減少し、0百万円となりました。
また、当連結会計年度の特別損失は、前連結会計年度に比べ33百万円増加し、34百万円となりました。
f.法人税等
当連結会計年度の法人税等は、前連結会計年度に比べ68百万円増加し、3億71百万円(前連結会計年度比22.7%増)となりました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、商品の仕入に係る費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。投資を目的とした資金需要の主なものは、新製品の金型投資、システム投資によるものであります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入により調達された資金を財源としております。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、ステークホルダーとともに成長し続けることにより企業価値の向上を目指しております。経営成績としては、売上高、営業利益の拡大を一つの指針と考えておりますが、具体的な比率目標等の客観的指標は設けておりません。